2018年6月2日土曜日

危機管理学部は安倍首相の旗振りで作られた

 例のアメフトタックル問題で日大は「危機管理学を有しているにもかかわらず、大学としてのリスクマネジメントが全くできていないことが話題になりました。
「危機管理」というと、普通は企業・組織防衛上のテクニックというイメージを持ちますが、16年に新設された日大危機管理学部が教育の目標に掲げている学問領域は、犯罪やテロに対するセキュリティ、国際紛争や戦争に対するセキュリティなどで、日本会議系の極右学者が強調する「国家の危機管理」がメインだということです。
 
 その原型は、2004年加計学園銚子市に開校した千葉科学大学で、同大学は開校時点で日本で最初の危機管理学部」を持ちました。そこの「危機管理システム学科」には、「警察官・犯罪科学コース」や「自衛官・安全保障コース」などが設けられ教授陣に自衛隊出身者や元警察官などが天下っています。安倍首相の右腕である萩生田光一幹事長代行が、落選中に名誉客員教授を務めていたのも千葉科学大の危機管理学部でした。
 
 2004年といえば安倍氏が北朝鮮日本人拉致問題で名を売り、総理への道を着実に登っていた時期でした。千葉科学大学開校の翌2005年には安倍氏は「日本安全保障・危機管理学会」なる団体立ち上げ、いまもその団体の名誉会長におさまってます(「学会」の名称がついていますが、別にアカデミックな組織ではありません)。
 LITERAの記事を紹介します。
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日大騒動で話題「危機管理学部」は安倍首相が旗振り役だった! 
加計学園に作らせ、警察・自衛隊の天下り学会の名誉会長も
LITERA 2018年6月1日
 日本大学のアメフトタックル問題で「危機管理学」がにわかに注目されている。周知の通り、日大には危機管理学部なる珍しい学部があるのだが、タックル問題での日大上層部の対応のお粗末さが満天下に示されるや、「危機管理学部があるのにまったく危機管理ができていない」というツッコミが相次いだのである。
 だが、そうしたツッコミはちょっと的外れかもしれない。というのも、2016年に新設された日大危機管理学部が教育の目標に掲げている学問領域は、犯罪やテロに対するセキュリティ、国際紛争や戦争に対するセキュリティ、災害や大規模事故のマネジメント、情報セキュリティの4つ。「危機管理」といっても、企業のリスクマネジメントや不祥事対応などではなく、保守論壇誌で櫻井よしこサンや日本会議系の極右学者が叫んでいる「国家の危機管理」がメインなのだ。
 
 そのことは、教授陣の顔ぶれからもうかがえる。現在、日大危機管理学部には20人の教授がいるが、実に約半数にあたる9人が官僚出身。しかも、そのほとんどが、警察、公安調査庁、自衛隊など、治安組織のOBである。
 たとえば安部川元伸教授は公安調査庁で37年勤務し、東北公安調査局長も務めた。太田茂教授は検察出身で法務省司法法制課長などを歴任。金山泰介教授は元警察官僚で内閣安全保障室参事官補や警視庁公安部参事官等の経験がある。川中敬一教授は総理府(現・内閣府)でキャリアを積んだ。河本志朗教授は外務省への出向経験もある元警察官。木原淳教授は元防衛官僚。茂田忠良教授は警察庁出身で内閣官房にも勤務した。髙宅茂教授は法務官僚で入国管理局長などを歴任。吉富望教授は元幹部自衛官(最終階級は陸将補)で内閣情報調査室での勤務経験もある。
 
 ようするに、日大危機管理学部は、一部のメディアから指摘されているように、警察、公安、自衛隊出身者の「天下り学部」になってしまっているのだ。不祥事対応どころか、不祥事を力ずくで隠蔽しようとしてきたお役所出身の官僚たちが教授では、民間組織のリスクマネジメントに何の役にも立たないのは当然だろう。
 それどころか、こんな顔ぶれでは、学問というより、自分たちの出身省庁の利害の代弁に陥ってしまう危険性さえある。警察官僚や公安庁、防衛官僚たちが自分たちの省庁の権勢拡大と予算拡大のためにありもしない危機を煽ってきたことは周知の事実だが、そうした省庁のOBが教員になることで、その手法がアカデミズムの場にもち込まれかねないだろう。
 
