2024年11月6日水曜日

ジョージアとモルドバでNATOとEUは「ノー(Oxi)」

 マスコミに載らない海外記事に掲題の記事が載りました。
 ウクライナでの明らかな軍事的大失態に直面して、米国とNATOはジョージアを利用してロシアに対する第二戦線を開いて状況を改善しようとしています。彼らはサーカシビリ政権下の2008年にも、同様に突飛な計画でジョージアを利用しようとしましたが、ロシア軍に大敗しました。
 いまのジョージアは当時とは根本的に変わっていて、自国にとって何が最善かの政策判断基準を持った主権主義の愛国者に統治されているし、先般の選挙では与党の主権主義政党「ジョージア・ドリーム」が54%の票を獲得して勝利しています。
 米国が自らの戦略の破綻を他国の犠牲でカバーしようとする作戦はもはや通用しません。
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   11月4日)米国の有力メディアもウクライナの敗北を認めざるをえなくなってきた
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ジョージアとモルドバでNATOとEUは「ノー(Oxi
                マスコミに載らない海外記事 2024年11月4日
              スティーブン・カルガノビッチ 2024年10月31日
                      Strategic Culture Foundation
どうやら、どこの農民も目覚めつつあるようだ。戦略の天才連中は魔法の力を失いつつある。
 ギリシャ語で「Oxi(訳注:発音はオヒ)」は「いいえ」を意味する。10月28日はギリシャとキプロスでは「Oxiの日=「No」記念日=参戦記念日」として祝われる。1940年のその日、ムッソリーニの全権大使がギリシャ政府に最後通牒を突きつけ、枢軸軍に領土を占領させるよう要求した。当時のギリシャ首相メタクサスは、この厚かましい要求に対して「Oxi」という一言で返答した。その後のことは、言うまでもなく歴史だ。

 先週行われた選挙と国民投票で、現代の傲慢な覇権国に、ジョージアとモルドバの国民が本質的に同じメッセージを送ったのだ。欧米諸国がロシアに対して執拗に行っている戦争で、ジョージアとモルドバは犠牲の羊として仕えるように決められていた。ジョージアは特に自滅的な役割が想定されていたドイツや欧州連合の関連従属国より更に破滅的な国家自殺行為をジョージア政府がするよう、欧米諸国は期待していたのだ。

 ウクライナでの明らかな軍事的大失態に直面して、欧米の戦略家連中は、ジョージアを利用してロシアに対する第二戦線を開いて状況を改善する素晴らしい考えを思いついた。2008年に同様突飛な計画で利用しようとした際に、ロシア軍に大敗したジョージア軍が、外国権益のための砲弾の餌食として再び戦闘に駆り出されることとなった





 彼らの計画実現可能性に長い影を落とす重要な詳細を戦略家連中は見落としていた。2008年、ジョージアを統治していたのは連中の傀儡カシだった。現在、状況は根本的に変わっている。彼らの傀儡、フランス生まれのEU市民サロメ・ズラビシリが大統領となっている一方、自国にとって何が最善かの政策判断基準を持った主権主義の愛国者にジョージアは統治されている。もちろん、このような政策基準は、グローバリストの考え方にとって全く忌まわしいものだ。
 彼らの観点からすると、ジョージア選挙は酷く間違った方向に進んだ。与党の主権主義政党「ジョージア・ドリーム」が54%の票を獲得して勝利した。選挙結果は選挙管理委員会に正式に認定された。

 自国の主権問題への不干渉を現在のジョージア政府がどれほど真剣に考えているか、つい最近明らかになった。先週末の選挙を見越して、ガリバシビリ首相は、ジョージアで活動していると言われる約2万のNGO」資金援助の透明性を義務付ける法律を提案し、十分な差で議会が承認した。透明性法が陰謀を公にするのを意図していた外国が支援する陰謀団は即座に発狂した。ズラビシビリ大統領自身外国人で、元フランス外務省職員で、ジョージア語の話し方はゼレンスキーのウクライナ語と変わらないため、この法律の厳格な適用を受ける第一候補だ。愚かにも可決された外国代理人透明性法が正式に発効できるよう署名する大統領の義務を彼女は果たさずゲームを台無しにした。だが淑女らしからぬ妨害の試みは無駄に終わった。この法律には彼女に代わりジョージア議会議長が署名した
 予想通り、透明性法が可決され、暴露され、ジョージアをEUに、そして最終的にNATOに引きずり込むよう命じられている外国が支援する分子は諦めていない。彼らは選挙での敗北を覆して、ジョージアをロシアとの軍事衝突に突入させて、崩壊しつつある欧米諸国のウクライナ戦線を救済しようと本格的カラー革命シナリオに頼っている。10月28日月曜、ジーン・シャープのシナリオを忠実に守り、選挙結果に異議を唱えるトビリシでの大規模抗議行動が計画された

 ジョージアで敗北したことへの怒りを反映して、不利な選挙結果を覆すため全力を尽くすと決意した欧米諸国は、無謀にもジョージアにおける最高位の手駒たるサロメ・ズラビシビリ大統領自身を起用すると決定した。厳密に言えば国家元首で最高法執行官であるジョージア大統領が自国の選挙過程を弱体化させる作戦を指揮したのだ。最近ジョージアで可決された外国代理人法案が緊急に必要なことを示す更なる証拠が必要だろうか。ロシア干渉の「証拠はない」と率直に認めながら、ズラビシビリ大統領(英語圏の読者は「前兆」と言いたくなるだろう)はベネズエラのように鎮火するかもしれない内乱の最前線に自分と自分の事務所を置いている。あるいはジョージアを不安定化させて、最終的にロシアとの自殺的戦争を扇動する用意がある傀儡政権を樹立するかもしれない。まさにそれこそが、外国が扇動したこれら騒乱が実現するために起こされた理由だ。

 モルドバでも一連の同様の出来事が起きた。ジョージアでの投票の一週間前、モルドバのEU加盟に関する国民の立場を確認するため、憲法改正の国民投票が行われた。この国民投票はEU加盟後に通常行われるNATO加盟への足がかりとして、親欧米傀儡政権にとって重要なものだった。投票手続きを不正操作するため極端な予防措置が取られた一方、ジョージア同様、モルドバを「欧州の道」から逸らそうとロシアが干渉したと声高に主張された。だが政治評論家マルコ・ガシックが主張する通り、典型的な、モルドバに対するロシアの干渉という非難には一片の証拠もない

 手続きの根本的不正を強調するかのように、数十万人と推定されるロシア在住モルドバ国民は国民投票参加を禁じられたが、欧州連合在住者は参加が認められた。だが、あらゆる策略にもかかわらず、国民投票主催者にとって結果は政治的大惨事になった。これは数学的には、ある種「勝利」だったが、その薄弱さゆえに親EU勢力にとって道徳的かつ政治的敗北だった。全ての投票を数えた公式データでは賛成票は50.46%、反対票は49.54%だった。貧しいモルドバ人でさえ、もはや「欧州」という作り話は信じていない
 どうやら、どこの農民も目覚めつつあるようだ。戦略の天才連中は魔法の力を失いつつあり、連中の無能さと知力の低下に関するAndrei Martyanovアンドレイ・マルチャノフの厳しい評価を再び裏付けている

記事原文のurl:https://strategic-culture.su/news/2024/10/31/in-georgia-moldova-its-%ce%bf%cf%87%ce%b9-for-nato-and-eu/