2024年11月16日土曜日

既に戦争狂で一杯のトランプ政権(ケイトリン)

 トランプは前回の大統領時代に、オバマやバイデンらと違って任期中に新たな戦争を起こさなかった大統領として知られています。普通の国であればそんなことは余りにも当然過ぎるのですが、「戦争国家」として知られる米国においては大いに評価されるべきことです。
 それなのにケイトリン・ジョンストンによれば、トランプ政権の予想メンバーは既に「戦争狂で一杯」だということです。一体どうしたのでしょうか。今年、2回も暗殺未遂を経験したことが影響したのでしょうか。

 ところで「戦争狂」とは、チャップリンの映画「殺人狂時代(1947年)に因んだ言葉と思われます。
 通常、「殺人」の場合は対象が1人かそこらですが、「戦争」の犠牲者は数万人乃至数十万人になり得ます。明らかに「戦争狂」は「殺人狂」よりもはるかに残酷であって、現にガザではそれが行われています。
 米国や西側諸国が、そのことに全く拒否感を持たないのはまさに『異常』そのものです。
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既に戦争狂で一杯のトランプ政権
               マスコミに載らない海外記事 2024年11月14日
 これは、今度こそ自分たちの候補者が本当に戦争を終わらせて、泥沼を一掃してくれるだろうという世界中のトランプ支持者の希望を粉砕するはずだ。
                ケイトリン・ジョンストン 2024年11月12日

 ドナルド・トランプ大統領は、共和党下院議員マイク・ウォルツを次期国家安全保障問題担当補佐官指名した。この職位は、前トランプ政権では超強硬派のジョン・ボルトンが務めていた。

 ボルトン同様、ウォルツも好戦的変人だ。ジャーナリストのマイケル・トレイシーは、この発表以来、ウォルツの異常なタカ派ぶりをツイッターで列挙し続けている。ウクライナがアメリカ兵器を使ってロシア領奥深く攻撃する承認や、ウクライナ問題でバイデンが十分積極的にエスカレートしていないという批判や、イラン爆撃の主張や、アフガニスタンからの米軍撤退反対や、イラン、北朝鮮、中国、ロシア、ベネズエラをアメリカに対する世界紛争への「進軍」と呼んだりしたことだ。主流メディアはウォルツを「中国タカ派」と呼んでいるが、様々な点から判断すれば、彼はアメリカの公式敵国全てに対して好戦的なタカ派だ。
 また、共和党下院議員エリース・ステファニックを国連大使に就任させるとトランプ大統領は確認した。この役職は、前政権下では戦争屋ニッキー・ヘイリーが務めていた。ここでも、古いタカ派と新しいタカ派の間に大きな違いはなさそうだ。

 憲法修正第1条の権利の重要性をトランプが口先で主張するのを無視して、大学キャンパスでの言論の自由を抑圧しようと議会で動いたことでステファニク良く知られている。反戦活動家デイブ・デキャンプが説明する通り、彼女はワシントンで最も忌まわしいネオコン系シンクタンクで政治経験を積んだタカ派の沼の怪物で、イスラエルに対するアメリカ軍事支援にいかなる制限を設けることにも反対している。今年初め、ステファニクは実際イスラエルに飛び、イスラエル国会で演説し、アメリカの大学でイスラエルの大量虐殺行為に抗議する人々の「反ユダヤ主義」を止めるのに協力すると誓っていた

 そして今、狂気の戦争狂マルコ・ルビオがトランプ大統領の新国務長官に任命されたという報道があらゆる マスコミを通じて流れている。あらゆる機会を利用して更なる戦争や制裁や虐殺の推進に政治経歴の全てを費やしてきたこの戦争狂以上に、ワシントンの最高外交官の役割にふさわしくない人物を想像するのは実際困難だ。

 これは、今度こそトランプが本当に戦争を終わらせ、泥沼を一掃してくれるだろうという世界中のトランプ支持者の希望を粉砕するはずだ。次期政権の国務省スタッフにイラン強硬派のブライアン・フックをトランプが任命したことや、国防長官にマイク・ロジャースを検討しているという噂も同様に悪い兆だ。中国強硬派エルブリッジ・コルビーが政権内で役割を果たす可能性が高いとタッカー・カールソンが主張しているのも同様だ。

 先日、マイク・ポンペオとニッキー・ヘイリーは次期政権に入れないとトランプが突然発表した際、トランプの反介入主義支持者たちは大声で拍手喝采した。この発表に対して、ポンペオを止めるだけでは不十分で「全てのネオコンと戦争タカ派をトランプ政権から締め出すために最大限の圧力をかける必要がある」とリバタリアン・コメディアンでポッドキャスターのデイブ・スミスがツイッターで述べた。スミスの投稿に対し、ドナルド・トランプ・ジュニアが「賛成!!! やります」とツイートした

 これを見た時、私は下記のようにツイートした。

「彼らの言葉は無視し、行動を見て頂きたい。何年も私は言い続けてきたし、これからも言い続けるつもりだ。彼らの言葉は無視し、行動を見て頂きたい。よく言われる通り、言うは易しだ。」

 今のところ、彼らの行動は、彼らの言葉より多くのことを我々に伝えている。
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    (後 略)

記事原文のurl:https://caitlinjohnstone.com.au/2024/11/12/the-incoming-trump-administration-is-already-filling-up-with-war-sluts/