2019年1月31日木曜日

31- 印象操作 NHKを批判 醍醐東大名誉教授が意見書

「NHKを監視・激励する視聴者コミュニティ」共同代表の醍醐聰・東大名誉教授は28日、NHKのニュース報道のあり方について、個人として意見書を送付しました。
 醍醐氏が問題にしたのは、25日の「ニュース7」と「ニュースウオッチ9」で、前日の衆参両院の閉会中審査で、厚労省の「不正調査」問題の真相を調査する特別監察委員会の調査の「お手盛り」ぶりが明らかになり、根本匠厚労相が再調査を約束する事態に追い込まれた件について、報道する順番が6番めと下位で、内容も「不適切な調査」の核心にあたる具体的事実を一切伝えなかったことです。
 
 一事が万事、NHKは報道において常に政府側の非を隠蔽するか、目立たないように報道すること腐心していて、これでは政府の広報機関の役割しか果たしていません。
 NHKは政府に従属するのは止め、厳正に公共放送の役割に徹するべきです。
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印象操作 NHKを批判 醍醐東大名誉教授が意見書
 しんぶん赤旗 2019年1月30日
 厚労省の毎月勤労統計の不正・偽装が、国政を揺るがす大問題になっているなか、「NHKを監視・激励する視聴者コミュニティ」の共同代表でもある醍醐聰・東大名誉教授は28日、NHKのニュース報道のあり方について、個人として意見書を送付しました。
 醍醐氏が問題にしたのは、25日の「ニュース7」と「ニュースウオッチ9」。24日の衆参両院の閉会中審査で、問題の真相を調査するはずの特別監察委員会の調査自体の「お手盛り」ぶりが明らかになり、根本匠厚労相は25日、再調査を約束する事態に追い込まれました。
 
 ところが、両番組が、「厚労省 不適切な統計調査」として、報じたのはいずれも6番目。しかも、配分時間は、センバツ高校野球の出場校決定のニュースの半分以下でした。
 問題の伝え方も、「内部的な調査にとどまっている」という抽象的な指摘ですませ、調査報告書の素案を厚労省職員がつくっていたことなど、「不適切な調査」の核心にあたる具体的事実を一切伝えませんでした。
 
 意見書は、こうしたことを伝えない一方で、根本厚労相の発言を“疑念生じないよう再調査”とおうむ返しに伝えるのは、「公正な報道から外れた番組編集」で、「厚労省の印象操作にNHKが加担し、拡散する政府広報といって過言でない」と批判しています。

2019年1月30日水曜日

首相施政方針演説 詭弁弄しても破綻は隠せない(しんぶん赤旗)

 28日の安倍首相の施政方針演説に対し新聞各社は29日、それぞれ批判する社説を掲げました。
 タイトルをざっと見ると、「甘言」・「聞こえのいい話」・「自画自賛」と評したものが4つ、国民の「不信」・「不安」に答えていない、「信頼回復に全力傾けよ」としたものが5つ、「難題」・「課題」に向き合っていないとしたものが3つ、という具合でした。
 
 何も語るべき実績がない中で「アベノミクスは今なお、進化」と語ったことは驚きでした。日銀は、もう異次元緩和の手仕舞に入っていなければならないのに、この時点で破綻をさせる訳に行かないからとためらって傷を深めている事態をどう考えているのでしょうか。
 
 昨年1月と10月の演説には形だけとはいえ「沖縄の皆さんの気持ちに寄り添い」との一節がありましたが、28日の演説からは消えました。
 その同じ日に防衛省は、辺野古の埋め立て予定海域の東側(N4)で新たな護岸を造る工事に強行着手しました。当然県民からは「横暴だ」と反発する声が上がっています。
 この「沖縄県民投票」などは眼中にないという姿勢こそが安倍内閣の実態です。
 
 しんぶん赤旗の施政方針演説の関する記事と「主張」を紹介します。
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安倍首相の施政方針 こんな政治 もうサヨナラ
 しんぶん赤旗 2019年1月29日
 28日に始まった通常国会。安倍晋三首相は施政方針演説で、「日本の明日を切り開く」と述べましたが、安倍政治の破綻と矛盾はもはや取り繕いようがありません。
 
偽り 社会保障・消費税 全世代圧迫も増税も
「全世代型社会保障への転換とは、高齢者の皆さんへの福祉サービスを削減する、との意味ではまったくありません」―。安倍首相がこう弁明した施政方針演説は、相次ぐ社会保障制度改悪を進めるなか、目前の統一地方選と参院選で国民の批判をかわそうという狙いです。
 こんな弁明は通用しません。10月から低所得の高齢者向け給付金などを行うから“削減ではない”と言っても、それらは消費税10%への増税と引き換えです。毎月勤労統計調査の不正・偽装問題を受けて賃金の伸びが「下方修正」されたため、消費税増税の根拠は崩れ去りました。にもかかわらず増税は「どうしても必要だ」と述べ、全世代の暮らしを圧迫しようとしています。
 
