2019年2月7日木曜日

天皇陛下のお言葉に応える国民が現れた(天木直人氏)

ついに天皇陛下のお言葉に応える国民が現れた!
天木直人のブログ 2019年2月6日
 天皇陛下はメルケル独首相との会談で自らの退位について言及されたと報じられた。
 それを読んだとき、私はなんともやるせない気持ちで、天皇陛下の心中を察した。
 あのお言葉に対する国民の答えが聞けないまま退位する事はこころ残りに違いないと。
 実際のところ、天皇陛下が最も心を砕いた沖縄の平和が実現されないまま退位しなければいけないのはさぞかしこころ残りに違いない。
 おまけにこの国の首相である安倍首相が、そのような天皇のこころを逆なでする意地悪ばかり繰り返している。
 
 辺野古移設について県民が賛否を投じる2月24日と同じ日に、安倍首相は天皇在位
30年を祝う式典を行うという。
 何が祝うだ。
 これほど天皇を悲しませる事はない。
 それでも天皇は自らの心中を言葉に出せない。
 なぜ国民は、メディアは、そしてなによりも、この国の政治家たちは、動こうとしないのか。
 
 そう思っている私の手元に、一冊の新著が郵送で献本されてきた。
 「天皇メッセージ」(矢部宏治著 小学館 2019年2月11日初版1刷発行)という本がそれだ。
 建国記念日にあたる2月11日に発行するところがいかにも彼らしい。
 矢部宏治氏と言えば日本の戦後と日米同盟の「不都合な真実」を究明する本を編集・出版するとともに、自らも書き続けて来た言論人だ。
 私もその偉業にささやかながら貢献して来た一人だ。
 
 さっそくその本を読んで、私は心の中で喝さいした。
 この本こそ、国民があの天皇のお言葉に見事に応えた本だ。
 その本は天皇陛下と美智子皇后が平成の時代に発せられた言葉の数々からできている。
 そしてその言葉の数々について、日本国民のひとりである著者の矢部宏治が見ごとに天皇や皇后の心中を代弁している。
 これこそが天皇のあのお言葉に対する国民の明確な「答え」だ。
 
 この本は、間違いなく天皇陛下と美智子皇后の目に留まるだろう。
 そして天皇・皇后は喜び、安堵されるだろう。
 これで安心して退位できると。
 この本は1億2千万の国民の必読の本だ。
 老いも若きも、天皇制に賛成するものも反対するものも、そして憲法9条改憲に賛成するものも反対するものも、ひとしく読むべき本だ。
 
 私は天皇のお言葉に応える二人目の国民として、憲法9条を国是とすることを公約に掲げる新党憲法9条をこの国の政治の中に誕生させるべく頑張ってきた。
 そして、ついに、4月21日に投開票日を迎える栃木県矢板市の市会議員選挙で、私の新党憲法9条に心を震わせて賛同してくれる市会議員が誕生する。
 その時こそ、新党憲法9条がこの国の政治の中に誕生する時だ。
 平成の最後にぎりぎり間に合った。
 天皇・皇后に知らせる事ができるのだ。
 
 矢部宏治と天木直人という二人の日本国民が、それぞれのやり方で、いままさに平成の時代が終わろうとしている時に、天皇陛下のお言葉に応ようとしている。
 新天皇と新皇后が新しい時代に目指す国の方向を、天皇。皇后に代って国民に訴えようとしている。
 全国の国民もまた、それぞれの形で後に続くべきだ。
 立ち上がるべきだ。
 政治家たちが出来なかった事を我々国民が、実現するのだ。
 
 ちなみに「天皇メッセージ」は一カ月限定で電子書籍の形で全文無料公開されるという。
 問い合わせ先を以下に添付したい。
 小学館マーケティング局 井本一郎 03-3230-5359 
                  imoto852@mail.shogakukan.co.jp 
 小学館新書・書籍編集室 柏原航輔 03-3230-5801
                  kashiwa@mail.shogakukan.co.jp 

