2019年7月29日月曜日

消費税を廃止すればニッポンが復活する (日刊ゲンダイ)

 28日の記事「決して安くない日本の税率…『諸外国はもっと高い』を検証」は、日刊ゲンダイのシリーズ「消費税廃止でニッポン復活」の第5弾に当たるものです。
 日刊ゲンダイは23日から連日記事を掲載していますので、遅まきながら第4弾までの記事を一括して紹介します。
 因みにその内容は「消費税3%のままならGDPは852兆円」、「消費税ゼロなら6年間で年収44万円アップ」、「マレーシアは消費税ゼロにして大成功」、「消費税が非正規労働者制度を促進した」というもので 改めて消費税の害悪(=国の経済を減衰させる元凶)が分かります。
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消費税廃止でニッポン復活  
諸悪の根源は97年 消費税3%のままならGDPは852兆円だった
日刊ゲンダイ 2019/07/23
 れいわ新選組は比例で「2」議席を獲得、彼らが掲げた消費税廃止の議論は今後も検証が進みそうだ。そもそも、“失われた20年”と呼ばれる日本経済の沈没は、1997年に消費税を5%に引き上げたところから始まっている。
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 国民の半数以上が10月の消費税10%に反対しているが、「将来にツケを残さない」などの理由で、増税やむなしの流れになっている。財務省のプロパガンダである「国の借金1000兆円」も効果的にきいている。
 だが、れいわを代表するように、消費税の廃止、もしくは引き下げを主張している人たちの発想は、全く違う。
 消費税10%論者は「今あるお金でのやりくり」でしかモノが考えられないが、彼らは新田を開墾して増収を狙うという考え方だ。損して得とれで、未来志向の考え方と言ってもいい。
 
 京都大学大学院の藤井聡教授(公共政策)が月刊誌「世界」に興味深い記事を寄稿している。
 増税肯定論の多くは、2%くらいの増税なら大した問題にならないだろうと楽観しているが、日本がデフレに陥ったのは97年4月に橋本内閣が消費税を3%から5%に引き上げたところから始まっている。藤井教授によると、「97年の増税によって消費は一気に冷え込み、そこから伸びなくなった」という。この97年の直前3カ年の日本のGDP平均成長率は2.2%。バブル崩壊後の後遺症にあえいではいたが、今よりよっぽどマシな状況だったことが分かる。仮にその2.2%成長が続いていれば、18年時点の日本のGDPは852兆円に達していたという。今回の自民党の選挙公約「600兆円の実現を目指す」が恥ずかしくなる金額だ。
 
 2.2%成長自体が楽観的すぎると反論する人に説明すると、95年から20年間のOECD(経済協力開発機構)の平均成長率は約4.6%。2.2%はむしろ控えめな前提と言っていい。実際、97年からの20年で米国の名目GDPは97年比で218%、英国は205%に伸びている。日本は88%に下がっているが、もし、ごく平均的に成長し、GDPが852兆円になっていたなら、150%ほどになっていた計算だ。
 そして、GDPが成長していれば、2018年度の税収は90兆円を超え、今より35兆円も多くなっていた。藤井教授の推計では97年からの累計では総計約600兆円も税収が増えていたという。同教授は「日本の財政を破壊したのは、他ならぬ消費税増税だった」と結論付けている。何も難しいことではない。今からでも消費税を引き下げて消費の拡大を狙った方が賢明だ。
 
法人税で財源は確保できる
 経済アナリストの菊池英博氏(日本金融財政研究所所長)が補足する。
「消費税導入の89年から14年までの消費税収の累計は282兆円でしたが、この間の法人税の減収は、その90%に当たる255兆円もあり、ほぼ相殺されています。『受取配当金の益金不算入』『租税特別措置による政策減税』などの法人税減税の恩恵であり、法人税をまともな税制に戻すだけで消費減税の財源は確保できます。17年の企業の内部留保は446兆円。過去5年で146兆円も増えているのです」
 OECDは19年の日本の実質GDP成長率を1.0%に予想していたが、消費増税による悪影響から0.2ポイント下げて0.8%(世界平均は3.5%)にした。増税ならまた景気が悪化する。 
 
