2019年10月2日水曜日

02- 武田防災相が千葉災害に冷酷発言連発 官邸のデタラメさも浮き彫りに

 台風15号千葉県を中心に大規模な被害をもたらしてから3週間が経った1日、ようやく災害対策特別委員会の閉会中審査がおこなわれました。閉会中審査自体は9月17日の衆院災害対策特別委員会の理事懇談会で与野党が合意していたのですが、その後自民党は、災害に一区切りがついてからにしたいとして1日まで引き延ばしたのでした。それにしても何とも理解しがたい理由で、実際の理由は違うのではないかと言われています。
 それは内閣改造直後の9月13日に「週刊朝日」のネット版が、そして19日には「週刊文春」(文藝春秋)がそれぞれ武田防災担当相をめぐる元暴力団関係者や反社会的勢力との関係について報道をおこなったので、この追及を受けたくないために引き延ばした“スキャンダル追及からの逃亡”という見方です。
 
 そんな人物が大臣に就くこと自体がまず大問題なので追及されるのは当然なのですが、閉会中審査はそのことはひとまず措いて進められました。しかしそこで武田良太防災担当相の対応は信じがたいものでした。
 LITERAが報じました。
 
 メチャクチャだったのは彼だけでなく、西村明宏官房副長官も「どうして台風10号では関係閣僚会議が開かれ、今回は開かれなかったのか。その違いは何か」との追及に対して、全く的を得ない答弁しか出来ませんでした。そもそも官邸が初期対応を完全に誤っているので、まともな答弁を期待するのが無理でした。
 
 いずれにしても千葉県の大災害で、またしても安倍政権のデタラメさが浮き彫りになりました。
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安倍内閣“反社大臣”武田防災相が千葉災害に冷酷発言連発!
「被害拡大は千葉が台風に慣れてないから」「災害に備える努力を」
LITERA 2019.10.01
 千葉県を中心に大規模な停電をはじめ甚大な被害をもたらした台風15号だが、本日1日、ようやく国会では災害対策特別委員会の閉会中審査がおこなわれた。
 災害発生からもうすぐ1カ月を迎えるというのに、あまりに遅すぎると言うべきだろう。実際、千葉県では台風による農林水産業での被害額は367億6200万円(9月26日時点)にものぼり、同県の東日本大震災での被害額346億100万円を超えた。支援策の打ち出し・検討は喫緊の課題なのだ。
 
 だが、そんな切羽詰まった状況だというのに、きょうの衆参災害対策特別委では、新大臣である武田良太防災担当相から信じがたい言葉が飛び出した。
 きょうの審議では、当然ながら政府の初動対応の遅れに批判が巻き起こったが、武田防災担当相は非常災害対策本部を設置しなかったことを「総合的な判断」などと述べ、災害対応も「ベストを尽くしてきた」「次に備える」などと答弁。停電による熱中症の死者やブルーシート張りによる転落死まで招き、停電をここまで長期化させておいて「ベストを尽くした」とはよく言えたものだが、驚かされたのは、武田防災担当相のこの一言だ。
 「今般、千葉県に起こりました災害につきましては、千葉県自体がですね、あれだけの台風、われわれ九州とは違いまして、非常に慣れていないという状況も作用したんだと思いますし」
 千葉県が台風に慣れていなかったから被害が拡大した……? 気象庁のデータによると、台風の上陸数が多い都道府県(1951~2019年第7号まで)では千葉県は熊本県と並んで全都道府県のなかで第8位にランクインしており、けっして「台風に非常に慣れていない」県などではない。
 
 だいたい、今回ここまで被害が拡大したのは、首都圏を台風が通過した前日の9月8日に気象庁が「記録的な暴風となるおそれがある」と発表していたにもかかわらず、暴風に備えた対策を政府が怠ったからだ。それを象徴するように、13日の記者会見では菅義偉官房長官は今回の災害を「豪雨災害」と呼んだ。災害発生から4日も経ってもなお、暴風被害・台風被害を「豪雨災害」などと言っていたのである。
 そして、言うに事欠いて、「千葉県が台風に慣れていないから被害が拡大した」と防災担当大臣が虚偽の事実に基づいて言い訳する──。まったくいい加減にしろという話だろう。
 いや、耳を疑ったのは、この武田防災担当相の答弁だけではない。
 前述したように、今回の台風15号によって千葉県内の農林水産業の被害額は367億6200万円にものぼっているが、そのうちビニールハウスなどの農業施設関連では238億7000万円もの被害が報告されている。ビニールハウス被害では園芸施設共済に加入していれば補助が受けられるものの共済非加入者も多いため、野党からは手厚い補助を求める意見が出たが、公明党の参院議員である河野義博・農水大臣政務官はこう答弁したのだ。
「災害対策の基本は農業者の自助、共助の努力を土台といたしまして、法制度により国が保険料などについて国庫補助することにより確立してまいりました農業共済制度にございます」
 「モラルハザードを防止し、農業者のみなさまが事前に災害に備える努力を促す観点からも、とくに災害が多発するなかでは、園芸施設共済に加入していただくことが重要と考えていることから、共済未加入者への補助率引き上げは現時点では考えてございません
 
