2020年2月27日木曜日

いまさら安倍首相が「パフォーマンスには意味がない」の驚き

 新型コロナウィルスの感染が全然広がっていない米国でさえも「流行」の惧れがあるからとトランプは2700億円の対策費投入を打上げました。シンガポールは対策費として5000億円を投入しています(香港は1兆円=TV朝日とも、4300億円=赤旗とも)。中国は元より、韓国、マレーシア、シンガポールなどは、感染者に対する手厚い生活保護を含めて必死に対応しています。

 26日の衆院予算委で共産党の藤野保史議員が、現在の緊急対策費総額153億円では少なすぎる、PCR検査体制の強化など必要な対策のためには予算の組み替えが必要だと提言したのに対して、安倍首相は153億円で事足りると言ってのけました。これでは政治家としても人間としても全く話になりません。
 米ロイター通信が25日、「安倍はどこ?」(Where's Abe?)という記事を掲げました。新型肺炎の蔓延が予想される日本はいま何をしているのか(何も見えないが)ということです。
 26日、国民民主の玉木代表が「国の統一的な意志が見えない。国務を首相はできているのか」と問いただすと、「毎日毎日、対策会議を開いている。土日も含めて・・・。いちいち外に対して発表はしない。そういうパフォーマンスには意味がない(要旨)」と答えたということです。
 異なことを聞くものです。安倍首相こそ、これまでパフォーマンス一筋できたのではなかったのでしょうか。施政方針演説、アベノミクス、拉致問題、Jアラート・・・数え上げれば切りがありません。
 この重大な時期に臨んで何一つ発信も出来ない・・・それこそがこれまでの安倍倍首相の無為無策の集大成です。

 LITERAが「安倍首相がコロナ対応の説明から逃げまくり ~ 支援策打ち出す韓国・文在寅大統領との決定的な差」とする記事を出しました。
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安倍首相がコロナ対応の説明から逃げまくり「パフォーマンスに意味ない」と正当化! 支援策打ち出す韓国・文在寅大統領との決定的な差
LITERA 2020.02.26
 国民のあいだで新型コロナへの不安が高まる一方、またも安倍首相の後手後手ぶりがあらわになった。きょう26日になって新たに「多数の方が集まる全国的なスポーツや文化イベントに関し、今後2週間は中止や延期、規模縮小の対応を取るよう要請する」と言い出したからだ。

 政府は昨日発表した感染対策の基本方針で〈開催の必要性を改めて検討するよう要請〉などとイベント主催側に判断を丸投げしたばかり。それを一夜明けてこんなことを言い出すのなら最初から基本方針で決めておけという話で、いかに安倍首相の対応が場当たり的かという証左だろう。

 しかし、そうした批判の矢面に立たされることから逃げるためか、新型コロナ対応に安倍首相は自分の存在を消すことに必死になっている。
 本サイトでは以前から指摘してきたが、クルーズ船「ダイヤモンド・プリンセス」号で初の死者2名を出してしまったときも、安倍首相は官邸ロビーで記者団の取材にたったの約2分間、応じただけ。「やってる感」アピールの格好の場である対策本部の会合も、わずかな時間で早々に済ませ、クルーズ船内の感染拡大に批判が高まった18日からはなんと5日間も開催しなかった。

 そして何よりも、安倍首相はこれまで一度も正式な記者会見を開いていないのだ。昨日の基本方針決定も、会見の場に立ったのは加藤勝信厚労相。本来なら、国内で市中感染が広がるいま、総理大臣が国民に直接呼びかけるべき局面だが、そこからも逃げてしまったのである。

 加藤厚労相にやらせるばかりで安倍首相の姿が見えないこの状況に、米ロイター通信も25日付記事のタイトルに「Where's Abe?」(安倍はどこ?)と掲げたほどだが、しかし、どうして安倍首相はリーダーシップを発揮せず、前面に出てこないのか。本日おこなわれた衆院予算委員会でもこの問題が取り上げられたのだが、すると、安倍首相からは驚きの答弁が飛び出したのだ。

 まず、立憲民主党の枝野幸男代表は、これまでの対策本部が短時間で終わっていることを確認したのだが、安倍首相は「事前に実質的な議論は新型コロナウイルス感染症連絡会議を総理室でおこない、ここで相当議論している。昨日も1時間以上議論した」と反論。連絡会議を開くことくらい当たり前だろとしか言いようがないが、枝野代表は省庁横断で対応すべきなのに基本方針決定の会見さえも加藤厚労相がおこなったことに対し、「国民に対して『安心してください、ここまでやってますよ』と言う責任があるのは総理や官房長官じゃないですか! 違いますか?」と追及。すると、安倍首相はこんな主張をはじめたのだ。

「情報発信については、まさに国民の命を健康を守る私が最大の責任を持っている。当然のこと。クルーズ船の乗客の方が初めて亡くなられた発信は、私からも発信させていただいた」
「対策本部は14回開催し、報道陣の目の前で私から直接指示を出している」

