2024年1月22日月曜日

犠牲者の70% 女性と子ども 1時間ごとに2人母親殺害 ガザの惨状 国連機関報告(しんぶん赤旗)

 女性機関「UNウィメン」は19日、イスラエル軍がガザヘの攻撃を始めた昨年10月7日以降の女性や少女の状況をまとめた報告書を発表しました。「約100万人の女性と子どもが難民」、「犠牲者の70%が女性と子どもであり」、1時間ごとに2人の母親が殺害されて」いて、ガザを支援する女性団体は「即時停戦が緊急に必要だ」と声を上げていると指摘しています。
 報告書は、ガザ支援を行う42の女性団体の聞取り結果として
 ▽即時停戦 ▽支援団体の資金増強 道支援の計画作成や実施、監視に女性を参加させること -が要望されていると強調しました。

 また児童基金(ユニセフ)は19日、昨年10月以降、パレスチナ自治区ガザで、約2万人の新生児が生まれ戦時下の劣悪な環境で母子が「信じられない状況」に置かれているとして「母親と新生児には人道的停戦が必要だ」と訴えました。
 「10分に1人が恐ろしい戦争の中で生まれている」「母親は流産、死産、早産、自らの死、精神的トラウマの危険にさらされている」、「2歳未満の子ども約13万3000人が重度の栄養失調の危機にある」述べました。

 第19回非同盟諸国首脳会議が19日ウガンダの首都カンパラで開幕しました。
 キューバのバルデス副大統領、昨年10月7日以降、「歴史に記録された最も残酷なジェノサイド(集団殺害)行為を目撃してきた」述べ、イスラエル支持する西側諸国に対して「ガザでの女性や子どもが殺され、病院や学校に無差別な爆撃が行われ、飲み水や食料へのアクセスを奪われていることを、これら西側諸国はどのように正当化できるのだろう」と批判し非同盟諸国として遅滞なく取り組む「実践的行動」として
 ▽即時停戦をあらゆる機会に訴える ▽市民の避難・安全確保の任務をもつ国際代表団の派遣 ▽独立国家樹立を含むパレスチナ人民の権利を承認する国際会議の開催 ▽パレスチナの国連正式加盟実現 -の4点を提案しました。
 南アフリカのラマポーザ大統領は「脅威や害悪のもとにあるすべての人々の必要性に対応できる、公正で公平な世界的なガバナンスの体制を確立しなければならない」と訴えました。
 アフリカ連合(AU)のファキ委員長は、「非同盟運動として、自由と尊厳のためにたたかう全ての人々のために、国際正義と国際法を要求していかなければならない」と述ぺました。

 合せて5つの記事を紹介します。
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ガザ惨状 国連機関が報告書
犠牲者の70% 女性と子ども 1時間ごとに2人 母親殺害
                       しんぶん赤旗 2024年1月21日
 【ワシントン=島田峰隆】国女性機関「UNウィメン」は19日、イスラエルの軍事侵攻を受けるパレスチナ・ガザ地区の惨状についてジェンダー面から分祈した報告書を発表しました。T昨筒さとに2人の母親が殺害されている」とし、ガザを支援する女性団体は「即時停戦が緊急に必要だ」と声を上げていると指摘しています。
 報告書は、イスラエル軍がガザヘの攻撃を始めた昨年10月7日以降の女性や少女の状況をまとめました

報告書のポイント

▼パレスチナの民間人 犠牲者2万4620超 のうち70が女性と子ども

▼約100万人の女性と子どもが避難民に

▼1時間に2人の割合で母親が殺害されて いる

▼少なくとも3000人の女性がパートナーを失うなどした

▼ジェンダーに基づく暴力を受けた女性のサパイバーにとって十分に機能する安全なスペースがない

 イスラエル・パレスチナ間の戦闘で殺害された人のうち、女性や少女が占める割合は2008年から昨年10月7日までの期間には14以下にとどまっていました。一方、昨年10月7日以降の3ヵ月余りでは犠牲者の7割が女性や子どもです。
 イスラエルが出した退避命令で移動を余儀なくされた人は性別を問わず「恣意(しい)的な拘束や嫌がらせ」を経験しています。高齢者や障害者など移動が難しい家族がいる場合「不釣り合いに多くの女性が介護者としてその場に残っている」と指摘しました。
 妊娠中や授乳中の女性が栄養不良に陥る危険がますます高くなっています。食料配布を受け取る時も女性は安全上の障害や困難に直面しています
 超満員でプライバシーがない避難所ではジェンダーに基づく暴力の危険が高まっています。しかしガザに二つだけある女性用シェルターは閉鎖されたままです。
 報告書は、ガザ支援を行う42の女性団体の聞取り結果として
 即時停戦 
 支援団体の資金増強
 道支援の計画作成や実施、監視に女性を参加させること
-が要望されていると強調しました。


