2013年2月2日土曜日

米中関係の方が大事だと


 2月の日米首脳会談に向けた事前の打ち合わせで、オバマ米大統領が日本の集団的自衛権行使容認に対して支持を表明することは、「中国を刺激する」から出来ないと言われているということです。
日本が軍事的にアメリカの手足になることを歓迎しない筈はありませんが、要するに「米中関係の方が大事だから」支持の表明はできないということで、事務方レベルの話し合いなのでアメリカは率直に事実を述べたのでしょう 

 元々中国とツートップを組んで世界を牛耳るというのがアメリカの構想で、毎年百人以上の米中の経済関係者が交互に相手国に行って会合を持っており、アメリカが米中関係を最大に重視していることは、早くから国際事情に詳しい識者から指摘されていました。
    尖閣列島の問題についても、日本に対してはあいまいなリップサービスを行う一方で、中国に対しては「アメリカは中立を保つから」と伝えていると言われています。 

 日本の政治家や官僚は、もうそろそろ無意味な自惚れやアメリカに高く評価されているという幻想を捨てて、現実を直視するべきです。 

 以下に東京新聞の記事を紹介します。
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集団的自衛権「中国刺激」と難色 米側、首脳会談の事前調整で
東京新聞 201322 

 2月に予定されている日米首脳会談に向けた事前調整で、米国が日本の集団的自衛権行使容認へのオバマ米大統領の支持表明は「中国を刺激する懸念がある」として難色を示していることが1日、分かった。複数の日米関係筋が明らかにした。会談で大統領の支持を得て、同盟強化を内外にアピールしたい安倍晋三首相が会談に向けた戦略練り直しを迫られるのは必至の情勢だ。

 関係筋によると、日本政府は同日までに、東京とワシントンの外交ルートを通じ、集団的自衛権の行使を可能とするため憲法解釈見直しを目指す首相の姿勢への理解と協力を米側に打診。  (共同)