2026年10月22日木曜日

トランプ米大統領はエネルギー危機を顧みずイランを攻撃する可能性

 櫻井ジャーナルの掲題の記事を紹介します。 併せて2つの記事を紹介します。

 これまでの経緯を見れば、トランプがこの先いつイランを攻撃しようとも何の不思議もありません。トランプは今年2月、ネタニヤフに唆されて突如 対イラン戦争を始めましたが、ミサイルや爆弾等の在庫が乏しくなると休戦協定を結びました。
 それ以降も随時断続的な攻撃を繰り返したことは理解に苦しみますが、トランプの対イラン発言や対イラン攻撃に連動して、その都度 原油の先物取引価格が乱高下したことから、内部情報発信者の立場を利用して莫大な収益を得たのではという見方が有力になりました。今や世界の人たちは いつまたトランプがイランを攻撃しても不思議ではないという見方をしています。

・「イスラエルのための嘘が米国をイランとの戦争へ追い込んだ」(耕助のブログ)では
 米国ヴァンス副大統領は、「イラン国家が49年間米国やその他多くの人々に対するテロ行為」を行って来たと非難しましたが、数十年にわたり軍事的にも、経済的制裁によってもイランを攻撃してきたのは米国の方だと述べています。

・「イランにMOAB(大規模爆風爆弾)を投下するのか?」(マスコミに載らない~)では、
 重量10トンの対地用爆弾=大規模爆風爆弾を投下するには、C-130型輸送機が目標上空まで直接爆弾を運び、減速用パラシュートを使い、搬入スロープから投下する必要があるが、低速で飛行するC-130では厳重に防衛されたイラン領空中心部まで到達するのはほぼ不可能で自殺行為に等しいと、その実用性を一蹴しています。
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トランプ米大統領はエネルギー危機を顧みずイランを攻撃する可能性
                         櫻井ジャーナル 2026.10.21
 ロシアは自国の沿岸沿いに北極海を航行する航路を切り開いた。北極海の沿岸からベーリング海峡を通り、千島列島を横切ってアジアへ向かう。ホルムズ海峡やマラッカ海峡のようなリスクがなく、航路が短いため短時間での輸送が可能だ。ロシアはこの航路で今年7月以降、前シーズンの総量を上回る約2000万バレルの石油を輸送している。その大半はアジア向けだという。この中に日本向けの石油が含まれている可能性がある。

 日本が輸入していた西アジアでは、アメリカとイスラエルが2月28日にイランに対して斬首作戦を実行したことから報復合戦になり、ホルムズ海峡をタンカーが航行することが難しくなった。イランが承認しない限り、タンカーは通過できない。戦争前、ホルムズ海峡を通過するタンカーは世界へ供給される石油の約20%を運んでいた。その大半が止まったのだ。
 ホルムズ海峡のオマーン側を小型タンカーで運び、海峡の外で大型タンカーに積み替えるということも行われているものの、イラン革命防衛隊(IRGC)に見つかれば攻撃される。
 ホルムズ海峡を避けるため、サウジアラビアはアラビア半島を横断する東西石油パイプラインを建設していたが、サウジアラビアからの攻撃を受けてきたイエメンのアンサール・アッラーはそのパイプランを攻撃して施設を破壊、石油の輸送を止め、バブ・エル・マンデブ海峡の航行も制限している。

 現在、石油を比較的安全に輸送できているルートは、ホルムズ海峡の外側にあり、オマーン湾に面したアラブ首長国連邦のフジャイラ港からのもの。この港へ石油を運んでいるのはハブシャン-フジャイラ石油パイプラインだ。このルートは日本への供給でも利用されている。現在、このルートだけが機能している。
 これまで日本は不足分をアメリカでは戦略石油備蓄(SPR)に頼ってきたが、限界に到達している。中国は膨大な量の備蓄石油を取り崩し、輸入を減らしていたようだが、元に戻しつつあるという。原油相場の上昇は不可避だ。
 その相場上昇を一時的なものだとする見方をアメリカのエネルギー・アナリストのカール・W・ミラーは否定している。戦争で被害を被ったペルシャ湾岸のエネルギー施設は戦争が終結しても解消されず、復旧、あるいは再建には数年の年月と数兆ドルの資金が必要で、その問題が解決されるまで世界の燃料不足は続く。5年後でも復旧できるのは全体の60%に過ぎず、7年は必要だとみられている。

 アメリカ政府はこうしたことを理解しているはずで、そうした事態を望んでいた可能性が高い。イランを攻撃する前、今年1月3日にアメリカはベネズエラに対する軍事作戦を実行、アメリカ陸軍のデルタ・フォースがニコラス・マドゥロ大統領夫妻を拉致、デルシー・ロドリゲス副大統領が大統領代行に就任した。ロドリゲスがアメリカに協力していたと疑う人は少なくない。イラン攻撃の前にベネズエラの石油を抑えるという計画を作成したのはイギリスの寡頭勢力だという人もいる。

 イギリスの寡頭勢力はロシアによるエネルギー資源の生産/供給能力をウクライナに破壊させ、イランの体制を転覆させ、かつてのように自分たちの利権にしようとしたのかもしれないが。そうした展開にはなっていない。アメリカが世界のエネルギー資源を支配することもできないだろう。


イスラエルのための嘘が米国をイランとの戦争へ追い込んだ
               耕助のブログNo. 3066  :2026年10月21日
  Lies Serving Israel Have Sent Us to War with Iran
                   by Paul Craig Roberts
10月5日にウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)とニューヨーク・タイムズ(NYT)はともに、「イランのドローン攻撃の脅威により、米国は英国の基地から爆撃機を撤退させた」と報じた。https://www.wsj.com/politics/national-security/uk-us-bomber-move-iran-drone-threat-5097f827? st=zHbrGr&reflink=article_email_share

