安倍首相は、24・25日の閉会中審査で国民に十二分に説明して納得してもらうと語っていると伝えられています。そんなことを本気で考えているのでしょうか。
彼はこれまで加計学園問題に関しては一切関与していないということを強調し続け、それに対し70~80%の国民が「説明が正しいと思わない(要旨)」と感じているわけです。したがって「友人に利益を供与した」と語るのであればともかく、これまで通り「一切関与していない」ことを「丁寧に」主張することで国民が納得してくれると思っているのであればかなりズレています。自らの弁舌に自信があるというのも理解できません。
日報隠蔽疑惑の稲田防衛相も、「加計ありき」発言疑惑の山本地方創生相も全く同様です。彼らもこれまで「そのようなことは一切ない」の弁明に終始していますが、何度そう繰り返されても納得は出来ません。
安倍氏、稲田氏、山本氏にはなにか共通するものがあります。それはウソを吐くことに何の躊躇もないという点です。安倍氏は「息をするようにウソを吐く」といわれ、稲田氏についてもこれまで無数の例を挙げることができます。その点、山本氏は新顔なのですが、証拠は一切示さずにただ口先だけで言い逃れをする胡散臭さは際立っています。
日刊ゲンダイは、今度の閉会中審査もただ「審査に応じました」という政府側のアリバイ作りに終わるだろうと見ています。多分そうなることでしょう。
しかし疑いを晴らさなければならないのは、安倍氏であり、稲田氏であり、山本氏です。彼らにその自覚がないのであればその報いは彼らが受けることになり、国民の疑惑は深まるばかりです。
日刊ゲンダイの記事を紹介します。
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山本大臣ら弁明に終始 閉会中審査はアリバイ作りに終わる
日刊ゲンダイ 2017年7月22日
安倍首相の掛け声とは裏腹に、この政権は国民を納得させるつもりなど、さらさらないようだ。「加計ありき」発言疑惑の山本地方創生相も、日報隠蔽疑惑の稲田防衛相も「ないない」弁明に終始。ご都合主義の対応は毎度の光景で、24、25日の閉会中審査もアリバイ作りで終わるに違いない。
日本獣医師会が作成した昨年11月17日の面会記録によると、大臣秘書官を連れて獣医師会に乗り込んだ山本大臣は、蔵内勇夫会長ら獣医師会の幹部4人にこう言っている。
「今治市が土地で36億円のほか積立金から50億円、愛媛県が25億円を負担し、残りは加計学園の負担となった」
「四国は、感染症にかかる水際対策ができていなかったので、新設することになった」
まさに「四国、今治市、加計ありき」の発言記録だが、山本大臣は20日、記者団にこう言った。
「獣医師会側の思い込みと、私の発言を混同したものでありまして、正確ではありません」
う~ん、この言いぶりは誰かとソックリ。萩生田光一副長官の加計への強い関与を示す「10/21萩生田副長官のご発言概要」について、松野博一文科相が「副長官以外の発言や伝聞情報なども混在していて、正確性に欠ける」と言ってのけたのと、同じだ。
芸のないワンパターン弁明にはあきれるが、さらに、この日の民進党の加計疑惑調査チームの会合で、大臣サイドの獣医師会との面会記録の存在について問われた内閣府の塩見英之参事官は、「同席した秘書官は手書きでメモを取っていたが、それは破棄した。面談記録は作成していない」と言ってのけた。この苦しい弁明も都合の悪い文書は全部破棄という森友問題の近畿財務局の言い分を彷彿させる。
それでいて、山本大臣は「加計という発言は一切ありません」「京都もあり得るという話をした」と断言。塩見参事官は裏付ける証拠はないとしながら、「大臣は気を付けて言ったので、ハッキリ覚えている」と言い張った。
全体の記憶は曖昧なクセに「総理のご意向」「官邸の最高レベルが言っている」は「誰も発言していない」と、その点だけは断言できる内閣府の“ご都合主義調査”は健在のようだ。
稲田朋美防衛相にしたって、南スーダンPKOの日報を非公表と決めた2月15日の防衛省内の会議に出席していながら、「日報を非公表にするとか、隠蔽するということは了承したことはない」「陸自のデータが残っていたという報告を受けた認識はない」と“ないない尽くし”を押し通す。
「森友問題以降、安倍政権のヒドイ対応で支持率が落ちているのですが、山本、稲田大臣の対応を見ると何も分かっていない。こんな調子では、来週の安倍首相出席の閉会中審査が思いやられます。“ないない”答弁だけで真相究明からはほど遠く、審議をしたというアリバイが作られるだけになりそう。野党は真相解明までしつこく追及すべき。国民は支持しますよ」(政治評論家・山口朝雄氏)
安倍首相は閉会中審査について、周囲に「国民に納得してもらうまで説明しよう」と大見えを切っているが、こんな調子じゃあ何年かかっても納得できない。
日報隠蔽疑惑の稲田防衛相も「加計ありき」発言疑惑の山本地方創生相も、「そのようなことは一切ない」の弁明に終始し、こちらについても、何度聞かされても一向に納得できるものではありません。
安倍氏、稲田氏、山本氏にはなにか共通するものがあります。それはウソを吐くことに何の躊躇もないという点です。
安倍氏は「息をするようにウソを吐く」といわれ、稲田氏についてもこれまで無数の例を挙げることができます。その点、山本氏は新顔と言えますが、証拠書類などは一切示さずにただ口先だけで言い逃れをする胡散臭さが際立っています。