 千葉県は主要な農産物産出額では全国4位(2017年度)の農業県であり、「首都圏の台所」とも呼ばれている。その千葉県の農家がかつてないほどの打撃を受けているというのに、「災害対策の基本は農業者の自助、共助の努力が土台」「農業者が事前に災害に備える努力を」などと農家に“自助努力”“自己責任”を説き、共済非加入者への補助率引き上げを拒否したのだ。
 
「台風10号で開いた関係閣僚会議をなぜ今回は開かないのか?」と追及された西村官房副長官は…
 悲鳴をあげる農家に対して血も涙もない答弁だが、驚愕の答弁はまだつづいた。千葉県では被害を受けた家屋のブルーシートの設置が遅れていると大きな問題になってきたが、なんと、昨日をもって自衛隊はその作業を終えてしまった、というのだ。
 これは無所属・小西洋之議員の質問に対する答弁で判明したのだが、昨日9月30日の時点で千葉県内のブルーシート未設置の家屋は1715軒、そのうち独居老人など自力での補修作業が困難な要支援者は32軒。一方、県内でブルーシート設置ができる自衛隊員の数は2000名いるという。そして、昨日は自衛隊員100名がブルーシート設置のために稼働したものの、「昨日の作業分をもって自衛隊が実施する箇所が終了したため、現時点では本日活動予定はございません」(菅原隆拓・防衛省統合幕僚監部総括官)と答弁したのだ。
 つまり、ブルーシート未設置家屋が1715軒もあるというのに、自衛隊の活動を終了させたというのである。
 
 これには小西議員が「自衛官にはまったく責任はないです。これは政府の責任です」と述べ、自衛隊の要請を求めたが、しかし、武田防災担当相は「自衛隊の活動は千葉県の要請に基づいておこなうというルールがある」「千葉県の要請が本日どうあったかということもいまから確認させていただく」などとまるで緊張感のない答弁をおこなったのだ。
 現在進行形の被害に対する対応も、この体たらく。無論、初動対応の遅れの象徴でもある関係閣僚会議が開かれていないことについても、無責任ぶりがあらわになった。
 国民民主党の奥野総一郎議員は「どうして台風10号では関係閣僚会議が開かれ、今回は開かれなかったのか。その違いは何か」と追及したが、これに対し西村明宏官房副長官は「どのような会議を開くかは被害状況を鑑みて判断している」などと述べ、閣僚懇談会でしっかり対応してきたと強調。関係閣僚会議と閣僚懇談会の違いについて訊かれると、西村官房副長官は「関係閣僚会議は特定の案件があったときに招集するものでございますけれども、閣僚懇談会は特定の案件というわけではなくて、まびろに開かれるもの」と説明した。
 
 繰り返すが、事前に気象庁が「記録的な暴風となるおそれがある」と発表し、その上、台風通過後には甚大な被害が発生していることが判明したというのに、なぜ「特定の案件」として関係閣僚会議を開かなかったのか。これではますます疑念が募るが、しかも西村官房副長官はその後、「特定の案件と認識しているからこそ、この閣僚懇談会においてしっかりとした議論がおこなわれている」と答弁。一体どっちなんだと言いたくなるが、ようするに、しどろもどろの状態に陥ったのだ。
 
