2026年2月28日土曜日

超高所得議員にギフト不要/決定的に重要な寄附行為者の名前(植草一秀氏)

 植草一秀氏が掲題の2つの記事を載せました。
 行の政治資金規正法は、(公職の候補者の政治活動に関する寄附の禁止)において、
第二十一条の二 何人も、公職の候補者の政治活動(選挙運動を除く)に関して寄附(金銭等によるものに限るものとし、政治団体に対するものを除く)をしてはならない。
 2 前項の規定は、政党がする寄附については、適用しない」と定めています。
 下線部分が悪名高い「政治資金規正法第二十一条の二の2であり、「政治家個人への寄附禁止するが「政党がする寄附については適用しない」としているので、この「抜け穴条項」によってこれまで多くの政党議員個人に巨額の寄附を行ってきました。
 しかし国民の間でそれを批判する声が強くなったので、昨年ようやく「二の2項」が削除される「法改正が実現し改正法施行は26年1月1日と定められました
 この「現在はまだ削除されていない」という「間隙」をぬって、高市氏が支部長をしている奈良県第2選挙支部が315名の衆議院議員に対して当選祝いに3万円のカタログギフトを贈呈しましたが その熨斗には「高市早苗」の個人名が記載されていました。これは個人からのものではないという言い訳に反するし、公私混同でもあります。
 そもそもまだ禁止の時期に達していないから というのは、「正しくないことを承知の上で不正を実行することに当たるので、首相たるものがすべきことではありません。
 植草氏が2度にわたりその不正を指摘しました。
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超高所得議員にギフト不要
               植草一秀の「知られざる真実」 2026年2月26日
政治資金規正法改正で21条の2の2が削除された。21条の2は政治家個人への寄附を禁止する条文。21条の2の2で政党および政党が行う寄附を例外としているこれが悪名高い「政策活動費」の根拠法規

政党が政治家個人に寄附を行う。流れた資金の使途はブラックボックスになる。自民党では毎年約10億円の政治資金が幹事長に寄附されてきた。この10億円の使途が開示されない
政治資金規正法は政治活動が国民の不断の監視と批判の下に行われるようにするため、政治資金の収支の公開並びに(中略)政治資金の授受の規正その他の措置を講ずることにより、
政治活動の公明と公正を確保し、もつて民主政治の健全な発達に寄与することを目的として制定された。

「政治資金の収支の公開」は「政治活動が国民の不断の監視と批判の下に行われるようにするため」に義務付けられている。
ところが、年間10億円もの政治資金が何に使われたか明らかにされないかたちで政治家個人に流れるなら、この法律は有名無実ということになる。

「政策活動費」を悪用していたのは自民党だけでない。維新や国民民主も多額の政治資金を「政策活動費」等の名目で政治家個人に寄附。巨大な「使途不明金」の圧倒的大部分は飲み食い費用だと見られている
政治腐敗を排除するために21条の2の2削除が求められてきた。2の2は政党および政党支部が政治家個人に対して行う寄附を禁止の対象から除外してきた。
私も本ブログ、メルマガ、さらに著書で21条の2の2削除を強く訴えてきた
この運動が実り、法改正が実現した。改正法施行は26年1月1日。現在はまだ削除されていない。

この間隙を縫って高市首相は衆院選で当選した315名の自民党衆議院議員に一人3万円のカタログギフトを贈呈した。
熨斗には高市早苗の名が入れられていた。寄附行為者は奈良県第2選挙区支部
政党支部から議員個人への寄附は26年1月1日からは違法だが、現在は合法。しかし、政治浄化のために法改正を行ったのだから、施行前にこの条文を活用して行う寄附は適正と言えない

高市氏は奈良県の謎の宗教団体「神奈我良(かむながら)」から違法な献金を受けたと報じられた。このことについて高市氏は第2選挙支部への献金は高市早苗個人への献金でないと説明してきた
しかし、第2選挙支部が315名の衆議院議員に対して贈呈したカタログギフトの熨斗には高市早苗の個人名が記載されている。「公私混同」そのものである。
第2選挙支部の収入源は寄附が主体だが、政党交付金を原資とする資金も党本部から第2選挙支部に入っているはず。お金に色が付いていないが、国民の税金が当選した315名の国会議員へのカタログギフト購入費に充当されたと理解できる

