2019年2月5日火曜日

05- 東京新聞の望月記者の栄転を警戒せよ と田中龍作ジャーナル

 望月衣塑子・東京新聞記者の孤軍奮闘を讃える記事を田中龍作ジャーナルが出しました。
 原文には沖縄防衛局幹部を追及する写真が3枚載っているのですが、当方の技量では添付できなくて残念です。ご覧になりたい方は下記から原文にアクセス願います。
 
  関係記事
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望月記者の栄転を警戒せよ 「8月の人事異動まで持つかなあ…」
田中龍作ジャーナル 2019年2月3日
  【写真説明】野党合同ヒアリング後、望月記者は沖縄防衛局幹部を追及した。=1月16日、那覇市内 撮影:田中龍作=
 
「いくら待っても(本省の)報道室から回答がないから、こうやって沖縄まで来たんじゃないですか!」。沖縄防衛局幹部に食らいつく小柄な女性記者の姿があった。辺野古新基地建設の埋め立てに赤土が大量に混じっていることを追及しているのだ。
 東京新聞社会部記者・望月衣塑子。国民が今、最も知りたがっていることなのに、記者クラブは質問してくれない・・・それを聞いてくれるのが望月だ。官房長官記者会見はその象徴でもある。
 当然、官邸からは嫌われる。官邸の広報と化した記者クラブからはもっと嫌われる。本来業務であるはずの権力監視を怠っていることが白日の下に晒されるからだ。
 
 上村秀紀・官邸報道室長名で内閣記者会に届いた文書が物議を醸している。文書は「東京新聞の特定の記者」と事実上名指ししたうえで「事実誤認の質問」「記者会見の意義が損なわれる」などとする内容だ。「記者クラブで望月を追放するように」という官邸からの お達し である。
 記者クラブにとって、上村報道室長からのお達しは渡りに舟だった。東京新聞関係者によると官邸報道室から似たような お達し が、同社の上層部へ届いているそうだ。上層部は今のところ、官邸の求めに応じていないという。
 
 ただ上記の関係者は「下(会社内部)からの突き上げが強烈になった場合は、上層部の対応もコロっと変わる恐れがある」と見る。突き上げとはこうだ。現場記者→デスク→政治部長→編集局長→社長・副社長。
 
  【写真説明】防衛局幹部は逃げの一手だった。望月記者はどこまでも追った。=1月16日、那覇市内 撮影:田中龍作=
 
 同社の政治部記者にしてみれば望月は “はた迷惑” なのである。「東京新聞」というだけで官邸に嫌われれば特オチさせられる。特オチが続けば、キャップ・サブキャップは次の人事異動で左遷だ。デスク一歩手前のキャップ・サブキャップがデスクに進言すれば、その日のうちに政治部長、編集局長まで行く。
「望月をナントカしてほしい」。官邸から要請されるだけではなく、部下からも突き上げられる。編集局長あたりは、針のムシロだろう。
 
 望月を官邸担当から外す口実は8月恒例の大規模人事異動だ。栄転にすれば読者にも言い訳が立つ。「でも、それ(8月)まで持つかなあ?」・・・望月の大先輩にあたる東京新聞関係者は気を揉む。
 東京新聞が社として最も恐れているのは、もし望月を官邸担当から外したら、読者の反発を招き、発行部数減につながりはしないか、だ。
 彼女の人事を巡って妙な栄転があったら、読者は東京新聞の不買運動をすればよい。そうなる前に東京新聞に電話をかけまくるのもいいだろう。
 どこまでも権力を追及する、今どき希少な記者を市民が守るのである。この国のジャーナリズム始まって以来の快挙となるだろう。(敬称略)
 
  【写真説明】望月記者の厳しい追及に顔をしかめる沖縄防衛局幹部。マスコミ各社の記者が彼女並みに権力に迫れば、この国のジャーナリズムは息を吹き返すだろう。=1月16日、那覇市内 撮影:田中龍作=
~終わり~