初動遅れのうえ、武田防災担当相の暴力団スキャンダル隠しで、災害対応のための国会も開かず…
 なぜこんな筋道が通らない話しかできなかったかといえば、それは初動対応を見誤ったことを安倍政権が自覚しているからにほかならない。実際、災害発生前日の先月8日には関係閣僚会議を開催する動きがあったというのに「大きな被害は出ない」として見送りにしていた上、9日には官邸幹部との会議で「2、3日で復旧するだろう」という見方を共有していたと、9月13日放送の『NEWS23』(TBS)が報じている。つまり、関係閣僚会議を見送り、被害発生後も甘い見通しで危機意識を持てず、被災地無視で内閣改造まで実施したという「危機管理の欠如」を認めるわけにはいかないために、〈大臣の所管に拘らず、国務大臣としての立場から自由で忌憚のない意見交換を行う場〉(内閣官房資料より)でしかない閣僚懇談会を、西村官房副長官はさも重要な場であるかのように取り繕っただけなのだ。
 
 そもそも、この閉会中審査にしても、もっと早くおこなえたはずなのだ。しかし、きょうまで開催が遅れたのも、与党の要求があってのことだったという。
 被災地の要望などを踏まえた国会審議を早急におこなうべきという声はずっと起きており、9月17日におこなわれた衆院災害対策特別委員会の理事懇談会では閉会中審査を開催することで与野党が合意。しかし、立憲民主党・蓮舫議員の9月19日のツイートによると、〈与党から先送りしたい〉という申し出があったという。その理由は「(9月)27日で千葉県は停電解消見通し、1つの区切りを終わらせてから開会でいいのでは」というものだ。
 激甚災害指定を含め、迅速な対応が求められていたなかで「区切りがついてから」などと悠長なことをよく言っていられるものだが、じつはこれには別の理由があるのではと永田町では囁かれていた。その別の理由とは、“スキャンダル追及からの逃亡”だ。
 
 というのも、内閣改造直後の9月13日に「週刊朝日」Web版が、そして19日には「週刊文春」(文藝春秋)が、武田防災担当相をめぐる元暴力団関係者や反社会的勢力との関係について報道をおこなっていた。この追及を受けたくないために、自民党が閉会中審査の開催を延ばしたのではないか──そんな見方が出ていたのだ。
 大臣のスキャンダル追及を恐れて国会での被災地対応の審議を遅らせていたとすればとんでもない話だが、きょうの答弁をみているとそれも然もありなん。なにより、いまだに安倍首相は千葉県の現地視察さえおこなっていないのだ。
 そして、初動対応を見誤ったばかりか、千葉県に責任を押し付け、共済未加入者に自己責任をぶち、ブルーシート設置作業から自衛隊を撤退させていた……。きょうの閉会中審査によって、安倍政権がいかに無責任な姿勢のままでいるか、それが可視化されたと言えるだろう。 (編集部)

2019年10月1日火曜日

首相 改憲論議引き込み 来年の通常国会に照準

 新しい安倍政権の「改憲シフト」では、憲法改正推進本部長に細田博之元幹事長を再登場させました。細田氏は自民党案は「たたき台」であるとして、修正にも柔軟に応じる姿勢を示しています。
 昨年強権改憲シフト」で失敗した反省を踏まえ、野党への対応に手腕を持つ人材を配置して野党を論議に引き込むことをったわけです。
 これまでそれほど改憲に熱心でなかった二階幹事長と岸田政調会長を改憲に向けて前面に立たせる構図にしたのも、挙党体制を印象づけると同時に「安倍カラー」を薄める狙いも持っています。
 その一方で、「2020年に新憲法施行」するとしてきた安倍首相としては、時間的追い込まれているなかで強権を発動する可能性も否定できません。
 
 野党を改憲議論に引き込むことで、来年の通常国会で改憲発議を成立させることに焦点を合わせているのは間違いありません。
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首相 改憲論議引き込み 来年の通常国会に照準
しんぶん赤旗 2019年9月30日
 安倍自民党の新「改憲シフト」の顔ぶれがほぼ出そろい、動き始めました。
 党憲法改正推進本部長には細田博之元幹事長が再登板しました。細田氏は昨年3月の党大会で自民党改憲4項目をまとめたときの本部長です。
 細田氏は27日の時事通信のインタビューで、改憲4項目について「友党公明党と野党のいくつかの党が前向きに議論してもらわないといけない」「修正案や新たな提案が出てきたら、それはまた(自民)党に戻して議論する」と述べました。自民党案は「たたき台」であり、修正にも柔軟に応じる姿勢を示し、各党を論議に引き込む狙いです。
 