07- 新婦人が46万人の要求署名を提出 国会前リレートークも

 新日本婦人の会は5日、2019年度予算に対する要求を集めた署名提出集会を参院議員会館で開き、46万78577人分を日本共産党の国会議員団に手渡しました。
 署名は3種類で、▽消費税増税と大軍拡中止、税の見直し▽社会保障改悪中止と保育・医療・介護・年金の拡充▽教育予算の大幅増額で30人学級実現と学校のエアコン設置―を求めるものです
 
 また同日、新日本婦人の会は統計不正の徹底究明を求めて、「女性の怒りの緊急リレートーク」を参院議員会館前で行いました。「統計のウソ 何もかも信用できない」「消費税増税ムリ」「年金15兆円の損失許せない」などのプラカードを掲げた女性たちの熱気であふれました。
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安倍政権へ怒りの山 新婦人が46万人の署名提出
 しんぶん赤旗 2019年2月6日
 新日本婦人の会(新婦人)は5日、2019年度予算に対する要求を集めた署名提出集会を参院議員会館で開き、46万7857人分を日本共産党の国会議員団に手渡しました。署名は3種類で、▽消費税増税と大軍拡中止、税の見直し▽社会保障改悪中止と保育・医療・介護・年金の拡充▽教育予算の大幅増額で30人学級実現と学校のエアコン設置―を求めるものです。
 この行動は、軍事費削ってくらし・福祉・教育の充実を求める「秋の行動」の一環。1980年から毎年取り組まれています。
 
 あいさつした笠井貴美代会長は、「統計不正の徹底究明」や「改憲、増税、武器の爆買いとんでもない」と、安倍政権に女性の怒りと切実な願いをぶつけるタイムリーな行動になったと強調。安倍政権の一日も早い退陣を訴えました。
 今回の署名数が安倍政権6年で最多になったとして、「署名の山に安倍政権への怒りが詰まっている」と指摘。新婦人が運動を進め、学校のエアコン設置に関わる予算確保やコンビニ成人誌の撤去につながったことを紹介しました。
 
 日本共産党の山下芳生、田村智子、井上哲士、紙智子、倉林明子、武田良介の各参院議員。畑野君枝、本村伸子の両衆院議員が参加。山下氏は、「みなさんの運動が切実な要求を国政で実現させている。『軍事費削って子どもたちに回せ』を大きな世論にしていこう」と話しました。
 
 石川県から参加した女性(42)は、「高校生まで医療費を無料にしてほしいと行動してきた。これからも地道な活動に取り組み、政治を変えていきたい」と話しました。
 
 
“何もかも信用できない” 統計不正・暴言… 新婦人が抗議
国会前 リレートーク
しんぶん赤旗 2019年2月6日
 統計不正の徹底究明を求めて新日本婦人の会(新婦人)は5日、「女性の怒りの緊急リレートーク」を参院議員会館前で行いました。「統計のウソ 何もかも信用できない」「消費税増税ムリ」「年金15兆円の損失許せない」などのプラカードを掲げた女性たちの熱気であふれました。
 
 笠井貴美代会長は、「底なしの統計不正、改ざん、そしてそれを隠して解明も拒否する。こんなことはあってはならない」と安倍政権を批判しました。
 麻生太郎財務相の「産まなかった方が問題」との暴言について、3人の子育てをする山梨県の女性は、「許せない。子どもがほしくても産めない人もいるし、教育費も大変だ。庶民の声を聞いて政治をしてほしい」と訴えました。
 
 日本共産党の田村智子、山添拓の両参院議員が参加。田村氏は、「『ウソと隠ぺいの政治はごめんだ』は、多くの国民と一致できると思う。国会と草の根のたたかいを結んで安倍政権を倒そう」と呼びかけました。

