2024年10月9日水曜日

09- ホワイトハウス、レバノン政策に介入し、更なる爆撃を誘発

 Moon of Alabama(アラバマの月)紙に掲題の記事が載りました。
 イスラエルはついにレバノンに地上侵攻を始めましたがそれはイスラエルの暴走とは言い切れず、「むしろホワイトハウスがヒズボラ攻撃を続行するよう促している」と述べています。
 戦争国家・米国はやはり戦争国家のイスラエルの行為には何でも賛成のようです。
 ところでレバノンとヒズボラを一体に見がちですが、米国や西側の見方はそうではなく、ヒズボラがイスラエルによって殲滅されればレバノンが主権を回復し、御し易くなると見ているようです。
 現状は空爆でイスラエルがヒズボラを圧倒していますが、18年前の地上侵攻ではヒズボラが圧勝しているので果たしてどうなりますか。
           ~~~~~~~~~~~~~~~~~~
ホワイトハウス、レバノン政策に介入し、更なる爆撃を誘発
                マスコミに載らない海外記事 2024年10月7日
                    Moon of Alabama 2024年10月4日
 最近で最も愚かな考えの一つをワシントン・ポストのCIA・政権広報担当デビッド・イグナティウスが広めている。  

 アメリカにはレバノンの主権再建を支援する可能性がある- (アーカイブ)
 イスラエルによるヒズボラ壊滅により、安全保障の空白が生じている。
 過去一年、イスラエルを抑制し、中東紛争を緩和させるのにバイデン政権外交は失敗してきた。だが政権には、レバノン軍を支援して、ヒズボラ崩壊で生じた空白を埋め、レバノン政府の主権を回復するための建設的な関与の新たな機会がある。

 コラムを嘘で始めれば、結論も想像が付く。バイデン政権はイスラエルを「抑制できなかった」のではなく、イスラエルにヒズボラ攻撃を続行するよう促しているのだ。  

 ここ数週間、紛争終結に向けた外交交渉に応じるよう説得するため、イスラエルの軍事的焦点をヒズボラ対策で北部に移すというイスラエルのベンヤミン・ネタニヤフ首相の幅広い戦略にアメリカは同意しているとアモス・ホッホシュタイン大統領顧問とブレット・マクガーク・ホワイトハウス中東担当調整官がイスラエル高官に伝えたと当局者がポリティコに語った。

 イグナティウスが宣伝したがっているレバノン軍は名目上の兵力は約8万人だ。だがアメリカの影響力で、軽武装で訓練もほとんど受けておらず、強力な敵に対し役に立たない。レバノン軍の戦闘力は、量的にも質的にもヒズボラ兵士より遙かに劣る。
 イグナティウスは、こう夢想している。  

(先週のハサン・ナスララ殺害に至った)イスラエルによるヒズボラ首脳部排除は、レバノンに安全保障の空白を生み出した。衝撃を受けたヒズボラ下級幹部は、確実にその空白を埋めたいと願っている。だが、一世代ぶりに、適切な支援を得て、レバノン軍がレバノンの安全保障と国境を掌握する本物の可能性が現実味を帯びている。

 「ヒズボラ崩壊」は帝国主義者とシオニストの夢物語だが現実とは何の関係もない。最近レバノン南部侵入を試みたイスラエル軍に聞けばわかる。いわゆる「治安の空白」が連中に全力で打撃を与えた。  

 木曜午後、レバノンの町オダイセ郊外でイスラエル軍はロケット弾攻撃を受けた。この町は、前日イスラエル軍が血なまぐさい待ち伏せ攻撃に遭った町の一つだ。
 その少し前、ヒズボラの数百発の誘導ミサイル攻撃もナトア入植地のメルカバ戦車を襲った。
 「2024年10月3日木曜正午、敵イスラエルの歩兵部隊がヤロウン町の墓地に向かって侵入しようとした際、前進する部隊にイスラム抵抗運動ムジャヒディンがセッジール爆弾を爆発させ、死傷者を出した」とヒズボラは10月3日に21回目の声明を発表した。
 その少し前、戦闘員が「2024年10月3日木曜正午、マルーン・アル・ラス町タルティラ地区で町の西側を迂回しようとしていたゴラニ旅団部隊に爆弾を爆発させた」とヒズボラは発表した。
 声明で、ゴラン旅団の隊員らが死亡または負傷したとヒズボラは付け加えた。

 過去数日間の「安全保障の空白」に、シオニスト植民地に向け数百発のミサイルを発射することにも成功した。
 イスラエルのハイファ、カルメル山麓やハデラ地域で警報が鳴り響いた。その中には、ベンヤミン・ネタニヤフ首相が私邸を所有する裕福な海辺の町カイサリアも含まれ、戦争が始まって以来初めて警報が鳴った。
...
 ハイファやアッコという都市を含むイスラエル北部をヒズボラは早朝から繰り返し攻撃した。ロケット弾もアッパーガリラヤに着弾し、被害は出たが負傷者はいなかった。
 ホワイトハウスの考えは、どうやら、いかなる現実にも阻止されないようだ  

