2018年6月2日土曜日

02- 日本“蚊帳の外”で 超党派「日朝国交正常化議連」が再始動

 米朝会談が予定通り12日に行われることに決まりました。1回では決着がつかずに複数回になりそうだと言われています。
 トランプ氏と金正恩氏とではその「真意」に違いはあるにしても、会談を何とか成功させたいという思いは同じです。会談を重ねるということであれば、二人の間にそれなりの信頼感が生まれるかも知れません。
 
 そうなってくると一層浮き上がってしまうのは安倍首相です。
 最初シンガポールで12日にと決まった時点で、安倍首相は、トランプ氏に首脳会談の帰りに日本に立ち寄ってくれと頼み込んだもののそれは拒否されました。その後カナダでのG7中の日米首脳会談も断られたのでしょう、それでG7の前の7日にワシントンに行くからということで、何とか会談の了解を得たようだということです(天木直人氏)
 
 しかしそれだからと言って何か拉致問題の進展が保障されるというものではありません。 安倍首相にすれば「恰好だけでもつけたい」という思いが優先しているのではないのでしょうか。
 
 日朝国交正常化推進議員連盟という、自民党の山崎拓と民主党の川上義博らが中心となって北朝鮮との交流を重視する議員を集めた超党派の議員連盟があり、08522日に設立総会を開き結成されました。当時は活発に活動していましたが、官邸サイドから「政府に任せてくれと言われたのでそれに配慮する形で見守ってきました。
 しかし実際には官邸はその後も何もしなかったのはご存知のとおりです。
 
 事実上“休眠状態”になっているこの超党派連盟が、米朝首脳会談が行われる612日の前日11日に総会を開き、活動を再開させることを決めました。
 是非、無為に徹する官邸に旺盛に働きかけて、あるいは官邸に成り代わって拉致問題を前進させて欲しいものです。
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日本“蚊帳の外”で…超党派「日朝国交正常化議連」が再始動
日刊ゲンダイ 2018年6月1日
 事実上“休眠状態”になっている超党派の「日朝国交正常化推進議員連盟」が、米朝首脳会談が予定されている6月12日の前日11日に総会を開き、活動を再開させることが日刊ゲンダイの取材で分かった。今月、役員会を2度開き、再始動を決めたという。
 
  同議連の役員には、自民、公明、立憲民主、国民民主、維新、共産、社民の議員が名を連ね、会長は衛藤征士郎元衆院副議長、会長代行は額賀福志郎元財務相。
 
  同議連のメンバーによると、このタイミングでの活動再開は、6・12の米朝会談で米国が国交正常化に大きく踏み出した場合、日本だけが取り残されるのではないかという懸念があるからだという。
 
 「2008年ごろまでは議連は活発に活動していました。しかし、官邸サイドから『政府に任せてくれ』と言われ、外交の専権事項は政府ですから、それに配慮する形で見守ってきた。この間、北朝鮮がミサイル発射や核実験を繰り返し、国会でも制裁を決議するなど、議員外交が動かしにくかったこともあります。ところが、4月27日の南北首脳会談で、『北はいつでも日本と対話の用意がある』とメッセージを出してきた。これを重く受け止め、日本政府はすぐさま反応すべきなのに、動かない。そこで、政府間のチャンネルがないのなら、議員外交で風穴をあけなければならない、となったわけです」(議連メンバー)
 議連には、拉致問題の解決には国交正常化が不可欠という考えもあるという。
 
 「蓮池薫さんら拉致被害者が帰国してから、もう十数年経ってしまいました。対話のテーブルで国交正常化を進めていれば、もっと早く拉致問題を解決できたのではないかという思いが、議連メンバーには強いのです」(前出の議連メンバー)
 つまり、圧力一辺倒の安倍首相や政府には、もうこれ以上、任せていられない、ということだ。
 6月11日の総会では、議連として、北へ向けてのメッセージも発信する予定だという。