写真
新婦人の「女性の怒りの緊急リレートーク」で訴える人たち=5日、参院議員会館前

2019年2月6日水曜日

GDPも偽装「統計をいじる」ことが安倍政権の成長戦略だった 

 役所の統計に官邸が介入することが安倍政権の経済成長戦略の一つだったことが、4日開かれた衆院予算委員会で小川淳也議員(立民)が指摘し明らかになりました。
 
 2015年9月、安倍首相は「GDP 600兆円」の達成をぶちあげました。それは唐突で驚きでしたが、翌年5月の第9回経済財政諮問会議(議長:安倍首相)の説明資料には、成長戦略として何と「経済統計の改善」が掲げられていました。多分その手法で達成できると考えたのでしょう。
 その方針のもとで官僚たちは、いわば全知全能を傾けてどうすればGDPを統計上押し上げることが出来るのかについて検討しました。そこでは「国際基準」に合致させるという合理性のあるものもありましたが、ありとあらゆる要素が検討されたということです。「帰属家賃」はその成果のひとつですが、そんな「偽装」に官僚の緻密さや狡猾さが発揮されたとは情けない話です。
 
 田中龍作ジャーナルと日刊ゲンダイがGDP統計の偽装を取り上げました。
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【アベノミクス偽装】 「統計」は安倍政権の成長戦略だった
田中龍作ジャーナル 2019年2月5日
   【写真説明】官僚出身の小川淳也議員は役所と政治の関係をよく知る。4日の衆院予算委員会では徹底的に閣僚たちをやりこめた。「裁判劇」顔負けの迫力だった。=1月31日、衆院16控室 撮影:田中龍作=
 
 役所の統計に官邸が口を出すことが、安倍政権の経済成長戦略の一つだったことが分かった。4日開かれた衆院予算委員会で小川淳也議員(立民)が指摘し明らかになった。
 好景気の偽装は2016年5月18日、首相官邸4階の大会議室で開かれた第9回経済財政諮問会議(議長は安倍晋三内閣総理大臣)の説明資料に記されていた(写真参照)。
 
   【写真説明】「経済財政運営と改革の基本方針2016(仮称)=骨太の方針」の第2章「成長と分配の好循環の実現」の中に「新たな有望成長市場」「TPP等に対応した海外の成長市場との連携強化」などと共に「経済統計の改善(改悪)」が掲げられているのである(写真参照)。
 
 数字を都合のいいようにイジッて「成長と分配の好循環」を実現したことにしたい意図がアリアリだ。
 小川議員は「なぜ統計改善(改悪)が成長戦略に必要なんですか?」と政府を質した。
 茂木敏光・経済再生担当大臣は、質問には答えず、意味不明の答弁を続けた。安倍内閣得意の はぐらかし だ。
 
「第2次安倍政権になって凄まじい勢いで統計手法が変えられていった」。小川議員は政府統計を司る総務省の出身だ。「アベノミクス偽装」のため行政がどう歪められていったか、全体像をよく知っている。
 
   【写真説明】統計改善。「経済財政運営と改革の基本方針2016」(いわゆる骨太の方針)の項目のひとつが「統計改革」だったことを示す目次。
 
 偽装の本丸はGDPだった。自民党総裁に再選された2015年9月、安倍首相は「アベノミクス新三本の矢」として「GDP600兆円」の達成をぶちあげた。マスコミはもて囃した。
 小川議員は、いくつもの段階でGDPがかさ上げされていった とした上で、具体例を次々と挙げた。
 日雇い労働者が統計から除外された。賃金の安い日雇い労働者を計算に入れなければ、その分、賃金が高めに出るのは必定である。
 驚いたことに根本匠厚労大臣は「事実です」とあっさり認めた。
 インターネット通販が好調であれば、それを消費者物価指数に組み入れた。こうして都合のいい物ばかりを集めた数字に3を掛けたのである。
 
 この年(2016年)の12月には首相腹心の山本幸三・行政改革担当大臣が臨時議員として経済財政諮問会議に乗り込み「政治主導で各省を動かし統計委員会を強く後押ししなければならない」と檄を飛ばした。事務方は身もすくむ思いだったに違いない。
 こうして官僚たちは国の根幹である統計の改竄に手を染めていった。
 
   【写真説明】インターネット通販。2016年12月21日に発表された「統計改革の基本方針」。インターネット通販の価格をよりよく反映すべしとの取組方針が掲げられた。
~終わり~
 
   動 画(小川淳也議員 2月4日衆院予算委質疑)
           ⇒ https://youtu.be/V7Eba1mGC8M (1時間3分51秒)
 