消費税廃止でニッポン復活  
山本太郎らが試算 消費税ゼロで「賃金44万円アップ」の根拠
日刊ゲンダイ 2019/07/24
 消費税を引き下げるとGDPを852兆円まで押し上げる。23日付の紙面でこう言ったが、減税の効果はコレだけじゃない。実は我々庶民の給料がアップし懐が潤う可能性が出てくるという。いったいどういうことか?
 日曜日に投票があった参院選で、「れいわ新選組」の山本太郎代表が選挙前に消費税に関して面白いことを言っていた。「消費税をゼロにすると6年目には1人当たりの賃金は約44万円アップする――」と。
 改めて、れいわの公約集を見ると、確かに政策にうたっている。自分が政権を取ったら「消費税は廃止する」とし、「消費税を8%から0%にしたらどうなる?」と自問自答。その結果、消費税8%を廃止(2019年)の5年後(2024年)には1人当たり賃金は、「年収410.2万円から454.1万円へ約44万円も増加」すると推計しているのだ。
 この数値は山本事務所が参議院調査情報担当室に依頼し、試算してもらった結果。院のお墨付きをもらった数値となれば信憑性も高い。サラリーマンだって願ったりかなったりだ。
 その論拠は単純に言えば、消費税をゼロにする→物価が5%以上下がって消費が増える→賃金は上昇し景気が回復する……というもの。たしかに、減税が実行されたら、消費者の購買意欲が湧くし、モノが売れれば経済は回る。
 となれば、サラリーマンの給料アップの期待が膨らむ。「2000万円足りない」老後に備え貯金だってできるはずだ。
 
■専門家「減税は悪いアイデアではない」
 今年3月の参院予算委員会で、山本氏はこの数字を出して安倍首相を相手に質問。「まさに、これこそがデフレからの脱却、この道しかないという施策のひとつだと思う」と迫った。
 だが、安倍自民党には「消費税廃止」の5文字はない。庶民は弁が立つ与党政治家に「将来にツケを残さないため」とか言われると、ついつい消費税10%も仕方ないか~と思ってしまうのが現実だ。
 対して、山本氏の政策は全く逆の発想だ。いきなり、0%は極端だが、5%や3%への引き下げは“ひと筋の光明”のような気がしてくる。
 久留米大商学部教授の塚崎公義氏がこう言う。
「減税することは基本的に悪いアイデアではありません。減税すれば消費意欲が上がりモノが売れるでしょう。でも、いっぺんに8%から0%は刺激が強い。みんなが消費に走ってモノが売れると、たちまち人手不足になる。景気が過熱しインフレになる。財政赤字が膨らみ、日銀は金融引き締めをやるでしょう。これが1、2年の間に起こる……。日銀はわざと景気を悪くするから、結果、景気はそれほど良くならない。すべてはアメリカの景気次第だと思うけど、減税は1~2%からやるのがいいと思います」
 
 極端に走らなければ、減税はアリなのだ。もっとも、「消費税を下げる」となると、財務省あたりが速攻で「財源はどうするんだッ」と大反対するに決まっている。
「財源は消費税減税とは全く別の話だけど、個人的には心配していません。ボクが山本さんだったら、まず消費税を2%下げて、その分、相続税と東京に住む金持ちたちの固定資産税を上げます。コレなら庶民の懐は潤い、金持ちから税金をガッポリ取れるし、東京の一極集中もなくなるはず。ただなぁ、政治家やお偉いサンたちは、全員金持ちときている。反対の大合唱が起きるでしょうね」(塚崎教授)
 いま必要なのは、こうした発想の大転換ではないのか。 
 