 そのうえ、4月には年金支給額を実質削減し、10月には、75歳以上の低所得者の医療保険料を軽減する特例措置を廃止する計画です。参院選が終われば、全世代の負担増・給付減メニューの議論を本格化させます。特に要介護1~2の人向けの生活援助の保険給付外しなどは、今回も語った「介護離職ゼロ」に反するものです。全世代型社会保障への転換とは、消費税増税を国民にのみ込ませるための詭弁(きべん)にすぎません。
 
 3歳児以上の保育・幼児教育の「無償化」も消費税増税とセットのうえ、給食費は対象外です。無償化で保育ニーズは当然増えるのに、「子どもたちを産み、育てやすい日本へ」と言って推進しているのは、保育士配置基準などを緩和した企業主導型保育です。
 学童保育(放課後児童クラブ)も、職員配置を緩和できるようにして「充実を進める」と言います。施設を増やすには子どもを守る質は低下してもいいという考えです。
 真にすべての世代が安心できる社会保障へと抜本拡充を進めるには、消費税に頼らない別の道への転換こそが必要です。大企業や富裕層に応分の負担を求めれば財源はあります。
 
野望 大軍拡・改憲 「戦争する国」へ加速
 施政方針演説で安倍首相は、大軍拡へのまい進と、9条改憲への執念を表明しました。日本を「戦争する国」へと改造しようという野望です。
 安倍首相は「安全保障政策の再構築」で、日米同盟が「外交・安全保障の基軸」だと強調。同時に「自らの手で自らを守る気概なき国を、誰も守ってくれるはずがない」と述べ、新たな防衛大綱のもとでの抜本的な体制強化とその加速を表明しました。
 新「防衛大綱」の下での“体制強化”こそ、憲法違反の大軍拡に他なりません。歴代自民党政権が掲げてきた「専守防衛」の建前すら投げ捨て、空母や巡航ミサイルの導入を推進。トランプ米大統領の言うままに米国製兵器を「浪費的爆買い」し、ステルス戦闘機・F35の147機の大量購入の費用は、政府発表の資料で計算しても総額6・2兆円に上ります。
 
 改憲問題では、首相は「国会の憲法審査会の場において、各党の議論が深められることを期待」すると発言。再び国会の壇上で、改憲論議の加速を呼びかけました。これは三権分立に反し、憲法尊重・擁護義務(憲法99条)にも反するものです。立憲主義を踏みにじる改憲への執念に変わりはありません。
 一方で、「各党の改憲案の提出」などを訴えた前臨時国会の所信表明演説のような国会に対する具体的指図は引っ込めざるを得ませんでした。強硬で拙速な改憲姿勢が国民世論と野党の強い反発を招き、臨時国会で改憲案提示の断念に追い込んだ国民の運動の成果が反映されています。
 
背信 辺野古・外交 不都合隠し国益放棄
「沖縄県や市町村との対話の積み重ねの上に辺野古移設を進めていく」―。安倍首相は、昨年の沖縄県知事選で示された新基地反対の民意を切り捨て、建設工事を強行する考えを改めて表明しました。故・翁長雄志前知事やデニー知事の再三にわたる真摯(しんし)な協議要請を無視してきた安倍政権が「対話」などと言う資格はありません。
 一方、軟弱地盤の存在、埋め立て承認撤回の効力停止への国の「違法な関与」などの指摘が相次ぐ現状には一切ふれませんでした。沖縄の民意や日本の法律よりも日米同盟を優先する法治国家にあるまじき態度です。
 
 不都合なものを隠す姿勢は外交分野でも顕著です。安倍首相はロシアとの領土問題を解決して「日ロ平和条約を締結する」「必ずや終止符を打つ」と意気込みました。しかし“第2次大戦の結果を受け入れろ”などとするロシア側の不当な主張に反論もせず、領土不拡大の原則に反した戦後処理の不正をただす姿勢なしに交渉を進めれば、領土問題の根本的な解決は遠のくばかりです。
 北朝鮮との国交正常化や拉致問題解決を目指し金正恩(キム・ジョンウン)委員長との会談に意欲を表明し、「米国や韓国などと緊密に連携する」と述べました。しかし、各国が北朝鮮との対話や信頼醸成を進める中で日本だけが取り残されている現状は変わりません。元徴用工問題などをめぐり緊張する日韓関係にはほとんど言及もなく、打開の道筋さえみえません。
 また、安倍首相は「自由で開かれたインド太平洋」を日本が築くと主張しましたが、米軍がインド太平洋地域での即応体制強化を進めるなか、日本を含むアジアが軍事作戦の拠点とされる危険があります。
 