2019年2月4日月曜日

「賃金増」は虚構 家計消費も減 消費税増税の根拠総崩れ 

 施政方針演説に対する日本共産党の代表質問で、まともな答弁ができない安倍首相の姿が鮮明になりました。しんぶん赤旗がこの間の首相とのやりとりを総括的に報じました。
 
 消費税増税の根拠は総崩れとなり、志位氏は、裁量労働のデータねつ造、森友疑惑をめぐる虚偽答弁や公文書改ざん、失踪技能実習生の調査結果のねつ造、そして勤労統計の不正調査などは、「安倍政権によって政治モラルの大崩壊が引き起こされている」ものと指摘しました。
 毎月勤労統計の不正によって昨年の賃金の伸び率は実態よりもかさ上げされたもので、実質賃金は前年比マイナスになることも明らかになりました。安倍首相が最後にすがった連合の賃上げ調査が、物価の上昇を織り込んでいない名目の賃上げ率であったのは滑稽といえます。
 14年の消費税8%増税で実質家計消費は年額25万円も減り、GDPで見ても実質家計消費支出は3兆円も落ち込んでいます(政府の発表は「帰属家賃(持ち家の所有者が家賃を払っていると想定して計算されたGDP)」を含むものでゴマカシの数字です)。
 厚生労働省の毎月勤労統計に端を発した政府統計の不正・偽装問題は底なしの状態で、安倍首相はいまなお厚労省の特別監察委員会に検証をさせようとしていますが、それでは真相解明は無理です。
 
 辺野古の米軍新基地建設では、政府が軟弱地盤の存在を2年間も県民に隠し、ついに設計変更の事態になりましたが、県は設計変更を許可しない姿勢なので工事は暗礁に乗り上げることになります。そもそも米軍普天間基地は、米軍が住民を強制収容している間に民有地を囲い込んで作った国際法違反に当たるもので、それに代替基地を手当てするのは筋違いです。
 
 また安倍首相がウリにしたかった北方領土問題では、4島返還という歴代政府の方針はおろか、主権なしの歯舞、色丹の「2島決着」で領土問題を終わらせる惧れが出てきました。いまさら「サンフランシスコ平和条約」をその根拠にするのであれば、なぜこれまで4島返還を要求してきたのでしょうか。
 第2次世界大戦末期の45年2月の「ヤルタ会談」で、ソ連が対日参戦条件として千島列島のソ連への「引き渡し」を求めた(米英が了解した)ために北方4島はロシアの領土になりました。しかしそれは米英ソ自身が公約した「領土不拡大」という戦後処理の大原則に反する行為なので、日本政府にはそれを正すという大義がある筈です
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消費税増税 根拠総崩れ 「賃金増」は虚構 家計消費も減
     首相 まともに答弁できず 代表質問で鮮明
 しんぶん赤旗 2019年2月3日
 安倍晋三首相の施政方針演説に対する各党の代表質問が1月30日から3日間、衆参両院の本会議で行われました。野党が今年10月からの消費税10%増税の中止・凍結を求めるなか、日本共産党の質問に対して、まともな答弁ができない安倍首相の姿が鮮明になり、消費税増税の根拠は総崩れとなりました。4日からは衆院予算委員会で2018年度補正予算案の論戦が始まります。
 
●統計不正でかさ上げ
 代表質問に立った日本共産党の志位和夫委員長と小池晃書記局長は「今年10月からの消費税10%増税は、どこから見ても道理がない」(志位氏)ことを具体的に示し、増税の中止を訴えました。
 
 野党合同ヒアリングなどでの追及で、毎月勤労統計の不正によって、昨年の賃金の伸び率が実態よりもかさ上げされていたことが判明し、実質賃金は前年比マイナスになる可能性があることが明らかになりました。メディアも「賃金偽装」、「アベノミクス偽装」と批判する事態に。
 志位氏は政府が消費税10%増税の前提にしている「賃金が増加している」との認識について「政府の認識は虚構だった」と指摘。「少なくとも統計不正の事実解明抜きに増税を強行することは論外だ」と追及しました。安倍首相は「(10月に10%に引き上げるという)方針に変更はありません」と開き直り、「今世紀に入って最高水準の賃上げが継続」と強弁しました。
 