 だが、「危機管理学」のこうしたありようは何も日大だけではない。本サイトが調べた限り、危機管理学部が設置されている大学は日大を含めて3校。残る2校は、加計学園が運営する千葉科学大学と倉敷芸術科学大学なのだが、こちらにも同じような構造がある。
 というか、危機管理学部は、むしろ加計学園が原型で、しかも、言い出しっぺは安倍首相らしいのだ。
 
加計学園の「危機管理学部」は安倍首相の発案で生まれた
 2004年、加計学園は千葉県銚子市に千葉科学大を開校しているが、同大学は開校時点で、危機管理学部と薬学部の2つの学部を擁していた。同校ホームページによれば、日本で「危機管理学」という名称の学部を置いたのは千葉科学大が初だという。
 同大の危機管理学部には「危機管理システム学科」「環境危機管理学科」「医療危機管理学科」「航空技術危機管理学科」「動物危機管理学科」なる5つの学科が用意されているが、そのうちのひとつ、危機管理システム学科には「警察官・犯罪科学コース」や「自衛官・安全保障コース」などが設けられている。「自衛官・安全保障コース」では「安全保障概論」なる講義で〈国家安全保障戦略〉や〈平和安全保障法制〉、〈対テロ対策〉などを学ぶという。まるで自衛隊や警察学校みたいだが、実際、卒業後の進路は自衛官や警察官が多いらしい。
 そして、教授陣にもやはり、自衛隊出身者や元警察官が顔を揃えている。
 ようするに、日本で初めて「危機管理学部」を置いた千葉科学大にも、自衛隊や警察の天下りが見え隠れし、治安や安全保障など「国家の危機管理」について教えるという教育方針があるのだが、さらに興味深いのは、この千葉科学大の危機管理学部の“生みの親”がなんと、安倍首相だという事実だ。
 
 丹念な取材と調査で加計学園疑惑の真相に肉薄したノンフィクション作家・森功氏の著書『悪だくみ 「加計学園」の悲願を叶えた総理の欺瞞』(文藝春秋)には、このように書かれている。
〈ある千葉科学大の元教員は、危機管理学部そのものが、安倍の発案で設置された学部なのだと打ち明けてくれた。この元教員本人も、安倍から頼まれて千葉科学大で働き始めた口らしい。〉
 ほかにも同書には〈危機管理学部については、安倍が大学教育における安全保障の重要性を訴え、提唱してつくらせたともいわれる〉との記述もある。ちなみに、安倍首相の右腕である萩生田光一幹事長代行が、落選中に名誉客員教授を務めていたのも千葉科学大の危機管理学部だった。
 これらの証言や記述によれば、まさに安倍晋三こそが「危機管理学部」の創始者だと言えるだろう。そもそも千葉科学大が開学した2004年といえば、安倍氏が北朝鮮日本人拉致問題で名を売り、総理への道を着実に登っていた時期だ。安倍氏がその後、北朝鮮や中国脅威論の旗振り役となり、集団的自衛権の行使容認など、戦後日本の安全保障政策を180度変えたことは言うまでもない。その意味でも、安倍首相が「危機管理学部」の“生みの親”だというのはたしかに腑に落ちるのである。
 
 しかも、安倍首相にはもうひとつ、「危機管理学」との深く関係を示す事実がある。
 千葉科学大学開校の翌2005年、「日本安全保障・危機管理学会」なる団体が立ち上がった。現在は一般社団法人化している。実は、安倍首相はこの「危機管理学」の名前を冠した団体の名誉会長を務めているのだ。
 