 官邸から出ていくときにたった約2分間、お悔やみコメントを発表しただけで「私からも発信した」と言い張るって……。だいたい、「対策本部では報道陣の前で指示を出している」と言うが、対策本部では記者からの質疑応答はない。ようするに、記者から責任追及されない場を選んでいるくせに、「俺はやってる!」とアピールしたのである。

■会見からの逃亡を批判された安倍は「いちいち発表しない。パフォーマンスに意味がない」

 だが、絶句したのはこのあと。国民民主党の玉木雄一郎代表が「国の統一的な意志が見えないんですよ。強い意志が。だから不安なんですよ」「国務を総理ができていますか」と問いただすと、ムキになった様子でこんな主張を繰り広げたのだ。

「毎日毎日、対策会議を開いております。土日も含めて開いてます。昨日も1時間あまり各省から情報提供があり、私の判断を仰ぎ、そこで決定をしているわけであります。基本方針についてもですね、何回も私のところで会議をし、そこで指示をしております」
「(こうした内容は)いちいち外に対して発表もしません。そういうパフォーマンスには意味がないと思っております」

 おいおい、「パフォーマンスには意味がない」と言える資格があるのは、パフォーマンスに終わらない責任感ある対策をとっている人物だけだ。それを国民や企業、自治体に責任を丸投げする対策しか打ち出せない人間が、よくも言えたものだ。

 だいたい、「パフォーマンスには意味がない」って、安倍首相こそ、パフォーマンスばかりやってきたんじゃなかったのか。新元号の発表のときにはわざわざメディアに出演して「私が決めた」アピールをしたり、芸能人やアイドルとの会食をSNSで発信したり、G20サミットではハリウッド映画みたいなプロモーション映像を公開したり……。同じ危機対応でも北朝鮮ミサイル発射では総理談話を連発し、Jアラートを鳴らして脅威を煽っていた。

 ところが一転、今回の新型コロナ対応では、肝心の局面になっても国民の前に立とうとはしない。そのくせ「パフォーマンスには意味がない」などといかにも立派なリーダー然としたことを言い出すのだから恥知らずもいいところだ。

 実際、安倍首相の無為無策っぷりは、感染が拡大する韓国との比較によって浮き彫りになっている。
 象徴的なのは、国内で検査を受けられる目安の基準を満たしながらも受けられないという悲痛な声があがっているPCR検査の実施数だ。すでに韓国ではPCR検査がのべ4万件以上実施されているというが、一方、日本の実施数は26日12時現在で1061名。加藤厚労相は「18日以降は1日最大3830件が可能」と述べていたのに、18〜24日の1週間のあいだに実施されたPCR検査は、クルーズ船やチャーター便帰国者の分を合わせても、わずか約6300件だった。

■韓国・文在寅大統領は感染が広がる大邱市に入り、首相の常駐を国民に宣言

 これだけではない。厚労省はHPに「新型コロナウイルスに関する事業者・職場のQ&A」(企業の方向け)を掲載しているが、「労働者が新型コロナウイルスに感染したため休業させる場合、休業手当はどのようにすべきですか」という質問に対し、2月21日時点版でも〈都道府県知事が行う就業制限により労働者が休業する場合は、一般的には「使用者の責に帰すべき事由による休業」に該当しないと考えられますので、休業手当を支払う必要はありません〉と記載。いまだに感染者を休業補償の対象から除外し、社員は欠勤か有給休暇となると説明している。

 一方、韓国では入院隔離されている人に対して、14日以上隔離された場合、4人世帯基準で月123万ウォンの生活費を支援することを決定。この支援の対象には外国人も含まれているという。また、隔離された労働者に有給休暇を提供した事業主にも有給休暇費が支給されるというのである。

 国民や企業の不安を取り除くべく、あらゆる面で対応が取られている韓国に対し、この期に及んでも「自己責任」と言わんばかりに補償策を打ち出さない日本政府……。しかし、韓国ともっとも大きく違うのは、対策のトップに立つ人物の態度だ。

 安倍首相は昨日、基本方針を決定しながら国民への説明を放棄し、加藤厚労相に記者会見を押し付けたが、この同じ日、文在寅大統領は感染が広がる大邱市を訪問。「政府は軍、警察までも投入して民間医療関係者の支援を含めた総力支援態勢を取っている。きょう夕方からは首相が中央災難(災害)安全対策本部長としてここに常駐し、現場の陣頭指揮を執る」と宣言。さらに感染者が多く出ている大邱と慶尚北道に対する特別支援策を講じていると明らかにした上で、「一緒に力を合わせれば越えられないことはない」と呼びかけをおこなっている(聯合ニュース25日付)。きょうの対策本部で「国民が一丸となって対策を進めてほしい」などと対策を丸投げした安倍首相とは、リーダーとしての姿勢が雲泥の差だろう。

 こんなことを書くと、ネトウヨがまたぞろ吹き上がるのは目に見えているが、これは別に韓国や文大統領を持ち上げようと言うのではない。安倍首相および日本政府が酷すぎるのだ。実際、韓国の対策を取り上げた本日放送の『羽鳥慎一モーニングショー』(テレビ朝日)では、岡田晴恵・白鴎大学教授はこうコメントしていた。