 安倍首相が唯一すがったのが労働組合の連合の調査です。しかし、連合の調査は物価の上昇を織り込んでいない名目の賃上げ率です。小池氏は「その分(物価上昇分)を差し引いた実質にすると(賃上げ率は)1%程度にすぎない」と指摘し、「今世紀に入って最低になるのではないか」と迫りました。安倍首相は、実質賃金は「プラスとマイナスに振れながら推移」と実質賃金が上がったかどうかは答えず、「春闘の場において物価上昇を差し引いた数字(実質賃金)で交渉が行われているとは承知していません」というまったく的外れの答弁でごまかします。
 
●家計調査もGDPも
 家計消費も落ち込んでおり、増税の根拠となる状況ではないことが明らかになりました。
 志位氏は、2014年の消費税8%増税で世帯あたりの家計調査の実質家計消費が年額25万円も減り、GDP(国内総生産)で見ても実質家計消費支出(帰属家賃を除く)は3兆円も落ち込んでいることをあげて、「日本は深刻な消費不況に陥っている」と指摘しました。安倍首相は、架空の消費である帰属家賃(持ち家の所有者が、家賃を払っていると想定して計算された家賃)を含んだ数字で「(消費は)増加傾向で推移しており、持ち直している」とごまかしました。
 
 立憲民主党の枝野幸男代表は「今ならまだ間に合います。10月からの消費税率引き上げを凍結」、国民民主党の玉木雄一郎代表は「そんなこと(景気対策)をするくらいなら増税をやめたほうがマシです」と主張しました。
 
代表質問で浮き彫りになったもの 安倍政治の総破たん鮮明
統計不正 偽装底なし 政権モラル崩壊 温床に
 厚生労働省の毎月勤労統計(毎勤統計)に端を発した政府統計の不正・偽装問題は底なしの状態です。安倍晋三首相が施政方針演説や代表質問の答弁で「再発防止に全力を尽くす」といっているはなから、主要産業の賃金形態などを調べる厚労省所管の「賃金構造基本統計」、モノやサービスなどの価格変動の指標となる総務省所管の「小売物価統計」でも調査計画通りに行われていなかったことが発覚しました。
 
 毎勤統計の不正・偽装問題で安倍首相は、「身内調査」で「組織的な隠ぺいの意図までは認められなかった」と報告書で結論付けた厚労省の特別監察委員会になおも検証をさせる立場。日本共産党は代表質問で「報告書の結論の撤回を」(志位和夫委員長)、「厚労省から完全に独立した組織をつくり、調査を一からやり直すべきだ」(小池晃書記局長)と、他の野党とともに徹底した真相解明を求めました。
 
 統計不正・偽装が引き起こされた温床を鋭く告発したのが志位質問。厚労省が不正・偽装を始めた2018年1月から問題が発覚するまでの時期に、裁量労働のデータねつ造、森友疑惑をめぐる虚偽答弁や公文書改ざん、失踪技能実習生の調査結果のねつ造などが次々明らかになったことを示し、「安倍政権によって引き起こされた政治モラルの大崩壊が統計不正の温床となった」と追及。「東京」1日付1面は志位質問を紹介し、「うそ次々、モラル崩壊」と報じました。
 
沖縄新基地 軟弱地盤認める 工事中止・普天間撤去を
 沖縄県名護市辺野古の米軍新基地建設で埋め立ての土砂投入を強行している安倍政権は、深刻な行き詰まりに直面しています。
 志位氏は代表質問で、政府が埋め立て予定海域に軟弱地盤の存在を示す報告書をまとめておきながら、それを2年間も県民に隠し、新基地建設の既成事実を先行させた卑劣な手口を告発。玉城デニー知事が新基地建設を許さない決意を表明していることを示し、「きっぱり中止を」と迫りました。
 国会論戦でついに軟弱地盤の存在を認めた安倍首相は「地盤改良工事の追加に伴い、県に変更承認申請を行う必要がある」と答弁。地元紙・沖縄タイムス1日付は志位質問の首相答弁について「県不許可なら工事困難」と1面トップで報じました。
 