安倍首相が名誉会長を務める「日本安全保障・危機管理学会」なる団体
 では、その「日本安全保障・危機管理学会」とはいかなる組織なのか。同会HPによれば、〈安全保障および危機管理に関する理論とその応用・実践についての研究を深めつつ、有為な人材を育成し、大学、自治体および企業等へ送り込むことに寄与することを目的〉とされ、学位論文作成支援や修士・博士取得に関わる協力もしているという。また、前述した公安調査庁出身の安部川元伸・日本大学危機管理学部教授も同会に参加し、講演などを行なっている。
 もっとも、同会はいわゆる大学アカデミズムの系譜にある団体ではなく、日本学術会議や日本学術協力財団、科学技術振興機構が共同で公開している学会名鑑にも登録されていない。
 
 実は、月刊情報誌「テーミス」が同会について報じたことがあるのだが(2015年5月号)、その際は〈陸上自衛隊OBを中心にした集まりから発展して、警察OBや公安調査庁OBらが加わり、05年に設立された団体〉と紹介されていた。実際に同会の役員名簿(2017年6月1日現在)を見ても、理事には元警視総監や元幹部自衛官などの防衛人脈が多数名前を連ねており、組織出身者の受け皿となっていることがうかがえる。
 また、保守系政治家との結びつきも強いらしく、名誉会長の安倍首相だけでなく、名誉顧問には渡辺喜美参院議員、顧問には自民党の中谷元・元防衛相や菅原一秀衆院議員、“ヒゲの隊長”こと佐藤正久外務副大臣、さらにはあの党広報副本部長・和田政宗参院議員の名前もある。
 過去には防衛利権がらみの民間シェルター業者との癒着が取り沙汰されたこともあった同会だが、その印象は「学会」というよりはやはり、自衛隊、警察の天下りの受け皿を狙った可能性が高い。
 
 本サイトが5月30日、安倍首相が名誉会長になった経緯について同会事務局に尋ねたところ、担当者はこのように回答した。
「安倍さんがまだ総理になる前、第二次安倍政権の前の民主党政権のときに、渡辺喜美さんの紹介で入ってこられたんですよ。当時、渡辺さんはまだ自民党員だったからですね、そういうことで、同会に入っていろいろ勉強したり情報をもらったりされたらいかがですか、ということで」
 実際には、渡辺氏は2009年に麻生内閣が不信任案を出された直後に自民党を離党しているが、いずれにしても安倍首相が2000年代はじめに、こうした「危機管理学」に並々ならぬ関心を寄せ、自衛隊や警察OBとともに、それを「学問」として確立するための動きを見せていたことは間違いないだろう。
 
日大危機管理学部はどういう経緯で生まれたのか
 そして、それから約10年後、今度は日本一のマンモス大学・日本大学に危機管理学部が誕生した。
 日大の問題を追及してきた月刊誌「FACTA」(ファクタ出版)は、この危機管理学部が“日大のドン”田中英壽理事長と警察官僚出身の亀井静香・元衆院議員の仕掛けによって誕生したと指摘している。
〈田中氏に國松(孝次・元警察庁長官)、野田(健・元警視総監)両氏ら警察人脈を紹介したのも亀井氏だ。霞が関とパイプを深めた田中氏は、警察庁、法務省、防衛省、国土交通省のサポートを受けることで、文系初の危機管理学部の体制を整えることに成功した〉〈ようするに理事長が亀井さんに丸投げした、霞が関に恩を売る天下り学部〉(2016年5月号)
 実際、日大危機管理学部の開校式典には、亀井氏や國松元警察庁長官や野田元警視総監ら、警察官僚出身の大物警察OBが出席していた。
 また、昨日発売の「週刊文春」(文藝春秋)では、亀井氏が取材を受け「もともと危機管理学部は、俺が田中理事長に『俺がお前の用心棒になってやるから、お前は用心棒を作る学部を作れ。今の時代、危機管理学部を作らにゃいかん』と言って作らせたんだ」と語っている。
 
 日大のほうは安倍首相は関係なさそうだが、政界関係者が動いて、警察の天下りの場としてつくられたというのは間違いないだろう。
 あちらこちらで組織のガバナンスにおける「危機管理」の重要性が叫ばれている昨今だが、そのリスクマネジメントを学ぶはずの「危機管理学部」が、実際は警察や自衛隊の実質的な「天下り団体」と化しているというのは、明らかにおかしい。マスコミは日大のタックル問題を契機に、この危機管理利権というものにもメスを入れるべきだろう。 (編集部)