新生児2万人 医療・栄養劣悪 ユニセフ指摘
                       しんぶん赤旗 2024年1月21日
 【カイロ時事】国児童基金(ユニセフ)は19日、イスラエルとイスラム組織ハマスの戦闘が始まった昨年10月以降、パレスチナ自治区ガザで、約2万人の新生児が生まれたと発表しました。ユニセフのテス・イングラム報道官は、戦時下の劣悪な環境で母子が「信じられない状況」に置かれていると警告。「母親と新生児には人道的停戦が必要だ」と訴えました。
 イングラム氏はガザ南部ラファの病院に1週間滞在。イスラエル軍による激しい攻撃が続くガザでは妊婦が爆撃に巻き込まれ、胎児が勣かなくなったり、死亡した妊婦に帝王切開を行ったりする事例があったと説明しました。
 同氏は「10分に1人が恐ろしい戦争の中で生まれている」と指摘。妊婦に適切な医療を提供できず、栄養管理もままならないと語り、「母親は流産、死産、早産、自らの死、精神的トラウマの危険にさらされている」と説明しました。
 また、2歳未満の子ども約13万3000人が重度の栄養失調の危機にあると強調。「医療崩壊により、乳児と妊産婦の死亡率が上昇している」との見方を示しました。
 ガザ保健当局によると、衝突開始後のガザの死は2万4000人を超えした。そのうち約7割が性や子どもだと訴えていす。


ガザ攻撃に非難次々 非同盟首脳会議が開催
                       しんぶん赤旗 2024年1月21日
 第19回非同盟諸国首脳会議が19日ウガンダの首都カンパラで開幕しました。現地からの報道によると、発言者の多くがイスラエルによるパレスチナ・ガザヘの無差別攻撃を非難しています。首脳会議は20日までの予定で、ガザでの即時停戦を求める声明が採択される見込みです。
 キューバのバルデス副大統領、イスラエルとイスラム織ハマスの戦闘が開始された昨年10月7日以降、「歴史に記録された最も残酷なジェノサイド(集団殺害)行為の一つを目撃してきた」と指摘しました。
 イスラエル支持の西側諸国に関して、「ガザでの女性や子どもが殺され、病院や学校に無差別な爆撃が行われ、飲み水や食料へのアクセスを奪われていることを、これら西側諸国はどのように正当化できるのだろう」と批判しました。
 バルデス氏は、非同盟諸国として遅滞なく取り組む「実践的行動」として
 即時停戦をあらゆる機会に訴える
 市民の避難・安全確保の任務をもつ国際代表団の派遣
 独立国家樹立を含むパレスチナ人民の権利を承認する国際会議の開催
 パレスチナの国連正式加盟実現
-の4点を提案しました。
 イスラエルの行動をジノサイドに当たるとして国際司法裁判所に提訴している南アフリカのラマポーザ大統領は国安保理でイスラエルを批判する決案に米国が拒否権を発動していることから、国連が弱点を抑えていると指摘。「脅威や害悪のもとにあるすべての人々の必要性に対応できる、公正で公平な世界的なガバナンスの体制を確立しなければならない」と訴えました。
 アフリカ連合(AU)のファキ委員長は、「パレスチナ人民に対する不正義の戦争の即時中止」と、イスラエル・パレスチナの2国家解決策の即時適用の必要性を強調。「非同盟運動として、自由と尊厳のためにたたかう全ての人々のために、国際正義と国際法を要求していかなければならない」と述ぺました。


ガザ女性の惨状止めよ 国連機関が即時停戦要求
                        しんぶん赤旗 2024年1月21日
 【ワシントン=島田峰隆】国連女性機関「UNウィメン」のバホウス事務局長は19日、パレスチナのガザ地区に関する報告書の発表にあたって声明を出し、「即時の人道的停戦をあらためて要求する」と表明しました。
 バホウス氏は「きょう女性や少女が置かれている惨状をどんなに悲しんでも、制約を受けない人道支援や破壊と殺害の終結が実現できなければ、明日も悲しむことになる」として、戦闘を止める重要性を強調しました。
 彼女らは数字ではなく人間だ。パレスチナの人々を苦しめるトラウマは今後、世代を超えてわれわれを苦しめるだろう」と指摘。「これは女性や少女が起こした紛争ではない。彼女らがこれ以上代償を払うことがあってはならない」と訴えました。


ガザの集団殺害やめよ サウンドデモ 東京・渋谷駅前
                        しんぶん赤旗 2024年1月21日



(写真)バケツや太鼓などを鳴らし「侵攻やめろ」「空爆やめろ」とパレスチナに連帯する人たち=20日、東京・渋谷駅ハチ公前

 イスラエルによるパレスチナ・ガザ地区でのジェノサイド(集団殺害)の中止と即時停戦を求めて20日、東京・渋谷駅前で、サウンドデモが行われました。太鼓やマラカス、鍋など音の出るものを持った多くの市民が集まり、リズムに合わせて「フリー・フリー・パレスチナ(パレスチナに自由を)」「ノー・モア・オキュペイション(占領するな)」と声をあげました。
 主催は、パレスチナ出身者や支援者らでつくる「パレスティニアンズ・オブ・ジャパン」。道行く人が足を止めてリズムに合わせ手を振るなど、多くの人の注目を集めました。
 学生時代にパレスチナに留学していたという川崎市の男性(26)は「パレスチナを思う気持ちはみんな一緒。連帯を強めたい」と語りました。
 ガザに友人がいるという40代の男性は「最近ようやく友人と連絡が取れ、『祈ってほしい、声をあげてほしい』と言われた。日本でもメディアが沈黙する中、私たちが声をあげるしかない」と話しました。
 東京都台東区の女性(25)は「遠い国のことだと思わず、まずは知って、多くの人に一緒に行動してほしい。日本政府も停戦に向けて動いてほしい」と述べました。