 レバノンにバイデン政権は「大きな好機」を見出していると政府高官が今週私に語った。しかし、レバノンが主権を取り戻すためには、ヒズボラがまだ混乱状態にあるうちに、バイデン政権は迅速かつ断固とした行動を取らなければなるまい。
 数十年にわたり、レバノン軍支援プログラムによって、国防総省は、この役割の訓練を行ってきた。4か月足らず前、レバノン軍司令官ジョセフ・アウン将軍を国防総省がワシントンとフロリダの中央軍本部に迎えた。
 6月中旬のアウン大統領の訪問時に「イスラエルとヒズボラ間で交渉される将来の緩衝地帯を監視するため、レバノン軍が国境近くに展開できる部隊を用意したいとバイデン政権当局は望んでいる」とアル・モニター通信社は報じた。

 レバノン軍部隊は既に国境付近に展開している。彼らを頻繁に殺害しているイスラエル軍と彼らはあまり友好的ではない。
 木曜日、国境を越えようとしたイスラエル兵を撃退したとヒズボラは発表したのに対し、南レバノンに対する別々の攻撃でレバノン軍兵士2人が死亡したとイスラエル軍は発表した。
 声明で、ビント・ジュベイル地域の軍事拠点に対するイスラエル軍の攻撃で兵士1人が死亡したと軍は述べ、兵士らが砲撃地点に反撃したと付け加えた。
 この基地が「直撃」を受けたため、これは昨年10月以来のイスラエル軍の砲火に対する初の反撃だと軍当局者はAFPに語った。
 木曜日のイスラエル軍攻撃で死亡したレバノン兵士はこれで二人目となった。
 同日、タイベ村でレバノン赤十字と共同で避難・救助活動を行っていた際、敵イスラエルによる攻撃で兵士一人が死亡、もう一人が負傷したと軍は発表した。
 自分の夢を裏付けるため、とうの昔に信用を失っているレバノン人ネオコンの言葉をイグナティウスは引用している。  

 日曜日、カーネギー財団ウェブサイト「Diwan」への投稿で、ベテランのレバノン人ジャーナリスト、マイケル・ヤングがナスララ死後の動向を解説した。ヒズボラの「抵抗の論理」と「国家の論理」を対比し、後者は「レバノン国家を無視した武装集団によって破滅に追い込まれた国に押し付けられている」と彼は述べた。
 多くのレバノン人の見解では「信頼性と幅広い国民の支持を維持している唯一の国家機関はレバノン軍だ」とヤングは書いている。

 イグナティウスとは異なり、レバノン軍を国家権力に据える妥当な方法はないとヤングはみている。レバノンで最も影響力ある政治家は現国会議長ナビ・ベリだ。彼のアマル党はヒズボラと同盟を結び、ヒズボラの票に依存している。ベリの支援がなくして、レバノンの権力配分に、いかなる変化もあり得ないとヤングは書いている。
 だが不可能なことが可能か少なくとも試す価値はあるとイグナティウスは主張する。
 ヒズボラの暴力的抵抗幻想にうんざりしている国民の支援を受けた強力な軍隊を擁してのレバノン再建は実現可能な目標だ。それには規律あるアメリカの取り組みと政治意志が必要だ。しかし、それはジョー・バイデン任期最後の数か月と、後継者にとって、やりがいある仕事だ。
 だから、海兵隊を派遣してレバノン空軍を支援し、アメリカ大使館からの賄賂でレバノンの政策を操ろう。
 約30年前、アメリカはそうした愚かなことを試みた。その結果、アメリカ大使館と海兵隊宿舎が爆破された。
 一体なぜ今似たような戦略を採用し、それで似たような結果を招く可能性が高いことが賢明だと信じているのか、私には全く理解できない。

 追加:イグナティウスのコラムは、どうやら偶然ではなさそうだ。Axiosが下記を投稿した。
 スクープ:アメリカはヒズボラの弱みにつけこみレバノン新大統領選出を狙っている。
この愚かさは痛い。
記事原文のurl:https://www.moonofalabama.org/2024/10/white-house-to-meddle-in-lebanese-policies-provoking-more-bombings-.html#more

2024年10月7日月曜日

「パレスチナの解放を」 ガザ侵攻1年 全国各地で抗議

 ガザ侵攻が開始されてから1年、イスラエルのジェノサイドに対する抗議行動が全国各地で実施されました。東京都渋谷区では「ジェノサイドの1年、抵抗の1年」をテーマに呼びかけられた行動に、1200人が参加。雨の中、「フリー・パレスチナ」「パレスチナの解放を」とコールしながらパレードしました。

 しんぶん赤旗とレイバーネット日本の記事を紹介します。
           ~~~~~~~~~~~~~~~~~~
「パレスチナの解放を」 ガザ侵攻1年 全国各地で抗議
                       しんぶん赤旗 2024年10月6日