沈黙 原発・再エネ 総破綻で言及できず
 施政方針演説で安倍首相は「原発」や「再生可能エネルギー」政策について一言も触れませんでした。
 これまで安倍政権が「成長戦略」の目玉として進めてきた「原発輸出」計画は次々と破綻。1月には日立製作所が英国での原発建設計画の凍結を決めました。輸出案件は事実上ゼロとなり、安倍首相がトップセールスでおし進めてきた「原発輸出」計画は完全に暗礁に乗り上げています。
 安倍政権は、2030年度に電力の20~22%を原発でまかなう計画を策定するなど、今なお原発に固執し続けていますが、原発について何も語れなくなっています。
 海外では太陽光や風力などの普及が進み、発電コストが下落する一方、安全対策強化が求められる原発のコストは年々上昇しています。脱原発、脱炭素、再生可能エネルギーという世界の流れに反する原発輸出や国内での原発再稼働にまったく道理はありません。
 
 
主張 首相施政方針演説 詭弁弄しても破綻は隠せない
しんぶん赤旗 2019年1月29日
 政権復帰から7年目に入った安倍晋三首相の施政方針演説を聞きました。毎年の初めに、首相が政治の基本方針を明らかにするものですが、今年は例年にも増して新味がありません。大問題になっている毎月勤労統計調査の不正・偽装問題は「おわび」や「検証」で片付け、「アベノミクスは今なお、進化」だの、「戦後日本外交の総決算」だのと、抽象的な言葉を重ねます。「平成の、その先の時代に向かって、日本の明日を切り開く」といっても展望は示せず、改憲についてだけは「憲法審査会の場において、議論が深められるのを期待」と、あくまでも固執します。
 
統計不正・偽装に無反省
 勤労統計の偽装は、国政の根幹を揺るがす重大事態で、首相の「おわび」の一言で片付くような話ではありません。
 不正や誤りがあった政府の基幹統計は23にも及び、「アベノミクス」の「成果」などについての、これまでの政府の説明が、根底から疑われます。厚生労働省の調査は“お手盛り”が明らかになり、再調査に追い込まれました。雇用保険や労災保険などの過少給付に対策をとるのは当然ですが、いつからだれが何のために、偽装を続けたのか、事務方だけでなく、大臣などの責任はないのか、徹底して調査すべきです。首相演説には、真剣な反省も、誠意も全く感じられません。
 
 安倍政権の経済政策、「アベノミクスは今なお、進化」といいますが、その根拠に挙げるのは、都合のいい数字ばかりです。経済は「成長」、税収は「過去最高」などと自慢しても、肝心の国民の暮らしが悪化を続けていることには、目をふさぎます。偽装が発覚して再集計した勤労統計の修正値も、昨年1~11月の現金給与総額は前年に比べ伸びゼロです。2014年の増税後、消費不振は続き、消費支出は年間25万円も落ち込んでいます。どんなに詭弁(きべん)を弄(ろう)しても、通用しません。
 首相がそれにもかかわらず、「十二分な対策」をとるからと、今年10月からの消費税率の10%への引き上げに「ご理解とご協力を」と主張したのは論外です。
 
「総決算」するという外交も、「わが国の外交・安全保障の基軸は、日米同盟」と明言するように、アメリカべったりを解消するものではありません。経済外交ではアメリカとの交渉を「進める」、沖縄の基地問題では、米軍普天間基地の「辺野古移設を進め」るというなど、これまでと変わりません。力を入れてきたロシアとの領土交渉も、「加速」とのべるだけで、打開の道は示せません。「総決算」とは全くの“偽装”です。
 政治をゆがめ、私物化した「森友」や「加計」問題に言及がないのは、国民無視の異常な姿勢です。
 
一日も早い退陣こそ
 首相は演説の中で、「平成の、その先の時代に向かって」という言葉を7回も繰り返しました。安倍首相が長期政権で目指すのは「戦争する国づくり」です。首相が憲法9条に自衛隊を書き込む改憲を持ち出し、憲法尊重擁護義務も三権分立の原則も踏みにじって、国会の憲法審査会での「各党の議論」を求めているのはそのためです。
 世論で追い詰め、統一地方選・参院選で厳しい審判を下し、一日も早く安倍政権を退陣させることこそ、未来を開く最良の対策です。

韓国人差別を日常的に垂れ流すワイドショーの害悪(LITERA)

 日本における韓国バッシングの異常さについては、これまでブログ「世に倦む日々」などを紹介して来ましたが、LITERAが、24日放送のBSフジ「プライムニュース」の例を取り上げるとともに、韓国バッシングにはげむメディアの状況を報じましたので、改めて紹介します。
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『プライムニュース』韓国人ヘイト報道は氷山の一角! 
韓国人差別を日常的に垂れ流すワイドショーの害悪
LITERA 2019年1月29日
 24日放送の『プライムニュースイブニング』(フジテレビ)が、韓国人に対するヘイトスピーチを垂れ流す特集を組んだことに、大きな批判が集まっている。
 
