農水省が9月に発表したコメの店頭平均価格はおよそ2年ぶりに3000円を割りました。
スーパーなどのコメの小売価格は、24年6月ごろまでは5kgあたり2000~2200円程度でしたが、その後24年10月には3700円台、24年12月には4000円台に急騰しました。
こうした猛烈な高騰は全て農協などの中間組織や大手卸業者による思惑により生じたものであり国民は大いに困窮しましたが、高市政権・鈴木憲和農水相は「市場の動向に任せる」と述べるだけで何の手立ても打ちませんでした。そのため国民の側はパンや麵類の多用に切り替え、コメの買い控えが起きた結果、上述の事態となりました。
米価が24年時点のレベルに戻ること自体は好ましいことですが、このままでは米作をする農家は激減することになります。
高市氏は2月の衆院選で「食糧自給率を100%にする」という、不可能なことを『口約』しました。そうであれば、先ず大前提として下記の鈴木宣弘教授の提言をそのまま受け入れるべきです。
鈴木宣弘東大教授は「消費者は5キロ2500円の米が欲しいが、農家は5キロ3500円を超えないとやっていけない現実がある。農家に作ってもらったうえで政府が補償することが必要」、「生産量を抑えて需給を合わせるのではなく、政府が需給と価格の両方に責任を持ってその差額を負担する。こうした価格支持政策をアメリカやEUなど多くの国はやっているのに日本だけがやってない」(※)
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【コメ】生産者は「踏んだり蹴ったり」と危機感 コメ店頭平均価格2年ぶりの3000円以下に暴落《新潟》
日テレニュース 2026/09/22
9月、農水省が発表したコメの店頭平均価格はおよそ2年ぶりに3000円を割りました。
ことしのコメ作りは「踏んだり蹴ったり」。
全国屈指のコメどころ、魚沼市や南魚沼市でコメ作りをする農家は危機感をあらわにしています。
黄金色のじゅうたんが広がる国内屈指の米どころ、南魚沼市。コメ農家・関隆さんの田んぼではコシヒカリの収穫が進んでいました。
しかし……
<コメ農家 関 隆さん>
「9月からこの長雨、結局長雨はプラスには働かない、マイナス」「こんなに雨、雨、雨の稲刈りは初めて。まあ悪い年だな」
ことしは長雨が続き稲が倒れたり土がぬかるんだことで作業が難航しているといいます。
さらに……
約2年ぶりに平均価格3000円下回る。
スーパーからコメが消えた「令和のコメ騒動」を経て去年米価は上昇し4000円台に突入。しかしことしに入り市場のコメ余りの影響もあり価格はゆるやかに下落を続け、9月、およそ2年ぶりに3000円を割り込みました。
<コメ農家・関 隆さん>
「去年は確かに儲かった。儲かったけども節税、税金対策が全くできてないから、コメ作りいままで儲かるもんじゃないから」「ことしもそこそこの米価であればいいけども、なんだ今の価格は。どうしようもない。天国と地獄、じゃあこれから先コメ作りはどうすればいいんだ」
“天国から地獄へ”……先行き不透明な情勢が続くコメ業界。
JA全農にいがたがコメの集荷の際に各JAに支払う「仮渡し金」の金額は、一般コシヒカリで18500円と国が示すコメの生産コスト指標2万535円を割り込む結果に。
さらに燃料や肥料などのコスト高や農家全体の高齢化もあり、大手調査会社によるとことしの1月~8月までに廃業・倒産したコメ農家は32件と3年連続で30件を超えています。
魚沼市と南魚沼市でおよそ97ヘクタールを栽培する関さん。
年々離農者が手放した田んぼを引き受け、ことしは生産面積が7ヘクタール増えたほか、夏には新たに作業場も増設するなど事業規模を拡大しています。
<コメ農家・関 隆さん>
「コメ作りが去年みたいな価格であればどんどん投資ができるけども、また大暴落……この先はわからない、しばらくこのコメ余りが続く、自給調整が続いていく、どうすればいいんだ。希望が持てないぞ」
先週発足した第2次高市内閣。新たに簗(やな)和生農水大臣が就任しました。
農家の生産意欲を削ぐ不安定なコメ情勢の中関さんはこれ以上農家が減らないよう対策をしてほしいと話します。
<コメ農家・関 隆さん>
「ことしのコメ作りは踏んだり蹴ったり。コメの値段は暴落する、安くなる……とにかくこれ以上農家を減らしたら、食料安全保障上から言っても、食料自給率から言ってもどうにもならなくなるから」「農家がコメづくりに希望を持てるような施策をしないと若い人も入ってこない、あとは年寄りはどんどんどんどん辞めてくばかり、なんとかしなきゃだめだぞ……崖っぷち、あとがない」
日本の主食はいったいどこへ向かうのか。
コメ作りが岐路に立たされています。