 他の野党も辺野古新基地問題を追及。立憲民主党の福山哲郎幹事長は参院本会議での代表質問で、軟弱地盤の存在などを根拠にした県の承認撤回が正当性のある対応だったとして、承認撤回の執行停止を石井啓一国交相が決めたのは「不適切だったのではないか」と迫りました。
 
 小池氏は代表質問で、安倍首相が「辺野古移設が唯一の解決策」とする米軍普天間基地(宜野湾市)の返還に関し、同基地が米軍が住民を強制収容している間に民有地を囲い込んでつくったため国際法違反に当たると追及。安倍首相は「国際法に照らしてさまざまな議論があることは承知している」と国際法違反を否定できませんでした。
 
 2月24日の辺野古埋め立ての是非を問う県民投票は県民のたたかいによって全県実施が確実となりました。新基地建設を断念に追い込むため、沖縄と全国の連帯、野党の連携が発展しています。
 
日ロ問題「2島決着」の危険 根本解決示す志位質問
 与野党が代表質問で取り上げた日ロ領土問題はどうか。ここでも日本共産党の追及で、平和条約締結の「成果」を急ぐ安倍首相が、歯舞、色丹の「2島決着」で領土問題を終わらせる危険が浮き彫りになりました。
 
 安倍首相は「平和条約締結後に、ソ連は日本に歯舞・色丹を引き渡す」と明記した1956年の日ソ共同宣言を基礎に平和条約交渉を加速させ、任期中に領土問題に終止符を打つと宣言しています。
 志位氏は「これはきわめて危うい方針だ」と指摘。(1)最大でも歯舞、色丹の2島返還で平和条約を締結し、領土問題を終わりにしてしまうなら、歴代政府の方針すら自己否定し、ロシア側への全面屈服となる (2)そうでないなら“国後、択捉の領土要求を放棄して平和条約を結ぶことはない”と明言すべきだ― と二つの角度から追及。ところが安倍首相は「お答えは差し控える」と回答を拒否しました。
 
 志位氏は、日ロ領土問題の根本には、45年のヤルタ協定で、ソ連のスターリンの求めに応じて米英ソが「千島列島の引き渡し」の密約を結び、それに縛られて51年のサンフランシスコ平和条約で日本政府が国後、択捉を含む千島列島を放棄した問題があると指摘。「領土不拡大」という第2次世界大戦の戦後処理の大原則に基づく不公正を正す立場に立って「千島列島の返還を求めてこそ解決の道が開かれる」と迫りました。
 
 ところが安倍首相は「サンフランシスコ平和条約で、わが国は千島列島に対するすべての権利、権原、および請求権を放棄しており、千島列島の返還を求めることはなし得ない」と否定。戦後処理の不公正をただそうとしない日本政府の致命的弱点が浮き彫りになったのです。

ゴマカシばかりの安倍政権はもう限界

 アベノミクスをはじめとして安倍政権のやること為すことはゴマカシばかりです。よくここまでウソを積み重ねたものです。
 ギリシャが財政危機に陥ったのは統計の信頼性が失われたことが一因で、欧州委がギリシャの統計不正について挙げた3つの要因は、どれも今の日本の「統計不正」に当てはまるということです。
 
 英国の歴史家トーマス・カーライルに「失敗の最たるものは、失敗を自覚していないことである」との格言があるそうですが、安倍首相の統計不正についての無自覚は悲劇的です。経済統計などはいくらでも操作できると思っているのでしょうか。
 
 政治評論家の森田実氏は、「最も深刻なのは、安倍政権が統計不正を悪いことだと捉えていないことです。もはや、ウソやゴマカシの自覚すらない。霞が関の官僚や国民が少しずつ、それに慣らされてしまっている状況が恐ろしい」と述べています。
 悲劇的というしかありません。
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上が腐れば下も腐る ゴマカシばかりの安倍政権はもう限界
日刊ゲンダイ 2019年2月2日
(阿修羅 文字起こし より転載)
「ウソ」と「隠蔽」の疑惑が膨らむばかりの「統計不正」問題。発端となった厚労省の毎月勤労統計の不正を受け、政府が56ある基幹統計をあらためて点検したところ、約4割の23統計に誤りが見つかり、うち22統計で統計法違反の可能性があるという。
 1日は総務省の「小売物価統計」でも大阪府の調査員が不適切な処理をしていたことが分かったが、“日替わり”で統計不正が報告される状態はマトモな民主主義国家じゃない。もはや基幹統計としての体をなしていないのは誰の目から見ても明らかだ。
 前代未聞の非常事態を受け、石田総務相はきのうの会見で、統計委員会による30人態勢の点検支援チームの設置を表明。しかし、全容解明がいつになるのか、点検結果の信頼性は確保できるのか、など課題だらけだ。
 