       
勤労統計と手口ソックリ 安倍政権から膨れたGDPのカラクリ
日刊ゲンダイ 2019年2月5日
「毎月勤労統計」で火がついた「不正統計」問題が、ついにGDPの数字にまで拡大し始めた。以前から、専門家は指摘していたが、4日の国会で、不自然なGDPの伸びが取り上げられた。「勤労統計」同様、アベノミクスが成功しているように装うために計算方法を変えていたのだ。
 
■国会で追及
 2015年9月に自民党総裁に再選された安倍首相はいきなり「GDP600兆円の達成」を掲げた。すると、GDPの算出方法について、15年度から研究開発費なども組み入れる「国際基準」に変更。さらに、新しく項目を追加した。その結果、16年12月に発表された15年度のGDPは、旧基準より31兆円も増えた。
 かさ上げされた31兆円の内訳は、「国際基準」要因が24兆円、「その他追加」が7.5兆円だった。
 きのうの衆院予算委で立憲民主の小川淳也議員は、欧米でも「国際基準」適用で2~3%増えるため、24兆円増は妥当だとしながら、「その他」の7.5兆円について不自然さを指摘、「安倍政権になってうなぎ上りだ」と追及した。
 民主党政権だった12年度の「その他」は0.6兆円プラスだったが、安倍政権発足後に急増。▼13年度4兆円▼14年度5.3兆円▼15年度7.5兆円になった。
 そもそも、「その他」は過去、GDPを押し下げるマイナス要因になるケースが多かったという。実際、94年度から99年度の平均はマイナス約3・8兆円。2000年から12年度はマイナス約0.7兆円だ。
 
■安倍政権で膨張のカラクリ
 ところが、なぜか安倍政権になった途端、どんどんプラスが増えているのである。
 著書「アベノミクスによろしく」(17年10月)で早くからGDPかさ上げ疑惑を指摘してきた明石順平弁護士が言う。
「GDPのかさ上げは、勤労統計の調査方法を変更することで賃金を上振れさせたのと構図がソックリです。賃金の上振れは、安倍首相が『3%賃上げ』の目標を掲げたタイミングで行われています。GDPのかさ上げも安倍首相が『GDP600兆円』を口にしたタイミングで、算出方法が『国際基準』に変更され、『その他』が追加されています」
 
 政府は「その他」の中身について、「防衛装備品」や「不動産仲介手数料」を例示するが、安倍政権発足後、急に「その他」がプラスになるのはどう見ても不自然だ。
「GDPのかさ上げ疑惑について、ようやく国会で取り上げてくれました。『その他』についての政府の説明は腑に落ちません。野党は、安倍政権の統計偽装の本丸ともいえるGDPに切り込んでほしい。真実が明らかになれば、国家ぐるみの粉飾決算ということになり、日本の国際的信用は失墜することになりますが、安倍首相が在任中に、アベノミクスのウミをすべて出し切るべきです」(明石順平氏)
 
 安倍首相はきのう、GDPのかさ上げについて、「目標(達成)は、跳躍して進んでいくということだ」と言い繕った。野党は「跳躍」の正体を暴けるか。

東京新聞・望月記者への官邸の攻撃に新聞労連が抗議

 昨年末、首相官邸・報道室長名で内閣の記者クラブ加盟社に、「東京新聞の特定の記者」による質問内容が事実誤認であるとしたうえで、「内外の幅広い層の視聴者に誤った事実認識を拡散」すると訴える申し入れ書を配った件※について、5日、ようやく新聞労連が抗議声明を出しました。
 
 声明によると官邸が「事実誤認」だと述べた件は、望月記者が辺野古埋め立てにおいて「現場では赤土が広がっている。どう対処するか」などと質問したことを指すようですが、「赤土」が投入されたことは現場を見た百人が百人認めるもので「事実」そのものです。「事実誤認」は官邸側にあるのであって笑止というほかはありません。とはいえ考えてみれば官邸がそんなデタラメの上に胡坐をかいて、上述のような高姿勢に出られるのは恐ろしいことです。記者クラブは自らの堕落を大いに反省すべきです。
 