02- 日本“蚊帳の外”で 超党派「日朝国交正常化議連」が再始動

 米朝会談が予定通り12日に行われることに決まりました。1回では決着がつかずに複数回になりそうだと言われています。
 トランプ氏と金正恩氏とではその「真意」に違いはあるにしても、会談を何とか成功させたいという思いは同じです。会談を重ねるということであれば、二人の間にそれなりの信頼感が生まれるかも知れません。
 
 そうなってくると一層浮き上がってしまうのは安倍首相です。
 最初シンガポールで12日にと決まった時点で、安倍首相は、トランプ氏に首脳会談の帰りに日本に立ち寄ってくれと頼み込んだもののそれは拒否されました。その後カナダでのG7中の日米首脳会談も断られたのでしょう、それでG7の前の7日にワシントンに行くからということで、何とか会談の了解を得たようだということです(天木直人氏)
 
 しかしそれだからと言って何か拉致問題の進展が保障されるというものではありません。 安倍首相にすれば「恰好だけでもつけたい」という思いが優先しているのではないのでしょうか。
 
 日朝国交正常化推進議員連盟という、自民党の山崎拓と民主党の川上義博らが中心となって北朝鮮との交流を重視する議員を集めた超党派の議員連盟があり、08522日に設立総会を開き結成されました。当時は活発に活動していましたが、官邸サイドから「政府に任せてくれと言われたのでそれに配慮する形で見守ってきました。
 しかし実際には官邸はその後も何もしなかったのはご存知のとおりです。
 
 事実上“休眠状態”になっているこの超党派連盟が、米朝首脳会談が行われる612日の前日11日に総会を開き、活動を再開させることを決めました。
 是非、無為に徹する官邸に旺盛に働きかけて、あるいは官邸に成り代わって拉致問題を前進させて欲しいものです。
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日本“蚊帳の外”で…超党派「日朝国交正常化議連」が再始動
日刊ゲンダイ 2018年6月1日
 事実上“休眠状態”になっている超党派の「日朝国交正常化推進議員連盟」が、米朝首脳会談が予定されている6月12日の前日11日に総会を開き、活動を再開させることが日刊ゲンダイの取材で分かった。今月、役員会を2度開き、再始動を決めたという。
 
  同議連の役員には、自民、公明、立憲民主、国民民主、維新、共産、社民の議員が名を連ね、会長は衛藤征士郎元衆院副議長、会長代行は額賀福志郎元財務相。
 
  同議連のメンバーによると、このタイミングでの活動再開は、6・12の米朝会談で米国が国交正常化に大きく踏み出した場合、日本だけが取り残されるのではないかという懸念があるからだという。
 
 「2008年ごろまでは議連は活発に活動していました。しかし、官邸サイドから『政府に任せてくれ』と言われ、外交の専権事項は政府ですから、それに配慮する形で見守ってきた。この間、北朝鮮がミサイル発射や核実験を繰り返し、国会でも制裁を決議するなど、議員外交が動かしにくかったこともあります。ところが、4月27日の南北首脳会談で、『北はいつでも日本と対話の用意がある』とメッセージを出してきた。これを重く受け止め、日本政府はすぐさま反応すべきなのに、動かない。そこで、政府間のチャンネルがないのなら、議員外交で風穴をあけなければならない、となったわけです」(議連メンバー)
 議連には、拉致問題の解決には国交正常化が不可欠という考えもあるという。
 
 「蓮池薫さんら拉致被害者が帰国してから、もう十数年経ってしまいました。対話のテーブルで国交正常化を進めていれば、もっと早く拉致問題を解決できたのではないかという思いが、議連メンバーには強いのです」(前出の議連メンバー)
 つまり、圧力一辺倒の安倍首相や政府には、もうこれ以上、任せていられない、ということだ。
 6月11日の総会では、議連として、北へ向けてのメッセージも発信する予定だという。 