 基幹統計は、国家の経済財政政策を立案するのに必要な重要な指針だ。根幹が揺らげば当然、国民生活にも影響する。例えば、ギリシャが財政危機に陥ったのは、統計の信頼性が失われたことが一因だ。ギリシャは1998年、ユーロを導入するために財政赤字GDP比を参加基準(3%)以下の「2.5%」と申告。ところが実際は基準を超える「4.3%」だったことがバレて国民生活が大混乱に陥ったのだ。
 欧州委はギリシャの統計不正について、①統計データの集計・作成方法や技術に問題 ②統計の収集・作成業務に携わる職員のガバナンス不足 ③政治的圧力や選挙結果によって統計データが恣意的に操作されやすい構造――などの問題点を挙げていたが、どの指摘も今の日本の「統計不正」に当てはまる。ギリシャの例を見ても分かる通り、統計が信頼性を失えば国家破綻の危機を招く恐れは十分あるのだ。
 
■安倍も根本も統計不正の深刻さを理解していない
 ところが安倍政権はコトの重大性を全く分かっていないように見える。根本厚労相は1日、統計・情報政策の担当責任者で局長級の大西康之政策統括官を大臣官房付に異動させる更迭人事を発表したが、その根本自身が事態の深刻さを理解していたとは到底思えないからだ。毎月勤労統計不正の報告を受けながらも根本は10月分の確報値、11月分の速報値をシレッと会見で公表。誤った数値の可能性があるのに平然と国民に公表するなど言語道断で、まずは事実関係を把握するため、徹底調査を指示するべきだったのに“放置”していたに等しい。それを国会で追及されると「公表は定例業務」と開き直っていたからアングリだ。
 
 しかも厚労省の特別監察委の調査が身内職員による「お手盛り」との批判が続出しても知らん顔。「第三者性は担保されていた」なんて言っていたから許し難い。これじゃあ野党が罷免を求めるのは当然。ところが、そんな大臣失格の根本を「全力で対応に当たった」と評価したのが安倍首相だ。英国の歴史家トーマス・カーライルは〈失敗の最たるものは、失敗を自覚していないことである〉との格言を残しているが、安倍も根本も統計不正について無自覚極まりない。
 
 著書「アベノミクスによろしく」(集英社インターナショナル新書)で、安倍政権のウソまみれの経済政策の実態を暴いた弁護士の明石順平氏はこう言う。
「最大の問題は2018年1月から算出方法を変えたことです。これは別人の身長を比較しているのと同じ。その数値を今も公表し続けているのですが、ハッキリ言ってこれはウソの数字です。自覚がないというより悪い数字ばかりなので(好調と言い張る)アベノミクスに無理やり、合わせたのではないでしょうか」
 
安倍政権のウソやゴマカシに慣らされてはダメだ 
「18年は実質賃金がマイナスになる可能性が出てきた。アベノミクス偽装そのものだ」
 1日の参院本会議の代表質問。立憲民主党の福山幹事長は、安倍が施政方針演説で「今なお、進化を続けています」「5年連続で今世紀に入って最高水準の賃上げ」と自画自賛していたアベノミクスを痛烈に批判していたが、そりゃあそうだろう。
 そもそも、安倍が統計不正の報告を受けたのは昨年末だ。基幹統計が誤りの状況にあることを知りながら、それでも怪しいデータを施政方針演説で示し、“アベノミクス大成功”のような発言をしていたからだ。
 政治家として、これほど国民を愚弄した話はないし、厚労省は安倍が「アベノミクス進化」の根拠としていた18年1~11月の「実質賃金」についても「マイナス」になる可能性を認めている。進化どころか実際は後退だったワケだ。
 
