2023年6月28日水曜日

広末よりはるかに悪質な木原誠二官房副長官の“不倫”問題 マスコミは完全スルー(LITERA)

 不倫をした著名人などが叩かれる風潮について、東大法学部首席卒業の山口真由氏ツイッターで「不倫バッシングは他の人が同じ行動に走るのを戒め、結婚という制度を維持するための現代の石打刑なのかも」とした上で、広末涼子の夫キャンドル・ジュン氏(アーティスト)の会見について「朴訥とした人柄がにじむと捉えるか、策士の緻密な計算が功を奏したと見るかで評価が180度変わってくるように思う。そして人をどう評価するかは自己がどういう人間かを映す鏡」と述べたということです((山口氏は後者を自認。27日、日刊スポーツ)

 キリストが、ある女を人々が石打の刑に処そうとしたときに「汝らのうち罪なき者は石を持て打て」と言うと、そうする者は誰もいなかったということです(新約聖書)。古代にはそうした残酷な刑罰があったようですが、現代のメディアやSNSでの「度を越した」不倫批判にはある意味でそれに匹敵する残酷さがあります。
 強者に対しては全くそうしない一方で弱者に対してはこれでもかと執念深く批判し追及するというのであれば、それはまさに現代版の不当な「石打の刑」です。
 LITERAが掲題の記事を出しました。
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広末よりはるかに悪質な木原誠二官房副長官の“不倫”問題! 文春が続報もマスコミは完全スルー、フジ「日曜報道」に堂々出演
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 いまだテレビやスポーツ紙などメディアを賑わせている広末涼子の不倫問題。その一方で、まったくと言っていいほどメディアで取り上げられていないのが、岸田文雄首相の懐刀である木原誠二官房副長官の“不倫・隠し子”疑惑だ。

 木原官房副長官は“岸田政権誕生の立役者”とも呼ばれる岸田首相の最側近であり、岸田政権肝いりの「異次元の少子化対策」の発案者も木原官房副長官と言われている。しかし、今年2月には「出生率が上がってくれば(子ども予算)倍増が実現される」と発言して物議を醸したり、訪米時には岸田首相が記者団の取材に応じる背後でポケットに手を突っ込んで立っていた横柄な態度が問題に。統一教会問題でも、自民党の「点検」では教団との接点を報告していなかったが、関連団体の会合への出席を「(記憶が)呼び覚まされた」などと言って後出しで報告。その後、2021年の衆院選では統一教会の関連団体から推薦状まで受け取っていたことがわかっている。

 そんな木原官房副長官の最大のスキャンダルが、“不倫・隠し子”疑惑だ。
 木原官房副長官の“不倫・隠し子”疑惑を最初に報じたのは「週刊新潮」(新潮社)2021年12月23日号。このとき木原官房副長官は、愛人と噂されてきた女性とその娘の3人で神奈川県の神社で七五三詣でをしていた様子を写真つきで報じられたが、大きな話題にならないままにフェードアウトした。だが、今年6月15日発売の「週刊文春」(文藝春秋)が、今度は同じ女性とその娘との“ディズニーデート”や、この女性が運転するベンツで官邸に通勤する木原官房副長官の姿などをスクープしたのだ。
 その上、「週刊文春」記事のなかで、この愛人と噂される女性の“セレブ生活”や、木原官房副長官とともに女性の生活を支援する大手ドラッグストアの創業者が、じつは木原氏の支援者でもあることを指摘。さらに、この女性が〈生活の苦しいシングルマザーを支援するための公的な支援金と、木原氏らからの私的な援助を“二重取り”している〉のではないかという疑惑を報じたのだ。
 この木原官房副長官の“文春砲”が飛び出したとき、メディアでは広末涼子のW不倫が大きく報じられていた真っ最中。公共性の観点から考えても、木原官房副長官のこの疑惑は広末の不倫以上の重大スキャンダルであることは明々白々だった。
 ところが、ワイドショーなどは同じ号に掲載された広末の“交換日記”の中身ばかり伝え、木原官房副長官のスキャンダルはスルーしたのだ。