 番組では、海上自衛隊の哨戒機が韓国軍の艦船からレーダー照射を受けたとされる問題をとりあげるなか、キャスターの反町理・フジテレビ解説委員長が「韓国人の交渉術」と題したパネルで解説を始めた。反町氏は「ちょっとうんざりしている人もいると思うんですけど、韓国在住の、36年、韓国文化をよく知っている産経新聞ソウル駐在の特別記者、黒田(勝弘)さんによりますと」と言って、イラスト入りのパネルを補足するかたちでこのように述べた。
「韓国人の交渉術、これには3つのポイントがあるというんですね。ひとつ、強い言葉で相手を威圧する。ふたつ、周囲にアピールして理解者を増やす。みっつ、論点をずらして優位にたつ。と、こういうふうに言うんですけれども」
「韓国人の交渉術」などと国籍で一括りにして、「強い言葉で相手を威圧する」などとネガティブな言葉を連ねる。これは、明らかにヘイトスピーチであり、韓国国籍の人々に対して偏見をもたらす言い方だ。
 
 念のため確認しておくが、ヘイトスピーチというのは、とりわけ人種、性別、民族など、自分では容易に変更することができない属性を根拠にした差別的表現、あるいは差別によって犯罪行為を助長する表現のことをいう。当たり前だが、いかなる国籍や民族であろうが、人間の思想や行動は多様であるにもかかわらず、それを十把一絡げにして悪印象を扇動するのは、典型的なレイシズム(人種主義・人種差別)の手段だ。
 
 しかも、反町氏は得意げに、「まあ、韓国人の行動パターン、国にも当てはまるとは限りませんが、黒田さんは、レーダー照射に関して言えば、韓国政府は自衛隊機の低空での威嚇飛行をあらたにポイントとして出すことによって論点をずらして、韓国国内でレーダーの話は消えたと。この3番目の戦術にあたるというふうにしてるんですね」などと平然と続けた。
 ようするに、レーダー問題は「国」=韓国政府に原因があるのではなく、「韓国人はみんな強い言葉で相手を威嚇したり、論点をずらすから」などとレッテルを貼り、ネガティブな「国籍・民族」であることを印象付けようとしているのである。これが公共の電波で発せられたのだ。極めて悪質としか言いようがない。
 
 実際、SNSでは放送後から『プライムニュースイブニング』に対して〈韓国人差別を正当化するフリップを出す異常さ。もう完全にレイシズム〉〈街中でヘイトスピーチが行われるこの国の現状を踏まえると、ヘイトクライムに繋がる危険性もあります〉〈BPO案件だろ〉などと批判が殺到した。
 ところが、28日11時現在でも『プライムニュースイブニング』およびフジテレビは一切、撤回やお詫びをしていない。
 
 25日の定例会見で、こうした批判について質問を受けたフジテレビ岸本一朗専務は「『韓国人』という形でプレゼンテーションしたことについては誤解を招きやすい表現になっている」と述べる一方、「日韓関係の改善策を探る報道ニュース内容。差別する意図はまったくございません」「韓国と日本の今のぎすぎすした関係について改善策を探っていく判断材料を提供するという意味では間違っていないと思っています」との認識を示した(朝日新聞デジタル25日付)。
 だが、実際に問題の放送を受けて、ネット右翼は〈韓国人差別とか、他マスコミが騒いでるみたいだけど、プライムニュースは事実を伝えただけ〉〈韓国への差別は韓国側の言いがかり!〉などと吹き上がっている。現実に、番組が「韓国人の交渉術」なる何の根拠もないヘイトを垂れ流したことで、ネットのレイシズムに勢いを与えているのだ。それを頰被りして「差別する意図はない」「間違ってない」と強弁とは度し難いとしか言いようがないだろう。
 
 しかし、フジテレビと『プライムニュースイブニング』が再発防止を約束せねばならないのは言をまたないが、今回の問題であらためて考えなくてはならないのは、他のマスコミも、こうしたレイシズムを扇動する報道を無自覚にやっていないかという視点だろう。
 周知の通り、テレビのワイドショーや新聞では、レーダー問題に限らず、徴用工問題や慰安婦問題などをあげつらって、連日のように韓国バッシングを展開している。もっとも、政府の政治姿勢や外交に対して批判することは言論の自由であり、ヘイトスピーチにはあたらないが、そこから一線を超えて、偏見や差別を助長しかねない報道が平然と行われているが現状だ。
 
産経新聞で韓国人ヘイトを撒き散らす安倍応援団の阿比留瑠比記者
 もっとも際立つのが、やはり産経新聞だ。驚くことに、問題の『プライムニュースイブニング』放送後の26日付で、番組でも名前があげられた産経新聞の黒田勝弘記者が、紙上で番組とほとんど同じことを得意げに開陳している(「ソウルからヨボセヨ 韓国人のケンカの仕方」)。
 黒田記者は、〈韓国人のケンカには3つの特徴がある。まず威張った態度で強い言葉や大きな声を出して相手を萎縮させようとする。2つ目は、周囲に訴え味方を増やして有利になろうとする。3つ目は、争点をずらし別の争点を持ち出して挽回しようとする〉などとして、さらに〈あるいは激高しながらお互い「何なら殴ってみろ!」と言って顔を突き出す。先に手を出すと「殴りやがったな!」と相手を非難し、それを周囲に触れ回って優位に立つ〉などと書き散らしたあげく、〈最近の日韓間の軍事的トラブルにおける韓国側の振る舞いも、こうした伝統スタイル(?)に合致している〉などと結論づけた。
 