イスラエルによるパレスチナでの占領と虐殺に抗議する人たち=5日、東京都港区




 イスラエルによるパレスチナ・ガザ地区への侵攻開始から1年になるのを前に5日、ジェノサイド(集団殺害)に対する抗議行動が全国各地で実施されました。東京都渋谷区では「ジェノサイドの1年、抵抗の1年」をテーマに呼びかけられた行動に、1200人(主催者発表)が参加。雨の中、「フリー・パレスチナ」「パレスチナの解放を」とコールしながらパレードしました。沿道では共感して飛び入り参加する人や、涙を流しながらピースサインを振る人もいました。
 参加したハニン・シアムさん(27)は、「ガザのジェノサイドから1年。その抗議のために参加しました。イスラエルによる抑圧は76年以上の年月があります。もっと政府に訴えていかないといけない」と話しました。
 2015年に来日したパレスチナ人のモハメド・バラジャンさんは、ガザに家族がいるといい、「メディアで取り上げている様子はわずか1%程度だけです」と指摘。「みんなテントで暮らしているし、食べ物もなく90%の人は生きられない」と訴えました。
 神奈川県から参加した女子大学生は、「学校で紛争地が多いことを習っていたが、実際に見てとてもショックを受けた。何かしたいと思いSNSを見てデモに参加した」と述べ、一緒に来ていた友人も「パレスチナ情勢を止めないといけない。自分ができることはデモで声を上げることだと思う」と話しました。


ガザへの虐殺をやめろ! 沈黙するな!~パレスチナ連帯で渋谷デモ
                      レイバーネット日本 2024-10-05
堀切さとみ

→動画(11分)

 10月5日。東京・渋谷でパレスチナのための全国連帯アクションが行なわれた。雨の中、国連大学の横にある都民の城に、長い長い列が出来た。
「一年たっても虐殺は止まらなかった。まさかこんなに長く続くなんて」「とにかく何か行動したくてやってきた」  老いも若きも、そして子どもたちも、国籍を超えた人々が集まった。











 デモの出発時間である14時を過ぎても、なかなか前に進まない。いったい幾つの梯団があるのか。どこまで行けば先頭にたどり着けるのか。

 「フリー、フリー、パレスチナ!」「虐殺やめろ」「東京、東京、沈黙するのか?」「するなよ黙認! 黙るは殺人!」
 思い思いのプラカードを掲げ、パレスチナの歌をうたう梯団も。沿道の注目は高く、特に海外の人たちがエールを送っていた。

 ガザでは殺されたうちの七割が子どもだと言われている。デモに参加する中には、お父さんに肩車された子どももいた。「パレスチナの子どもの未来を返して」と手描きしたプラカードを掲げていたのは小学六年生だった。学校でパレスチナのことを教わって、今日のデモに参加したという。

戦争を自分のために利用 ネタニヤフ首相(しんぶん赤旗)

 元イスラエル外務省政策企画部長で、国家安全保障会議の元副議長でもあるエラン・エツィオン氏が、「ネタニヤフ首相は戦争を国益のためではなく自身の政治的利益のために利用している」と述べました。しんぶん赤旗が電話で聞きました。

 イスラエルでは今回の戦争が始まる前からネタニヤフ氏の退陣を求める運動が起きていました。それは彼が収賄、詐欺、背任の罪で起訴されて裁判にかけられていて、有罪になれば投獄される可能性もあるからです。なんとか戦争を継続することで首相の座にとどまり、必死に裁判から逃れようとしているわけです。
 彼は「2国家解決策」には絶対反対の立場で、いまはイランと米国を地域戦争に引きずり込み、直接争わせようとしています。

 自らの利益のために、既に4万数千人(実際はこの数倍と言われる)のパレスチナ人を殺害した上に、さらにレバノンやイランにも戦線を拡大するとは、良心と正常な判断力を持つ人間のやることではありません。米国や西側の首脳たちは何故 制止しようとしないのでしょうか。

 併せてしんぶん赤旗の関連記事を紹介します。
           ~~~~~~~~~~~~~~~~~~
戦争を自分のために利用 (シリーズ ガザ 世界と1年)
                       しんぶん赤旗 2024年10月6日
 イスラエルのネタニヤフ政権はイスラム組織ハマスとの停戦合意を拒否し続け、人質の解放も実現できず、ガザでは人道的大惨事を引き起こしています。元イスラエル外務省政策企画部長で、国家安全保障会議の元副議長でもあるエラン・エツィオン氏は、ネタニヤフ首相は戦争を自身の政治的利益のために利用していると指摘します。電話で聞きました。
                               (カイロ=秋山豊)

元イスラエル外務省政策企画部長 エラン・エツィオン氏
 イスラエルでは人質解放の実現と停戦を求めて多くの人がデモを行ってきました。ネタニヤフ首相はこの声を聞かず、軍事作戦を続けてきました。彼が停戦を拒否しなければ人質の解放は可能だったはずです。
 ネタニヤフ氏は国益のために行動していません。ガザとレバノンでの軍事作戦を自分の政治的利益のために利用しています。

