2024年1月15日月曜日

この大量虐殺はライブ配信されている。我々は知らなかったとは言えない。

 イスラエルによるガザでの大虐殺については、日本のメディアもほぼ連日報じています。狂気というしかない世紀の蛮行をメディアは何故かやや遠慮勝ちに報じるのですが、動画であれ静止画であれそこにはこの世の「地獄」の様が否応なく映し出されます。

 先に「世に倦む日々」氏が高く評価したケイトリン・ジョンストンによる、掲題の記事が「マスコミに載らない海外記事」に紹介されました。
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  ⇒(1月3日)欧米的価値観の空虚化、普遍的説得力の喪失 ケイトリン・ジョンストンの「自己批判」(世に倦む日々)
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この大量虐殺はライブ配信されている。我々は知らなかったとは言えない。
                マスコミに載らない海外記事 2024年1月13日
 この大量虐殺はライブ配信されている。我々は知らなかったとは言えない。我々が生きている限り、我々は知らなかったと言うことはできない。
                 ケイトリン・ジョンストン 2024年1月10日
『物語のマトリックスの端』からのメモ

 一体なぜいまだに10月7日の話をする人がいるのだろう? 10月7日以来、イスラエルが行っていることは、その日に起きたことよりも、考えうるあらゆる指標で何倍も酷い。そうではないと感じる唯一の方法は、イスラエル人の命はパレスチナ人の命の何倍も価値があると信じることだ。今この瞬間もイスラエル人により指数関数的に悪化した暴力と苦しみがもたらされている中、三ヶ月前の遙かに規模の小さな暴力行為によるイスラエル人の苦難が依然話題の中心なのは一体なぜだろう?
 もしあなたの国が攻撃され、その攻撃に対し即座に何千人もの子どもを信じられないほどの野蛮さで殺害して反撃すれば、自国が攻撃されたとたわごとを言う権利を失う
 ハマスの攻撃に対し、ハマスがこれまでに行ったことより遙かに酷いことをイスラエルは行い、それにより国家として完全に合法性を失い、初日からイスラエル国家についてパレスチナ抵抗運動が当初から言ってきたことを全て完全に正当化してしまった。

 この大量虐殺はライブ配信されている。我々は知らなかったとは言えない。我々が生きている限り、我々は知らなかったと言うことはできない。

 バイデンは人々がトランプでそうなると恐れていた全てだ。人種的動機による殺人と民族浄化を助長し核時代の世界大戦に向け急速に加速する大量虐殺怪物だ。トランプがしたことはバイデンがしたことほど邪悪ではなかった。バイデンこそ本物のトランプだ

 イスラエルが絶え間ない紛争状態にあるのは、主にイスラエルが人工的創造物だからだ。ほとんどの国家は、その土地の地理的、政治的、文化的状況から、有機的な形で出現し、人々は独自の時空の中に出現する。イスラエルが出現したのは、パレスチナの地に住んでいなかった一部の人々が、古代の宗教とその信奉者に関するいくつかの物語を頭の中で思い浮かべ、その地域の状況から有機的に出現し、そこに既に存在していた文明の上に、新しく創造された国を作り出したためだ。
 世界中の国々から人々がやってきて、それまで宗教儀式でしか使われなかった死語を復活させ、それを母国語と呼び、20世紀の国を叩きのめし、そこが彼らの祖国であるかのように叫び始めたのだ。これは、この土地やそこに暮らす人々の有機的な地政学的、文化的状況に従って起きなかったため地域全体に大きな衝撃波を引き起こした。それは自然の文脈がなく受容性を持たない領域に押しつけられた上から下まで異質な人工的構築物だ。
 あまりに不自然な外国からの押し付けだったので、それ以来、中東の政治状況は不適合な臓器移植を拒絶する体のように、それを拒絶してきた。この自然な反応は、侵略する人工構造物の人々から、不自然な、いわれのない敵意として扱われ、地域住民に対する暴力的な行動を正当化するため連中は益々多くの物語をでっち上げる。

 第二次大戦への欧米の文化的固執は全員を愚かにしてしまった。今や我々が戦いたい相手は常に皆ヒトラーで、我々は常にヒトラーと戦う勇敢な善玉だからだ。
 アメリカが支援するイスラエルのガザ攻撃はナチス・ドイツに対する連合軍攻勢と共通するものは皆無だ。100%アパルトヘイト・イスラエル政権の虐待で引き起こされた攻撃に対しイスラエル国家に全く実存的脅威を与えない小さな過激派集団を抹殺するという目標を掲げ、巨大強制収容所に閉じ込められ包囲された住民に彼らは爆弾の雨を降らせている。
 ガザ攻撃を対ヒトラー戦争になぞらえるのは、銃乱射事件を対ヒトラー戦争になぞらえ、銃撃犯は枢軸国だと言うようなものだ。これは愚か者と戦争屋だけが信奉する全くのたわごとだ。

 イスラエルのガザ攻撃に反対するのは今からでも遅くない。
 今までこれに関して話していなくても構わない。イスラエル・パレスチナ問題を理解していなくても、注意を払っていなくても構わない。あなたが過去イスラエルを支持していたかどうか、あるいは、あなたがこの話題について、今や見当違いとわかっている意見を表明したかどうか、あるいは、あなたがこれまで、どんな種類の活動にも従事したことがないかどうかは問題ではない。
 もしそうであるなら、何百万人もの人々が今あなたと全く同じ船に乗っているのを理解する必要がある。何百万人も。過去3ヶ月のイスラエルの行動は、これまでイスラエルの腐敗に気づいていなかった膨大な数の人々に、起きていることに目を向けさせ、調査させ、立場を変えさせた
 今反対派に加わるのは全く悪いことではない。今までこれまで参加しなかったことを自意識過剰に感じている人や、人気になった後で運動に参加するのは本物ではないと感じている人は、何であれ無視してかまわない。それによって、あなたは一層本物になる。なぜなら闇雲な習慣や党派的部族主義に導かれて夢遊病のように人生を歩むのではなく、真実と思いやりに導かれた人生を生きている証だから。
 あなたがいないより、あなたがいる方がずっとましだとガザの人々は思っているのを私は保証するし、他の人より遅れて参加するという自意識から支持をやめるのは非常に愚かで不幸なことだ。さらに、あなたは確実に、この大義に参加する最後の人ではない。イスラエル政権が世界中で支持を失い、ガザで起きていることに皆が目覚め始めれば、更に何百万人もの人々があなたの後から加わるだろう。
 どうか、あなたの中にある少しでも小さな方法で目覚めを促進するのを躊躇しているものは、もっと早く関わらなかったことへの恥ずかしさによるものであろうと、あなたが以前持っていたかもしれない活動や政治関与に対するあらゆるたじろぎのせいであろうと、無視願いたい。このことは私たちの誰よりずっと重要で、これまで想像もしなかったような方法で関わることについて我々が抱くどんな小さな自意識より遙かに重要だ。あなたが、ここで立ち上がることに抵抗している、あなたの内なる誤った力に注意を払うには、この問題はあまりに緊急だ。
 声を上げて頂きたい。それは歓迎され、残りの人生でそうしてよかったとあなたは思うだろう。
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記事原文のurl:https://caitlinjohnstone.com.au/2024/01/10/this-genocide-is-being-live-streamed-we-cant-say-we-didnt-know/