2018年6月1日金曜日

党首討論 予想通りの無内容に徹した首相の答弁

 30日に1年半ぶりに行われた党首討論では、安倍首相は予想通り、論点をずらした、スリ替えの、不誠実な答弁に終始しました。
 最近は「ご飯論法」という批判がヒットしていますが、安倍首相のこの常軌を逸した答弁については、当初から「安倍語法」などとも呼ばれ、様々に批判されてきました。
 現に、翌日の社説では、「安倍論法 もううんざりだ」(タイトルより‥以下同)(朝日新聞)、「論点ずらした首相答弁」(南日本新聞)、「首相の不誠実な答弁が目に余る」(愛媛新聞)、「なぜ真正面から答えぬ」(東奥日報)などの批判の言葉が躍っていました。表現はそれぞれですが、その意味するところは皆同じです。
 (関連社説)
               (以上いずれも5月31日付)
 しかしどんなに批判されようと全く意に介さずに(あるいは理解することができずに)、なんら愧じるところがないのが安倍首相の特徴です。これでは安倍政権が続く限りは、延々とこうしたシーンに付き合わされることになります。
 安倍氏の場合は、そうした「語法」・「論法」だけでなく、それ以前の問題である「ウソ」がそれらと混然一体化しているので、その闇(無内容)は深みを増すことになります。
 
「きっこ」氏が次のような秀逸なツイートをしています。
 【きっこ】
 関東学生連盟は、「反則は指示していない」とした内田正人と井上奨の発言を「信用できない」と一刀両断し、この2人を最も重く永久追放に相当する「除名」と決めたが、安倍晋三が連日国会で嘘に嘘を塗り重ねているモリカケ問題も、関東学生連盟に任せれば、安倍晋三は一瞬で永久追放になるだろうね。 16:12 - 2018年5月30日
 
 できれば同連盟に「お任せ」したいものです。(^○^)
 日刊ゲンダイと天木直人氏のブログ(2件)を紹介します。
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史上最低の党首討論 
安倍首相の答弁は“ご飯論法”より醜悪
日刊ゲンダイ 2018年5月31日
「党首討論の歴史的使命は終わった」― 。立憲民主党の枝野代表がそう振り返った。30日の1年半ぶりの党首討論で安倍首相はスリ替えと時間稼ぎに終始。いま流行の「ご飯論法」をも上回る見苦しい答弁も飛び出した。
 
「ご飯論法」とは、労働問題に詳しい法政大の上西充子教授が名付けた言い逃れのワザ。「朝ご飯を食べましたか」という問いに「(パンは食べたけど、ご飯=米飯は)食べていない」のように論点をスリ替え、ごまかす答弁だが、安倍首相もこの日、活用した。
 
 冒頭、森友への国有地売却の「関与」を金品授受に絞ろうとする安倍首相に対し、枝野代表は「急に金品や贈収賄のような限定を付したとすれば、ひきょうな行為だ」と指摘した。安倍首相は、過去に金品授受に触れた答弁が数回あることを示し「急に私が新しい定義を定めたわけでない」と釈明。金品授受の有無にかかわらず関与は問題との趣旨なのに、「急に」という言葉にだけ反応する「ご飯論法」である。
 
 その後の答弁もヒドイ。加計学園の“安倍面会デッチ上げ”について、枝野代表が「個人としては平然でもいいが、総理として怒るべきだ」と質問すると、安倍首相はまた論点をスリ替え。「この問題で見失ってならない視点は獣医学部が50年間新設されなかったこと」と長広舌を振るって、最後に「政府はコメントする立場にない」と逃げた。「総理」の肩書を悪用された当事者意識ゼロだ。
 
■異次元レベルの言い逃れ
 さらにヤジに過敏な安倍首相は「いま、後ろから(同じ答弁を)100回聞いたという、辻元さんからのヤジがございましたが、同じことを聞かれたから同じことを答えるのです」と気色ばむ。納得できないから、何度も聞いているのにバカ丸出し。こんな認識だから、モリカケ問題がいつまでも続くのだ。
 