国民は選挙望む
 世論調査によると国民の多数が早期選挙を望んでいます。ネタニヤフ氏は多くの人に退陣を求められながら、極右や入植者を取り巻きにし、イスラエル史上最も過激な政府を率い、統治を続けようとしています。
 イスラエルでは今回の戦争が始まる前からネタニヤフ氏の退陣を求める運動が起きていました。彼は収賄、詐欺、背任の罪で起訴されて裁判にかけられています。有罪になれば投獄さ
れる可能性もあります。
 ネタニヤフ氏はこれを阻止するために民主主義を破壊し、最高裁の権限を弱める法改定も行いました。今も首相の座にとどまり、必死に裁判から逃れようとしています。

調査委設置拒否
 ネタニヤフ氏が恐れていることがもう一つあります。ハマスは昨年10月7日にイスラエル国民を虐殺しましたが、この事態が起きた原因や、政府のその後の対応なとを調査し、責任の所在を明らかにすることです。
 この1年、ネタニヤフ氏は調査委員会の設置を拒んでいます。自分の責任が追及されて政治キャリアに大きな傷がつく代償を払うことになるからです。
 ネタニヤフ氏は戦争を拡大し、レバノンで(イランが支える武装組織)ヒズボラの指導者ナスララを殺害しました。その戦果にイスラエル政府は有頂天になったと思います。それは悲劇をもたらす危険な幻想です。
 イランは報復としてイスラエルにミサイルを発射しました。ネタニヤフ氏はイランと米国を地域戦争に引きずり込み、直接争わせようとしているのだと思います。
 ネタニヤフ氏は11月の米大統領選でトランプ氏が選ぱれた方が好都合たと考えているはずです。彼はバイデン米政権が仲介に加わる停戦交渉を否定することで、トランプ氏からの支持を再び得ようとしています。
 私はより困難な状況になったとはいえ、イスラエルとパレスチナ双方に紛争の平和的解決を求める人が大勢いると信じています。
 しかしネタニヤフ氏は2国家解決策には絶対反対の立場です。彼はパレスチナ国家の樹立を阻むことを目的にし、和平を妨げてきました。この点もネタニヤフ氏が退陣させられるべき理由の一つです。


レバノンで軍事作戦継続 イスラエル軍
                       しんぶん赤旗 2024年10月6日
【エルサレム=時事】イスラエル軍は5日もレバノンでの軍事作戦を続け、首都ベイルート南郊では爆発音が響きました。イスラム教シーア派組織ヒズボラも5日、南部の町に侵入しようとしているイスラエル軍と交戦していると明らかにしました。ロイター通信が伝えました。
 イスラエル軍は4日の声明で、地上侵攻開始後、ヒズボラの戦闘員やテロ関連施設など2000以上の標的を攻撃し、司令官ら約250人を殺害したと発表。イスラエルのメディアは、同国の治安高官が激しい戦闘は2~3週間で終わるとの見通しを示したと伝えました。
 攻勢を強めるイスラエルに対し、ヒズボラは4日もイスラエル領内へ向けて220発以上の飛翔(ひしょう)体を撃ち込むなど徹底抗戦の構えを崩していません。
 ロイターによれば、レバノン政府はイスラエルとの戦闘の死者が過去1年間で2000人を超えたと発表。大半が戦闘が激化したこの2週間の死者といいます。
 一方、イスラエル軍は4日、同国北部での戦闘で兵士2人が死亡したと発表。イスラエルのメディアによると、3日にイラクから発射されたドローンによってイスラエル占領地ゴラン高原にある軍の基地が攻撃を受け、他に24人が負傷しました。イラクの親イラン武装組織の連合体「イラクのイスラム抵抗運動」が攻撃したと主張しており、イスラエルが反発してイラク領内へ報復する可能性もあります。


対イラン報復容認 バイデン・トランプ両氏
                       しんぶん赤旗 2024年10月6日
国際社会の努力に逆行
 バイデン米大統領とトランプ前大統領は、イスラエルが検討するイランヘの報復攻撃を容認する発言を行っています。外交を通じたに逆行する動きです。
 バイデン氏は4日の記者会見で「イスラエルは攻撃に対抗するあらゆる権利を持つ」「私なら油田を攻撃する以外の選択肢を検討する」と述べ、油田以外が対象なら報復しても構わないという認識を示しました。バイデン氏は2日には核施設を狙った報復への反対を表明しましたが、この時もイスラエルには反撃の権利があると強調しました。
 ー方、「力による平和」を公約にして11月の大統領選に臨む野党共和党のトランプ氏は4日、イランの核施設を「攻撃するべきだ」と主張しました。核施設攻撃に反対したバイデン氏は「間違っている」と批判し、報復をけしかけました。
 国連安保理の非常任理事国10カ国は4日、中東での暴力の連鎖を非難し、外交的解決が唯一の適切な道であると強調した共同声明を出しました。グテレス国連事務総長も2日の安保理会合で「一つのエスカレーションが次のエスカレーツョンの口実となる」と懸念を示し、各国に自制と緊張緩和を要請しています。