 他方、公明党の北側一雄憲法調査会長は26日の記者会見で、10月4日召集の臨時国会での改憲論議に関し「憲法審査会で積極的に論議していく姿勢で臨みたい」とし、「憲法審査会の論議を見ながら党内の論議も進めていきたい」と語りました。細田氏と北側氏のパイプで、自民・公明間の調整を加速するシフトが動きだします
 
野党巻き込み
 衆院憲法審査会会長には国会対策の経験が長い佐藤勉元総務相を起用しました。官邸直結の国会運営で、2015年の安保法制=戦争法審議をめぐり一部野党を修正協議に巻き込み強行成立させた“手腕”に期待します。
 野党との直接の交渉役を担う同審査会の筆頭幹事には、日本会議国会議員懇談会きっての“行動派”である新藤義孝元総務相を留任させます。
 参院憲法審査会長には新たに林芳正元文科相をあてます。林氏は防衛相も歴任した日米同盟強化派の一人です。
 7月の参院選で「改憲勢力3分の2」を割り込んだ参院では、世耕弘成前経産相を党参院幹事長に据え、官邸直結での党運営、野党対策を強めています。新たに議長に就任した山東昭子氏は、麻生派で日本会議議連の幹部を務める改憲派。参院の改憲シフトも強化されました。
 
 これら、公明党との論議加速と野党分断対策を重視した布陣は、強権布陣で失敗した昨年の「改憲シフト」への反省を踏まえ、改憲論議推進の「本気」度を示すものです。他方で、「2020年に新憲法施行」に執着する安倍首相にとって時間的ゆとりはなく、追い込まれた状態であり、強権発動の余地を残した体制です。
 安倍晋三首相は、25日(日本時間26日午前)、訪問先のニューヨークで記者会見し、「改憲原案の策定に向けて野党各党もそれぞれ案を持ち寄り、(衆参両院の)憲法審査会の場で国民の期待に応える議論を深めてもらいたい」と述べ、改憲推進への強い執念を改めて示しました。
 
「党一丸」推進
 一方、自民党内では「党一丸」の改憲推進の動きが強化されています。
 25日には二階俊博幹事長と岸田文雄政調会長が懇談。改憲論議促進に向け「結束を確認」したと報じられています。
 岸田氏は21日にも訪問先のシンガポールで、「党を挙げて憲法改正を動かしていきたい」と発言。「国民の理解や世論喚起は大変重要だ」と述べ、全国各地で開く地方政調会で改憲をテーマにしていく方針を示しました。
 二階・岸田両氏が前面に立つ構図には、挙党体制を印象づけると同時に、「安倍カラー」を薄める狙いもあります。
 安倍首相と自民党の思惑は、憲法審査会での改憲国民投票法の「改定」問題を臨時国会で決着させ、来年の通常国会から本格的な9条改憲論議に進むことにあります。国民投票法改定と並行し「自由討議」などの名目で改憲4項目の議論を始めることも狙っています。(中祖寅一)

消費増税が招く消費凍結大不況/消費増税で給料は倍下がる

 悪法でしられる消費税の増税に対してマスコミは一切反対せず、いわゆる評論家や学者たちも反対の声を上げない中で、ついに消費税10%が実施になりました。
 消費税が発足してから約30年、この間、法人税と所得税が大幅に減税され、その分を消費税が全額賄ったことをいち早く論証して、消費税反対の論陣を張ってきた植草一秀氏が、消費増税によって消費者が消費を凍結する大不況が到来するとしたブログを発表しました。
 
 同じく昨年来大々的に消費税反対の論陣を張っている藤井聡・京大大学院教授は、『大竹まこと ゴールデンラジオ』(文化放送924日放送)に出演し、「消費税率10%への引き上げが如何に日本経済に大打撃を与えるかを訴え「2014年の増税のとき国民の給与はトータル6%下がった」実績から、給与は消費税率アップ分の倍の割合で下がる」として、「逆に消費税率を10%から5%にしたら空前の消費ブームが起きと述べ、10月1日から「消費税減税運動をはじめる」と語りました。
 LITERAが取り上げました。
 
 二つのブログを紹介します。
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消費懲罰税が招くみぞうゆうの消費凍結大不況
植草一秀の「知られざる真実」 2019年10月 1日
不気味なほどの静寂が日本経済を覆っている。消費税率が10%に引き上げられる。
一億総中流の時代であれば、消費税に一定の合理性が存在した。
所得税制度が水平的平等を確保していないという重大な欠陥が存在するからだ。
賃金労働者は収入金額のすべてが捕捉され、必要経費の計上も十分に認められていない。
他方、医者、自営業者、一次産業従事者などにおいては、収入金額の捕捉が不十分であったり、各種控除が過大であったりする問題点が存在る。
消費税負担は消費金額に比例することになるから、同等の消費生活を送る者に同等の負担が課されるという面では水平的平等を確保しやすい
 
