共産党の塩川鉄也議員は20日の衆議院予算委で、自民の裏金問題について「自民党ぐるみの組織的犯罪行為。全容解明し、政治責任を明らかにし、金権腐敗の根を断つ抜本的改革を実現すべきだ」と岸田首相に迫りました。
そして自民党の政治資金規正法改定案は「肝心要の企業・団体献金禁止がない」と批判し、岸田首相が1970年の最高裁判決を持ち出したことに対して「選挙権を持たない企業から多額の献金を受け取ることは国民主権をないがしろにするもので、本質的に賄賂だ」と強調しました。
報道各社が今月18、19両日に行った世論調査で、内閣支持率は、毎日:20%(前月比2ポイント減)、TV朝日:20・7%(同5・6ポイント減)、朝日:24%(同2ポイント減)でした。
共産党の小池晃書記局長は20日、国会内の会見で記者に問われ、「自民党の衆・参両院で、合計73人の裏金議員が説明する意思すらない」「自民党がこの問題であまりにも無責任な政党であり、問題を解決する意思も能力もない政党だということがはっきりした」と厳しく批判しました。
また、上川陽子外相が静岡県知事選の候補者応援で、「この方を私たち女性がうまずして何が女性か」と発言したことについて問われ、「出産についての発言であることは明らか。女性の役割は出産することだという発言で、誤った価値観に染まった政治家だということが浮き彫りになった」と述べました。
しんぶん赤旗の4つの記事を紹介します。
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企業・団体献金禁止 政党助成金廃止を 金権腐敗 根を断て
しんぶん赤旗 2024年5月21日
自民裏金 塩川氏 首相に迫る 衆院予算委
日本共産党の塩川鉄也議員は20日の衆議院予算委員会で、自民党派閥の裏金問題について「自民党ぐるみの組織的犯罪行為だ。全容解明し、政治責任を明らかにし、金権腐敗の根を断つ抜本的改革を実現すべきだ」と岸田文雄首相に迫りました。
塩川氏は、裏金問題に深く関わるとされる森喜朗元首相について、森氏が岸田首相からの電話で裏金のことを聞かれていないとインタビューで述べたと指摘し、「国民にうそをついたのか」とただしました。
岸田首相は「森元首相に再聴取は考えていない」と否定しました。塩川氏は「森氏の電話の中身は答えない、記録もない、同席者もいない。これで真相解明できるはずがない」と批判し、自民党総裁として森元首相に対して証人喚問に応じるよう求めよと迫りました。
塩川氏は、自民党の政治資金規正法改定案は「肝心要の企業・団体献金禁止がない」と批判。裏金の原資である派閥の政治資金パーティー収入について、「形を変えた企業・団体献金だ。なぜ禁止しないのか」と追及。岸田首相は「企業・団体献金を禁止する理由はない」と強弁し、1970年の最高裁判決を持ち出して「多様な出し手により政治活動を支えることは重要だ。企業にも政治活動の自由がある」と開き直りました。
塩川氏は「選挙権を持たない企業から多額の献金を受け取ることは国民主権をないがしろにするものだ。企業による献金は本質的に賄賂だ」と強調。財界本位に政治をゆがめる役割を果たしてきた歴史を告発しました。
この20年間で、大企業の求めに応じて法人税は30%から23・2%に引き下げられ、その穴埋めとして消費税は5%から10%へ増税される一方、自民党への企業献金は464億円にも上ると指摘。「企業・団体献金が賄賂となり、財界・大企業の利益を優先し、国民生活を顧みない政治腐敗を生みだしたのは明らかだ」と批判しました。
塩川氏は「企業・団体献金の全面禁止とともに、政党助成金制度が問われている」と提起。1990年代の「政治改革」は、企業・団体献金をなくす代わりに政党助成金を導入したが、いまだに「二重取り」を続けていると批判しました。