 新聞労連は声明で、「今回の申し入れは、明らかに記者の質問の権利を制限し、国民の『知る権利』を狭めるもので、決して容認することはできない。厳重に抗議する」とし、官房長官の記者会見で司会役の報道室長が質問中に数秒おきに「簡潔にお願いします」などと質疑を妨げていることについても問題であるとし、官邸側が「事実をねじ曲げ、記者を選別」していることに、「ただちに不公正な記者会見のあり方を改めるよう、強く求める」と述べています。
 
 問題発生から40日近くが経過しあまりにも遅きに失しましたが、新聞労連は一応筋を通したことになります。
 毎日新聞の記事と声明の全文を紹介します。
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新聞労連、官邸の「記者の質問は事実誤認」指摘に抗議
毎日新聞 2019年2月5日
 日本新聞労働組合連合(新聞労連)は5日、首相官邸側が菅義偉官房長官の記者会見での東京新聞記者の質問を「事実誤認」などと指摘したことに対し、抗議声明を発表した。 
 昨年12月26日の会見で、記者が沖縄県・米軍普天間飛行場の移設工事を巡り「現場では赤土が広がっている。どう対処するか」などと質問。これに対し、官邸側は内閣記者会に「事実を踏まえた質問をしてほしい」と要請していた。 
 新聞労連は声明で「赤土の広がりは現場を見れば明白」などと主張し、「官邸の意に沿わない記者を排除するような申し入れは容認できない」と訴えた。
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首相官邸の質問制限に抗議する
2019年2月5日
日本新聞労働組合連合(新聞労連)
中央執行委員長 南 彰
 首相官邸が昨年12月28日、東京新聞の特定記者の質問行為について、「事実誤認」「度重なる問題行為」と断定し、「官房長官記者会見の意義が損なわれることを懸念」、「このような問題意識の共有をお願い申し上げる」と官邸報道室長名で内閣記者会に申し入れたことが明らかになりました。 
 記者会見において様々な角度から質問をぶつけ、為政者の見解を問いただすことは、記者としての責務であり、こうした営みを通じて、国民の「知る権利」は保障されています。政府との間に圧倒的な情報量の差があるなか、国民を代表する記者が事実関係を一つも間違えることなく質問することは不可能で、本来は官房長官が間違いを正し、理解を求めていくべきです。官邸の意に沿わない記者を排除するような今回の申し入れは、明らかに記者の質問の権利を制限し、国民の「知る権利」を狭めるもので、決して容認することはできません。厳重に抗議します。 
 
 官房長官の記者会見を巡っては、質問中に司会役の報道室長が「簡潔にお願いします」などと数秒おきに質疑を妨げている問題もあります。このことについて、報道機関側が再三、改善を求めているにもかかわらず、一向に改まりません。 
 
 なにより、「正確な事実を踏まえた質問」を要求する官邸側の答弁の正確性や説明姿勢こそが問われています。2017年5月17日の記者会見で、「総理のご意向」などと書かれた文部科学省の文書が報じられた際に、菅義偉官房長官は「怪文書のようなものだ」と真っ向から否定。文書の存在を認めるまで1カ月かかりました。こうした官邸側の対応こそが、「内外の幅広い層に誤った事実認識を拡散させる」行為であり、日本政府の国際的信用を失墜させるものです。官邸が申し入れを行った18年12月26日の記者会見でも、菅官房長官は「そんなことありません」「いま答えた通りです」とまともに答えていません。
 
 日本の中枢である首相官邸の、事実をねじ曲げ、記者を選別する記者会見の対応が、悪しき前例として日本各地に広まることも危惧しています。首相官邸にはただちに不公正な記者会見のあり方を改めるよう、強く求めます。
 
《追記》 
 そもそも官邸が申し入れのなかで、東京新聞記者の質問を「事実誤認」と断じた根拠も揺らいでいます。
 記者が、沖縄県名護市辺野古への米軍新基地建設をめぐり、「埋め立て現場ではいま、赤土が広がっております」「埋め立てが適法に進んでいるか確認ができておりません」 
と質問したことに対して、官邸側は申し入れ書のなかで、
「沖縄防衛局は、埋立工事前に埋立材が仕様書どおりの材料であることを確認しており、また沖縄県に対し、要請に基づき確認文書を提出しており、明らかに事実に反する」「現場では埋立区域外の水域への汚濁防止措置を講じた上で工事を行っており、あたかも現場で赤土による汚濁が広がっているかのような表現は適切ではない」
――と主張しました。
 
