2026年8月27日木曜日

ICC「制裁」を非難 超党派人権議連が声明/断固抗議し撤回迫れ

 日本は国際刑事裁判所(ICC2002年設立の分担金の最大拠出国です高市首相は1月日本人初の所長を務める赤根氏智子と首相官邸で会談し「力強い支援」を約束した経緯があります。
 ところが19日早朝にトランプが赤根氏を制裁対象に指定したとの報道が駆け巡り、フランスや欧州連合(EU) 国連などは相次い‌で非難や懸念を表明しました。
 仏外務省報道官は声明で「フランスは、ICCとその職員、そして裁判所を支える市民社会組織に対して取られるあらゆる形態の脅迫と強制手段を糾弾する」と表明しました。EUのフォンデアライエン委員長と欧州理事会の‌コスタ議長ICCを支持すると表明しへの投稿で「ICCと赤根智子所長、そしてその使命を守る当局者らと固く連帯する」ICCは外部の圧力を受けることなく独立して職務を遂行できなければならないと訴えました。
 しかし、高市首相は夕刻になってからようやく「大変残念に思っている」と述べただけで、ICCへの支援や米国ヘの抗議は一切口にしないという、腰抜けの対応を示しました。
人権外交を超党派で考える議員連盟24日 総会を開き、米トランプ政権がICCの赤根所長らを制裁対象にしたことを非難し、高市首相らが「残念」と述べるにとどまり、「抗議の言葉も、撤回の要求もなく日本が送り出した所長を守り抜く意思を示す言葉もないと批判する声明を議決しました。
 日本共産党の小池晃書記局長は24日、国会内で記者会見し、ただ、「大変残念」(高市早苗首相)、「必要な支援を行う」米原稔官房長官)と述べるだけの政府の対応を厳しく批判し「必要な支援というのであれば日本がトランプ政権に対して不当な制裁に断固抗議し撤回せよと迫ることが、この問題を解決する必要不可欠な支援になる」と強調しました。
 しんぶん赤旗の4つの記事を紹介します。
           ~~~~~~~~~~~~~~~~~~
高市外交 自民からも批判 米国のICC「制裁」対応巡り
                       しんぶん赤旗 2026年8月25
 米国による国際刑事裁判所(ICC)の赤根智子所長への制裁などを巡り、政権の対応に批判が出ています。
 ICC問題では唯一の同盟国に気兼ねして非難や抗議をせず、高市早苗首相が「残念」と言及しただけでした
 自民党本部で21日開かれた外交部会などの合同会議。出席者からは「米国に制裁撤回を求めるべきだ」「赤根氏を守らないといけない」と政府への不満が続出しました。
 日本は、ICC分担金の最大拠出国。首相は1月、日本人初の所長を務める赤根氏と首相官邸で会談し「力強い支援」を約束した経緯があります。
 しかし、19日早朝に赤根氏が制裁対象に指定されたとの報道が駆け巡っても、政府の動きは鈍く、首相がようやく口を開いたのは午後6時すぎ。「大変残念に思っている」と述べ、ICCへの支援や米国ヘの抗議は一切口にしませんでした。欧州各国が赤禍氏らへの支持を続々と表明したのとは対照的です。
 閣僚経験者は「首相の発信は全然足りない」と指摘。国際人権団体アムネスティ・インターナショナルのカラマール事務総長は(旧ツイッター)で、日本政府の発信について 「かなり弱い」と嘆きました。


ICC「制裁」を非難 超党派人権議連が声明
                       しんぶん赤旗 2026年8月26日
 人権外交を超党派で考える議員連盟の第29回総会が24日、国会内で開かれました。総会は、米トランプ政権が国際刑事裁判所(ICC)の赤根智子所長らを制裁対象にしたことを非難する声明を議決しました。
 声明は、「ICCの管轄権は、国際法上正当に尊重されるべきである。異論があるとしても、法の土俵で主張すべきものであり、個人制裁を通じて国際司法機関の解体をめざすような手法は到底許されるものではない」として、制裁を「最も強い言葉で非難」しています。
 国連、欧州諸国や、今回、赤根氏とともに制裁対象になったセイエ上級公判弁護士出身のセネガルなどが、制裁不同意やICCへの連帯などを表明するなか、日本政府は高市早苗首相らが「残念」と述べるにとどまったと指摘。「抗議の言葉も、撤回の要求もない」「ICCの重要性を改めて世界に訴える言葉も、日本が送り出した所長を守り抜く意思を示す言葉もない」「日本の反応は諸国と比べ格段に弱い」と批判しました。
 その上で、(1)制裁への抗議と即時撤回要求(2)米政府への直接の申し入れ(3)金融面での支援―などを日本政府に要請しました。
 総会では、赤根氏のメッセージも紹介されました。同氏は、「ICCの存続と世界の法の支配を守り抜いてほしい」と訴えました。
 総会には、日本共産党から小池晃書記局長が出席しました。


米のICC所長「制裁」に小池氏 断固抗議し撤回迫れ
                       しんぶん赤旗 2026年8月25
 日本共産党の小池晃書記局長は24日、国会内で記者会見し、国際刑事裁判所ICC)の赤根智子所長らを制裁対象に加えると発表した米トランプ政権に対し、「大変残念」(高市早苗首相)、「必要な支援を行う」米原稔官房長官)と述べるだけの政府の対応を厳しく批判しました。「必要な支援というのであれば日本がトランプ政権に対して不当な制裁に断固抗議し撤回せよと迫ることが、この問題を解決する必要不可欠な支援になる」と強調しました。
 社会での法の支配を支える土台とも言える機関だとし、高市首相も今年1月に赤根所長が表敬訪問した際に、自身の(旧ツイッター)で「ICCは重大な犯罪行為の撲滅と予防のための国際刑事法廷」として「法の支配の要を担っている」「これからもしっかり支援していく」と投稿していたと指摘。「それなのに、『制裁』を黙認するということは許されるのか」と批判ました。
 国連やEUを含め世界各国が米トランプ政権の制裁を厳しく批判し撤回を求めており、それらが世界の声だと強調。赤根所長が「存続確保に力を貸してほしい」「日本と日本の皆様の支援が重要な鍵」と訴えていることを紹介し、「ICCへの最大の資金拠出国でもある日本は先頭に立ってトランプ政権に制裁の撤回を求める資格も責任もある」と主張しました。


ICC所長に「必要な支援」 官房長官が弁明
                       しんぶん赤旗 2026年8月25
 木原稔官房長官は24日の記者会見で、国際刑事裁判所(ICC)の赤根智子所長に米国の制裁の影響が指摘されていることに関し、「意思疎通を行いながら必要な支援があれば、しっかりとやっていく」と強調しました。

 政府対応への「弱腰」批判や制裁解除の働き掛けについて問われると「必要な支援を行うことに尽きる」と弁明しました。