2024年5月9日木曜日

ガザの住民が避難しているラファをイスラエル軍は攻撃、国境を封鎖して兵糧攻め

 櫻井ジャーナルに掲題の記事が載りました。
 ハマスが、エジプトとカタールによるガザの停戦提案を受け入れる用意があると発表した直後の6日に、イスラエルはガザの人たちに退避を命じた上で南部ラファへの攻撃を開始し、エジプト⇒ガザの検問所を制圧しました。
 イスラエルも停戦協定のためのメンバーをエジプトに派遣した筈なのに、これは一体どういうことでしょうか。
 櫻井ジャーナルはパレスチナ人を兵糧攻めして餓死させるためと見ています。
 これは現代の戦争でかつて例を見ないもので、爆撃や銃撃で民衆を殺戮することに勝るとも劣らない残虐な犯罪行為です。そもそも病気や飢餓に苦しむガザの人々に避難を命じること自体からして国際人道法に反しています。
 イスラエルのすることは何もかもが人道に反する犯罪行為であり、戦争犯罪そのものです。
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ガザの住民が避難しているラファをイスラエル軍は攻撃、国境を封鎖して兵糧攻め
                         櫻井ジャーナル 2024.05.09
 100万人とも150万人とも言われるパレスチナ人が避難しているガザ南部のラファに対する攻撃をイスラエル軍は5月6日に開始した。ハマスはエジプトとカタールの停戦提案を受け入れる用意があると発表した直後のことだ。この攻撃でイスラエル軍は検問所を制圧、人道支援の重要ルートを遮断。銃撃爆撃での殺害はイメージが悪いため、兵糧攻めで人びとを餓死させるつもりだろう
 ガザでは2月29日に小麦粉を積んだ援助トラックがイスラエル軍に攻撃され、少なくとも112名が殺され、数百人が負傷した。援助トラック31台は検問所から北へ向かい、所定の場所で小麦粉や缶詰の入った箱を降ろし始めたところを兵士が自動小銃で銃撃、さらに戦車からの発砲もあった。アル・ジャジーラによると、「発砲後、イスラエル軍の戦車が前進し、多くの死傷者を轢いた」という。犠牲者の多くは胴体や頭に銃弾を受けた状態で病院へ運ばれていることから、兵士は殺害を目的として銃撃していると言われている。
 4月2日にイスラエル軍はガザで支援活動に従事していたWCK(ワールド・セントラル・キッチン)のメンバー7名を乗せた自動車の車列をドローンで攻撃、全員を殺害している。そのうち3名はセキュリティーを担当していたイギリスの元軍人で、イギリスのメディアは少なくともふたりは特殊部隊員だったと伝えている。

 こうしたイスラエル軍によるガザでの破壊と殺戮をアメリカやドイツと同じようにイギリスも支援している。インド国防省傘下のインディア社が今年1月にイスラエルへ製品を輸出する許可を与えられ、弾薬や爆発物をイスラエルに供給していることがここにきて明らかにされた。また、PEL(プレミア・イクスプロシブ)社がSCOMET(特殊化学物質、生物、材料、設備および技術)のライセンスに基づいて爆発物とその関連付属品をイスラエルに輸出していると伝えられている。

 イギリスの元軍人が殺された日もイギリス空軍(RAF)の偵察機がガザ上空から監視飛行を実施、地上を撮影していた。昨年12月からRAFはガザの上空を監視飛行、その回数は200回に達すると言われている。こうしたスパイ飛行はキプロスにあるイギリスのアクロティリ空軍基地から離陸しているという。
 2月13日にアクロティリ基地から離陸したイギリス空軍のISR(情報収集・監視・偵察)機、シャドウR1はイスラエルのベールシェバへ飛行しているが、ここにはイスラエル空軍のネバティム基地がある。4月13日にイラン軍はラモン空軍基地、そしてハルケレン山頂にある「サイト512」基地のAN/TPY-2 Xバンドレーダー施設、そしてネバティム基地を攻撃している。イスラエル軍は4月1日にダマスカスのイラン総領事館を攻撃、イスラム革命防衛隊(IRGC)幹部を殺害しているが、それに対する報復だった。