2017年2月15日水曜日

米国はFTA締結を共同声明に要求 それが『経済対話』の表現に

 日米首脳会談後に公表した共同声明の作成段階で、米側が「日米自由貿易協定(FTA)の締結を目指す」との文言を入れるよう要求していたことが14日、分かりました。それに対して日本側は難色を示し、最終的に「日米経済対話の枠組みを設置」すると表現を修正したということです
 別に安倍首相がFTAを拒否したということではなく、共同声明に盛り込むことに難色を示したというだけのことです。
 
 首相は14日の衆院予算委員会で「我々はFTAを恐れているわけではない。国益になるなら良い。ならないなら進めないのは明確だ」と語りましたがそれは(国益になる筈のない)FTA交渉の可能性排除しないことを明言したことに他なりません。やはり内弁慶の安倍氏に任せていては国益は守れません。
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米、FTA締結を共同声明に要求 日本は難色、表現修正
東京新聞 2017年2月14日
 安倍晋三首相とトランプ米大統領がホワイトハウスでの首脳会談後に公表した共同声明の作成段階で、米側が「日米自由貿易協定(FTA)の締結を目指す」との文言を入れるよう要求していたことが14日、分かった。日本側は難色を示し、最終的には「2国間の枠組みに関して議論を行う」と表現を修正した。複数の日米関係筋が明らかにした。
 
 日米FTAを巡りトランプ政権の個別要求が表面化したのは初めて。日本政府は「FTAについて具体的な要請はなかった」と説明してきたが、日本との間でFTA交渉を進めたいとの米側の姿勢が鮮明になり、協議は難航が予想される。(共同)
 
 
衆院予算委 「日米、毎回首脳会談」 首相FTA排除せず
毎日新聞 2017年2月14日
 安倍晋三首相は14日午前、米国のトランプ大統領との会談について「マルチ(多国間)の会議の場では日米の連携を強めるため、毎回必ず首脳会談を行うことで一致することができた」と述べ、成果を強調した。衆院予算委員会の外交・通商政策などに関する集中審議で、武藤容治氏(自民)の質問に答えた。 
 
 首相は「日本がファーストプライオリティー(第一優先順位)を持つと確約できたのは大きな成果だ」と強調。麻生太郎副総理兼財務相とペンス副大統領による「経済対話」に向けて、「我々は自由貿易協定(FTA)を恐れているわけではない。国益になるなら良い。ならないなら進めないのは明確だ」と語り、FTA交渉の可能性も排除しない考えを示した。 
 
 また、北朝鮮の弾道ミサイル開発や中国の海洋進出を念頭に「日本や地域の平和と安定を守る上で、日米同盟が揺るぎないと示す必要があった」と説明。「日本の領土、領海が侵された時に、米国はただちに重要な判断をすることを示すという目標にかなう会談だった」とした。 
 さらに会談でトランプ氏に対し「米国に自由世界のリーダーとしての役割を果たしてもらわなければ、世界はより混乱し、不確実性は一層増す」と話したと紹介。「トランプ氏がリーダーシップを取ることで、自由や民主主義、基本的人権を尊重するという秩序を守る方向に収れんしていく」と述べ、穏健な政権運営に落ち着くことに期待を示した。【光田宗義】 
 
 
日米FTA、国益なら交渉も 首相、衆院予算委員会で答弁
産経新聞 2017年2月15日
 安倍晋三首相は14日の衆院予算委員会で、先の日米首脳会談を踏まえ、日米2国間の自由貿易協定(FTA)について「FTAを恐れているわけではない。国益になるならいい。ならないなら(交渉を)進めないのは明確だ」と述べた。
 また、国際社会にトランプ米大統領への批判が多いことに関連して「日本の立場、首相としては、トランプ氏と親密な関係をしっかりつくり、世界に示すしか選択肢がない」と強調した。
 
 多国間の環太平洋戦略的経済連携協定(TPP)に比べ、FTAでは米国から厳しい要求を突き付けられる可能性が指摘されている。
 首脳会談で、米国の日本防衛義務を確認したことに触れ「目標にかなう会談だった」と述べた。
(後 略)