イスラエル攻撃を正当化 イラン最高指導者
                       しんぶん赤旗 2024年10月6日
【イスタンブール=時事】イランの最高指導者ハメネイ師は4日、首都テヘランで演説し、イスラエルに加えた大規模なミサイル攻撃を「シオニスト(イスラエル)に対する最小限の懲罰だ」と正当化しました。イスラエルが明言している報復攻撃には「義務を果たすため、ためらわず、急ぎもしない」と述べ。再反撃する可能性を示唆しました。
 ハメネイ師は、イスラエルが「暗殺や破薯、爆撃を勝利の証しだと考えている」と非難。ヒズボラなどには「連携を強め、侵略者に抵抗せよ」と訴えました。
 イランのアラグチ外相は4日、空爆にさらされるレバノンの首都ベイルートを訪れ、ミカティ首相らと会談。イラン外務省報退官によると、人道支援恕環として食料や医薬品10トン分を引き渡すといいます。

心に刺さらぬ野田新代表の言葉(植草一秀氏)/選挙日程は岸田内閣が決定 ~

 植草一秀氏が掲題の記事を出しました。
 石破氏が自民総裁選の決選投票を逆転で制することが出来たのは、旧岸田派の票が石破氏に流れたことと、菅氏も小泉支持議員に決選投票では石破氏支持を指示したからでした。
 いまメディアによって驚くような石田首相叩きが展開されている背景には、高市氏を推した勢力が激しい石破茂攻撃を展開していることと、日本支配を容易にする(小泉)首相誕生を希望した米国の意向があると述べています(高市氏が圧倒的に党員票を集めることが出来たのは、青山繁晴議員が毎年獲得してきた「ネトウヨ」党員の支持によるものと言われています)。
 高市氏は「金融緩和と積極財政」=「弱肉強食化を推進するアベノミクス」の支持者で「ネトウヨ」党員もそれを熱烈に支持していますが、激しいインフレと日本円暴落をもたらす「アベノミクス」は、ハゲタカ資本などが熱望しこそすれ、日本にとって「害悪」に他ならないことは、植草氏が常々述べているところです。
 そして来る選挙では主権者は ・自公、・立民を軸にする第二自公、・反自公の第三極、の三者のなかから支援対象を選択する必要があるものの、野田佳彦氏が新党首に就任した立民は掲げる政策路線は自公と相違がなく、自公、第二自公とは異なる「反自公の第三極」勢力の躍進が求められると述べています。
 
 併せてSmart FLASHの記事〝「詐欺集団」「騙された」石破茂 「裏金議員」公認に国民激怒…総選挙で単独過半数割れなら総裁選やり直しの仰天プランも″を紹介します。
 自民党関係者が明かしたこととして、「党役員では、森山裕幹事長が絶大な権力を持っている。そもそも総選挙の日程は岸田政権下ですでに決められていて、石破さんだけが知らなかった。そして、幹事長人事は森山さんでいこうと党内では決まっていた。安倍政権から続いた官(邸)高党低が完全に一変し、今は岸田前首相をはじめとする党内の権力が非常に高まっている。そういう意味では、石破さんは気の毒」などと、記されています。

 また日経新聞によれば石破首相は6日、自民党派閥の政治資金パーティーをめぐる不記載があった議員の衆院選の対応について、党の処分が継続中なら政治倫理審査会で説明責任を果たしている場合を除き非公認にする、不記載議員は公認する場合も比例代表への重複立候補を認めない、などを骨子とする方針を固め、「結果として相当程度の非公認が生ずることとなるが、国民の信頼を得る観点から公認権者として責任を持って、9日には最終的に判断していく」と語りました。併せて紹介します。
           ~~~~~~~~~~~~~~~~~~
心に刺さらぬ野田新代表の言葉
               植草一秀の「知られざる真実」 2024年10月6日
衆議院が10月9日に解散され、総選挙が10月15日に公示、10月27日投開票の日程で実施される見通し。
重要なことは日本の主権者が、この選挙にどのように挑むのかである。

自民党総裁選では石破茂氏と高市早苗氏との間で決選投票が行われた。
1回目投票では高市氏が首位に立ったが決選投票で逆転された。
この総裁選は自民党長老の闘いの場でもあった。
当初、当選が有力視された小泉進次郎氏を推したのは菅義偉氏。
小泉氏を決選投票に勝ち残らせるために死力を尽くしたと見られるが小泉氏は3位に後退して初戦敗退した。
自民党副総裁として高いポジションを維持してきた麻生太郎氏は麻生派が支援する河野太郎氏、上川陽子氏、小林鷹之氏が決選投票に残れない情勢を踏まえ、河野太郎氏を見捨てて高市早苗氏支持を指令した。

