第2次世界大戦で全く国土に被害を受けなかった米国は、大戦後 唯一の超大国となって世界に君臨しました。その一方で定期的に大規模戦争を繰り返さないと経済的に立ち行かなくなったのですが、いまや突出した超大国米国に対して戦争を仕掛ける国などは存在しません。
そこで編み出されたのが「対テロ戦争」という新戦略でした。
その幕明けが911事件で、中東地域が「対テロ戦争」の舞台にされました(なお911事件では航空燃料の燃焼温度では起きない筈のツインタワー鉄骨の瞬時崩壊が起きたことから、陰謀論が生れ逆にそれ以外では説明がつかないことになりました)。
ケイトリン・ジョンストンが掲題の記事を出しました。
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中東で憎悪と暴力を意図的に煽るアメリカ帝国
マスコミに載らない海外記事 2024年5月22日
中東における軍事暴力によって引き起こされる急進主義をアメリカ帝国がどのように
利用して、この地域での更なる軍事拡張主義を正当化し、更なる軍事暴力につなげて
いるかをご覧になったことはないだろうか?
ケイトリン・ジョンストン 2024年5月15日
自分たちに対し中東地域を過激化させると知りながら、中東での大量虐殺をアメリカが支持することに人々が当惑を表明し、アメリカの戦略目標に反すると誤解しているのを私は時々目にする。
私はいつも彼らに言いたくなる。ええっ、あなた方はこの四半世紀眠っていたのですか? 中東での軍事暴力で引き起こされた急進主義をアメリカ帝国がどのように利用し、この地域での更なる軍事拡張主義を正当化し、更なる軍事暴力につなげているかをご覧になったことがないのだろうか?
それが、9/11以来続いている、いわゆる「テロとの戦い」だ。「テロ」と戦うという名目での中東におけるアメリカ主導の軍事介入が、実際はより多くの人々をアメリカが指定するテロ組織に参加させ、更なるテロ攻撃を引き起こすのをこのデータがはっきり示している。あなたの愛する人々を目の前で、彼らが殺害し追放するのを見ることほど、アメリカと同盟諸国に対して過激化させるものは他にないからだ。だが、ともあれ介入主義は続いている。一体なぜ? なぜなら資源豊富な中東は世界支配にとって重要な地戦略地域で、アメリカ帝国はそこでの軍事的存在の拡大を望んでいるからだ。
実際、これは立派な自己強化詐欺だ。それはこのように機能する。
ステップ1:「テロ」との戦いという名目で中東で人々を殺害する。
ステップ2:これにより人々はあなたとあなたの同盟者を憎み、暴力で報復したくなる。
ステップ3:これらの人々を「テロリスト」に指定する。
ステップ4:「テロ」と戦うため、より多くの戦争機械を地域に送り込む。
ステップ5:「テロ」と戦うという名目で、中東で更に多くの人々を殺害する。
このサイクルが何度も繰り返され、中東におけるアメリカの軍事拡張主義が、いかにして益々強まるかお分かりだろうか? まさにそれが我々が目にしてきたことであり、アメリカ帝国が望んでいることなのだ。
アメリカ帝国は民主主義を支持すると主張しているにもかかわらず、なぜ中東中で独裁政権を支えるため、これほど多くのエネルギーを費やしているのかとお思いだろうか? それは地政学的支配という点で意味ある結果をもたらさずに、彼らが自らの意志を地域に押し付けられるようにするためだ。彼らは、同盟国やパートナーを失うことなく、西アジアに自由に爆弾の雨を降らせることができ、そして起きるのは、ともあれ彼らが望んでいる、一般大衆全体の過激化した憎しみの束だけだ。
もし中東産油国に民主的統治があれば、自らの利益のために、アメリカやイスラエルとの公式・非公式同盟や提携関係から各国政府は速やかに離脱し、自国を支援する独自の強力な勢力圏を形成する可能性が高いはずだ。地域の人々の意志を抑圧するため、その代わりに帝国は独裁者を据え支援するので、自分たちの意志が実行されるため、しなければならないと一部の人々が感じる唯一の手段は「テロ」として知られる非国家暴力となる。
ガザでの虐殺に対する報復として、いつかアメリカに大規模暴力攻撃が行われるだろうし、アメリカの反撃が中東での更なる軍事拡張主義となるのは絶対確実だ。これら全てがアメリカ帝国管理者にとっては、うってつけだ。彼らはそれを望んでおり、それを実現するため積極的に取り組んでいる。
アメリカを中心とする帝国は、世界をより憎しみに満ち、より暴力的に、より危険に、より虐待的なものにしている。地球を支配するこの権力構造が歴史のゴミ箱に投げ込まれるまで、人類は平和を知ることはできない。
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「湯の町湯沢平和の輪」は、2004年6月10日に井上 ひさし氏、梅原 猛氏、大江 健三郎氏ら9人からの「『九条の会』アピール」を受けて組織された、新潟県南魚沼郡湯沢町版の「九条の会」です。