「今回、(文)大統領が終息宣言から急に(感染症の警戒レベルを最高の)『深刻』に上げたと。こういう対応の早さですね。あと自分で旗振ってますよね。そこがすごいところで、私が昨日、基本方針を読んで大ショックだったのは、結局、厚労省マターでしか基本方針が出ていなくて。厚労省でやれる範囲、PCR検査は別として、行動規制とか集会規制とか、厚労省マターではないです。全省庁にまたがらなきゃいけない」
「厚労省マターでやってるから、ああいうふうになっちゃう。だから結局、官房長官だとか総理だとかが出てこないと、加藤先生のやれる範囲は少ないし、加藤先生へのレクがどこまで本当にきちっと入っているかもわからないし、そういう意味では、韓国のように全省庁的にしなれば、到底御せないウイルスなのではないかと心配しております」

■シンガポールは新型コロナ対策に約5000億円、でも安倍首相は153億円で事足りる、と

 いまこそリーダーシップを発揮すべきときなのに、それをしようとしない安倍首相──。いや、先が思いやられるのは、安倍首相はいまだにこの新感染症に対して危機感を持っていないのではないか、ということだ。

現にきょうの衆院予算委員会では、共産党の藤野保史衆院議員が、現在政府が決定している緊急対策費総額153億円では少なすぎるとし、PCR検査体制の強化など必要な対策のためには予算の組み替えが必要だと提言した。たしかに、シンガポールでは新型コロナ対策で約5000億円も計上していることを考えれば圧倒的に少ないのは明白なのだが、しかし安倍首相は、はっきりとこう言い切ったのだ。

「経費と今年度予備費を活用することでですね、何よりも国民の健康と命を守ることを最優先に必要な対策を躊躇なく実行していくことが可能と、こう考えています。その上で、来年度予算については、現時点でこうした経費に直ちに不足が見込まれる状況ではありませんが、今後の影響にもしっかり目配りしながら注意深く対応していく所存でございます」

 現時点で生活補償策も打ち出せていないというのに、安倍首相は153億円で事足りると言ってのけたのである。

 PCR検査の拡大や休業補償など国民の健康と命を守るために必要な措置が山積みなのに、それを直視しない安倍首相──。責任を丸投げする昨日の基本方針でもあきらかだったが、もうこれではっきりしただろう。これ以上、安倍政権に危機管理を任せていては、本当にこの国は大変なことになる。そのことだけは確実だ。(編集部)

「黒川氏定年延長」と同じ“理屈”の「籠池夫妻判決」(郷原信郎弁護士)

 2月19日に大阪地裁が下した籠池夫妻への有罪判決は、不正に取得した補助金を全額返済済みであるにもかかわらず、泰典被告には懲役5年(実刑)という過酷なものでした。
 それは「補助金適正化法が適用される事案について詐欺罪は適用されない」という、これまでの常識に反する異常な判決であるということです。
 判決は、何と「補助金適正化法の立法経緯等は法解釈にあたっての参考とはなり得ても、絶対的な基準ではない」「立法経緯等が弁護人が主張するとおりであるとしても、必ずしもこれに沿った解釈をしなければならないわけではない」と述べて、いわば法的常識を覆したということです。そこには何としても厳罰を科したいという判事の意志があるわけで、決して等閑に付すことはできません。
 郷原信郎氏のブログを紹介します。
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「黒川氏定年延長」と同じ“理屈”の「籠池夫妻判決」~
もはや日本は法治国家ではない
郷原信郎が斬る  2020年 2月26日
 先週水曜日(2月19日)に、大阪地裁で一審有罪判決を受けた籠池夫妻が、昨日夕方、判決書を携え、私の事務所に来られた。判決について意見を聞きたいということだった。籠池夫妻とは初対面だった。
 私にとって最大の関心事は、この事件で、補助金適正化法違反ではなく詐欺罪を適用した検察の起訴に対して、裁判所がどのような判断を示したのかという点だった。
 籠池夫妻が逮捕された際に、私は【検察はなぜ”常識外れの籠池夫妻逮捕”に至ったのか】と題するブログ記事を著して、
詐欺罪と補助金適正化法29条1項の「偽りその他不正の手段により補助金等の交付を受ける罪」(以下、「不正受交付罪」)は「一般法と特別法」の関係にあり、補助金適正化法が適用される事案について詐欺罪は適用されない
と指摘し、多くのメディアの取材に対しても、この点について断言した。

 補助金適正化法が適用されても、「無罪」となるかどうかは別である。しかし、その場合、被害額は、不正受給による「差額」となり、受け取った金額「全額」が被害額となる詐欺罪とは大きく異なる。法定刑もかなり異なるので、籠池氏の量刑にも大きな影響があったはずだ。特に、妻の諄子氏は、府・市からの補助金詐欺は無罪、サスティナブル補助金の詐欺だけで懲役3年執行猶予5年を言い渡されており、もし、補助金適正化法違反であれば、有罪であっても、せいぜい罰金刑だったであろう。

