2024年11月13日水曜日

13 米国の好戦派はウクライナでの軍事作戦失敗をメディアの幻術で隠すことが困難に

 櫻井ジャーナルが掲題の記事を出しました。
 トランプは、大統領になれば「ウクライナ戦争は1日で終わらせる」と豪語していました。彼は、ウクライナ戦争に米国が深く関わることに一貫して反対して来ました。
 そもそもウクライナ戦争は米国が長年ウクライナの政治に干渉し、遂には2014年に暴徒を組織してクーデターまで起こして「招来」させたものでした。
 いまの「ウクライナ戦争」の前史を辿れば、その元凶は米国であり、最後の段階(⇒ウクライナ国軍によるドンバス地方の征討)には勿論ゼレンスキーも深く関わっていました。バイデンは一貫して「ウクライナでの工作」に関り、最後の段階ではプーチンに侵攻を促すかのように盛んに挑発を繰り返しました。
 そんな経過もあってバイデン(や民主党政権)としてはいまさら「終戦」に踏み出すことはできませんでしたが、トランプはその間の様々な「工作」には全く関与していなかったので、面目など気にせずに「終戦」に踏み切れる立場にあります。
 現在のウクライナ戦争はウクライナ兵(ロシア兵も)の人命をいたずらに失うのみで、何の正義も見出せません。いまさらメディアの幻術で米国の失敗を取り繕うなどということも無用です。
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米国の好戦派はウクライナでの軍事作戦失敗をメディアの幻術で隠すことが困難に
                         櫻井ジャーナル 2024.11.12
 次期アメリカ大統領に選ばれたドナルド・トランプが11月7日にロシアのウラジミル・プーチン大統領と電話でウクライナにおける戦争について話し合ったとワシントン・ポスト紙が10日に報じたが、ロシア政府のドミトリー・ペスコフ報道官はそれを否定、トランプの広報担当スティーブン・チュンもこのやりとりを認めていない。またウクライナ外務省は、キエフがトランプとプーチン大統領の電話会談について事前に知らされていたという報道は誤りだと述べた。

 ワシントン・ポスト紙を含む西側の有力メディアは支配層が人びとを操る道具にすぎないことは明確になっている。今回の記事を書いた記者は「ロシアゲート」なるフィクションを宣伝していたひとりでもある。有力メディアは人びとに幻影を見せ、支配層が望む方向へ国を進めるのが役割であり、ワシントン・ポスト紙が事実を伝えると考えることはできない。
 トランプがプーチンに対してウクライナ戦争をエスカレートさせないよう助言、アメリカがヨーロッパにかなりの軍事力を有していることを思い起こさせたと同紙は伝えているのだが、現在、ウクライナ軍は戦死者の山を築きながら後退している状況。ロシア軍は進撃のスピードを速めていると伝えられている。またロシア軍と戦うだけの戦力はヨーロッパに配備されていない。「エスカレート」なる表現が入り込む余地はないのが実態。

 ウクライナで戦争を始めたネオコンは「膠着状態」を演出したかったのか、8月6日に1万人から3万人の兵力でロシアのクルスクへ軍事侵攻した。国境警備隊しか配置されていないクルスクを狙ったのかもしれないが、ロシア軍はすぐに航空兵力などで反撃を開始、さらに予備部隊が投入されてウクライナ軍は壊滅的な打撃を受けている。増援部隊を投入しようとしたとも言われているが、成功しなかったようだ。
 この軍事作戦には虎の子の「精鋭部隊」が投入されているが、兵士の数が圧倒的に足りないため、アメリカ、イギリス、フランス、ポーランド、コロンビアなどから特殊部隊や傭兵が参加、東アジアからもウクライナ側へ兵士が派遣されているとする噂もある。
 この作戦でウクライナ側はすでに3万1000人以上が死亡したとも言われている。戦死者の遺体交換でロシアは563体をウクライナ側へ引き渡し、ウクライナは37体をロシア側に引き渡したとも言われ、こうしたことからウクライナ軍の戦死者数はロシア側の10倍以上だと見られている。ネオコンはウクライナ兵に「玉砕攻撃」を繰り返させ、ロシア兵の死傷者を増やそうとしたようだが、成功したとは言えない

 プーチンはアメリカ側と話し合う用意があるとしているが、西側に対する信頼を失っているロシア政府は軍事力で解決するしかないと覚悟しているはずで、米英が得意とする「幻術」は通用しない。

 ウクライナのウォロディミル・ゼレンスキーはイギリスの情報機関、イギリスの対外情報機関SIS(通称MI-6)のエージェントで、MI6長官のリチャード・ムーアがハンドラーとして操っているとスコット・リッターは自身が作成した2部構成のドキュメント「エージェント、ゼレンスキー」の中で指摘した。(パート1   パート2)イギリス、あるいはシティは厳しい状況に陥っている。
 リッターはアメリカ海兵隊の元情報将校でUNSCOM(国連大量破壊兵器廃棄特別委員会)の主任査察官。調査にはフランスの元情報機関員エリック・デネーゼが協力している。