消費税廃止でニッポン復活
マレーシアはゼロ達成 消費税を引き下げた国のその後は?
日刊ゲンダイ 2019/07/25
 消費税廃止をぶち上げた「れいわ新選組」は、参院選で228万票を獲得。代表の山本太郎は個人で99万票を集めるなど消費税廃止は有権者の関心が高い。それでも過半数を維持した安倍首相は予定通り増税するのだろうが、世界に視線を向けると、消費税の廃止や減税は必ずしも無謀なことではないのだ――。
 
 消費税廃止のモデルケースがマレーシアだ。マハティール首相は、昨年5月の選挙で史上初めての政権交代を果たす。その目玉公約が、日本の消費税にあたる物品・サービス税(GST)の廃止で、公約通り同年6月1日から税率を6%から0%にしている。
 財源の穴埋めで、同年9月から売上税・サービス税(SST)を復活。GSTの税収はSSTの2・5倍もあり、税収不足は避けられず、財政赤字が拡大するリスクがあるだろう。
 それでもマハティール首相が強気に消費税廃止に踏み切ったのは、好調な経済を維持するため。マレーシア中央銀行は、今年の経済成長率予測を4・3~4・8%と発表。個人消費や民間投資が旺盛で、昨年マイナス成長だった農業と鉱業がプラス成長に。
 好調な経済を受けて海外からの投資も右肩上がり。マレーシア投資開発庁によれば、昨年の製造業の外国投資認可額は対前年比約2・7倍の約1兆6000億円に急増している。強い追い風に乗ってマハティール首相はGDP6%成長を見込む。それが財政問題をカバーしつつ、消費税廃止に踏み切った要因だ。
 
■英国、カナダでは引き下げも
 消費税の税率を下げたケースなら、先進国にもある。たとえば、英国はリーマン・ショック直後の2008年12月、付加価値税率を17・5%から15%に引き下げている。急ブレーキがかかった景気の立て直しが狙いで、景気回復を達成すると、10年1月に17・5%に戻している(現在は20%)。
 カナダもしかりだ。付加価値税の税率は7%でスタートしたが、財政健全化を達成すると、08年には5%に減税している。カナダは、アルバータ州での石油採掘が本格化。潤沢なオイルマネーが、税率ダウンに大きく貢献したのは間違いない。消費税を廃止したマレーシアも、財源の穴埋めの有力手段として国営石油会社からのロイヤルティーに期待を寄せる。
 こうして見ると、消費減税はマユツバのテーマでないことが分かるだろう。
 では、日本では可能なのか。独協大経済学部教授の森永卓郎氏が言う。
「参院選の結果を見ると、次の総選挙から消費減税が大きなテーマになるでしょう。減税分の補填は赤字国債の発行でカバーします。金利はマイナスで、昨年の物価上昇率は0・8%。この状況なら、100兆円規模でもデフォルトのリスクは少ないですから」
 安倍首相は、消費税を引き上げる理由のひとつとして社会保障の充実を掲げるが、詭弁だろう。社会保障の財源は、6割が社会保険料だ。議論を税金にすり替えるのはおかしい。マレーシアの歴史的な英断は、決して奇跡ではないのだ。
 
消費税廃止でニッポン復活
消費税ゼロなら“非正規労働問題も解消する”というカラクリ
日刊ゲンダイ 2019/07/26
 消費税を引き上げると派遣社員が増える――。総務省「就業構造基本調査」によれば、1997年の非正規労働者は1139万人(全体の23.1%)だったが、これ以降から増え続け、2018年は2120万人(同37.9%)になっている。
 97年は消費税が3%から5%に上がった年で、これから非正規労働者の割合が増えていることが分かる。
 消費税は輸出大企業に恩恵をもたらしている。還付金制度もそのひとつで、湖東京至税理士(元静岡大学教授)の試算によれば、トヨタや日産、キヤノン、パナソニックなど製造業13社だけで約1兆円の還付金を受けているという。
 