 さっそく籠池氏に判決書を見せてもらい、該当部分を読んだ。
 唖然とした。こんなものが「判決」と言えるのだろうか。全く理由にもならない理由で詐欺罪の適用を認めている。しかも、さらに、驚いたことに、その点についての判決の「理屈」は、最近、黒川東京高検検事長の違法な定年延長を容認した政府答弁と大変良く似ているのである。
 前記ブログ記事を出した後、起訴の直前に出した【検察は籠池氏を詐欺罪で起訴してはならない】と題するブログで、補助金適正化法の「不正受交付罪」に関する立法時の国会議事録も調べ、その際の政府答弁も引用するなどして、詐欺罪の適用はあり得ないことを詳細に論じた。
 補助金適正化法は、昭和30年に制定されたものだが、詐欺罪と同法29条1項違反の罪との関係についての質問に対して、政府委員の村上孝太郎大蔵省主計局法規課長は、

偽わりの手段によって相手を欺罔するということになると、刑法に規定してございます詐欺の要件と同じ要件を具備する場合があるかと存じます。しかしながら、この補助金に関して偽わりの手段によって相手を欺罔したという場合には、この29条が特別法になりまして、これが適用される結果になります。

と答弁している。村上氏が著した解説書でも、「同法違反の予定する犯罪定型は、補助金等に関して刑法詐欺罪の予定する定型を完全に包摂しており」と述べており、立法経緯からは、適正化法違反が詐欺罪の特別規定で、同法違反が成立する場合には、詐欺罪は適用されないという趣旨であることは明らかだ。
 学説も、ほとんどが不正受交付罪は詐欺罪の特別規定だとする「特別規定説」を支持しているが、「国の補助金の不正受給についても、補助金適正化法の不正受交付罪ではなく詐欺罪を適用できる」とする佐伯仁志氏などの少数説が一部にあり、その根拠として重視しているのが昭和41年2月3日の最高裁決定で、そこでは両罪の関係について、

犯人側の為した行為自体は同一であり、相手方のこれに対応する態度の如何を構成要件の中に包含する罪とこれを構成要件としない罪とがある場合、検察官は立証の有無難等の点を考慮し或は訴因を前者とし或はこれを後者の罪として起訴することあるべく

と判示しているが、同最高裁決定は、補助金適正化法が施行される直前の昭和30年に被告人ら3名が国庫補助金を不正に受給しようと「共謀」し、同31年に施行された後にそれを実行して不正受給を行った事実を、検察官が補助金適正化法違反で起訴したことが「刑罰の不遡及を定める憲法39条に違反するのではないか」が争われた事案であり 国の補助金の不正受給に対して詐欺罪を適用した事案に対して判断を示したものではないことなどから、国の補助金の不正受給についても詐欺罪を適用できることの判例上の根拠となるものではないことを指摘した。
 検察の実務では、一貫して、国の補助金の不正受給については、詐欺罪ではなく補助金適正化法違反を適用してきたのであり、両罪の関係について、不正受交付罪が成立する場合には詐欺罪は適用できないことを大前提にしてきたと考えられる。また、最高裁も含め、裁判所も、同様の見解をとってきたことは、最近の裁判例からも明らかであり、「判例上、国の補助金の不正受給についても詐欺罪が適用できるとされている」とする上記少数説は、全くの筋違いだと指摘した。
 確かに、補助金適正化法制定当時の「立法事実」は、現在の状況には適合しなくなっている面もある。しかし、国の補助金の不正受給事案に対して詐欺罪と同程度に重く処罰するのであれば、補助金適正化法違反の罰則の法定刑を引き上げるか、詐欺罪の適用を明文で認める立法が必要である。検察が、従来の罰則の運用の前提となっている解釈を勝手に変えて、厳しく処罰することなど許されない。突然、籠池夫妻の事件に限って詐欺罪を適用して処罰するというのは、法治国家においてはあり得ないのである。
 籠池夫妻の裁判でも、この点について、弁護人は、私の指摘とほぼ同様の理由を挙げて、仮に何らかの犯罪該当性が問題となるとしても、それは刑法上の詐欺罪ではなく、補助金等不正受交付罪のみであると主張した。ところが、一審判決は、以下のように判示して、詐欺罪の適用を認めたのだ。(段落記号は筆者)