木原誠二副長官の“嘘”を覆す証拠音声が公開 松野官房長官会見で文春記者が追及したが…
 広末の極めて個人的な“交換日記”の中身に大騒ぎする一方で、岸田首相の右腕という公人中の公人である木原官房副長官の不倫・隠し子疑惑はまったく報じない……。安倍政権以降、いかにメディアが政権絡みのスキャンダルに弱腰になっているかが浮き彫りになったかたちだが、「週刊文春」はこれだけでは引き下がらなかった。
 木原官房副長官は不倫・隠し子疑惑について、“友人の1人として病気の女性を助けるために自宅を訪れている”“妻の了承を得てのことでなんら不適切なことはない”と否定しているのだが、22日発売の「週刊文春」では、この木原氏の反論を覆す“証拠”として、愛人とされる女性と知人の会話の音声をネット上で公開したのだ。
 音声は「週刊新潮」が最初に不倫・隠し子疑惑を報じたあとの会話だというが、このなかで問題の女性は、「胎児認知」をしてほしいと言った際に木原氏が「拒否」したことや、「認めて(議員を)辞めたら」と言っても木原氏は整理がつかないように「うう〜ん」と返事をしたことなどが語られている。また、“なぜ木原氏は認知しないのか?”という問いに対し、女性は「まあ、自分の出世の為なんじゃないですか」と答えている。
 七五三詣でやディズニーデート、官邸への送迎といった情報とあわせても、木原官房副長官とこの女性がたんなる“友人関係”とは考え難い。つまり、木原官房副長官が国民に対して「嘘」をついている可能性がさらに深まったのだ。

 しかも、ここにきて大きな動きが起こった。というのも、23日午後の官房長官会見では、文藝春秋の記者が出席し、木原官房副長官のスキャンダルについて質問をおこなったのだ。
 記者は、相手の女性が音声のなかで木原官房副長官の子だと認めていることを踏まえ、「婚外子をもうけていることは公人として問題がある行動だと思われるが、このことは木原副長官から岸田総理に報告されているのか」「岸田政権として副長官に適格だと考えるか」と質問。しかし、松野博一官房長官は「プライベートにかんするものであり私からお答えする立場にない」と一蹴。さらに記者が「いままで木原官房副長官は『隠し子ではない』とまわりや国民に嘘をついていたことになる。政権として、あらためて木原氏から国民に対して真摯な説明を求めることはないのか」と追及すると、「考えていない」と言い放ったのである。

それでもテレビ・大手新聞は木原スキャンダルを報じず 木原は『日曜報道 THE PRIME』などに平然出演
 国民への説明さえ「考えていない」、ようするに「必要ない」と明言する──。木で鼻をくくったような態度で国民を舐めているとしか言いようがないが、しかし、問題はまたしてもメディアの姿勢だ。
 舐めた返答だったとはいえ、あくまで週刊誌ベースでしかなかった木原官房副長官のスキャンダルについて官房長官がコメントを発したことは、それだけでニュースにできる。実際、松野官房長官のこのコメントをもとに、時事通信は「木原官房副長官「不倫」報道、言及せず」、共同通信も「松野氏「個人のこと答えられず」 木原氏巡る報道」と題して報じた。
 だが、ここまできても、相変わらずテレビや大手新聞はこの話題を取り上げず、沈黙を貫いているのだ。

 いや、そればかりか、最初の文春報道から2日後の18日、木原官房副長官はフジテレビの『日曜報道 THE PRIME』に出演したのだが、そこでも不倫・隠し子疑惑の話題は触れずじまい。さらに、女性の音声報道が出た翌日の23日にも木原氏はCS-TBSの『国会トーク フロントライン』(TBS NEWS)に出演。無論、スキャンダルにかんする話題はまったく出なかった。
 つまり、テレビは渦中の人物を出演させても何の追及もおこなわず、不倫・隠し子疑惑などないものとして扱っているのだ。逆にいえば、テレビが木原氏のスキャンダルを騒ぎ立てることはないと高を括っているからこそ、岸田官邸は木原官房副長官を平然とテレビに出演させ、マイナンバー対策など政権の政策について語らせているのである。

 タレントの不倫には蜂の巣をつついたように大騒ぎしながら、岸田首相の右腕という公人中の公人のスキャンダルを報じない。それだけにとどまらず、張本人を出演させても何ひとつ追及せず、「なかったこと」にまでしてしまう大手メディア。メディアは政権と共犯関係にあると言わざるを得ないだろう。(編集部)