 すでにヘイトスピーチだと批判された後にも関わらず、同じ差別扇動言辞を堂々と紙面に掲載する……。どうかしているとしか思えないが、産経では黒田氏だけでなく、同紙の阿比留瑠比・政治部編集委員もたびたび「韓国人」を主語にした差別的主張を続けてきた。
 
 たとえば、産経紙上での連載コラム「阿比留瑠比の極言御免」の1月9日付では、「変わらず自己中心的な韓国」と題し、〈『韓国の挑戦』などの著書もあり、かつては親韓派だった作家の豊田有恒氏はやがて韓国に批判的となり、4年前に出版した『どの面(ツラ)下げての韓国人』ではこう突き放している〉として、「同じ地球人と考えずに、どこか遠い異星の宇宙人だと考えたほうが、対応法を誤らない」。その上で、〈それほどまでに彼らの考え方、行動様式、慣習、常識、道徳観、価値観、美意識、世界認識などの日本人との差異は大きいのである〉と断言した。
 
 昨年11月1日の同コラム(「韓国に分かる形で怒り示そう」)などでは、『正論』(産経新聞社)同年3月号で阿比留氏が対談した西岡力・麗澤大客員教授の話を引用。「韓国人は、100のことを伝えたいときに200を言います。相手が200を言ったらそれを100と受け止める」なる西岡氏の主張を無批判にひっぱって、〈難儀な話だが、韓国に対してはそれ相応の対応を取るしかない〉とまくし立てた。
 
 また、昨年3月5日付産経新聞でのオピニオン記事(「韓国に怒りを伝えるためには」でも、「韓国人」を「DNA」で一括りにし、こう書いている。
〈数年前に韓国の学者と話をしていて、韓国の中国観の話題になった。彼は「韓国人は本当は中国が嫌いだ。何かと偉そうな態度をとる」と述べたうえで、こう赤裸々に続けた。
「だけど、韓国人は歴史的背景から中国に対する恐怖心がDNAに刻み込まれている。無理なことを言われても、『ご主人さまだから仕方がない』となる」
 結局、韓国が日本との約束を平気で破るのも、世界中に慰安婦像を建てるような侮辱行為に走るのも、支援を受けて感謝もしないのも、日本は反撃しない怖くない国だと認識されているからだろう。
 歴史問題でも何でも、韓国に迎合的な態度をとるのは「百害あって一利なし」なのである。〉
 
 もはや言葉もない。こうした言説が悪質であるのは、まさしく「韓国人の〇〇」や「DNA」などと言って国籍や民族でまとめ、“威張りちらす”“怒鳴る”“主張を喚き散らす”“論点をずらす”“中国には弱い”“同じ地球人と考えないほうがいい”などと連ねている点だ。何度でも言うが、こうして多様性・個性を無視し、ネガティブなステレオタイプをつくりあげて喧伝、バッシングする行為は、ヘイトスピーチの典型である。
 
ワイドショーでもコメンテーターが韓国人ヘイトを口々に
(中 略)テレビも例外ではない。ワイドショーではここ数年、セウォル号事故、朴槿恵前大統領の汚職、財閥スキャンダル、BTSのTシャツ問題……と韓国バッシングネタは定番ネタとなっている。
 そこでは、コメンテーターたちの口から、「まともに付き合えない」「ゴールポストを動かす」「感情的」「極端」といった、韓国政府と韓国国民とを不分明な形で韓国ヘイトスピーチが垂れ流されてきた。セウォル号事故、朴槿恵前大統領の汚職、財閥不祥事といった問題は、当然韓国国内でも批判され韓国国民はその間デモなどで声を上げ事態を動かしてきたが、ワイドショーでは韓国政府だけでなくそうした批判の声をあげる国民のこともまた、嘲笑したり槍玉にあげてきた。
(中 略)今回たまたま『プライムニュースイブニング』がわざわざフリップまで用意しSNSで拡散されたことで注目を浴びたが、こうした韓国人ヘイトを煽るような言説は多くのテレビ番組で定着してしまっている。もちろん日々それを目にする視聴者の間にもだ。限られた読者しか目にしない保守論壇誌や韓国ヘイト本と違って、テレビの影響力ははかりしれない。
 
 日韓関係が冷え込むなか、日本のマスメディアは、テレビでも新聞でも、留保なしで韓国政府批判を展開している。この“韓国が悪い”の大合唱のなかで、それが政府批判にとどまらず、「韓国人」という属性を攻撃することへの倫理的歯止めがなくなっているのだろう。いまのマスコミを支配しているのは“韓国批判なら何を言ってもOK、むしろもっと過激にするべし”という空気であり、それこそがヘイト言説をどんどん増長させている根源だろう。
 