 共産の志位委員長が、改ざん、隠蔽、廃棄、虚偽答弁が安倍政権下で相次ぐ理由を聞いても、安倍首相は関係ないことをダラダラ答えた揚げ句、「うみを出し切り組織を立て直したい」と抱負を述べるだけ。「どうして、ご飯食べたなんてウソつくの?」という問いに「これからしっかり食べます」と切り返すようなもの。もはや異次元レベルの言い逃れで、「ご飯論法」よりもヒドイ。
 
安倍首相は、ほとんど全て聞かれたことに答えていませんでした。くだらない答弁を繰り返し、時間が過ぎれば勝ちという姿勢です。メディアも世論も『どうせ、いつものこと』とやり過ごしてはいけません。もっと大騒ぎすべきです」(政治評論家・森田実氏)
 
 最初から安倍首相に答える気がなけりゃあ、党首討論はやるだけムダだ。 
 
 
安倍首相の答弁がこれほどお粗末とは思いもよらなかった
天木直人のブログ 2018年5月30日
 党首討論を聞きながらリアルタイムでこれを書いている。
 枝野立憲民主党代表が質問しているところだ。
 国民が知りたい事を実に的確に聞いている。
 ところがこれに対する安倍首相の答弁があまりにも粗末だ。
 同じ逃げるにしても逃げ方がある。
 もはやウソをつくことすら下手になってしまったごとくだ。
 ここまで質の悪い答弁をするとは思わなかった。
 
 これでは志位和夫共産党委員長の質問にはとても対応できないだろ
う。
 わずか6分ほどの日本共産党の質問では、どんなに鋭い質問をしても
時間切れに終わる。
 安倍首相はごまかして逃げられる。
 しかし党首討論を逃げ切っても、もはや安倍首相は疑惑から逃げられ
ない。
 それでも安倍首相の居直りを許すようでは、日本は間違いなく終わ
る。
 日本の為にも誰かが安倍首相に本気で引導を渡さなければいけない。
 明日のメディアはきょうの党首討論の事をどう書くつもりだろうか。
 けだし見ものである(了)
 
 
なにもかも八百長だった党首討論
天木直人のブログ 2018年5月31日
 私は昨日のNHKの党首討論中継を、一部始終、目を凝らし、耳を立てて見た。
 なにしろ安倍疑惑が最高潮に達した中での党首討論だからだ。
 1年半ぶりに行われると鳴り物入りで報じられた党首討論だからだ。
 しかし、私も長らく政治批評を続けてきたが、これほど腹立たしい思いをした党首討論はなかった。
 安倍首相の答弁はこれまで見て来た政治家のどの答弁よりもお粗末で往生際が悪かった。
 どうせウソをつくにしても少しは知恵を絞って目新しいウソをついたらどうか。
 それさえもできない頭しか、安倍首相は持っていないということだ。
 それだけで一国の首相に留まる資格はない。
 
 それにしても野党に割り振られた質問時間の少なさは何だ。
 野党第一党の立憲民主党に割り振られた時間が、たったの16分。共産党に至っては4分だ。
 しかもである。
 野党に割り振られた時間は安倍首相の答弁の時間まで含まれた時間だった。
 安倍首相の方がべらべら長くしゃべって、野党党首がまともに質問出来ないまま終わった。
 こんな党首討論ははじめから開く意味はない。
 そして、こんな馬鹿げた党首討論だったにもかかわらず、今朝の各紙はどれも怒りを感じさせない。
 読売新聞に至ってはいたっては、これで幕引きだと書いている。
 ふざけるなという話しだ。
 
 そして今朝の各紙はその夜、野党党首が会食して話し合ったという報道を一斉に書いた。
 私はてっきり残された国会で安倍疑惑をどう追及するかを話し合ったに違いないと思ったら、なんと次の選挙の選挙協力だという。
 ここで安倍首相を逃したら、もはや野党の存在価値はなくなるというのに、そして自公政権が永久に続く事になるというのに、まだ自らの生き残りの相談をしているとは。
 