 しかし、土砂に含まれる赤土など細粒分の含有率は、政府は昨年12月6日の参議院外交防衛委員会でも「おおむね10%程度と確認している」と説明していましたが、実際には「40%以下」に変更されていたことが判明。沖縄県が「環境に極めて重大な悪影響を及ぼすおそれを増大させる」として立ち入り検査を求めていますが、沖縄防衛局は応じていません。「赤土が広がっている」ことは現場の状況を見れば明白です。偽った情報を用いて、記者に「事実誤認」のレッテルを貼り、取材行為を制限しようとする行為は、ジャーナリズムと国民の「知る権利」に対する卑劣な攻撃です。
 
 新聞労連は今年1月の臨時大会で、「メディアの側は、政治権力の『一強』化に対応し、市民の「知る権利」を保障する方策を磨かなければなりません。(中略)いまこそ、ジャーナリストの横の連帯を強化し、為政者のメディア選別にさらされることがない『公の取材機会』である記者会見などの充実・強化に努め、公文書公開の充実に向けた取り組みを強化しましょう」とする春闘方針を決定しています。今回の東京新聞記者(中日新聞社員)が所属する中日新聞労働組合は新聞労連に加盟していませんが、国民の「知る権利」の向上に向けて、共に取り組みを進めていきたいと考えています。

06- トランプ政権がベネズエラに内政干渉

 トランプ大統領は3日、ベネズエラで暫定大統領を名乗っているフアン・グアイドを支援すべく米軍派遣も選択肢だと述べ、英仏独も4日、ベネズエラ暫定大統領の承認を表明しました。
 米軍派遣は明白な内政干渉で、勿論国際法違反です。アメリカが内政干渉して他国の政権を倒す場合は必ず利権絡みです。
 そもそもフアン・グアイドなる人物は、ダン・コーエン氏らによれば「わずか数カ月前、35歳の人物は、ぞっとするような街頭暴力行為と関連する政治的に取るに足りない極右集団の目立たない人物※」で、決して正義の人などではありません。
 
 櫻井ジャーナルの二つの記事を紹介します。
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トランプ政権が行うベネズエラの内政干渉に反対する議員をメディアが中傷
櫻井ジャーナル 2019年2月5日
 ベネズエラには選挙で選ばれたニコラス・マドゥロという大統領が存在する。その大統領が気に入らない人びとはフアン・グアイドなる勝手に大統領を名乗っている人物への支持を表明、そうした動きを西側の有力メディアは煽っている。
 
 アメリカの支配層は自分たちの利益にかなう場合、その国の政権を正当だと認める。アメリカの巨大資本に搾り取られることを拒否したなら、「独裁者」や「コミュニスト」といったタグをつけられ、否定されてきた。アメリカ支配層から認められるには、グアイド支持を打ち出さなければならない。
 アメリカへの従属を拒否するウゴ・チャベスが大統領選挙に勝利した1998年からアメリカ支配層はベネズエラの政権を転覆させようと試みてきた。その間、アメリカ大統領はビル・クリントン、ジョージ・H・W・ブッシュ、バラク・オバマ、そしてドナルド・トランプへと交代してきたが、ベネズエラに対する姿勢に大差はない。
 
 今年(2019年)1月にマイク・ペンス副大統領がグアイドに電話、その直後にグアイドは自らが大統領だと宣言、アメリカ政府はグアイドを「暫定大統領」だと承認した。アメリカ支配層に従う人びとは同調する。
 しかし、ベネズエラ国内での工作は失敗したようだ。ここにきてベネズエラ空軍の幹部がグアイド支持を表明したが、アメリカ政府は昨年、ベネズエラ軍の幹部に接触してクーデターを持ちかけて説得に失敗したと言われている。特殊部隊は侵略軍に対するレジスタンスの準備をしているという。
 