しかし、日本経済の構造が激変した。日本の中間層が消滅したのだ。消滅は言い過ぎかもしれないが、中間層の多くが没落した。
雇用者5605万人のうち、正規労働者は3485万人で全体の62.2%だ。2120万人は非正規労働者である。その比率は37.8%である。
正規労働者の比率は6割に過ぎない。
1年を通じて勤務した給与所得者のうち、年収が200万円に届かぬ人が1085万人いる。全体の55.2%にあたる2729万人が年収400万円以下である。
 
安倍首相は「雇用が増えた」、「有効求人倍率が上昇した」などと自慢するが、増加した雇用の大半は非正規雇用である。
一人当たり実質賃金は第2次安倍内閣が発足してから5%も減少した。日本経済が超低迷していた民主党政権の時代でも、一人当たり実質賃金はほぼ横ばいで推移した。
安倍内閣下の日本経済では、企業利益が倍増し、企業の内部留保が2018年度末に463兆円に達した。
アベノミクスは労働者への分配を圧縮して大企業の利益だけを拡張させた。
安倍首相は雇用が増えたと言うが、増えたのは企業が求める低賃金労働だけなのだ。
日本の主権者がアベノミクスによって下流へ下流へと押し流されている。
 
課税後の企業利益は三つの形態で処分される。配当、役員報酬、内部留保だ。
株主と企業の役員だけが我が世の春を謳歌している。内部留保資金は463兆円ある
この内部留保資金の1%を活用するだけで、増税を1年間延期できる。
5%拠出してもらえば5年間は凍結できるのだ。
 
消費税増税前の駆け込み消費が盛り上がりを欠いたのは、消費者が完全に消費拒絶の対応に転じているからだ。
モノを買う予定があるなら、増税前に買ってしまおうと思うだろう。しかし、その駆け込み消費が極めて低調だった。このことは「モノを買う予定」自体が消滅していることを意味する。
 
所得税と消費税の違いをじっくり考えてみよう。
所得税の場合、税額の計算は次のようなものになる。
収入金額から各種所得控除を差し引く。その結果得られるのが課税標準である。これがマイナスになると税金はゼロだ。
所得税の場合、夫婦子二人で片働き給与所得者の場合、年収が354.5万円以下の人は所得税額がゼロになる。年収が354.5万円を超えるまでは、所得税負担はゼロなのだ。
単身世帯では状況が異なるが、所得税負担が初めて発生する収入金額を「課税最低限」と呼ぶ。
ところが、消費税率が10%になると、年収が354.5万円以下の給与所得者にも消費税負担の強烈なパンチが飛んでくる
年収200万円の人は、その収入を全額消費に回してしまうだろう。そうなると、200万円の10%が税金としてもぎ取られてしまう月給1ヵ月分を超えるお金が権力によってもぎ取られてしまう
 
消費者は10月1日から、消費凍結行動に移行するだろう。
日本経済は深刻な消費税増税不況に突入する可能性が極めて高い。
以下は有料ブログのため非公開
 
 
消費税増税強行を安倍政権の元ブレーン・藤井聡が痛烈批判
「増税で給料は倍下がる」「法人税の穴埋めに使われるだけ」
LITERA 2019.09.30.
 ついに明日から消費税率が10%に引き上げられる。10月7日に発表される8月分の景気動向指数の基調判断では3・4月分につづいてもっとも悪い「悪化」に修正される可能性も指摘されているというのに、そんななかで増税を決行するなど、はっきり言って正気の沙汰ではない。
 もちろん、これは本サイトだけの主張ではない。安倍首相のブレーンとして第二次政権発足時から政策を支えてきた人物さえ主張していることなのだ。
 それは、前内閣官房参与である藤井聡・京都大学大学院教授。本サイトでも何度か取り上げてきたが、藤井教授は思想的にも右派で安倍首相の有力ブレーンのひとりと目されていたが、一方で消費増税反対を主張し、昨年末に内閣参与を実質「解任」に近いかたちで退職した。
 その藤井教授が、9月24日に放送された『大竹まこと ゴールデンラジオ』(文化放送)にゲスト出演。そこで、いかに消費税率10%への引き上げが日本経済に大打撃を与えるかを訴えたのだ。
「17年間5%で据え置かれた消費税率が、安倍さんがたったの5年で5%から10%に、倍にしてしまうと。これは一般の方が想像する何千万倍、何万倍もの悪影響を経済に及ぼす」
 