 そう思っていたら今日の各紙が報じた。
 佐川前国税庁長官の不起訴が決定しましたと。
 なにもかも八百長だ。この国の政治は救いがたい状況になった。
 せめて国会議員の給与を半減し、諸手当をはく奪して欲しい。
 一般国民の平均収入にすれば、国会議員が何をやろうと腹は立たない。
 勝手にやってろ、と突き放せばいいだけの話だ(了)

『笑点』での発言がネットで炎上する異常

 芸能人などが政権批判をすると、それに集中攻撃を加えてネット上で炎上させることが始まってから、もう久しくなりました。そうすることで次々と政権批判の口を封じていくというのが、自民党が組織したサポーターたちに端を発する、いわゆるネトウヨの目指すものなのでしょう。
 彼らはその炎上戦法を、今度は長寿番組『笑点』(日本テレビ)などにも向けるようになりました。
 
 古来 庶民が権力者に対して抱く怒りや不満を皮肉や風刺の笑いに変えることは、芸人の役割のひとつであり、そういう前提で演芸や娯楽が市民に楽しまれ、発展して来ました。
 ところが第二次安倍政権以降、政権批判をするとネットで炎上し、ネトウヨや安倍応援団からテレビ局に抗議が殺到するようになり、どんどん政治風刺ネタが姿を消していっています。
 
 この現象は時期が至れば、いつでも「非国民呼ばわり」に転じることが予想されます。戦前回帰を志向するリーダーにすればそうした演芸や娯楽は許されないのであり、彼の応援団たちもそれを攻撃する尖兵になることに何の抵抗も感じていないわけです。まことに暗く、救いのない話です。
 ためらうことなく政治風刺ネタ続けてきた笑点メンバーに声援を送ります。
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『笑点』で円楽、たい平、木久扇が安倍政権批判ネタを連発して炎上! 
圧力に屈しないベテラン落語家たちの心意気
LITERA 2018年5月31日
 高い視聴率を誇る長寿番組『笑点』(日本テレビ)がネットで炎上した。理由は、5月27日放送で安倍首相や政権への風刺、批判的な回答が連発されたためらしい。
 せっかくなので、この日の放送を再現してみよう。まず、司会の春風亭昇太から「人はうるさいと耳をふさいだりなんかしますよね。そこで皆さん、今回耳をふさいでください。で、一言言ってください。私が『どうしたの?』って聞きますから答えてください」というお題が出される。
 これに口火を切ったのは、三遊亭円楽だった。声色を安倍首相に似せながらこのように答えた。
 「安倍晋三です」
 「どうしたの?」
 「トランプ氏から国民の声は聞かなくていいと言われました」
 続いて、手を上げたのは林家たい平。彼もまたモノマネを交えながら回答した。
 「麻生太郎です」
 「どうしたの?」
 「やかましいぃ〜」
 政権批判ネタ三部作のトリを飾ったのは林家木久扇。彼はこのように答えた。
 「うるせーなー」
 「どうしたの?」
 「沖縄から米軍基地がなくなるのはいつなんだろうねぇ」
 まさに、安倍政権への痛烈な風刺三連発。そして、回答した三人は連続で座布団一枚を獲得した。
 
「米軍基地問題はいつなくなるのか」の答えに偏向と噛み付くネトウヨ、安倍応援団
 しかし、これが放送されるやいなや、ツイッターを中心に大炎上。ネット上には〈河原乞食が飢えもせず生きていけるのは資本主義社会の賜物なのにな 馬鹿だと思うわ〉〈「笑点」で円楽が政権批判すると司会の昇太が「面白い、座布団1枚」となる。少しも面白くないのにである。笑いまで政治的偏向するようになってしまったのかと思う。最近「笑点」を見なくなった理由の一つでもある〉といった言葉が次々と投稿された。
 その典型が、中国や韓国へのヘイト本を多く出版する石平太郎氏である。彼は、その日の『笑点』を見た感想をこのようにツイートした。
〈先ほど家のテレビで久しぶりに「笑点」を見ていたら、「安倍晋三です。国民の声を聞かなくてよいとトランプに教えられた」とか、「沖縄の米軍基地はいつなくなるのか」とか、まるで社民党の吐いたセリフのような偏った政治批判が飛び出たことに吃驚した。大好きな笑点だが、そこまで堕ちたのか〉
 
