与野党が対決した仙台市長選挙は23日に投票が行われ、無所属の新人で民共が推す元衆議院議員の郡和子氏が、自公の推す菅原裕典氏を16,000票あまり引き離して当選しました。
党の総力を挙げて菅原候補を応援した自民党は、都議選に続く連敗だけに危機感が広がり、ある党幹部は「支持率は下がる。選挙には勝てない。トップを代えなくちゃ次の衆院選は戦えない」と述べ、中堅議員は「強引な政権運営のつけが出ている。内閣改造しても駄目だ」と手詰まり感を口にしました(朝日新聞)。
民進党は今回も当初は郡氏への目立った応援は控えていましたが、郡氏の優勢が伝わると、枝野幸男前幹事長らが相次いで応援に駆けつけ政権批判を繰り広げました。共産党は組織をフル稼働させて郡氏の勝利をもたらしました(産経新聞)。
この余勢をかって30日に投票日を迎える横浜市長選でも野党候補を勝利させたいものですが、連合が自公の推す林現市長側についているため、民進党は自主投票ということです。本当に頼りにならない政党です。
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仙台市長選 新人の郡氏が初当選
NHK NEWS WEB 2017年7月24日
与野党が対決する構図となった仙台市長選挙は23日に投票が行われ、無所属の新人で、民進党宮城県連などが支持する元衆議院議員の郡和子氏が初めての当選を果たしました。
仙台市長選挙の開票結果です。
▽郡和子(無所属・新) 当選 16万5452票
▽菅原裕典(無所属・新) 14万8993票
▽林宙紀(無所属・新) 6万1647票
▽大久保三代(無所属・新) 8924票
無所属の新人で、民進党宮城県連と社民党が支持する元衆議院議員の郡和子氏が、自民党宮城県連などが支持する菅原氏らを抑えて、初めての当選を果たしました。
郡氏は仙台市出身の60歳。民放のアナウンサーを経て、平成17年の衆議院選挙に当時の民主党から立候補し初当選して以降、4回続けて当選し、この間、復興政務官などを務めました。
今回の市長選挙は、さきの東京都議会議員選挙で自民党が大敗して以降、初めて与野党が対決する構図となりました。
選挙戦で、郡氏は、共産党などからも支援を受け、学校法人「加計学園」の獣医学部新設をめぐる問題などを取り上げ、安倍政権を批判するとともに、国政での経験も生かして子育て支援などに取り組むと訴えました。
その結果、民進党や共産党などの支持層を固めたほか、支持政党を持たない無党派層からも支持を集め、初めての当選を果たしました。
郡氏は「自分たちのことは自分たちで決めたいという仙台市民の思いが大きかった。その舞台に立たせて頂いたことを大変幸せに思う」と述べました。
投票率は44.52%で、過去最低となった前回を14.41ポイント上回りました。
自民「国政の影響あった」
自民党の古屋選挙対策委員長はNHKの取材に対し、「市民党的な取り組みで選挙戦を戦ったが、高い知名度を有する相手候補に及ばない結果となり残念だ。東京都議会議員選挙に続き、国政に対する批判の影響もあったと思う。あす、国会では予算委員会の集中審議が行われるが、政府・与党として丁寧に説明していきたい」と述べました。
公明「謙虚に政権運営」
公明党の斉藤選挙対策委員長は「菅原氏は経済人としての経験を生かして仙台の活性化を訴えたが、その訴えが届かなかったことは、まことに残念という以外ない。国政への批判もあったと思うので、より一層、謙虚な政権運営を心がけたい。自民・公明両党の協力体制を強固にして次期衆議院選挙に臨んでいきたい」とするコメントを出しました。
民進「政局転換の重要選挙」
民進党の安住代表代行は仙台市で記者団に対し、「選挙戦の後半は安倍総理大臣に対する信任投票的な色彩も帯びてきたことは否定できない。政局の転換になるような重要な選挙として位置づけてきたので、結果を出すことができてよかった。野党共闘をしっかりと組めば国民の受け皿になれることを示した」と述べました。
共産「野党共闘が受け皿に」
共産党の小池書記局長はNHKの取材に対し、「安倍政権への怒りが大きく広がっていることと、野党共闘が安倍政権への怒りの受け皿になることを証明する結果となった。速やかな衆議院の解散・総選挙を求めるとともに、野党共闘の態勢を急いで作っていきたい」と述べました。