衆院選の開始に当たり植草一秀氏が掲題の2つの記事を出しました。
最初の記事「今回総選挙の最優先課題」では、今回の選挙で大事なことは高市自民を敗北させることであり、敗北させなければならない理由として下記の4つを示しています。
第一 高市首相が推進する軍備拡大路線が日本国民の幸福につながらないこと
第二 高市首相が「政治とカネ」浄化に背を向けていること
第三 財務省の消費税増税、社会保障支出削減、利権財政支出の方針に従っていること
第四 自民党が統一協会と深く癒着してきたことを是正する意思がないこと
2つ目の記事「高市疑惑隠し解散への対応方法」では、今回総選挙のキーワードは以下の4つであるとして1.裏金がどうした内閣、2.歴史修正主義、3.利権補助金バラマキ、4.統一協会 を示し、次のように説明しています。
第一「政治とカネ」問題を完全に無視し「企業献金規制」を「議員定数」にすり替え、
裏金議員を公認し、比例代表での重複立候補を認めた
第二 高市首相は国会答弁で日中間のこれまでの外交の積み重ねを破壊したことで、中国
を激怒させ日中関係は1972年以来、最大の危機に直面している
第三 利権補助金バラマキ財政の一方で高額療養費制度大改悪など社会保障支出は切込んだ
第四 自民党が統一協会と深く癒着してきたことを是正する意思がない
文中に「タイパ」という言葉が出てきますが、これは「タイム パフォーマンス」の略語です。
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今回総選挙の最優先課題
植草一秀の「知られざる真実」 2026年1月28日
今回の選挙で大事なことは高市自民を敗北させること。
なぜ敗北させる必要があるのか。四つの理由がある。
第一は高市首相が推進する軍備拡大路線が日本国民の幸福につながらないこと。
日本の軍備拡大は米国の軍事産業への利益供与である。軍拡で戦争のリスクを高めることは日本国民の利益にならない。
中国の脅威が叫ばれるが中国の脅威が急拡大したきっかけは2010年9月7日の尖閣海域中国漁船衝突事件。この事件は日本が人為的に創作したものである。経緯はこれまでに詳述してきた。
日本が人為的に尖閣海域中国漁船衝突事件を創作した背景に米国の指令がある。
米国が指令して漁船衝突事件が創作され、その結果として「中国の脅威」が創作された。
この延長線上に現在がある。
日本の軍備拡大はエスカレート。高市首相は台湾有事があれば日本が中国に宣戦布告するという内容の国会答弁を示した。
東アジアで戦争が創作されるとき、最大の犠牲を払わされるのは日本。
ウクライナで戦争が創作されて最大の犠牲を強いられたのはウクライナ国民である。
ウクライナの戦争も主たる目的は米国軍事産業の利益拡大だった。米国の軍事産業は10年に一度の中規模戦争を必要不可欠としている。巨大産業を維持できないからだ。
この目的のためにウクライナ戦争が創作された。
チャンスがあれば米国軍事産業は東アジアでの戦争を創作する。この路線に沿って米国の命令に服従しているのが高市政権である。威勢の良い話に乗せられてはいけない。
第二の理由は高市首相が「政治とカネ」浄化に背を向けていること。
そもそも、自民が「解党的出直し」を迫られたのは「政治とカネ」。この浄化策明示が高市内閣の出発点に置かれなければならなかった。
ところが、高市首相はこの問題を放棄した。大胆不敵すぎる。
第三の理由は利権財政の拡大。「ザイム真理教」の教義は
1.消費税増税 2.社会保障支出削減 3.利権財政支出拡大 である。
高市内閣は完全にこの路線に乗っている。
総選挙で他党が消費税減税を明示したため、あわてて消費税減税公約風を提示したが本気ではない。「国民会議での検討を加速」するだけで「消費税減税をやる」と言っていない。
霞が関国語辞典で「検討を加速」の意味を調べると「やらない」ということになる。
消費税減税を本気で考えていない。
軍事支出と大企業補助金を激増させる一方で高額療養費制度を大改悪する。
高市自民に対峙する勢力は「高額療養費制度」問題を大きく取り上げるべきだ。