 三遊亭円楽は楽太郎時代からしばしば政治や社会風刺の大喜利回答をしてきたし、『笑点』とはそもそもそういう番組であるのは、きちんと番組を観てきた人であれば誰もが指摘するところである。〈大好きな笑点だが、そこまで堕ちたのか〉などと言うのは、果たして本当に『笑点』を観ていたか甚だ疑問だが、それはともかく、多くのお笑い芸人が社会風刺のネタに及び腰になるなか、『笑点』は一貫してそういった類のネタも放送し続けてきた。
 たとえば、三遊亭円楽は2015年8月9日放送回の『笑点』で、安倍首相を名指しした風刺ネタを披露している。そのときは鍼灸師を題材にした大喜利をしていたのだが、彼はこんな回答を披露したのだ。
 「耳がよく聞こえるようにしたいんですね?」
 「どこに鍼を打っても、国民の声は聞こえるようにはなりませんよ、安倍さん」
 
 これだけではない。三遊亭円楽は同月23日にも、『24時間テレビ 愛は地球を救う』のなかの1コーナーとして放送された『笑点』にて、「24時間テレビ」に引っ掛けて、「――かん――び」の傍線部分に言葉を当てはめるというお題に対し、このような答えを繰り出した。
「安倍さん、聞いてください、政治に不信“かん”、国民の叫“び”」
 
 三遊亭円楽だけではない。林家木久扇も、16年4月10日放送回にて、安倍内閣を皮肉ったネタを披露している。この日の『笑点』では、「育児休暇」をテーマにしたお題が出た。メンバーがさまざまな職業の人に扮し、「育児休業を取った」と語り、そこで司会の桂歌丸(当時)が「どうなりました?」と聞いてくるのに対して、さらに一言付け加えるというものだ。そこで林家木久扇は「日本の内閣の大臣全員が育休を取りました」と語り、歌丸の「どうなりました?」との問いにこう返した。
 「別に支障がありませんでした」
 内閣の大臣なぞ、いてもいなくてもどっちだっていいという痛快な皮肉だ。
 
『笑点』メンバーは一貫して政治家や権力風刺をネタにしてきた
 このように、『笑点』メンバーは以前から、政治家や権力をからかい、政治の話題を大喜利に盛り込んできた。しかし、おそらくそれは彼らにとって特別なことではない。庶民が権力者に対して抱く怒りや不満を、皮肉や風刺の笑いに変えることは、芸人の役割のひとつであり、日本でも以前は普通におこなわれてきたことだからだ。テレビで芸人が総理大臣をからかったり、コテンパンに悪口を言うというのも、昔はそう珍しいことではなかった。
 ところが、第二次安倍政権以降、こうした政権批判をすると、ネットで炎上し、ネトウヨや安倍応援団からテレビ局に電凸が殺到するようになり、どんどん政治風刺ネタが姿を消していった
 
 しかし、笑点メンバーは、ネットの反応や安倍応援団の抗議など気にすることなく、一貫して政治風刺ネタを続けてきた。そして、今回は三遊亭円楽、林家たい平、林家木久扇のトリオ芸で、かなり痛烈な安倍政権批判をおこなった。
 そう考えると、笑点メンバーの心意気には敬服するしかないが、問題は、こうした社会風刺や権力批判を笑いに変えようとする芸人が、ほとんどいなくなっているということだ。
 だが、若手・中堅のお笑い芸人でその役割を背負おうとしているのは、ウーマンラッシュアワーくらいで、林家木久扇や三遊亭円楽など、ベテラン中のベテラン芸人しかいない現状は、あまりにもこころもとない(『笑点』メンバーのなかにいると若く見えるが、林家たい平だって53歳である)。
 
 また、もうひとつ心配なのは、今回の大炎上をきっかけに『笑点』制作サイドにプレッシャーがかかって、政権風刺ネタが制約されたりしないか、ということだ。
 せめて『笑点』だけはこれまで通りの姿勢を貫き続けてほしい。 (編集部)

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