■派遣社員なら仕入れ税額で税金控除
 消費税の納付税額には「仕入れ税額の控除」というものがあって、「原材料費等の購入」や「広告宣伝費、厚生費、接待交際費、通信費、水道光熱費」などを控除して計算され、税額が少なくなる。また、この控除対象には「外注費」という項目もあり、加工賃や人材派遣、ビル清掃のありとあらゆるところを派遣や請負に切り替えれば、その経費まで控除される。当たり前だが、正社員の給与は控除されず、だからこそ企業はせっせと正社員をリストラし、社員を非正規労働者に置き換えて“節税”してきたわけだ。
 要するに消費税そのものが、正規社員と非正規社員の格差、つまり、貧困格差を生み出した元凶のひとつと言えるのだ。
 この問題に関しては、青山学院大学教授(租税法)の三木義一氏も著書「日本の税金」の中で、〈消費税は派遣労働を税制面から促進してしまう〉と指摘している。再度、分かりやすく説明すると、企業と派遣業者には雇用関係はないから、企業が支払う金銭は「給与」に当たらないというわけだ。
 
 消費税のアップと呼応するかのように労働者派遣法も改正され、非正規労働者や派遣労働者が増えていった。消費税が8%にアップした14年の直後にも派遣法が改正され、専門業務の恒常的派遣が合法化された。当然、今年10月から税率が上がれば、企業はさらに「外注費」の割合を高めてくるだろう。
 経済評論家の荻原博子氏はこう言う。
「10月に10%に上がれば、ますます非正規労働者は増えるでしょう。一方、内需型の中小企業に限っては税制面の優遇は少ないですから、内部留保も増やせない。結局、人件費を抑えるために非正規労働者を増やすでしょう。この半年、毎月勤労統計調査の所定内給与額は下がり続けています。雇用格差や貧困は広がるばかりです」
 消費税のような間接税は、その逆進性から低所得者層ほど負担が重くなる。しかし、その低所得者をつくり出しているのが消費税だったとしたら、まさにブラックジョークでしかない。 

日本はプーチン氏のペルシャ湾安保構想に参加すべしと

 参院選中は触れようともしなかったホルムズ海峡の関する米国の有志連合への参加呼びかけが、ポンぺオ国務長官から日本に対してあったことが27日に一斉に報じられました。
 正義に適うものであれば呼びかけの有無くらいは明らかにすべきだったと思われますが、傲慢な安倍政権でもさすがにその確信がなかったのでしょう。
 
 この事態を招いたのは偏にトランプ米大統領であって、そもそも有志連合は国連安保理決議などを経ずに行う軍事行動です。
 オバマ米政権時代の15年7月にイランと米英仏中ロ独の6カ国間で結ばれたイラン核合意は、イランが核開発を大幅に制限する見返りに制裁を解除するというもので、イランは原油輸出などができるようなりました。それをトランプは18年5月に一方的に核合意から脱退し制裁を全面復活したのですから、イランが反発するのは当然のことです。
 安倍首相がイラン訪問の最中に起きた日本のタンカーへの攻撃は、イランが行ったと米国はその直後から大いに宣伝しましたが、イランにそうした動機があるとは信じられず他の国々も納得していません。
 
 いずれにしてもそんな有志連合に参加すべきでありません。それは憲法違反であるし、違憲立法である安保法のいうところの「存立危機事態」にも当たりません。
 何よりもまずはイランと日本の友誼を説いて断るべきです。日本の役割は、国際社会と歩調を合わせ、イランだけでなくトランプ大統領にも自制を促すことです。
 