また、制度導入以来、政党助成金は9250億円に上り、そのうち4450億円が自民党に支払われ、同党の運営資金の63%、3分の2が税金に依存する“官営政党”になっていると指摘。塩川氏は「税金にどっぷり漬かったことが自民党の堕落を生み出した」と厳しく批判し、金権政治腐敗を一掃するため、企業・団体献金禁止と政党助成金の廃止を主張しました。
規正法「改正」自民案 「評価せず」7割 政権交代期待 52% 世論調査
しんぶん赤旗 2024年5月21日
報道各社が今月の世論調査(18、19両日実施)を一斉に報じましたが、裏金事件などで岸田内閣への国民の不信が強まっていることが分かりました。
「毎日」調査の岸田内閣支持率は前回調査(4月20、21両日実施)から2ポイント減の20%に。不支持率は前回と同じ74%でした。
また、裏金事件を巡り自民党が単独で国会に提出した政治資金規正法「改正」案を「評価しない」は68%で、「評価する」の21%を大幅に上回りました。同紙は、与党・公明党の支持層でも「評価しない」が6割強にのぼったとしています。
企業・団体献金禁止に「賛成」は54%にのぼり、「反対」は28%。裏金事件の実態解明の取り組みを国会で「続けるべきだ」は80%にのぼりました。
テレビ朝日系ANNの調査では、次の衆院選後に「政権交代を期待する」が52%を占め、「自公政権の継続を期待する」の39%を上回りました。岸田内閣支持率は20・7%で、前月調査より5・6ポイントも下落。「支持しない」は9・1ポイント急増の60・8%でした。
子育て支援の財源として医療保険料に新たな負担金を上乗せして確保する法案を「支持する」は29%で、「支持しない」が62%を占めました。
「朝日」調査でも、内閣支持率は前回比2ポイント下落し24%に。規正法改正への取り組みを「評価しない」は62%にのぼり、「評価する」の29%を大きく上回りました。
裏金解決の意思なし 自民政倫審出ず報道 小池書記局長が会見
しんぶん赤旗 2024年5月21日
日本共産党の小池晃書記局長は20日、国会内で記者会見し、自民党派閥の裏金事件をめぐり、衆院政治倫理審査会が出席の意思の有無の確認を求めていた自民党議員44人が同日正午の締め切りまでに出席の意向を示さなかったと報じられていることについて問われ、「自民党がこの問題であまりにも無責任な政党であり、問題を解決する意思も能力もない政党だということがはっきりした」と厳しく批判しました。
小池氏は「衆院44人と、参院で政倫審に出席していない29人の合計73人の裏金議員が説明する意思すらない」と強調。さらに、岸田文雄首相の責任も問われると指摘し、「衆参の政倫審で自民党裏金議員を審査に付すことや出席要請することに自民党も賛成しながらそれに応えない。自民党に自浄能力なしということだ」と批判しました。
誤った価値観に染まる 上川外相発言 小池書記局長が批判
しんぶん赤旗 2024年5月21日
日本共産党の小池晃書記局長は20日、国会内で記者会見し、上川陽子外相が静岡県知事選の候補者応援で「この方を私たち女性がうまずして何が女性か」と発言したことについて問われ、「女性の役割は出産することだという発言だ。誤った価値観に染まった政治家だということが浮き彫りになった」と述べました。
上川氏は「真意と違う形で受け止められる可能性がある」として発言を撤回しています。小池氏は「自分の責任ではなく、受け止める側の責任にして、ごまかしている。発言が間違ったと認めていない」と批判しました。
発言の「切り取り」との指摘にかんして小池氏は、上川氏が「きょうは男性もいらっしゃいますが、うみの苦しみは本当にすごい」とも述べているとして、出産についての発言であることは明らかだと指摘。「『女性がうまずして何が女性か』という発言は、出産しなければ女性ではない、女性の存在意義は出産することだと当然受け止められる発言だ」と批判しました。
「湯の町湯沢平和の輪」は、2004年6月10日に井上 ひさし氏、梅原 猛氏、大江 健三郎氏ら9人からの「『九条の会』アピール」を受けて組織された、新潟県南魚沼郡湯沢町版の「九条の会」です。