第四の理由は統一協会。
統一協会が自民党と深く癒着してきた。
統一協会の合同結婚式で結婚して議員になった者さえいる。
統一協会は韓国の諜報組織KCIAの庇護を受けたが背後には米国のCIAが位置する。
日本における反共政治工作を担ったのが統一協会とMRA(道徳再武装)。
MRAの流れを汲むのが松下政経塾。統一協会による日本政治工作を排除しなければならない。
これらの理由から高市自民を敗北させることが今回衆院総選挙の最優先課題である。
続きは本日のメルマガ版「植草一秀の『知られざる真実』」第4322号
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(後 略)
高市疑惑隠し解散への対応方法
植草一秀の「知られざる真実」 2026年1月27日
第51回衆議院議員総選挙が公示された。
高市首相による「自己都合解散」、「疑惑隠し解散」による総選挙。
厳寒期の選挙は除雪費用などがかさむ。
選挙費用は700億円を超えるとも見られている。
高市首相は総選挙にかかる費用は選挙をいつやっても同じだと主張した。
時間という概念がないらしい。「タイパ」という概念を知らないのではないか。
通常期の総選挙費用が600億円とすれば、衆議院任期は4年だから4年に1回の選挙なら1年あたり150億円が選挙費用になる。
しかし、1年3ヵ月で700億円の選挙を行うなら1年あたりの選挙費用は560億円になる。
政権が発足して何も仕事をしないで巨大な国費を投入することに日本の主権者が不信を強めている。
突如の解散は、
1.支持率が高いから勝てるかも知れない。
2.通常国会で政治資金疑惑、統一協会との関係、政治とカネへの不対応、日中関係による日本経済への深刻な影響、などを厳しく追及され、内閣支持率が急落することを恐れた。
これらの理由によるものだと見られる。
物価高対策が重要と言いながら、予算審議も先送りされ、予算の年度内成立は絶望的な状況だ。
今回総選挙のキーワードは以下の4つ。
1.裏金がどうした内閣 2.歴史修正主義 3.利権補助金バラマキ 4.統一協会
そもそも高市内閣の誕生背景は「政治とカネ」。これで自民は24年総選挙、25年参院選に惨敗した。自民は「解党的出直し」を掲げた。
出直しに際しては「政治とカネ」への抜本対応が不可欠。ところが、高市首相は驚愕の行動を示した。「政治とカネ」問題を放り出したのだ。これをけしかけたのが維新。
「企業献金規制」を「議員定数」にすり替えた。この結果、高市内閣を「裏金がどうした内閣」と命名した。裏金議員を公認し、比例代表での重複立候補を認める。
「裏金がどうした」という高市首相の姿勢を日本の主権者国民がどう評価するか。
これが総選挙の第一の注目点だ。
第二は高市首相の歴史修正主義。
1972年に日本は中国との国交を正常化した。
その際に、「一つの中国」と「台湾の中国帰属」を日本政府は論理的に認めた。
これと引き換えに中国は日本に対する賠償請求を放棄。中国は重大な決断を示したのである。
11月7日の高市首相国会答弁は日中間のこれまでの外交の積み重ねを破壊するもの。
言い換えれば72年日中共同声明、78年日中平和友好条約を破棄するものとも言える。
中国は日本政府に対して、日中関係を1945年時点に巻き戻すのかを確認しているという。
背景には高市首相の歴史修正主義がある。
これによって日中関係は1972年以来、最大の危機に直面している。
日本の主権者国民が高市首相の対応をどう評価するのかが問われる。
第三は利権補助金バラマキ財政。
高額療養費制度大改悪など社会保障支出は切り込まれる。その一方で利権補助金だけが激増される。消費税減税は限定的に実施の可能性をほのめかしているだけだ。
第四は統一協会との関係。
依然として自民党は問題の全容解明と必要な対応を示していない。
主権者は冷静に現実を見て正しい判断を示す必要がある。
続きは本日のメルマガ版「植草一秀の『知られざる真実』」第4321号
「高市自民を打倒する総選挙」 でご高読下さい。
(後 略)