 天木直人氏が27日と28日に二つのブログを発表しました。
 一つは「有志連合参加問題は安倍外交の最大の試練となる」というもので、もう一つは「トランプの有志連合に対抗するプーチンのペルシャ湾安保構想」というものです。
 後者は、国連安保理の決議に基いて「反テロ連合」を形成し、ペルシャ湾での平和維持活動を行うというもので、既にロシアはアラブ諸国やイラン、トルコ、国連安保理事国、欧州連合(EU)などに提示したということです。
 これが米国の有志連合と決定的に違うのは、国連の安保理決議を無視したイラン包囲網という敵視政策ではないという点です。
 天木氏は、安倍首相は直ちにプーチン大統領に参加の意向を伝えるべきだと述べています。
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安倍外交の最大の試練となる有志連合参加問題
天木直人のブログ 2019-07-27
 きょう7月27日の各紙が一斉に報じた。米国が日本に有志連合に参加するよう要請したと。
 なぜこの事が大ニュースになるのか。それは、日本政府がごまかそうとして来た有志連合への日本参加問題について、ついにポンぺオ国務長官が米国フォックスニュースで日本への参加要請を明らかにしたからだ。
 もはや日本政府は逃げられない。果たして日本は参加するのか。その場合、どのような形で参加するのか。
 この二つを巡って、これから毎日のように安倍政権は頭を痛めることになる。
 そしてメディアはその事について連日報じ続けることになる。
 安倍政権発足以来6年半の、最大の外交試練である。
 
 参加しないなら安倍首相は批判される。なぜなら最大の原油輸入国の日本はペルシャ湾の安全の最大の受益国だからだ。
 しかし、参加すれば友好国イランの反発は必至だ。しかも日本はイラン合意は守られて来たという立場を表明して来た。イランを敵視する理由はどこにもない。
 しかし、最大の同盟国である米国の要請である。しかも対イラン制裁強化はトランプ政権の最重要政策だ。断れるはずがない。
 
 だから参加せざるを得ない。しかし、参加する場合に二つの大きな問題がある。
 ひとつは憲法9条違反のおそれだ。
 もうひとつはイラン革命隊と自衛隊が交戦し、自衛隊員に犠牲者が出るおそれだ。
 安倍首相にはそのいずれについても覚悟はない。
 だから、これまでどおり、後方支援や経済貢献でお茶を濁す事になる。
 「外交の安倍」のはずが、これまでの首相と何も変わらない逃げの首相であることがばれる。
 唯一の救いは、そんな安倍首相をメディアが叩かないことである。そして野党が安倍外交を追及できない事である。
 この二つに救われて、安倍外交の迷走はさらに続くことになる(了)
 
 
トランプの有志連合に対抗するプーチンのペルシャ湾安保構想
天木直人のブログ 2019-07-28
 きょう7月28日の産経新聞がモスクワ発小田野雄一記者の記事で教えてくれた。
 ロシア外務省は27日までに、「ペルシャ湾での集団安全保障構想」と題する政策文書を発表したと。
 この構想は、国連安保理の決議に基づいて「反テロ連合」を形成し、ペルシャ湾での平和維持活動を行うというものだと。
 既にロシアはこの構想をアラブ諸国やイラン、トルコ、国連安保理事国、欧州連合(EU)などに提示したと。
 そして中国の報道官は25日、この提案を歓迎し、賛意を示したというのだ。
 この動きは、間違いなく、トランプ大統領の「イラン沖警護有志連合」に対抗するプーチン大統領のけん制の動きだ。
 
 この動きが、直ちに、有志連合の動きにとって代わることにはならないだろう。
 しかし、間違いなく、有志連合の結成を遅らせる効果を持つ。
 なにしろ、国連の安保理決議に基づいて進められる集団安全保障構想という合法的体裁をとっているからだ。
 国連の安保理決議を無視したイラン包囲網という敵視政策ではないからだ。
 ペルシャ湾を脅かすのはイランではなくテロ組織であり、だからこそ「反テロ連合」が必要だと主張するこの構想は、より説得力がある。
 ただでさえ参加に慎重な国が多い米国主導の有志連合だ。
 このロシアの「ペルシャ湾安保構想」が米国主導の有志連合の進展を遅らせる事になれば、日本にとっても都合がいいはずだ。
 
 産経新聞によれば日本には声がかかっていないようだが、安倍首相は直ちにプーチン大統領に参加の意向を伝えるべきだ。それぐらいの独自外交が出来ないようでは「外交の安倍」が泣く。
 それぐらいの独自外交を許してもらえないようでは、安倍・トランプの「親密」な関係がウソだと言う事になる。
 ロシアのペルシャ湾安保構想に対して果たして安倍首相はどのような対応を見せるのか。
 メディアはそのことを大きく報じ国民の関心を高めるべきである(了)