 ギリシャの統計問題でも、〈政治的圧力によって統計データが恣意的に操作されやすい構造〉が指摘されていたが、アベ政治も同様の腐臭が漂う。
 霞が関官庁の幹部人事を内閣人事局でコントロールし、政権に都合がいいように統計データを恣意的に捏造している疑いだ。この1年間をざっと振り返っても、裁量労働制のデータ捏造や障害者雇用率の水増し、外国人技能実習生をめぐるデータ捏造など、統計データをめぐる不正問題は相次いで発覚した。決してアベ政治と無関係とは思えない。極め付きは、安倍政権がアベノミクスの“成果”と喧伝している「戦後最長の景気拡大期間」だ。これは月例経済報告が根拠だが、基幹統計の多くがデタラメと分かった今、月例報告だけが「正しい」とは言い切れないだろう。
 
■統計不正で馬脚を現した虚飾のアベノミクス
 要するにアベ政治とは口先だけの虚偽政治。経済成長の「第4の矢」なんて言っていた東京五輪は、経済を成長させるどころか大会経費がン兆円単位で膨らむばかり。
 10月の消費増税だって、当初は「財政の健全化」や「社会保障」が目的だったのに、やれ軽減税率導入だ、教育無償化だ、プレミアム商品券の発行だ、などいう選挙目当てのバラマキ策が次から次へと出てきて様変わり。今や何のための増税なのかがサッパリ分からなくなった。
 
 外交も同じ。安倍は施政方針演説で「76カ国・地域を訪問し、600回の首脳会談を行い、積極果敢に国益を追求してきた」「これからも地球儀を俯瞰する外交を一層積極的に展開」なんて声を張り上げていたが、米国には言い値でバカ高い武器を買わされた上、まんまと2国間FTA(自由貿易協定)に引っ張り出されるハメになった。「最後の1人まで連れ戻す」と息巻いていた北朝鮮の拉致問題は何ら進展せず、ロシアとの北方領土交渉は加速どころか、後退する一方だ。
 何ら有効な景気対策が打てないまま、統計不正という形で馬脚を現したのが虚飾のアベノミクスなのだ。
 
 東大大学院の鈴木宣弘教授が著書「食の戦争」(文春新書)で使っていた「今だけ、金だけ、自分だけ」の言葉じゃないが、アベ政治には「国家百年の計」という長期的視点に立った国家観や理念はゼロ。内政も外交も場当たり的に対応しているだけで、耳当たりのいいフレーズで国民をゴマカしている。とっくに限界なのだ。上がバカなら下まで腐る。アベ政治が霞が関の劣化に拍車をかけているのであり、統計不正はその象徴といっていい。
 
 政治評論家の森田実氏がこう言う。
「最も深刻なのは、安倍政権が統計不正を悪いことだと捉えていないことです。もはや、ウソやゴマカシの自覚すらない。霞が関の官僚や国民が少しずつ、それに慣らされてしまっている状況が恐ろしい。不正に関わった職員を厳しく処罰し、内閣は総辞職が当然で、そうでなければ正義は消えてしまいます」
 
 もういい加減、アベ政治にはウンザリだ。

04- 「噂の真相」編集長・岡留安則氏が肺がんのため死去 

 雑誌「噂の真相」編集長だった岡留安則氏が1月31日、肺がんのため亡くなりました。
 
 岡留編集長は「噂の真相」をなんの後ろ盾もなくたったひとりで立ち上げ、度重なる圧力やトラブルにも一切屈することなく、25年にわたってその過激で自由な言論の場を守り続けてきました。たとえば森喜朗首相の買春検挙歴、安倍晋三首相の自宅火炎瓶事件の背景にあった暴力団との関係、則定衛東京高検検事長や宗像紀夫東京地検特捜部長のスキャンダルなどの報道です(肩書はいずれも当時)。
 