 クーデターが成功した場合、国営石油会社のPDVSAはエクソンモービルやシェブロンへ叩き売られると言われているが、石油は儲かる商品というだけでなく、ドル体制を維持する重要な柱でもある。
 選挙で選ばれたわけでもない人物を勝手に「暫定大統領」として支持するような行為は内政干渉以外の何ものでもない。その内政干渉を打ち出したのは共和党のドナルド・トランプ政権だが、民主党の大半の議員は沈黙している。例外はロ・カンナ下院議員、タルシ・ガッバード下院議員、イルハン・オマール下院議員、そしてバーニー・サンダース上院議員。有力メディアから誹謗中傷のターゲットにされている。
 
 2016年の大統領選挙で有力視されていたヒラリー・クリントンを失速させた一因はウィキリークスが公表したヒラリー・クリントンらの電子メールだった。その中にはサンダースが同党の大統領候補になることを妨害するよう民主党の幹部に求めるものがあり、サンダースの支持者を怒らせたのである。民主党幹部たちが2015年5月26日の時点でヒラリー・クリントンを候補者にすると決めていたことを示唆する電子メールもあった。
 怒ったサンダース支持者の相当部分はヒラリーへ投票せず、ロシアとの関係修復を訴えていたトランプに敗北する大きな要素になったと言われている。有力メディアはその事実に触れず、ロシア政府が選挙に介入したとする話を証拠もなしに宣伝してきた。それがいわゆる「ロシアゲート」だ。このスキャンダルがでっち上げである可能性が極めて高いことは本ブログでも繰り返し書いてきた。
 
 グアイドを暫定大統領と認めることに反対した議員のひとりがこのサンダース。ガッバード議員はシリアへの軍事介入にも反対している。カンナはサンダース旋風が巻き起こった2016年の選挙で当選、ガッバードは昨年の中間選挙で選ばれた議員。ヒラリー・クリントンを担いでいた支配層に反発した人びとの支援を受けて当選したと言えるだろう。
 本ブログでは何度も書いてきたように、西側の有力メディアの内部にはCIAのネットワークが張り巡らされている。CIAは歴史的にウォール街の機関である。有力メディアが巨大資本の意向に従って動き、「偽報道」をまき散らすのは必然だ。
 
 
アメリカ支配層に破壊された多くの民主的政権
櫻井ジャーナル 2019年2月4日
 アメリカの支配層は少なからぬ民主的に選ばれた政権を破壊してきた。そして今、彼らはそのリストにベネズエラを書き込もうとしている。アメリカは民主主義を押しつけているのでなく、民主主義を破壊してきたのだ。
 
 第2次世界大戦後にアメリカが行った最初の内政干渉はイタリアに対して行われた。戦争中、ヨーロッパで国としてドイツ軍と戦ったのはソ連だけ。西側でドイツ軍と戦ったのは市民で編成されたレジスタンスだった。
 その中心メンバーがコミュニストだったこともあり、大戦後のフランスやイタリアではコミュニストが強く、その勢力をアメリカやイギリスを支配する人びとは潰そうとしたのだ。そうした戦略に基づいてNATOは作られ、破壊工作(テロ)部隊がNATOの内部で活動することになる。
 
 イタリアで1960年代から80年代にかけ、極左を装って「爆弾テロ」を繰り返したグラディオはそのひとつだが、1962年8月にシャルル・ド・ゴールを暗殺しようとしたジャン-マリー・バスチャン-チリー大佐の背景も同じだった。
 この人物が所属したOAS(秘密軍事機構)という秘密組織は1961年、ド・ゴールに反発する軍人らによって構成されたが、その黒幕はCIAの破壊工作部門だったのである。
 OASは1961年4月にクーデターを計画するが、これをアメリカの新大統領、ジョン・F・ケネディが阻止した。クーデター軍がパリへ侵攻したならアメリカ軍を投入するという意思を明らかにしたのだ。CIAは驚愕した。1962年にOASの一派はド・ゴール大統領の暗殺を試みたものの失敗、ド・ゴールを救ったケネディ大統領は1963年11月に暗殺された。
 