[A]詐欺罪と補助金等不正受交付罪とでは、構成要件や法定刑等において、一方が他方を包摂する関係にはない点を指摘することができる。すなわち、補助金等不正受交付罪は、不正受交付の客体について、国が交付する補助金等又はそれを直接もしくは間接に財源とする間接補助金等に限っており、そのような限定のない詐欺罪と比べて処罰範囲が狭い。他方、補助金等不正受交付罪は、偽りその他不正の手段により、補助金等又は間接補助金の交付を受ける行為を処罰するものであり、詐欺罪のように、被欺罔者を誤信させ、その錯誤に基づき処分行為を行わせる点を構成要件として含んでいない点では、詐欺罪よりも処罰範囲が広い。補助金等不正受交付罪は法人に対する両罰規定があるという点で、詐欺罪よりも処罰範囲が広いという面がある。
[B]また、法定刑についても、補助金等不正受交付罪は、5年以下の懲役若しくは100万円以下の罰金又はそれを併科するとしているのに対し、詐欺罪は、10年以下の懲役のみを法定刑としているのであって、補助金等不正受交付罪は、懲役刑の刑期及び罰金刑が選択できる点では詐欺罪より軽いが、選択刑として懲役刑と罰金刑の任意的併科があり得るという点では詐欺罪より重い面がある。このように、両罪は、構成要件と法定刑等のいずれの面においても、一方が他方を包摂する関係にはない。
[C]両罪の保護法益についてみると、補助金適正化法は、補助金等の交付の申請、決定等に関する事項を規定することにより、補助金等の交付の不正な申請及び補助金等の不正な使用の防止等を図ることを立法目的に掲げており(同法1条)、同法の罰則が保護しようとする法益は、詐欺罪と異なり、必ずしも財産的利益に止まるものではないと解される。
[D]実際上も、補助金適正化法29条1項が刑法246条1項の特別規定であると解した場合、補助金適正化法の対象となる補助金等を詐取した場合と、同法の対象とならない地方公共団体の補助金等を詐取した場合とでは、実質的な違いはないのに、前者に補助金等不正受交付罪が適用され、後者に詐欺罪が適用される結果、処罰の内容に大きな不均衡が生じることになるが、それを合理的に説明することは困難である。
[E]これに対し、被告人両名の弁護人は、補助金適正化法の立法過程における国務大臣の答弁に照らすと、同法29条1項が刑法246条1項の特別規定であるという前提で成立したものであり、大蔵省の担当官による補助金適正化法の解説においてもそのような説明がなされていることなどを指摘する。しかし、立法経緯等は法解釈にあたっての参考とはなり得ても、絶対的な基準ではない。現時点において上記の通り補助金適正化法29条1項が刑法246条1項の特別規定であるという立場に合理性が乏しいと考えられる以上、仮に立法経緯等が弁護人が主張するとおりであるとしても、必ずしもこれに沿った解釈をしなければならないわけではない。したがって、弁護人の主張はいずれも採用できない。

 この判示のうち、[A]も[C]も、立法時にこれらのことが当然の前提とされたうえで「両罪が特別法・一般法の関係」と説明されていたものである。[B]の「罰金の併科があるから重い」というのは、併科されるケースがそれほど多くないことに加え、罰金の最高額が高額であれば別として、100万円の罰金を併科できることを「重い」と評価するのは無理がある。[D]の自治体の補助金との比較は、私が上記ブログでも指摘しているところで、それを理由に処罰が不公平だというのであれば、法改正で解決すべきだ。要するに、これらの判示は、「特別法・一般法」の関係を否定する理由には全くなっていないのである。
 そして、何より驚いたのは、「立法経緯等は法解釈にあたっての参考とはなり得ても、絶対的な基準ではない。」「立法経緯等が弁護人が主張するとおりであるとしても、必ずしもこれに沿った解釈をしなければならないわけではない。」と述べている点だ。
 最近、これと同じような理屈を、閣議決定で黒川東京高検検事長の定年延長を決定したことの森雅子法務大臣等の政府答弁で聞いたばかりだ。
 国家公務員法の定年延長に関する規定について、立法時に、国会で「検察官には適用されない」との政府答弁が行われていたのに、その解釈を「閣議決定で変更した」ことに対して厳しい批判が続いている。
 【黒川検事長の定年後「勤務延長」には違法の疑い】【「検事長定年延長」森法相答弁は説明になっていない】でも書いたように、検察庁法の趣旨から考えても、検察官に対しては国公法の定年延長の規定の適用はないというのが当然の解釈であり、しかも、それを前提に、これまで、戦後長きにわたって検察の組織内で、検事総長・検事長等の幹部人事が行われてきた。それを、突然、従来とは異なった法解釈を行うのは、新たな立法を行うのに等しく、閣議決定という「行政の判断」で行えることではない。