 それは単に、韓国との対立を深める安倍政権に丸乗りしているだけでなく、一種の相乗効果となっている。外交でも内政でも行き詰っている安倍政権にとって、韓国は“仮想敵”として、いま政権浮揚に使える数少ないネタだ。レーダー照射問題は、防衛省の抑制的な声をふりきった安倍首相の鶴の一声で映像公開に踏み切ったことで泥沼化したが、それが国民に“ウケる”という安倍首相の計算があったことは想像に難くない。
 
 その意味で、レーダー照射問題の泥沼化と日韓関係の悪化は、安倍政権とメディアの共犯関係によって引き起こされたともいえる。今回の『プライムニュースイブニング』のヘイト報道が極めて悪質であることは言うまでもないが、これを機にほかの多くのマスコミにも蔓延る韓国人ヘイトもきちんと批判にさらされるべきだろう。(編集部)

30- 「統計不正」など朝飯前 バレなきゃ何でもやる安倍政権(日刊ゲンダイ)

 財務省の公文書改ざんが明らかになったのはつい先年のことで、それが安倍首相の窮地を救うために行われたのは火を見るよりも明らかでした。
 誰が考えても内閣総辞職するしかなかったのですが、安倍首相はナント「(財務省に)ウミを出し切らせる」と述べただけでした。
 安倍首相が登場してから、日本の国のカタチはこんな風になったわけです。
 
 日刊ゲンダイが「『統計不正』など朝飯前 バレなきゃ何でもやる安倍政権」とする記事を出しました。
「毎月勤労統計」の不正は小泉内閣時代に始まったものなので、安倍内閣の責任とは言えませんが、安倍氏は2004年には自民党の幹事長だったので責任の一端は免れません。
 昨年1月に密かに行った「勤労統計の補正」⇒ アベノミクスの偽装には、勿論責任を負わなければなりません。
 記事は「毎月勤労統計」に絞って書かれていて、一気呵成に読むことが出来ます。
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「統計不正」など朝飯前 バレなきゃ何でもやる安倍政権
 日刊ゲンダイ 2019年1月28日
(阿修羅 文字起こしより転載)
 厚労省による「毎月勤労統計」の不正問題は、もう底なしだ。
 なにしろ、不正の実態を調査する特別監察委員会も不正をしていたのだから、ブラックジョークである。ヒアリングした人数は37人だったのに69人と嘘をつき、しかも、身内である厚労省の職員がヒアリングを行っていた。さすがに「どこが第三者による調査なのか」と批判が噴出し、検証をやり直すことになったのだから話にならない。
 本来「毎月勤労統計」は、従業員500人以上の事業所をすべて調べることになっていたが、厚労省は2004年以降、勝手に東京都分を抽出調査に変えていた。しかも、全数調査に近づけるデータ補正をしていなかったため、賃金が低く出る不適切な数値が15年も続いた。
 
 最大の疑惑は、昨年1月からこっそり全数調査に近づけるデータ補正を開始していたことだ。しかも、調査対象を給料が高めの事業者に入れ替えていた。その結果、賃金の伸び率がハネ上がっている。ちょうどこの時期は、安倍首相が経団連に「3%の賃上げをお願いしたい」と要請するなど、賃金アップにシャカリキになっていた頃である。突然、データ補正を行い、調査対象を入れ替えたのは、アベノミクスが「賃金アップ」という成果を上げているように偽装するためだったのではないか。それ以外、理由があるのか。
 
 それにしても、安倍政権によるデータ偽装は、ヒド過ぎる。
 財務省による公文書偽造、防衛省の日報隠し、外国人技能実習生を巡る法務省の不正集計、障害者雇用の水増し……と次から次だ。「毎月勤労統計」の不正など、朝飯前だったに違いない。
 ハッキリ分かったのは、この政権は「バレなければなんでもやる」ということだ。法大名誉教授の五十嵐仁氏が言う。
「安倍政権の政策づくりはアベコベです。本来は、実態を調べ、データを分析し、事実に即して政策をつくるものです。ところが、安倍政権の場合、まずやりたい政策が先にあり、その方針に合うデータを無理やり用意している。『裁量労働制の拡大』は典型です。厚労省が所管する団体が行った調査では“裁量労働制の労働者の労働時間は長い”となっていたのに、そのデータは採用せず、数字を加工してまで“裁量労働制の労働者の労働時間は短い”というデータをつくり上げている。自分がやりたい政策を実現させるために、数字までいじっているのだからヒド過ぎます」
 まさに「数字は嘘をつかないが、嘘つきが数字を使う」の構図である。
 