 2日夕方、岡留編集長の死去とその経緯について、「噂の真相」元スタッフ一同が文書を発表しました。「リテラ」にその全文が掲載されましたので紹介します。
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「噂の真相」編集長・岡留安則が肺がんのため死去 
元スタッフ一同による正式報告を全文掲載
LITERA 2019年2月2日
「噂の真相」編集長だった岡留安則が1月31日、死去した。「噂の真相」といっても、若い読者にはなじみがないかもしれないが、“タブーなき反権力雑誌”を標榜し、2004年に休刊するまで、マスコミが書けない皇室や警察、検察、政治家のスキャンダル、大物作家のゴシップなどを暴露してきた雑誌だ。
 
 森喜朗首相(当時)の買春検挙歴、安倍晋三首相のパチンコ業者との癒着や自宅火炎瓶事件の背景にあった暴力団との関係、則定衛東京高検検事長(当時)の愛人スキャンダル、宗像紀夫東京地検特捜部長(当時)のパチンコ業者による接待疑惑など、マスコミを震撼させるスクープを連発してきた。
 岡留編集長はその「噂の真相」をなんの後ろ盾もなくたったひとりで立ち上げ、度重なる圧力やトラブルにも一切屈することなく、25年にわたってその過激で自由な言論の場を守り続けてきた。
 
 岡留編集長の死去とその経緯については、本日夕方、「噂の真相」元スタッフ一同が正式に発表している。「噂の真相」には現在、公式サイトなどがないため、副編集長だった川端幹人や元デスクの神林広恵が編集スタッフをつとめている「リテラ」で、その全文を掲載する。 (編集部)
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 元「噂の真相」編集長・岡留安則が2019年1月31日0時16分、右上葉肺がんのため死去いたしましたことを、「噂の真相」元スタッフ一同より、ご報告申し上げます。
 
 2016年に脳梗塞を発症し、その後、肺がんが発見されたため、治療につとめておりましたが、力尽き、那覇市内の病院で息を引き取りました。享年71でした。
 
 岡留は、1979年3月に月刊誌「噂の真相」を自ら創刊し、以来、25年間、編集発行人として、権力を撃ち続けました。その間、東京地検特捜部からの不当起訴、右翼の襲撃、警察の家宅捜索、森喜朗や安倍晋三との名誉毀損訴訟など、数多くの圧力やトラブルに見舞われましたが、一切屈することなく、言論の自由を守るために闘い続けました。
 また、「噂の真相」が2004年4月に休刊してからも、その姿勢はまったく変わりなく、沖縄の地に移り住み、基地問題をはじめ日本という国の矛盾を押しつけられてきた沖縄の現状について発信し続けました。
 
 岡留はいつもわたしたちに「体制が変わろうが、政権がどうなろうが、権力は信用できない。常に疑っていかなくては騙される。だから、知り得た情報をすべて市民に公開していくんだ」と語っていました。
 そのゆるぎない覚悟、そしていかなる困難も生来の明るさとアイデアで乗りこえていくかろやかな姿勢は、わたしたちスタッフから見ても唯一無二であり、早すぎる死に悔しさを感じるばかりです。
 本人も病床で最後まで安倍政権や辺野古新基地建設について憤りを口にしており、県民投票を前に力尽きたことは、さぞかし心残りだったと思います。
 ただ、救いは、岡留がもっとも思い入れのあった沖縄の地で生涯を終えられたことです。生前は「死んだら沖縄の海に散骨してほしい」と語っており、亡くなる直前には、大好きだった「花」を聴いて、涙していたそうです。
 
 いまはまだ、わたしたちスタッフも大きな存在を失った悲しみに呆然とするばかりですが、まずは、書面にて、お世話になった皆さま、ご交友のあった皆さまに、生前のご厚意とご支援、友情への感謝を申し上げる次第です。
 
 なお、葬儀はご遺族の意向により近親者のみで執り行われましたが、お世話になった皆さま、ご交友のあった皆さまとともに、岡留の思い出を語り合えるような場をあらためてもつことができたら、と希望しております。
2019年2月2日
「噂の真相」元スタッフ一同