高市早苗氏は決選投票に残ることができたが決選投票で敗北した。
石破氏を当選させる原動力になったのは岸田派。
派閥を解散したが岸田氏の指示により旧岸田派の票が石破氏に集められた。
この結果、石破氏が決選投票で逆転勝利した。
菅、麻生、岸田の3長老のなかで岸田氏が勝利を収めたと言える。
菅氏は決選投票で石破支持を指示して辛うじて主流派に加わることに成功した。
麻生氏は高市氏が敗北したことを受けて主流派の地位から転落した。

石破新体制が発足したがメディアが驚くような石破叩きを演じた。
背景に日本を支配する米国の意向がある。米国は日本支配を容易にする首相誕生を希望した。
小泉進次郎氏が最適であり、石破茂氏はコントロールが容易でないことから警戒された。
その石破氏が勝利したために激しい攻撃が展開されている。
また、高市早苗氏推しの勢力が激しい石破茂攻撃を展開している。
この勢力は金融緩和と積極財政を主張し、同時に日本の弱肉強食化を推進する。アベノミクス残党勢力だ。

黒田日銀の常軌を逸した金融緩和は激しいインフレと日本円暴落をもたらした。
激しいインフレは債務者に利得を与える。
同時に企業の実質賃金コストを引き下げることから大資本が歓迎する。
日本円暴落は日本乗っ取りを狙うハゲタカ資本が待望するもの。
輸出製造業も日本円暴落で濡れ手に粟の利益を享受する。
ハゲタカ資本、外資、輸出製造業とこの勢力が癒着している疑いが濃厚である。

ところが、高市氏が敗北して石破氏が勝利した。
石破氏勝利で一時的に円高・日本株安が生じたため、この勢力が「石破ショック」と騒ぎ立てて石破新体制を攻撃した。
しかし、石破首相は前のめりの金融引き締め政策をけん制し、為替は再び円安に回帰した。
米国経済指標の影響もあって日本株価は9月27日の高値に接近。
「石破内閣で株価暴落」という図式が消えてしまった。

重要な問題は財政政策の中身を抜本的に改革すること。これが大きな課題として残っている。
主権者は自公、立民を軸にする第二自公、反自公の第三極、の三者のなかから支援対象を選択する必要がある。

立民は野田佳彦氏が新党首に就任したが、掲げる政策路線は自公と相違がない。
消費税減税を否定している。原発を容認している。軍拡を肯定している。
野田氏が指し示す方向は「第二自公」である。
野田氏の方が石破氏よりも右に位置していると見られている。

この野田氏は共産党との共闘を否定している。
また、2009年には消費税増税阻止を声高に叫びながら、2012年に公約違反の消費税大増税法制定を強行した「実績」を有する。
野田氏が石破氏に「公約違反」を攻め立てても、本人が公約違反の標本のような存在だから説得力がない。

自公、第二自公とは異なる「反自公の第三極」勢力を全面支援する主権者が多数存在する。
この勢力の躍進が求められる。
                 (後 略)


「詐欺集団」「騙された」石破茂 「裏金議員」公認に国民激怒…総選挙で単独過半数割れなら総裁選やり直しの仰天プランも
                        Smart FLASH  2024.10.04
「これでは岸田さんが退陣した意味がない」
 報道機関各社が発表した石破新内閣の支持率が軒並み低調であることがわかり、自民党議員のひとりが、こうため息をついた。単純な比較はできないものの、固定電話以外への聴き取り調査を開始した2002年以降の内閣の発足時の結果としては、最低水準にあるという。

 石破茂首相は10月3日、「政権発足時として高くないことは真摯に受け止めなくてはならない」と話し、さらに「裏金の問題について国民のいろいろな思いが払しょくできていない」と述べた。
「総裁選時、石破さんは早期の解散総選挙には否定的でした。ところが、総裁就任直前になって、代表質問を終えたら解散すると宣言した。当初、予算委員会での審議を経た11月初旬の解散を想定していたので、ズレとしては1カ月程度ですが、愚直さ、実直さを評価されていた石破さんですから、有権者の印象はよけいによくないでしょう。

 さらに、致命的とも言えるのが10月3日に朝日新聞が報じた問題です。石破さんは、派閥の裏金事件で処分を受けたいわゆる“裏金議員”に次期衆院選で公認する方針だというのです。石破さんは6日に該当議員への聴き取りをするそうですが、それでガス抜きになるとは思えません」
 SNS(X)にはそんな失望感のコメントが数多く投稿された。
《石破氏て、権力持ったら、今までの歴代よりももっと自民党的だった》
《見損なったな〜!騙された感じだな〜?石破茂自民党総裁は「狸親父」》
《どうやって信頼できると思ってるの?恐ろしいほどの言動不一致やな》
《裏金議員公認や比例重複も公認とかもはや政治家じゃなく詐欺集団ですやん》