NYTの 見出しは「イランのドローン攻撃の可能性により、米軍機が英国空軍基地から撤退」となっている。https ://www.nytimes.com/2026/10/05/us/politics/iran-drone-attack-us-uk-base-fairford.html

NYTによると、「爆撃機を基地から移動させる必要性が非常に緊急であると判断されたため、空中給油機が米国への飛行を支援するために配備されている最中に、一部の航空機とその乗組員が基地を離れた」とのことだ。
NYTはまた、「85軒の家屋が慌ただしく避難し、爆発物処理ロボットがバンの中から爆発物を捜索し、バーナム首相が国家安全保障会議を招集した」と報じている。
遠く離れた英国に配備されている米空軍の戦闘機は、イランの攻撃に対して安全ではないだけでなく、NYTは、「イスラエルがドイツに対し、欧州にある米軍基地がイランの攻撃を受けるリスクが高まっていると警告した」と報じている。

WSJによると、この攻撃計画は、イランが航空機を標的にし、フェアフォード空軍基地のアメリカ人パイロットを殺害しようとする、より広範な陰謀の一環だったという。
NYTは、この攻撃を「疑わしい」または「可能性のある攻撃」だと報じた。米国のジョン・D・ヴァンス副大統領は攻撃の深刻さを軽視し、ペンタゴンが「万全を期して我々の兵士を守ろうとした」として爆撃機を迅速に移動させたと述べた。
それにもかかわらず、ヴァンスはこの疑惑の攻撃をイランに対するプロパガンダに利用し、「イラン国家が49年間行ってきたこと、つまり米国やその他多くの人々に対するテロ行為」をイランが行っていると非難した。ヴァンスは事実を誤っている。数十年にわたり、軍事的にも経済的にも制裁によってイランを攻撃してきたのは米国の方だ。
ワシントンがイランに初めて制裁を課したのは47年前の1979年、イラン国民がアメリカの傀儡政権を打倒し、1953年8月19日にCIAとMI 6がクーデターを起こし、民主的に選出されたモハンマド・モサデク首相を打倒し、ファズロラ・ザヘディ将軍を後継者に据え、レザー・パフラヴィーをシャーに復位させたことで失われた自治権を回復した時だった。

26年後、イラン国民は1979年のイラン革命で再び自治権を取り戻した。1979年11月14日、ジミー・カーター大統領はイラン革命に対し、大統領令12170号に署名し、米国に保有するイラン政府資産および銀行預金120億ドルを凍結した。この制裁に続き、輸入禁止と貿易禁輸措置が実施され、その後数十年にわたるイランに対する制裁の方向性が定まった。
イランはこれまで米国の病院や子供の学校、民間住宅を爆撃したことは一度もなく、米国の政治指導者、軍指導者、科学者を暗殺したこともない。テロリストはワシントンとイスラエルで、イランの女性、子供、医療従事者、科学者、そしてイランの最高指導者を虐殺してきた。ヴァンス氏、イランによる「米国やその他多くの人々に対するテロ行為」について、いくつかの事実を挙げてほしい。ワシントンによるイランへの侵略が嘘で正当化されなければならないという事実は、その侵略が不当であることを証明している。ワシントンは「イランの核兵器」から米国を守っているわけではない。ワシントンは、米国の血と金を使って、「大イスラエル」というシオニストの計画に奉仕しているのだ。

そして、ヴァンス氏、もしイランのドローン攻撃によってイギリス国内で米軍機が安全でないのなら、米中央軍と財務長官が主張するように、ワシントンはどのようにしてホルムズ海峡を支配していると言えるのだろうか?遠く離れたイギリス国内で米軍機が安全でないとしたら、ペルシャ湾ではどうして安全なのだろうか?
 https://paulcraigroberts.org/lies-serving-israel-have-sent-us-to-war-with-iran/


イランにMOAB(大規模爆風爆弾)を投下するのか?
               マスコミに載らない海外記事 2026年10月20日
                   Moon of Alabama 2026年10月16日
 この愚かさには腹が立つ。  
独占情報:イランに対する「MOAB大規模爆風爆弾」使用をアメリカは検討していると関係筋が語る– CNN、2026年10月16日

 ピッケル山を含むイラン核施設への攻撃に関する軍事計画には、MOAB使用が明確に盛り込まれていると別の情報筋がCNNに語った。
 GBU-43/B大規模爆風爆弾(MOAB)は重量10トンの対地用爆弾だ。ピッケル山は、イラン中部のナタンズ市近郊に位置している。









 米軍はMOABを搭載できる爆撃機を保有していない。そのような爆弾を投下するには、C-130型輸送機が目標上空まで直接爆弾を運び、減速用パラシュートを使い、搬入スロープから投下する必要がある。
 低速で飛行するC-130では厳重に防衛されたイラン領空中心部まで到達するのはほぼ不可能だ。それは自殺行為に等しい。

 ピッケル山では、厚い花崗岩の下に深いトンネルが張り巡らされていると言われている。MOAB(大規模爆風爆弾)が起こせるのは、トンネル入り口を一部塞ぐことくらいだ。それは、掘削機を使えば1、2日で元に戻せる。

 この狙いでMOAB使用を提案した米軍関係者は無能であり、即刻解雇されるべきだ。

記事原文のurl:https://www.moonofalabama.org/2026/10/dropping-moab-on-iran.html