平気で嘘をつく安倍首相が元凶 
「毎月勤労統計」の不正について、安倍は他人事のような顔をしているが、厚労省を脅してでも「賃金アップ」という成果を手にしたかったのは間違いない。
 二言目には「GDPは過去最高を更新」「有効求人倍率が改善」などと、アベノミクスの成果を口にしているが、肝心の「賃金」がアップしないことが、最大の弱みだったからだ。
 本当に安倍周辺は、「不正問題」に関わっていないのか。怪しいのは、昨年1月、厚労省がこっそりデータ補正を開始し、調査対象を給料が高めの事業者に入れ替えた当時、厚労大臣は、首相から寵愛を受けている加藤勝信だったことだ。
 もちろん、マトモな政権だったら役所に「不正」など命じないだろう。しかし、「バレなければなんでもやる」のが安倍政権である。
 政治評論家の森田実氏が言う。
「東京五輪を招致した時、『福島原発の汚染水はアンダーコントロール』と口にするなど、安倍首相は平気で嘘をついている。年明け、NHKの日曜討論に出演した時も、『辺野古のサンゴは移した』と堂々とウソをついています。嘘をついてはいけない、不正をやってはいけないというモラルが欠けているとしか思えない。トップがこれでは、日本の行政から道徳や倫理が失われてもおかしくありません。次々に不正が発覚するのは、トップの責任ですよ」
 
 安倍政権がウソをついているのは、アベノミクスの偽装だけではない。膨れ上がっている防衛予算の根拠や、消費増税の大義も大ウソである。「日本の防衛に必要だ」と、アメリカから1基1000億円以上する陸上配備型迎撃ミサイルシステム「イージス・アショア」を2基購入することを決めているが、「日本の防衛に必要」は虚偽もいいところ。もともと「イージス・アショア」の導入は、北朝鮮のミサイルを迎撃するために必要という理屈で決まったが、北朝鮮とアメリカが急接近したことで、もはや必要はないはずだ。
 
 消費増税の大義に挙げている「社会保障の財源確保」も、国民を騙すペテンである。消費税率をアップさせるのは、法人税減税の穴埋めのためだ。消費税が導入された1989年度と2016年度の国税規模は、約55兆円と変わらない。しかし、税収の構成比は大きく変化し、法人税9兆円減少 / 所得税4兆円減少 / 消費税14兆円増加となっている。つまり、法人税減税によって減った税収を消費増税で補っているのが真相である。
 安倍政権のやっていることは、欺瞞の国民騙し、ほとんどゴロツキの手口である。
 
統計をネジまげるような国家は崩壊する 
 この政権では、都合の悪いことは隠す・ゴマカす・ウソをつくが常態化し、もはやなにを信用していいいのか分からなくなっている。
 ここまで嘘をつきながら、安倍が平然としているのは、国民をなめ切っているからだ。「なにを言っても支持率は下がらない」と国民をバカにしているのは明らかだ。
 どうせ安倍周辺は、「安倍シンパはなにをやっても支持してくれるが、安倍嫌いはなにをやっても支持しない。全肯定か全否定されるのだったら、味方になってくれる安倍シンパだけを相手にすればいい」と開き直っているのだろう。ほとんど、トランプ大統領と同じ発想である。
 
 しかし、このまま公文書も政府統計も信用できないような政治を続けていたら、この国は崩壊してしまう。
「安倍首相の最大の問題は、ファクトに対して謙虚な姿勢がまったくないことです。恐らく、大切なのはファクトではなく、自分の主観なのでしょう。しかし、事実を事実として受け止め、事実に基づいて政治をやらないと、どんな政策もうまくいかない。アベノミクスが失敗し、外交が成果ゼロに終わっているのも、事実を見ずに勝手な思い込みだけで政治をやっているからでしょう。誰が見たって、安倍首相はプーチン大統領に手玉に取られ、カネだけむしり取られているのに、本人は25回も会談したプーチン大統領との友情を信じ込み、北方領土が返還されると思い込んでいる。心配なのは、統計などの事実をネジ曲げると、国が崩壊する危険があることです。旧ソ連だけではありません。戦前の日本が、まさにそうでした。正確な数字に基づいて戦略を立てようとせず、勝てない戦争を続け、国が滅びた。公文書を改ざんするような安倍政権は、非常に心配です」(五十嵐仁氏=前出)
 
 森友事件や加計疑惑のように、国民の知らないところでなにをやっているのか分からないのが安倍政権である。バレなければ、公文書の改ざんだってやってしまう――。もう、日本は先進国ではなく、ゴロツキの国に成り下がっている。本当に国民は、このまま安倍政権を続けさせていいと思っているのか。 

2019年1月29日火曜日

戦前の「ポスト真実の日本」を取り戻した安倍首相(五十嵐仁氏)

 五十嵐仁・法大名誉教授が、「戦前の『ポスト真実の日本』を取り戻してしまった安倍首相」と題するブログを発表しました。
「ポスト真実」とは、客観的事実より感情的な訴えかけの方が世論形成に大きく影響する状況を意味し(コトバンク)、「ポスト真実の政治」は、2016年6月のイギリスのEU離脱是非を問う国民投票や2016年のアメリカ大統領選挙で多く使われるようになりました。(ウィキペディア)
 