29- ヒトラー時代の国会焼打ち事件 共産党員の放火説否定の新証言

 ヒトラーが政権を握ってすぐに「国会議事堂焼打ち事件」が起こり、ヒトラーはそれを共産党が起こしたものと断定して、第2党であった共産党に大弾圧を加え、独裁体制を確立しました。
 ヒトラーにとってあまりにも都合の良いこの「国会議事堂焼打ち事件」は、共産党が起こしたものではないという見方は当時からありました。
 
 86年前の事件ですが、AFPが新しい証拠が発見されたと報じましたので紹介します。
  (関係記事)
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独国会議事堂火災事件、共産党員の放火説に疑い投げ掛ける証言発見
AFP   2019年7月28日 16:49
(発信地:ベルリン/ドイツ)
【7月27日 AFP】1933年にドイツ国会議事堂で起きた火災をめぐり、ドイツ人による60年前の証言が新たに発見された。ドイツメディアが26日、報じた。オランダ共産党員で労働組合員のマリヌス・バン・デル・ルッベ(Marinus van der Lubbe)が放火犯とする、ナチス政権時代からの主張に対して、新たな疑いを投げ掛けるものだという。
 
 威容を誇る石造りの建築物である独国会議事堂(Reichstag)はナチス政権下の1933年2月27日、火災によって焼け落ちた。アドルフ・ヒトラー(Adolf Hitler)は、この火災が共産党の策謀だと主張し、弾圧により自身の影響力を強化した。
 ファン・デア・ルッベは、ナチスの裁判所で放火および反逆罪で有罪判決が言い渡され、1934年に斬首刑に処された。だがルッベの事案は、依然として議論の的となり続ける。
 一部の歴史家は、ドイツ人がナチスに対して蜂起するよう扇動するため、単独で火を付けたことをルッベが認めたと主張する一方、弾圧を正当化するためにナチス自身が火を付け、ルッベに罪を着せたとする歴史家もいる。
 
 ドイツの新聞社グループ「RND」は26日、元ナチス武装組織の隊員によって記された、1955年にさかのぼる宣誓供述書を公開。この文書は、独ハノーバー(Hanover)の裁判所のアーカイブで発見されたもので、同裁判所もこの文書を本物だと認めている。
 
 ナチス武装組織の元隊員で1962年に死去したハンス・マルティン・レニングス(Hans-Martin Lennings)氏の証言によると、同氏がルッベを診療所から国会議事堂へと連れ出したところ、到着した際に何かが燃えている奇妙な臭いに気付いたという。
 独DPA通信は、同氏が戦友であるかのように、ルッベの逮捕に対して抗議していたと説明。証言の一部を引用し、「ファン・デア・ルッベを送り届けた時点で、国会議事堂ではすでに火が付いていたとに気付いたのだから、ファン・デア・ルッベが放火犯であるはずがないと確信している」と主張したという。
 
 国会議事堂はその後、大規模な修復作業が行われ、1999年にガラス張りのドームを持つ統一ドイツの連邦議会議事堂として生まれ変わった。

2019年7月28日日曜日

決して安くない日本の税率…「諸外国はもっと高い」を検証

 参院選で決定的な打撃までは受けなかった政府は、10月には世紀の愚策 消費税率10%へのアップを行うつもりです。そうなればアベノミクスの恩恵を受けたのは富裕層と大企業、輸出産業だけで、国民の実質所得(=購買力)は減退の一路を辿ってきた日本経済は奈落の底に落ち込みます。
 消費税自体乃至は消費増税の誤りについては、直近では藤井聡 京大教授による全17回シリーズ「消費税を凍結・減税すべし!」で明解に説明されました。
 これまで事実として消費税の税収は全て所得税と法人全の減税分に充てられてきたのですから、「社会保障を充実させるためには、あるいは財政を健全化させるためには消費税率のアップはやむを得ない」という間違った認識(=思考停止)からは一刻も早く脱却する必要があります。
 