 アメリカは1953年にイランで合法政権をクーデターで倒している。大戦後、イラン政府はイランを食い物してきたAIOCの国有化を決める。クーデター後、1954年にAIOCは社名をBPへ変更した。
 AIOCが生み出す収入で支配システムを維持していたイギリス支配層は激怒、アメリカ支配層を巻き込んでクーデターを実行しようとしたのだ。このクーデターはアメリカ側が主導権を握ることになった。
 まずアメリカは反政府デモを開始、その際にコミュニストを装ったグループに暴れさせる。反政府デモの一部はモサデク支持の新聞社や政党、政府施設などを襲撃、CIAのエージェントがテヘラン・ラジオを制圧、首相だったモハマドが「モサデク解任の命令が国王から出され、ファジオラー・ザヘディが新首相に就任した」とする情報を流してクーデターは終わる。モサデクの支持派と反対派の衝突で約300名が死亡たと言われている。
 
 イランの民主的な体制をクーデターで倒したアメリカ支配層は中央アメリカのグアテマラの政権を倒しにかかる。1950年に行われた総選挙で勝利、翌年に大統領となったヤコボ・アルベンス・グスマンが農地改革法を公布して国有地を分配、大地主の土地買い上げを実施、アメリカの巨大資本、ユナイテッド・フルーツの利権を脅かした。
 そして1953年にアメリカ政府はクーデターを計画、CIAの破壊工作部門が指揮することになる。CIA配下の軍人が軍事蜂起するが、一般国民はクーデター軍と戦う意思を示した。それをアルベンス大統領は押しとどめ、1954年にに大統領官邸を離れる。流血の事態を避けたかったという。
 
 クーデター政権は労働組合の結成を禁止、ユナイテッド・フルーツでは組合活動の中心にいた7名の従業員が変死、コミュニストの疑いをかけられた数千名が逮捕され、その多くが拷問を受けたうえで殺害されたとされている。その後40年の間に軍事政権が殺した人の数は25万人に達するという。クーデターを間近で見ていたひとりがエルネスト・チェ・ゲバラだった。
 
 1973年9月11日にはチリでアメリカ政府を後ろ盾とするオーグスト・ピノチェトが、軍事クーデターで民主的に選ばれたサルバドール・アジェンデ政権を倒した。アメリカ政府でクーデターを指揮していたのは大統領補佐官だったヘンリー・キッシンジャー。その命令でCIAの破壊工作部門が動いている。
 まずCIAは選挙に介入した。メディアや映画だけでなく、パンフレット、リーフレット、ポスター、郵便物、壁へのペインティングなどを総動員したのだが、アジェンデが勝利する。
 一方、アメリカ資本と結びついていたチリの支配層は生産活動を妨害、アメリカの巨大金融機関はチリへの融資をストップ、世界銀行も同国への新たな融資を止めた。1972年になるとトラックの運転手がストライキを実施、商店主、工場経営者、銀行なども同調して全国的なロックアウトに発展する。アメリカ自身を含めてCIAは労働組合の幹部をコントロール、自分たちの手先として使ってきた。
 
 クーデターの結果、アメリカの巨大資本に盾突く勢力は潰滅、新自由主義が導入される。シカゴ大学のミルトン・フリードマン教授のマネタリズムに基づき、大企業/富裕層を優遇する政策を実施したのだ。その政策を実際に実行したのがいわゆるシカゴ・ボーイズ。フリードマン教授やアーノルド・ハーバーガー教授といった経済学者の弟子たちだ。
 
 現在、ベネズエラの大統領は2018年5月の選挙で選ばれたニコラス・マドゥロだが、アメリカやEUは勝手に大統領を名乗っているフアン・グアイドを支持している。その直前、2月にアメリカの国務長官だったレックス・ティラーソンはベネズエラでのクーデターを示唆、ラテン・アメリカ諸国を歴訪してベネズエラへの経済戦争に協力するように要請している。それでもマドゥロは勝利した。
 ドナルド・トランプ政権はベネズエラに経済戦争を仕掛け、石油の輸出を止めようとしている。イランの石油も買うなと各国を恫喝、猶予期間は過ぎ去ろうとしている。アメリカの命令に従う人びとはどのようにエネルギー資源を確保するつもりなのだろうか?