 温厚な五十嵐教授ですが安倍政治を批判する際には容赦がありません。
 戦前の日本は、「嘘とデタラメの数字や情報によって国民の目を欺き」ついには国を滅亡の淵にまで導きました。いま眼前で展開されている安倍政治のデタラメさは、「日本を取り戻す」と言っていた安倍首相が、「ポスト真実の時代」の原型ともいうべき戦前の日本を取り戻してしまったものであると断じています。
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戦前の「ポスト真実の日本」を取り戻してしまった安倍首相
五十嵐仁の転成仁語 2019年1月28日
 毎月勤労統計の不正調査、誤魔化しが発覚し、大きな批判を招いています。しかし、これは「氷山の一角」にすぎません。
 安倍政権では、事実の軽視、情報の秘匿、ウソと誤魔化しが横行しているからです。とりわけ安倍首相の場合、「隠す、誤魔化す、嘘をつく」と三拍子そろった「騙しのテクニック」が多用されていることに注意しなければなりません。
 
 沖縄での県民投票でも、このような「騙しのテクニック」が用いられようとしています。県民投票での選択が「賛成」「反対」の2択から、「どちらでもない」を加えた3択に変えられたからです。
 この変更によって協力を拒んでいた5市が参加することになり、全県での実施が決まりました。それは良かったと思いますし、3択にしたのは全県での投票実施を実現するためのやむを得ざる譲歩だったと思います。
 しかし、新たに加わった「どちらでもない」という選択肢が多数になった場合、県知事は辺野古での基地建設に反対できなくなるかもしれません。「反対」の意見が多数になった時にだけ、デニー知事はこれまでと同様に新基地建設阻止の行動をとり続けることができるからです。
 
 つまり、新たな選択肢は3つではありません。「賛成」と「どちらでもない」は新基地の建設に反対ではなく、現状を維持または容認するという点で同じだからです。
 ここには選択肢が2つではなく3つであるように見せかけ、反対意見を少数にするためのカラクリが仕込まれているのです。見事な誤魔化しではありませんか。
 投票に当たっては、このようなカラクリや誤魔化しを県民の皆さんにきちんと説明しなければなりません。実際には3択ではなく2択であるということ、「どちらでもない」は第3の選択肢のように見えるけれど事実上は土砂投入の現実を容認し、基地建設への「反対」を止めさせる意味を持っているということを。
 
 このような安倍政権によるウソと誤魔化し、事実の軽視、情報の秘匿は、第2次政権が発足して以来、ずっと続いてきました。その最初の例は特定秘密保護法だったのではないでしょうか。
 国民の共有財産である特定の情報を、法律によって堂々と隠すことができるようにしてしまいました。「隠す」ということで言えば、イラクや南スーダンへの自衛隊派遣に関わる日報隠蔽問題が典型です。
 ウソをつくのも平気で、最高裁の判決を歪曲して集団的自衛権の一部容認を閣議決定し、そのまま安全保障関連法として成立させてしまいました。憲法についても、自衛隊の存在を書き込むだけで自衛隊の役割や機能は何も変わらないとウソをついています。辺野古の埋め立て予定地への土砂投入についてのサンゴ移植発言もウソでした。
 
 安倍政権には、事実を尊重し情報を公開して国民の判断を仰ごうとする態度も、国会での質疑に真摯に対応し丁寧に説明して与野党の合意を図ろうとする姿勢も全く見られません。虚偽をまき散らすトランプ流の「フェイク病」に感染し、「ポスト真実の時代」に特有なねつ造と誤魔化しに終始しています。
 
 森友学園疑惑では公文書の隠ぺいと改ざん、加計学園問題では情報の秘匿と誤魔化し、裁量労働制に関するデータの捏造、障害者雇用率での数字の誤魔化し、外国人技能実習生からの聞き取り調査のずさんさ、そして今回の毎月勤労統計での調査捏造、おまけに外部有識者による課長・局長級職員への聞き取り調査に定塚由美子官房長が同席して質問もしていたことが隠蔽されていました。基幹統計についても56のうち22で問題があったと報告されています。
 このような問題が次々に明らかになってきたのに、政治家は誰一人として責任を取っていません。処分されたのは「トカゲの尻尾」である官僚だけです。
 
 統計法は嘘とデタラメの数字や情報によって国民の目を欺いた戦前の間違いを深く反省するところから制定されました。政治的な決定や政策の立案は、厳格な事実と正確な情報に基づかなければ取り返しのつかない過ちを犯してしまうからです。
 そのことを私たちは、戦前・戦中の歴史を通じて痛いほど体験したはずです。それが再び、安倍政権によって繰り返されてきました。
 「日本を取り戻す」と言っていた安倍首相は、「ポスト真実の時代」の原型ともいうべき戦前の日本を取り戻してしまったようです。事実を隠し国民を騙して大きな過ちを犯し、滅亡の淵にまで国を導いてしまった「戦前の日本」を。