 石破内閣の面々は副大臣と政務官がほぼ留任だったことから、「岸田内閣の居ぬき」と自民党関係者は明かす。
「党役員では、森山裕幹事長が絶大な権力を持っているんです。そもそも総選挙の日程は岸田政権下ですでに決められていて、石破さんだけが知らなかった。そして、幹事長人事は森山さんでいこうと、党内では決まっていた。安倍政権から続いた官(邸)高党低が完全に一変し、今は岸田文雄前首相をはじめとする党内の権力が非常に高まっています。そういう意味では、石破さんは気の毒ですね」(同関係者)
 衆院選の投開票日は27日。あと3週間余りだが石破内閣が浮揚する要素はほとんどない。党内では宇野宗祐内閣を超える超短命内閣となる可能性も囁かれる。
「自民党の衆議院議員は258人。裏金議員を公認しなければその時点で、単独過半数を大きく割り込みます。なので、石破さんも公認せざるを得ないのは理解できます。とはいえ、これで仮に単独過半数割れになれば、退陣は必至です。
 党内では、単独過半数割れした場合、林芳正官房長官が臨時代理として内閣を継承し、再度、議員投票で総裁を決め直すというプランまで浮上しています。その場合、次の総裁は加藤勝信氏に内定しているという話もあります。いずれにせよ、石破さんは追い込まれているのは間違いない」(同前)
 いったい何のための総裁選だったのかー。


政治資金不記載、萩生田・高木氏ら非公認に 首相が方針
                        日経新聞 2024年10月6日
自民党の森山幹事長らと協議後、党本部で記者団に話す石破首相(6日午後、東京・永田町)
石破茂首相(自民党総裁)は6日、派閥の政治資金パーティーをめぐる不記載があった議員の衆院選(15日公示―27日投開票)の対応方針を説明した。党の処分が継続中なら政治倫理審査会で説明責任を果たしている場合を除き非公認にする。不記載議員は公認する場合も比例代表への重複立候補を認めない。
党本部で森山裕幹事長らと協議後、記者団に語った。

首相は①党が「選挙における非公認」以上の重い処分を決定した議員 ②「非公認」より軽い処分が継続中で政倫審での説明責任を果たしていない ③地元で十分に理解が進んでいない ―の3つのいずれかの条件で非公認とする考えを示した。
①は党員資格停止中の下村博文元文部科学相、西村康稔元経済産業相が該当する。処分期間を終え4日付で資格が復活した高木毅元復興相も対象になる。
②はいずれも党役職停止中の旧安倍派の萩生田光一元経産相、三ッ林裕巳氏、旧二階派の平沢勝栄元復興相が当てはまる。

首相は不記載があった議員は公認する場合も比例代表の重複立候補を認めないと説明した。これらの方針を決める立場の自民党総裁・四役も比例重複はしない。
首相は記者団に「結果として相当程度の非公認が生ずることとなるが、国民の信頼を得る観点から公認権者として責任を持って最終的に判断していく」と強調した。9日の党選挙対策委員会で最終的に決定する方向だ。
     (後 略)

07- 着眼点と調査力 本領発揮 JCJ賞贈賞式 「赤旗」日曜版に大賞

 5日、しんぶん赤旗日曜版に対して第67回日本ジャーナリスト会議(JCJ)賞が贈呈されました。日曜版のJCJ大賞受賞は20年に続き2回目です。

 受賞の対象は、日曜版が23年から24年にかけて行った「自民党派閥パーティー資金の『政治資金報告書不記載』報道と、引き続く政治資金、裏金問題に関する一連のキャンペーン」であり、公開されている膨大な政治資金報告書から、しんぶん赤旗日曜版の記者や神戸学院大学の上脇博之教授が一つ一つを地道に積み上げて検察の捜査にまでつなげ、『大政治犯罪』であることを明らかにしたものです。
 上脇教授は記念講演を行い、山本豊彦・日曜版編集長が授賞への感謝のスピーチを行いました。
           ~~~~~~~~~~~~~~~~~~
着眼点と調査力 本領発揮 JCJ賞贈賞式 「赤旗」日曜版に大賞
                       しんぶん赤旗 2024年10月6日
 すぐれた報道を表彰する第67回日本ジャーナリスト会議(JCJ)賞の贈賞式が5日、東京都内で開かれました。

 神戸学院大学の上脇博之教授が記念講演。「国民が報道を知ることで新たなアクションを起こしたり、問題を起こした政党・政治家の評価を変えることができる。ジャーナリズムの精神をもって報道機関が仕事を果たすことは、民主主義になくてはならない」と強調しました。
 「自民党派閥パーティー資金の『政治資金報告書不記載』報道と、引き続く政治資金、裏金問題に関する一連のキャンペーン」で2024年度の大賞を受賞した「しんぶん赤旗」日曜版編集部に賞状とトロフィーが贈られました。日曜版のJCJ大賞受賞は20年に続き2回目です。
 JCJは大賞の選考理由として「『しんぶん赤旗日曜版』の報道は、2023年から24年にかけての日本の政治を揺り動かした」と指摘。「公開されている膨大な政治資金報告書から、一つ一つを地道に積み上げ、検察の捜査にまでつなげ、それが大政治犯罪であることを明らかにした」と評価しています。
 選考委員の上西充子さん(法政大学教授)は「政治資金パーティーに違和感を持ったその着眼点と、一つ一つのPDFファイルを丹念に調べ上げた地道な調査力はジャーナリズムの本領を発揮したものと評価できる」と表彰理由を紹介しました。
 そのうえで「裏金議員を公認するかが問題となるなかで“ルールを守る自民党”をウリにしようとしている。しかし、どういうふうにルールを守っていなかったかを思い出しながら自民党の言葉を聞いていかなきゃいけない。そういうタイミングでJCJ大賞を表彰できたのはいいことだし、『しんぶん赤旗』日曜版の報道に注目してほしい」と話しました。
 日曜版の山本豊彦編集長は「裏金問題が自民党の組織的犯罪、『大政治犯罪』であることを、これからも粘り強く追及していきます」とスピーチしました。(スピーチ要旨下掲)


