2012年10月23日火曜日

柏崎原発が過酷事故時40キロ圏で100ミリシーベルト +


 原子力規制委員会の試算で、柏崎刈羽原発で福島原発と同様の事故が起きた場合、約40キロ圏でも事故後1週間の積算被ばく線量が100ミリシーベルトに達することが分かりました。
他の3原発でもほぼ同様の結果であったようです。 

 東京新聞及び日本経済新聞の記事を紹介します。
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過酷事故で30キロ超でも高線量 4原発、1週間で100ミリSv
東京新聞 20121023 

 東京電力福島第1原発と同様の事故が起きた場合、東電柏崎刈羽原発(新潟県)や関西電力大飯原発(福井県)など4原発では、半径30キロを超える地点でも事故後1週間の積算被ばく線量が100ミリシーベルトに達することが22日、原子力規制委員会の試算で分かった。 

 ほかの2原発は中部電力浜岡原発(静岡県)と東電福島第2原発。柏崎刈羽は約40キロにまで及ぶと予測している。 

 原発から半径30キロは、規制委が策定中の原子力災害対策指針で、事前に事故に備えて対策を取るべき「原子力災害対策重点区域」に指定する範囲として示した目安。 (共同)


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(以下を追加)
放射性物質、4原発で30キロ圏外に拡散 規制委予測
                                     東電・柏崎刈羽や関電・大飯など地図公表
日本経済新聞2012/10/24



 原子力規制委員会は24日、炉心溶融を起こした東京電力福島第1原子力発電所のような事故が全国16の原発で起きた際、放射性物質の拡散を予測した地図を公表した。東電柏崎刈羽や関西電力大飯原発など4原発で、広域避難の目安とする半径30キロメートル圏を超えて広がる可能性を示した。原発の周辺自治体がつくる防災計画で避難区域の拡大などの影響が出そうだ。
 規制委と独立行政法人原子力安全基盤機構(JNES)が共同で作成した。公的な機関が日本のすべての原発ごとに地図を伴う拡散予測を公表するのは初めて。
 
 福島第1事故と同量の放射性物質が出る場合と、各原発の出力に応じて放射性物質が出るより深刻な場合の2通りを予測した。具体的には10時間の放出が続き、事故後1週間で被曝(ひばく)量が計100ミリシーベルトに達する範囲を示した。この量は全住民の緊急避難が必要な水準とされる。 
 
 拡散予測が30キロを超える地点があったのは東電の柏崎刈羽と福島第2、中部電力浜岡、関電大飯の4原発。いずれも原子炉が複数あり出力は事故を起こした福島第1より大きい。柏崎刈羽だと東南東方向に40.2キロ、新潟県魚沼市まで届く。
 福島第1事故と同量の放射性物質が拡散する予測は17.7キロ(東北電力女川)~23.8キロ(中電浜岡)で、30キロ圏におさまった。 
 
 JNESは福島第1事故の際、1週間の被曝量が計100ミリシーベルトとなったのは20キロ以下だったと推計。今回の予測を福島第1に当てはめると18.7キロになる。24日の会合で規制委の島崎邦彦委員長代理は「防災関係者で共有できる知識として重要な成果だ」と指摘。田中俊一委員長は「福島事故では十分に情報が行き届かなかったことが問題だった。(今後の対応は)自治体とも十分相談していきたい」と述べた。
 
 規制委は24日、避難区域の目安をこれまでの原発周辺の8~10キロ圏から30キロ圏に広げることなどを盛り込んだ原子力災害対策指針の素案を提示した。自治体は国の指針をもとに来年3月までに計画をまとめる方針だ。一律30キロ圏になれば135自治体、のべ480万人が対象になる。 
 
 実際に範囲を決めるのは自治体の裁量に基づく。今回の予測を参考に、30キロ以上に拡大する自治体が出ることもあり得る。対象範囲を広げれば県境をまたいだ避難時の調整や避難の指示、物資の確保といった対応が難しくなる懸念もある。