 それと同様のことが、今回の籠池夫妻への一審判決に対しても言える。裁判所の役割は、国会が制定した法律を適用することであり、立法する権限は与えられていない。補助金適正化法の制定の際、国の補助金の不正受給については、補助金適正化法の不正受交付罪が成立する場合には同法が適用され、刑法の詐欺罪は適用されないとの解釈が示され、それを前提に国会が法案を審議して制定し、それ以降、検察の実務も裁判も、不正受交付罪が成立する場合には詐欺罪は適用できないとの前提で行われてきたのである。
 それを、突然、解釈を変更し、詐欺罪を適用するというのは、裁判所が立法を行うに等しく、到底許されることではない。しかも、不正受交付罪の法定刑は5年以下の懲役又は罰金であるのに対して、詐欺罪は10年以下の懲役と、遥かに重いのである。
 しかも、この籠池氏に対する検察の捜査をめぐっては、誠に不可解な点が多々ある。
 【籠池氏「告発」をめぐる“二つの重大な謎”】で指摘したように、2017年3月29日に、NHKを始めとするマスコミが「大阪地検が、籠池氏に対する補助金適正化法違反での告発を受理した」と大々的に報じた。その経過からすると、明らかに検察サイドの情報を基にしていて、その情報は何らかの政治的な意図があって東京の法務・検察の側が流したもので、それによって「籠池氏の告発受理」が大々的に報道されることになったとしか考えられない。
 しかも、その頃、まさに「自民党・政府が一体となった籠池氏の犯罪者扱い」が始まっていたのである。3月23日の衆参両院予算委員会の証人喚問での「安倍首相から100万円の寄附を受けた」との証言が社会的注目を集め、「時の人」となった籠池氏に関して、同月27日に自民党本部で緊急の記者会見が行われ、衆参両院で証人喚問を受けた籠池氏の複数の発言について、議院証言法に基づく偽証罪での告発のための調査を行うことが明らかにされた。
 その「補助金適正化法違反の告発」に関しては、私自身、3月中旬に、マスコミ関係者を通じて事前に相談を受け、告発状案にも目を通していた。「請負契約書が虚偽だったとしても、国の側で審査した結果、適正な補助金を交付した」と報じられており、偽りその他不正は行われたものの、それによって補助金が不正に交付されたのではないと考えられること、森友学園は既に補助金を全額返還していたことから、過去の事例を見ても、よほど多額の補助金不正受給でなければ、全額返還済みの事案で起訴された例はないため、「籠池氏の補助金適正化法違反による起訴の可能性はゼロに等しい」と明言していた。要するに、補助金適正化法違反であれば、告発が受理されないか、受理されても不起訴になるのが当然の事案だったのである。
 ところが、従来の検察実務からはあり得ない「詐欺罪の適用」が行われて籠池氏が逮捕されたことは、その後、同年10月に、森友・加計学園問題での逆風に逆らって解散・総選挙を強行した安倍首相を著しく利する結果になった。森友学園問題についての説明責任を全く果たさないことをテレビの党首討論で追及されるや、「籠池さんは詐欺を働く人間」などと言ってのけたのである(【「籠池氏は詐欺を働く人間。昭恵も騙された。」は、“首相失格の暴言”】)。籠池氏の罪名が「補助金適正化法違反」であれば、このような発言はできなかったはずだ。

 このように、終始、安倍首相にとって絶好のアシストを続けてきた検察に大きな影響力を持つ事務次官のポストにいたのが、検事長定年延長問題の渦中にいる黒川弘務氏なのである。
 補助金適正化法の制定趣旨も、それまでの検察実務も裁判例も無視し、籠池夫妻に無理やり詐欺罪を適用して逮捕した「国策捜査」を、そのまま容認したのが、今回の大阪地裁判決だ。まさに「国策判決」というべき不当極まりない判決である。行政が国会の立法の趣旨を勝手に変える解釈変更を行い、裁判所も、立法趣旨を無視した判決を出す。このようなことがまかり通る国が「法治国家」とは到底言えないことは、誰の目にも明らかであろう。

27- 政府の基本方針を憂う/自宅で丸腰で闘えというのか/1日9万件の検査可能

 『37.5℃以上の高熱が4日間続いたら、まず「帰国者・感染者相談窓口」に連絡を取ってから‥‥云々』という世紀の愚策は、中国での大感染が起きてから1と月あまりも安倍政権が無為のままに過ごして来たことの帰結でした。
 その相談窓口(以降)が全く何の役にも立たないことは、TV朝日が連日報じている通りです。
 3つの怒りのブログを紹介します(「日々雑感」氏には、紙面の関係で割愛した下記のブログもあります)。
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政府のコロナウィルス基本方針を憂う
天木直人のブログ 2020-02-26
 私は二日前(24日)のメルマガで書いた。
 コロナウィルスの事を何も知らない私でも、さすがに危機感をもつようになったと。
 その私の危機感は、きょう26日の読売新聞が一面に掲載した医療部長という肩書の記者が書いていた「不安解消へ情報具体的に」という見出しの次の記事を読んで、さらに高まった。
 すなわち館林記者は世界保健機構(WHO)の発表を引用して次のように書いている。
 新型ウィルスは、感染しても8割は軽症で終わるが2割近くは肺炎になり重症化すると。
 そして重症化すれば呼吸管理など高度な治療が必要になると。これはものすごい恐怖だ。
 5人に一人が重症化し、重症化したらあっという間に肺炎で重体になり、死ぬ可能性が極めて高いのだ。( ⇒ 重症化すると6割が死亡すると報じられています・・・事務局)
 しかも、軽症の段階では、一般のウィルス性の風軽と同じで特効薬はなく、自然に治るのを待つしかないという。
 
