2025年11月24日月曜日

ガザ停戦後死者300人超す イスラエル パレスチナ人の子350人を拘束・虐待

 ガザ停戦後もイスラエルの空爆・銃撃等の蛮行は収まっていません。イスラエルは蛮行の後で必ず口実を述べますが、それは彼らの常套手段であって真実と証明されることはありません。
 ガザ保健当局は10月の停戦開始後だけで312人以上が犠牲になったと発表し、停戦の形骸化が危惧されます。

「世界子どもの日」の20日、パレスチナ囚人メディア事務所は、イスラエル占領当局が現在、18歳未満のパレスチナ人の子ども少なくとも350人を拘束諸施設に収容し、外部との連絡を断ち、家族の面会も認めず、大人に対すると同様の虐待拷問を行い、囚人として自白を強要されるなど明白な人権侵害が常態化しています。ガザ戦争勃発後収容された子どもは述べ1650人に達します。

 19日にはガザ地区全域のハマス拠点への空爆を開始し、18日時点で子ども17人を含む少なくとも29人が殺害されました。

 レバノン政府は18日、南部にあるパレスチナ人の難民キャンプが同日夜にイスラエル軍の攻撃を受け、少なくとも13人が死亡したと発表しました

 ヨルダン川西岸で21日、イスラエル軍の狙撃兵が住民18歳と16歳のパレスチナ人を射殺した他、パレスチナ人に対する目に余る蛮行を繰り返しています。

 しんぶん赤旗の5つの記事を紹介します。
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ガザ停戦後死者300人超す イスラエルが  攻撃繰り返す
                       しんぶん赤旗 2025年11月22日
【カイロ=時事】イスラエル軍は20日、パレスチナ自治区ガザでイスラム組織ハマスを標的にしたとみられる空爆を実施し、5人が死亡しました。AFP通信が報じました。ガザ保健当局は10月の停戦開始後だけで312人以上が犠牲になったと発表。停戦の形骸化が危惧される事態となっています。
 20日の攻撃はガザ南部ハンユニス周辺が標的で、空爆や砲撃が行われました。地元病院関係者によれば、死者には1歳の女児も含まれます。
 停戦仲介役のカタールは20日、「停戦合意を脅かすものだ」として、停戦中でも攻撃を繰り返すイスラエルを批判しました。
 イスラエルは停戦合意に基づき、「イエローライン」と呼ばれる境界線まで部隊を撤退させています。しかし政府報道官は「テロリストが同ラインを越えて侵入している」とハマスを批判。
「われわれ自身を守ることに許可など求めない」と攻撃を正当化しました。
 一方、中東の衛星テレビ局アルジャジーラによると、ガザ地元当局は20日、イスラエル軍の戦車部隊がガザ市付近でイエローラインから300mほど進軍していると指摘。停戦合意の「あからさまな無視だ」と非難しました。


パレスチナ人の子350人を拘束・虐待 イスラエル 外部と遮断 自白強要
                       しんぶん赤旗 2025年11月22日
【カイロ=米沢博史】国連が制定した「世界子どもの日」にあたる20日、パレスチナ囚人メディア事務所は、イスラエル占領当局が現在、18歳未満のパレスチナ人の子ども少なくとも350人を拘束諸施設に収容し、拘束と虐待が「極限に連している」と告発しました。
 同事務所によると、イスラエル当局は2023年10月のガザ侵攻以降、占領地で子ども1630人以上を拘束しました。子どもたちは大人と同様、恣意(しい)的に危険とみなされれば拘束され、外部との連絡を断たれ、家族の面会も認められていません。取り調べを含む全過程で大人と同じ扱いを受け、自白を強要されるなど明白な人権侵害が常態化しています。
 エルサレムのアイハム・サライメさん(15)は自宅で逮捕され、取り調べ後、1年6ヵ月あまりの自宅軟禁と20回の裁判出廷を強いられ、最終的に禁鋼1年の外部と遮断自白強要実刑判決と6000シェケル訪(約29万円)の罰金を科されました。父親によると、出所後のアイハムさんは顔色が青白く衰弱し、手のあざや指の関節の骨折など殴打や拷問の跡が見られたといいます。釈放直前に頭を丸刈りにされたことも大きな精神的打撃となりました。
 同事務所は国際社会に対し、イスラエルによるパレスチナ人の子どもへの虐待をやめさせるよう求めています。


ガザまた空爆 子どもら29人死亡
                       しんぶん赤旗 2025年11月21日
【カイロ=米沢博史】イスラエル軍は19日、パレスチナ・ガザ地区南部ハンユニスで武装勢力が部隊に発砲したとして、ガザ地区全域のハマス拠点への空爆を開始したと発表しました。ガザ保健当局は、同日午後時点で、空爆で子ども17を含む少なくとも29人の殺害が確認されたと発表しました。
 イスラエル側によると、武装勢力の発砲は停戦ラインとされる「イエローライン」の東側で軍が掌握する地域で起き、兵士に負傷者はいなかったとしています。
 一方、ハマスは発砲を否定し、イスラエル側の説明を「ジェノサイド(集団殺害)を再開し、犯罪を正当化するための根拠のない口実」と非難しました。


難民キャンプも攻撃 イスラ レバノン南部 13人死亡
                       しんぶん赤旗 2025年11月21日
カイロ=時事レバノン政府は18日、南部にあるパレスチナ人の難民キャンプが同日夜にイスラエル軍の攻撃を受け、少なくとも13人が死亡したと発表しました。イスラエル軍はパレスチナのイスラム組織ハマスの拠点が標的だったと主張。ただ、ハマス側は「レバノンの難民キャンプに軍事施設はない」と否定しました。AFP通信が報じました。
 攻撃を受けたのはレバノン南部の港湾都市サイダ近郊にある同国最大のパレスチナ難民キャンプ。レバノン国営通信は、モスク(イスラム礼拝所)近くの駐車場にあった車が攻撃された後、モスクも標的となったと報じました。
 ハマスは声明を出し、今回の攻撃を「残忍な襲撃だ」と批判。その上で、「標的がハマスと関連がある訓練施設だという主張は全くのうそだ」と主張しました。


パレスチナ人青少年射殺 イスラエル側の暴力相次ぐ
                       しんぶん赤旗 2025年11月23日
ヨルダン川西岸
【カイロ=米沢博史】東エルサレムを含むパレスチナ・ヨルダン川西岸で21日、イスラエル軍やイスラエル人入植者による暴力が相次ぎました。
 パレスチナ通信によると、イスラエル占頷下にある東エルサレム北部のカフルアカブで、イスラエル軍の狙撃兵が住民を銃撃し、アムル・アフメドさん(18)とサミ・ムシャイエフさん(16)を射殺しました。
 ナブルス西方デイルシャラでは入植者が苗木農園を襲撃し、栽培植物を大量に破壊しました。この村では2日前にも商店を破壊しています。ナブルス南方ジャバルタルジャでは、建設中の建物6棟に放火し、パレスチナ入への差別的な落書きを残しました。ラマラ北部アブファラ村でも入植者が農業用作業室に放火。エルサレム東方のベドウィン集落では、新たな入植前哨地を設置し、土地を収奪し、放牧を妨害しています。
 パレスチナ議長府は、軍と入植者による相次ぐ暴力と財産破壊を非難し、イスラエル政府が全面的責任を負うべきだと表明。米国に対して、イスラエル政権に圧力をかけ、入権者保護を
やめさせ、国際法順守を徹底させるよう求めました
 パレスチナ自治政府によれば、入植者による襲撃は先月だけで766件に達し、ラマラ、ナブルス、ヘブロンに集中しています。