 安倍首相は増税によって社会保障を充実させると言って憚らないが、実際には消費増税と同時に明日から後期高齢者医療制度で低所得者に対する保険料軽減の特例措置を廃止する。消費税は低所得者であるほど負担が重くなる逆進性があるというのに、さらに追い打ちをかけようというのだ。
「社会保障の充実」など頭のなかにまったくないのに、どうして増税しようというのか。その理由を、藤井教授はこう述べる。
「何で消費税が上げられているかといえば理由は簡単で、法人税を引き下げたことによる空いた税金の穴埋めさせられているんです。たとえば、大企業さんとか、有名な鉄鋼企業さんとかね、有名なインターネット企業さんとかね、何千億、何兆円と売り上げていらっしゃるような大企業が数百億円しか税金払ってないんですよ。完璧な税金対策をおこなってですね、利益を全部出さんようにして、税金をほとんど払っていない。こういったところの補填を、庶民がさせられている」
 
 そもそも、安倍首相はアベノミクスの成長戦略として法人税率をどんどん引き下げ、法人実効税率は第二次安倍政権発足時の37%から現在は29.74%まで減少しているが、その上、藤井教授の指摘どおり多くの大企業が法人税を優遇されているのだ。
 
 現に、ソフトバンクグループが2018年3月期の決算で連結純利益(国際会計基準)を1兆389億円も計上しながら、税務上の欠損金計上という合法的な“租税回避”をおこない、法人税がゼロ円だったことが発覚、ネット上でも話題となったが、日本ではこのほかにも研究開発減税などの租税特別措置によって多くの大企業が法人税を優遇されている。
 そうやって大企業が税の優遇を受け、2018年度の内部留保は463兆1308億円と安倍政権下で過去最高を更新しつづけている反面、その穴埋めをお年寄りや子どもにまで課せられる消費税で強いる──。まさに鬼畜の所業としか言いようがないが、さらに問題なのは、消費増税によって給与までもが減るという指摘だ
 
藤井聡教授「消費増税で、サラリーマンの給料は倍下がる」
 藤井教授は、増税によって消費が落ち込み、そして「サラリーマンの給料が下がる」と言う。
「確実に下がりますから。2014年の増税のときでもトータル6%下がっているんです、サラリーマン給与が。たった3%(消費税率を)上げるだけで。(消費税率を)3%上げると(給与が)倍下がるんですね。そうすると、みなさんの所得が減りますから、所得税収が下がるんです。その結果、何が起こるかっていうと、長い目でみると、4〜5年ぐらいでみると、『増税しいひんほうが税収高かったやんけ』と。そういうことに、いまですらなってるんです」
 
 それでなくても前回2014年の増税で受けた打撃から回復できず、賃金も上がっていない。実際、今年に入って7カ月連続で実質賃金が前年同月比でマイナスを記録しつづけている。いまおこなうべきは増税ではなく、むしろ減税なのだ。
「僕は、財政再建をしたいんだったら増税はしてはいかんというのが立案のコアだったんです。(中略)減税しなさい、と。いま5%にしたらですね、10%から5%にしたら、空前の消費ブームが起きます
 「僕らは100万円金払っても90万円分のモノしか手に入れられないけれど、5%に税金がなったら、100万円払ったら95万円分のお米とかパンとか服とか買えるんです。だから、ものすごく我々豊かになれますし、モノの予算が5%、値段が全部下がりますから、確実に景気は良くなるんです」
 
 増税ではなく減税を──。あきらかに日本経済を冷え込ませ、低所得者ほど生活が追い込まれるという、暴挙と呼ぶべき増税が実行されようとしているのに、一方、この間のメディアの報道はどうだったか。法人税の問題にも目をつむり、それどころか「プレミアム付商品券やポイント還元でどれだけお得か」といった話題に終始し、増税を既定路線として扱ってきた。
 