 これほど恐ろしい事は無い。もちろん、基本方針で指摘している感染防止は真っ先に必要な事だ。
 しかし、もはやここまで広がったら感染を100%防ぐことは不可能だ。
 だから我々が知りたい事は、自分は感染しているかどうか、それを誰でも、何回でも、わかるようにする体制こそ必要であり、感染したとわかったなら、肺炎になっていないか、それを確かめることが出来る体制こそ必要なのである。
 そしてコロナ肺炎にかかっている事がわかったら、どうやってその肺炎を治せるのか、その特効薬や治療方法を一日も早く見つけ出し、それを国民に提供する必要がなる。
 ところが25日発表の基本政策では、そのいずれも教えてくれない。
 国民はどうすればいいのか。ますます不安が高まるばかりだ。
 政府の医療専門家は、ここ1-2週間が感染症拡大を抑える瀬戸際だと警鐘を鳴らした。
 しかし、この言葉は意味不明で不気味なことばだ。
 彼はここ1-2週間で、感染症がこれ以上拡大しない、あるいは沈静化するとでも思っているのだろうか。
 ひょっとして感染が抑え込めないから、日本ががけっぷちに立たされる瀬戸際にあると前もって予告したのか。
 そして、感染が抑え込めなかったのは国民の協力、努力が足りなかったからだと脅かすつもりで言ったのか。
 こんなことを言う暇があれば、国民を救うための政府の対応策を示すべきだ。
 すなわち、自分が感染したかどうかを誰でもすぐに、何度でも、確認できるようにし、感染していることが分かった患者には重症化しない対策を講じ、重症化した者に対しては最優先で治療方法を与え、死亡者を最小化する。
 これこそが政府の基本方針でなけばいけないのだ。
 ところが25日に発表された内容は、そのいずれにも応えていない。
 国民の自助努力を促すばかりで、政府が国民に果たすべき義務がない。
 私は安倍政権を批判するために基本対策を批判しているのではない。
 こんな危機感のない対策を発表して、やった振りをしているようなら、日本はつぶれると警鐘を鳴らしているのだ。
 もはやコロナ対策は、与野党を超えて、行政と医療関係者が一体となって、いや政府、医療従事者と国民が一体となって、文字通り国家総動員体制で取り組まなければいけない段階に来ていると言いたいのだ。私の、この大げさな警鐘が、後になって笑い物になるなら、これ以上の喜びはない(了)

政府・厚労省は国民に「新型コロナウィルスと丸腰で自宅で戦え」というのか。
日々雑感 2020/02/26
 徳島県藍住町に住む60代の女性1人が四国で初めて新型コロナウイルスに感染したことがわかりました。女性は集団感染が確認されたクルーズ船の乗客で、船内の検査では陰性だったため下船していました。これまでに発熱などの症状は出ていないということです。
(中 略)
徳島県の飯泉知事は25日夜、記者会見し、「手洗いやマスクなどの感染予防策を徹底したうえで体調に異変がある場合には医療機関を直接、受診するのではなく24時間対応の電話窓口に相談してほしい」と呼びかけました。
(以上「NHK NEWS WEBB」より引用)

 大型クルーズ船「ダイヤモンド・プリンセス」から「陰性」として下船し、故郷の徳島県へ帰っていた60代女性が新型コロナウィルスに感染していたことが判ったという。四国から初の新型コロナウィルス感染患者だそうだ。
 彼女が徳島県へ帰るのに公共交通機関を利用していたことが判明している。帰宅後は自宅から出掛けていないというが、濃厚接触者を含めて接触したと思われる人たちの検査が必要ではないか。
 政府・厚労省の大型クルーズ船「ダイヤモンド・プリンセス」の乗員・乗客に対する対応は間違っていた。なぜ早急に全員の検査を実施して、新型コロナウィルス感染患者と判明した者を速やかに下船させて病院に隔離しなかったのか。
 そして陰性だった乗客・乗員は完成しているオリンピック選手村などに収容して、経過観察すべきだった。そうすれば感染地獄のような事態を招かないで済んだはずだ。
 徳島県の飯泉知事は25日夜、記者会見し「手洗いやマスクなどの感染予防策を徹底したうえで体調に異変がある場合には医療機関を直接、受診するのではなく24時間対応の電話窓口に相談してほしい」と「政府の対応指針」通りに呼びかけた、という。
 これまで政府・厚労省が推進して来た「予防医療」という観念と相反する「体調に異変がある場合には医療機関を直接、受診するのではなく24時間対応の電話窓口に相談してほしい」という姿勢が「新型コロナウィルス感染」の拡大を防ぐ方法として正しいのだろうか。それとも単に検査キットがなく、検査能力が一日当たり千体ほどにも満たないために、やむを得ずそうした措置を取らざるを得ないのだろうか。