JCJ賞贈賞式 着眼点と強い意思で 山本・「赤旗」日曜版編集長スピーチ(要旨)
                       しんぶん赤旗 2024年10月6日
 第67回日本ジャーナリスト会議(JCJ)賞の贈賞式(5日)で、JCJ大賞を受賞した「しんぶん赤旗」日曜版の山本豊彦編集長のスピーチ(要旨)は以下の通りです。

 2024年度のJCJ大賞に、「赤旗」日曜版の「自民党派閥パーティー資金の『政治資金報告書不記載』報道と、引き続く政治資金、裏金問題に関する一連のキャンペーン」を選んでいただいたことに、心から感謝いたします。
 JCJによる授賞理由についてのコメントは裏金問題の核心を突くものです。「『しんぶん赤旗日曜版』の報道は、2023年から24年にかけての日本の政治を揺り動かした」「公開されている膨大な政治資金報告書から、一つ一つを地道に積み上げ、検察の捜査にまでつなげ、それが大政治犯罪であることを明らかにした」と、裏金問題が「大政治犯罪」であることをズバリ指摘しています。
 裏金問題で、岸田政権は倒れました。石破政権が誕生しましたが、裏金問題が「大政治犯罪」であるとの認識を持っているのでしょうか。
 日曜版(10月6日号)では、石破派も「裏金」疑惑があるとのスクープを打ちました。ただちに神戸学院大学教授の上脇(博之)さんが告発してくれました。
 裏金問題は、一部の議員の問題ではありません。自民党の組織的犯罪、「大政治犯罪」であることをこれからも粘り強く、追及していきます。

本質見極め
 メディアの取材で「裏金取材は何人のチームでしたのですか」とよく聞かれます。基本的には、この会場に来ている山田健介デスクと笹川神由(かみゆ)記者の2人です。
 日曜版編集部は4年前、「安倍晋三首相の『桜を見る会』私物化スクープと一連の報道」でJCJ大賞をいただきました。今日、選考委員としてお話をしていただいた、上西充子さん(法政大学教授)が、「桜を見る会」報道でのJCJ大賞受賞について談話をくださいました。「『赤旗』日曜版が違ったのは、この問題を安倍政権による『私物化』の問題だととらえ、報じるべきだと考えたことです。漫然と取材をしているだけでは、こうした問題意識を持つことはできません。『私物化は安倍政権の本質』と見極めたその着眼点が、JCJ大賞として評価されたのだと思います」
 ここで上西さんが言われた着眼点、問題意識の問題は、今回の裏金報道でも同じです。

 私たちは、長年、政治資金パーティーを追っていました。なぜなら、政治資金パーティーは企業・団体献金の大きな「抜け穴」となっていたからです。なぜ、企業・団体献金にこだわるのか。企業・団体献金は、政治をカネでゆがめる、民主主義にとって重大な問題だと思っているからです。

市民と連携
 ではどのようにして、裏金事件の端緒となった「自民党5派閥が、大口購入者2500万円分を不記載にしていた」というスクープにたどりついたのか。
 派閥の政治資金を調べる場合、ふつうは、派閥の政治資金収支報告書を調べます。しかしそこを調べても、不記載にした分は当然、載っていません。そのため、支出した側の政治団体を調べることにしました。しかし、政治団体の数は全国で約6万あります。
 上脇さんが「気が遠くなるような地道な作業」と言うほどです。
 政治資金パーティーは企業・団体献金の大きな「抜け穴」という視点、政治をカネでゆがめる企業・団体献金を禁止させるという、強い意思があったからできました。
 ジャーナリストの田原総一朗さんは「『赤旗』が裏金問題を追及できるのは、日本共産党が党員の活動によって支えられていて、裏金に無縁でいられるからだ」と語ってくれました。企業・団体献金も政党助成金ももらわず、歯を食いしばって自前で財政をつくっている日本共産党の機関紙だからできたと思っています。
 裏金事件の報道では、上脇さんをはじめとする専門家や市民のみなさんとの連携の大切さを痛感しています。上脇さんのしつこいほどの刑事告発があってはじめて東京地検特捜部が動き、裏金事件として立件したと思っています。
 これからも私たちは市民のみなさんと連携し、権力監視をつづけていくことをお約束し、受賞のあいさつといたします。