 メディアは政府の意向を体して「諸外国の消費税率はもっと高い」「10%になっても、まだまだ低い」の宣伝を開始しています。政府、財界、それに高額所得者で構成される知識人やマスコミ人が大衆課税である消費税に拘るのは自分たちが「得」だからです。
 税収全体に占める消費税収の割合は税率8%の段階で既に34・8%に達しています。彼らはそれをさらに上げていこうとしているのです。
 この先も今の政府の考え方で進めば、最終的に消費税率を25%程度まで上げないことには「財政健全化」に寄与しません。税率10%で収まる筈がないのです。
 
 消費税は廃止して従来の所得税と法人税による税制度に戻すべきです。直ぐには無理だというのであれば れいわ新選組党首・山本太郎氏が主張するようにまずは5%に戻すべきです。
 日刊ゲンダイの記事「決して安くない日本の税率…『諸外国はもっと高い』を検証」を紹介します。
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消費税廃止でニッポン復活  
決して安くない日本の税率…「諸外国はもっと高い」を検証
日刊ゲンダイ 2019/07/27
 参院選で改選議席を下回りながらも、勝敗ラインをクリアした安倍政権は、予定通り消費税率の引き上げを行う予定だ。これを軽減税率が適用される大新聞が「賛成一色」で後押しする構図。「諸外国はもっと高い」という解説もしばしば披露されるが、これ、真実ではない。
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 参院選の結果を受けて、日本経済新聞は24日付朝刊の社説で、〈消費増税はある程度やむを得ないと考える国民が増えてきたことの表れではないか〉と都合のいい分析をしていた。
 定期契約がほとんどの同紙は、軽減税率の恩恵を受けられる。増税が売り上げに直接響かないだろうから、のんきな見方ができるのだろう。
 博報堂の「消費税対策研究プロジェクト」の調査では、前回2014年の増税よりも家計への負担を感じる人が7割を超えていた。理由のトップは「収入減」。増税を受け入れられる余裕などないのだ。
 それでも〈デンマーク、スウェーデン、ノルウェーは税率が25%〉〈イギリス、フランスは20%〉などと欧州の付加価値税を引き合いに出し、「日本はまだマシだから我慢しろ」と言わんばかりの報道が目立つ。「10%になっても、まだまだ低い」と我慢を強いるのである。
 生活水準は国ごとに違う。給与や物価はもちろん、歴史、伝統、文化、人口もばらばらだ。税率の高い低いだけを比較することにどれだけの意味があるのか分からないが、するならするで詳細にまで踏み込んでみないと、日本の負担が重いのか軽いのかはハッキリしない。
 
 そこで各国の制度の中身を見てみると、確かに英国の付加価値税は標準課税が20%だが、ほとんどの食料品は0%だ。
 子供服、水道水、医療、教育、郵便、博物館や動物園の入場料、本、雑誌、バイク用ヘルメットも課税されない。家庭用燃料や電力は5%に減額される。生きていくのに必要な分は考慮されているのだ。
 
■サッカーの試合も軽減税率のドイツ
 標準課税が19%のドイツでも、医療、教育、郵便、不動産取引、金融、保険などは非課税。食料品には7%の軽減税率が適用される。サッカーの観戦チケット代も対象だから、日本代表の大迫が所属するブレーメンや元代表キャプテンの長谷部が最後列でゲームをコントロールするフランクフルトの試合も、安心して見られるだろう。
 高税率の代表格として例にされることが多いハンガリーも、標準税率は27%だが、牛乳、卵、鶏肉、豚肉、魚、医薬品は5%。
 しかも、この国は個人所得税が一律15%と低い。消費税や付加価値税といった間接税だけを比較しても、暮らしの中の負担感は見えてこないのだ。
 