 「発熱や倦怠感など容体がおかしいにも拘らず、四日ほどは自宅などで経過観察」してから電話窓口に相談する、というのは感染症対策としては間違っている。感染拡大を抑え込む手法としても、有効とはいえない。ましてや国民の健康と命を守る手法としては明らかに間違いだ。それは重篤な患者を増やすことでしかない。軽症の内にこそ検査を行って感染症治療を行うべきだ。
 治療薬がないから病院に入院しても同じだ、というコメンテータや評論家がいるが自宅には「人工呼吸器」はもちろん、普通には「酸素ボンベ」など常備していない。そして感染拡大を防ぐには物理的な「隔離」こそが有効なのは論を俟たない。
 なぜ大型クルーズ船「ダイヤモンド・プリンセス」から陰性として下船させた乗員・乗客をオリンピック村などの大規模宿泊施設に二週間程度滞在させて、経過観察しなかったのだろうか。もはやこの夏の東京オリンピック開催は不可能だ。
 この状態で開催を強行しても、選手や役員を東京に派遣する国は極めて少数ではないか。新型コロナウィルス感染のピークが三月末で、夏までには下火になるだろう、というのは政府に忖度した「専門家」の発言に過ぎない。今後は自宅待機した「軽症」感染患者がスーパー・スプレッダーとなって集団感染する事態が全国各地で起きるだろう。その前例は韓国で起きている。
 政府・厚労省の大甘でヌルイ対応方針がこの夏開催予定の東京オリンピックを不可能にするだろう。そして多くの国民が感染する事態を招くだろう。
 感染力ではこれまで経験したインフルエンザとは比較にならない。そして潜伏期間内でも感染力を持つというのも、これまでのインフルエンザには見られなかった現象だ。インフルエンザでは治癒してから五日程度の隔離だったのとは、同じコロナウィルスでも今回の新型コロナウィルス感染は治癒後の隔離期間が二週間と明らかに異なる。それでもワンシーズンのインフルエンザ患者数よりも少ない患者数で終息する、とする根拠は何だろうか。
 さらに温かくなれば新型コロナウィルス感染は収まる、と麻生氏などが発言したようだが、温暖の地のシンガポールやタイでも新型コロナウィルス感染が起きている事態をどう説明するのか。だから夏前に終息する、というのは願望に過ぎない。
 私たちは新型コロナウィルス感染に武器を持たないで「自己責任」で自宅で戦えと政府・厚労省によって宣告された。身を守るべき最低限のマスクスら市中の店頭から姿を消している。これほど感染症対策で無能な政府・厚労省を私たちが持っていることに深く失望する。その責任の一端は政府・厚労省の尻を叩かないマスメディアにも大いにある。

安倍内閣が検査を忌避する「特殊な事情」
植草一秀の「知られざる真実」 2020年2月26日
TBS「News23」で上昌広・医療ガバナンス研究所理事長が的確なコメントを提示した。
詳細を水島宏明氏が紹介してくれているのでご参照賜りたい。⇒ https://bit.ly/3ccejf2 
新型コロナウイルス感染拡大に対して、真っ先に全力を投入するべきことは検査体制の拡充である。

この点について、上氏は次のように指摘した。
「軽い症状の人がふだん通り働いて周囲に(ウイルスを)まき散らす。したがって、そういう方々に正確に診断することは本当に大切なこと。」「高齢の持病をもった方で亡くなっている。弱い患者さんがわかっている。そういう人には早く診断して、早く治療しないといけない。最近になって、効く薬がわかってきている。どうして入院を要する肺炎まで待たなきゃいけないのか。これは医療倫理にかかわる問題。常識ではありえない。」
極めて当たり前の、当然のことを理路整然と指摘した。

コロナウイルス感染は国内で確実に拡大している。安倍内閣はPCR検査に巨大な障壁を設置して、検査による感染者数確認を阻止している。しかし、そのことによって感染拡大阻止が阻止されている。自分の利益しか考えない悪魔のような内閣である。

小川彩佳キャスターが、日韓の検査累計数の差について事実を説明した。
1日あたり100件が最大の日本と1万人が最大の韓国の相違が存在する。
韓国の累計検査数は2月25日16時時点で40304件。
日本の累計検査数は913件(厚労省は一部、地方の数字が反映されていないと説明)。
この点について、上氏は
「PCR検査というのは古い検査で実は非常に簡単。ウイルス感染を診断するのに必須の検査。韓国と比べてここまで少ないというのは何かウラがあるというのか・・・。厚生労働省がよほど(検査を)やりやくないのだなあというニュアンスを感じる。」
「民間の検査会社は国内に約100社あって、全体で900くらいラボを持っている。
その1つで100個検査をすると、1日で9万件、検査できる。
本当にプロの人たちで精度の管理もしっかりしている。そういうところに頼めば本当に簡単に検査ができる。それをなぜしないのか。やはり特殊な事情があるのだと思う。」
「中国の場合は、スイスの製薬企業が即座に検査に入って無償で試薬を提供した。それを使ってやったから大量に検査ができた。」
日本はできるのにやらない。

上氏はこう述べた。
「一つは予算の問題と、もう一つは感染者を多く見せたくないんじゃないかというウラがあるような気がする。」
安倍内閣が2月25日に決定した対策基本方針では、検査について、
「感染症法に基づいて医師の届け出で感染の疑いがある人を把握し、ウイルス検査を行う」
とした。この点について上氏は、「これはもうメチャクチャ」
「政府の基本方針」の「入院を要する肺炎患者の確定診断のためのPCR検査に移行」では、迅速で正確な診断は不可能になる。

安倍内閣は発表される感染者数を少なく見せることだけを優先し、早期発見・早期治療が必要な高齢者の感染拡大を先送りし、これらの人々を死に追いやるとともに、軽症の感染者を野放しにして感染拡大を推進している。狂気の内閣と言うほかない。
私たちは世界の人々に対して、安倍内閣が感染者数を隠ぺいし、国内での感染拡大を推進している事実を告発する必要がある。
(以下は有料ブログのため非公開)