政治の浄化のために何が必要か。透明性を高めるために21条の2の2が削除された。
政治資金の資金使途が明らかにされる必要があるからだ。
今回明らかになったことは国民の税金が投入されている政治資金で議員へのカタログギフトが購入されたということ。使途を明らかにするのは、政治資金の使い方として適正なものと適正でないものを明らかにして、適正でない支出を排除することが主たる目的だ。

税金も投入される政治資金で3万円のカタログギフトを贈呈することが正しい政治資金の使用方法と思われない。高市氏が当選した315名の議員に祝意を表すなら、高市氏のポケットマネーでカタログギフトを購入するべきだ
企業団体献金を禁止しない理由は「政治に金がかかる」とされる。
しかし、その根拠がこんな贅沢三昧であるなら、主権者である国民はこんな人物を首相から排除することを考えるべきだ。
続きは本日のメルマガ版「植草一秀の『知られざる真実』」4350号
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決定的に重要な寄附行為者の名前
               植草一秀の「知られざる真実」 2026年2月27日
現在の政治資金規正法の条文は以下のとおり。
(公職の候補者の政治活動に関する寄附の禁止)
第二十一条の二 何人も、公職の候補者の政治活動(選挙運動を除く。)に関して寄附(金銭等によるものに限るものとし、政治団体に対するものを除く。)をしてはならない。
2 前項の規定は、政党がする寄附については、適用しない
これが悪名高い「政治資金規正法第二十一条の二の2」。
政治家個人への寄附を禁止するが、「政党がする寄附については適用しない」としている。
この「抜け穴条項」によって政党が議員個人に巨額の寄附を行ってきた。

寄附された資金の使途は一切明らかにされない。
自民党では毎年、党から幹事長に約10億円の政治資金が寄附されてきた。その10億円の政治資金が何にどう使われているのかまったく不明。飲み食いにも巨額な金が使われてきたと見られる。
自民党だけでない。国民民主党や維新も億円単位のお金を党から政治家個人に寄附して使途不明金としてきた橋下徹氏が「維新の飲み食い政治」と批判してきたもの。

維新の元議員である丸山穂高氏はこれを「アジャース」と表現してきた。
「アジャース」とは「ありがとうございまーす」を略したもの。力士の「ごっつあんです」と同じ。これがいわゆる「政策活動費」。
自民党は「二十一条の二の2」削除に抵抗し続けたが、ついに削除された。法改正が成立した。新しい法律の条文は次のもの
(公職の候補者の政治活動に関する寄附の禁止)
第二十一条の二 何人も、公職の候補者の政治活動(選挙運動を除く。)に関して寄附(金銭等によるものに限るものとし、政治団体に対するものを除く。)をしてはならない。
これだけだ。
何が変わったのかというと「2」が削除された。「第二十一条の二の2」が全文削除された。
問題はその施行日。改正法は令和9年1月1日 施行。2027年1月1日に施行される

高市氏によるカタログギフトの寄附行為者は自民党奈良県第2選挙区支部とされているが事実関係に重大な食い違いがある。寄附を受けた者は315名の自民党衆議院議員。
政党支部による寄附であったとしても27年1月1日に施行される法律では違法行為。
改正法が施行されていないから、現時点では違法行為にならないとしている。
しかし、カタログギフトの熨斗には「高市早苗」という個人名が送り主として記載されている。この表記は寄附行為者が「高市早苗」氏であることを意味すると理解される。
寄附行為者が高市早苗氏であれば二十一条の二に反する。明白な違法行為だ。寄附行為者の名前は極めて重要

2009年3月3日に小沢一郎氏の公設第一秘書の大久保隆規氏が突然逮捕された。
史上空前の冤罪事件である「西松事件」。この事件は完全な冤罪事案であったと理解される。
検察が提示した被疑事実は「虚偽記載」だった。西松建設関連の政治団体からの寄附についての収支報告書記載が「虚偽」だとして大久保氏を突然逮捕した。
この事件を踏まえると、「高市早苗」名でのカタログギフト寄附は政治資金規正法第二十一条の二に違反する違法行為であると見るべきだ
続きは本日のメルマガ版「植草一秀の『知られざる真実』」4351号
高市早苗熨斗の寄附は犯罪行為 でご高読下さい。
                (後 略)