2019年2月3日日曜日

望月記者を沈黙させるように と官邸が記者クラブに「申し入れ書」

 昨年末、首相官邸・報道室長名で内閣の記者クラブ加盟社に前例のない申し入れ書が届きました。
 それは「東京新聞の特定の記者」による質問内容が事実誤認であるとして、「内外の幅広い層の視聴者に誤った事実認識を拡散」させ「記者会見の意義が損なわれる」と訴えるもので、「本件申し入れは、記者の質問の権利に何らかの条件や制限を設けること等を意図していない」という言い訳で終わっているということです。
「特定の記者」が菅官房長官の天敵といわれる望月衣塑子氏であることは明らかで、文書は彼女の言動を記者クラブとして規制することを暗に要求したものでした。
 
 仮に事実誤認があったのであればそう指摘すれば済む話で、尤もらしく全加盟社に通達を出すようなことではありません。
 問題は、こうした官邸によるいわば言論弾圧の文書がなぜ公然と報道各社に送り付けられたかですが、そこには官邸と記者クラブとの悪しき馴れ合いがあるからです。現に記者会見の場で、記者クラブの他のメンバーから望月氏の指摘を支持する発言は出ずに、幹事社は彼女の発言をあからさまに妨害しようとしていると言われています。彼女の記者会見での発言は世間から強く共感されているのにどうしてなのでしょうか。
 
 記者クラブ制度は日本独自のもので、海外の報道関係者から奇異な目で見られているだけでなく、報道機関として本来あるべきでないと批判されているものです。官庁にとって日本の記者クラブ制度はこれ以上ないほど便利なものですが、報道各社には全くその自覚がないというあたりが、日本のメディアの政府からの独立度が世界で67位であるとされる所以です。
 官邸が何の躊躇もなく加盟社にそんな文書を届けるということ自体が、両者の異常な関係を示しています。
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望月衣塑子を排除しろ! 官邸が記者クラブに「申し入れ書」!
半歩前へ 2019年2月2日  
 
 首相官邸からの申し入れ書が話題になっている。昨年末、内閣記者会の加盟社に上村秀紀・総理大臣官邸報道室長の名前で届いた。
 文書は官房長官会見での特定の記者の言動をクラブとして規制しろといわんばかりの内容だった、と雑誌「選択」が報じた。
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 文書では「東京新聞の特定の記者」による質問内容が事実誤認であると指摘。
 そして会見がネット配信されているため、「正確でない質問に起因するやりとり」は「内外の幅広い層の視聴者に誤った事実認識を拡散」させ、「記者会見の意義が損なわれる」と訴える。
 仮に事実誤認なのであれば、そう回答すればいいようなものだが、この「特定の記者」が望月衣塑子氏であることは明白。要は望月氏の質問を減らせとクラブに申し入れているようなものなのだ。
 同文書は最後に、「本件申し入れは、記者の質問の権利に何らかの条件や制限を設けること等を意図していない」という言い訳で終わる。よもや、圧力に屈するメディアなどいないとは思うが…。  (以上 選択出版)
 
 
首相官邸が東京新聞・望月記者を牽制  記者クラブに異様な「申し入れ書」
選択出版 2019年2月1日
 首相官邸からの申し入れ書が話題になっている。昨年末、内閣記者会の加盟社に上村秀紀・総理大臣官邸報道室長の名前で届いた文書は、官房長官会見での特定の記者の言動をクラブとして規制しろといわんばかりの内容だった。
 文書では「東京新聞の特定の記者」による質問内容が事実誤認であると指摘。そして会見がネット配信されているため、「正確でない質問に起因するやりとり」は「内外の幅広い層の視聴者に誤った事実認識を拡散」させ、「記者会見の意義が損なわれる」と訴える。
 仮に事実誤認なのであれば、そう回答すればいいようなものだが、この「特定の記者」が望月衣塑子氏であることは明白。要は望月氏の質問を減らせとクラブに申し入れているようなものなのだ。
 同文書は最後に、「本件申し入れは、記者の質問の権利に何らかの条件や制限を設けること等を意図していない」という言い訳で終わる。よもや、圧力に屈するメディアなどいないとは思うが……。  (選択出版)