 しかし、本サイトでも報じたように、政府は「プレミアム付商品券」制度では、「確にゃん」なるゆるキャラを使って広報をおこなっているのだが、そのゆるキャラを使った広報に注ぎ込まれた血税はなんと14億円。同じくポイント還元制度でも約60億円もの宣伝広告費が計上されている(詳しくは過去記事参照→https://lite-ra.com/2019/09/post-4988.html)。
 
 こんな国民を馬鹿にした話もないが、この「ゆるキャラ広報に血税14億円」問題を取り上げたのは、本サイトが把握したかぎりでは9月26日放送の『ビビット』(TBS)のみ。メディアは相変わらず「駆け込み需要でお得なのは何か」だのといった話題ばかりだ。
 藤井教授は消費増税が実行される明日10月1日から「消費税減税運動をはじめる」と述べていたが、増税されたからといってそれを黙って受け入れる必要などない。この国の主権者は国民だ。減税のみならず消費税の廃止だって、国民の意志として政府に訴え、動かすことはいくらでもできる。メディアは国民に諦めろと言わんばかりに消費税批判を封じ込んでいるが、それに流されることはないのだ。(編集部)

日韓関係を考える 植民地支配が奪ったもの

 安倍政権の韓国叩きに付随して。かつての植民地支配を肯定する立場から、日本が投資して韓国のインフラを整備し経済発展に貢献したという主張が見られます。つい先日もTV朝日のワイドショーでネトウヨの評価が高いと言われる小松靖アナがとくとくとそうした説明をしていました。
 庵逧由香立命館大学教授は、それは経済の面ばかり見てしまう誤りで、植民地支配によって朝鮮人民からった一番のものは、近代化という自国の国を作っていくための政治訓練の機会であったと指摘しています。
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シリーズ 日韓関係を考える
植民地支配が奪ったもの 立命館大学教授 庵逧由香さん
しんぶん赤旗 2019年9月30日
 あんざこ・ゆか 立命館大学文学部教授。専攻は朝鮮近現代史、日韓関係史。主な著書は『植民主義、戦争、軍「慰安婦」』(共著)など。
 
 日韓関係での安倍政権の対応は、本当にひどいものです。ある主張をするときに根拠となる事実を隠す、“ウソ”を平気で言うという政権の姿勢が、徴用工問題などの日韓関係でも際立っています。また、安倍政権が、外交問題を経済分野にまで広げてしまったことは、大変恐ろしいことだと思います。
 
 植民地支配を肯定する一部の議論に、数字をあげて、経済的な発展を主張するものがあります。朝鮮半島でも、植民地期にインフラの整備は進み、農業生産は上がりました。しかし、それは、日本が植民地の朝鮮に投資をして、従属させて資本主義化を進めたということです。問題はそれをどう評価するかです。まず、その富の配分の問題があります。日本が多くの富を獲得し、朝鮮のほとんどの庶民には富が波及しなかった。さらに、この見方の問題は、経済ばかり見てしまうことです。植民地支配によって奪われた一番のものは、近代化という自国の国をつくっていくための政治訓練の機会です。戦後は多くの植民地が独立したものの、韓国のように軍事独裁になっていきます。植民地時代に国民的な訓練がなかったことが影響しています。政治的な選択権を奪ってしまうという植民地主義の本質があると思います。
 
 1950、60年代には在日朝鮮人の研究者を中心に植民地支配について一定の問題が堤起されました。その後、80年代に韓国の民主化が進む中で、90年代の韓国で、日本が朝鮮への軍事侵略の口実にした甲午農民戦争の被害者や日本の植民地支配に反対する義兵への名誉回復などが提起されました。アジア太平洋戦争の動員による被害に対する補償の問題は被害者から声が上がりました。植民地支配そのものが問題になったのです。これらは2000年代のダーバン会議と同一の世界的な流れです。
 
 この間、日本と韓国は人的な交流も進みました。特に10、20代の若者では、当たり前のようにK―POPを聞き、韓国文学の翻訳を読む人が増えています。かつては、韓国のことなど一部の人しか知らず、無関心の人が圧倒的でした。しかし、今は違います。直接交流を持つ人が、一定の地盤になると思います。その上に、多様な植民地支配の問題を具体的に理解することが求められます。  聞き手・写真 若林明
 
ダーバン会議 2001年に南アフリカ・ダーバンで開かれた国連主催の「人種主義、人種差別、外国人排斥および関連する不寛容に反対する世界会議」の通称。植民地主義を非難するべきものとする宣言を採択しました。

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