 日本金融財政研究所の所長で経済アナリストの菊池英博氏はこう言う。
「日本の消費税は生活のベースになるところにまでかけられています。これは欧米では異常な姿。ドイツ人の友人は『日本人はどうして黙っているのか?』と不思議がっていました。半年前にフランス全土で発生した大規模デモも、ガソリンや軽油の価格が上がって生活が圧迫されることへの抗議。『生活基盤にまで税金をかけるのか』とフランス人は怒ったのです。結局、マクロン大統領は法案を引っ込めましたが、これが民主国家。日本人はおとなし過ぎます」
 
■税率25%のスウェーデンと同水準
 税収全体に占める消費税収の割合を比較すると、おとなしい日本人もさすがに怒るだろう。日本は8%の段階(2015年度)で34.8%と、標準課税が25%のスウェーデン(36.7%)と同水準なのだ。それだけ消費税の負担は大きくなっているのである。
 それでも「やむを得ない」と考えられる人は、果たしてどれだけいるだろうか。

米軍事故対応指針の改善は実体がない 地位協定の抜本改定迫れ

 政府は、基地の外で発生した米軍機事故の現場対応に関する「ガイドライン(指針)」において、日本の警察や消防が現場に速やかに立ち入ることができるよう改定することで日米が合意したと発表しました。
 普通に聞けば何か一定の改善が行われたかのような印象を受けますが、立ち入りに米国の同意が必要なのは従来と変わりなく、絶対的な主導権を握っているのは依然として米国であって何の前進にもなっていません。
 琉球新報、沖縄タイムスが27日の社説で共に指摘しました。
 
 逆に、民間地であっても米側が日本の「事前の承認なくして」立ち入りを許されることが新たに追加されました。
 いずれにしても同じく米国との間で地位協定を結ぶドイツ・イタリアでは、原則として米軍に国内法が適用されるように既に改善されていることとは雲泥の差です。
 
 昨年度全国知事会の全会一致の決定に基づいて日米両政府に日米地位協定の改善の申し入れを行ってから既に1年近くになります。安倍政権は何故その交渉に取り組もうとしないのでしょうか。
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<社説> 米軍事故対応指針 地位協定の抜本改定迫れ
琉球新報 2019年7月27日
 提供施設外で起きた事故の現場に立ち入るのに、どうして米国の同意が必要なのか。主権の行使に消極的な政府の姿勢に、落胆を禁じ得ない。
 日米両政府が、基地の外で発生した米軍機事故の現場対応に関する「ガイドライン(指針)」を巡り、日本の警察や消防が現場に速やかに立ち入ることができるよう改定することで合意した。ただし、立ち入りに日米相互の同意が必要なのは従来と変わりない。絶対的な主導権を握っているのは依然として米国だ。
 
 米国との間で地位協定を結ぶ他国で米軍機事故が起きたときの状況はどうか。県の調査によると、ドイツでは自国が現場の安全を保持し、調査委員会にも入った。イタリアでは現地の検察が証拠品を押収するなど、主体的に捜査している。両国とも、原則として米軍に国内法が適用される。日本では逆に、国内法を適用しないのが原則だ。
 第2次大戦の敗戦国という立場は同じだが、戦後の米国との向き合い方には雲泥の差がある。
 
 日米地位協定の合意議事録では、米国軍隊の財産の捜索、差し押さえ、検証を行う権利を日本が行使しない旨を定める。捜索などができるのは米国側の同意があったときだけであり、日本側の主体的な捜査など、望むべくもない。
 2017年10月に東村高江の牧草地で起きた米軍CH53ヘリの不時着炎上事故で、日本側が現場に立ち入ることができたのは事故発生から6日もたってからだ。機体はもとより、周辺の土壌まで米軍が持ち去った。捜査当局は手をこまぬいて見ているしかなかった。日本側の反発が強まったことが今回の指針改定の背景にある。
 
 ガイドラインによると、米軍機による事故が起きたときには二つの規制線が設けられる。一つは事故現場至近の「内周規制線」だ。安全性の観点から立ち入るべきではない距離を判断し決定されるという。もう一つは、見物人の安全や円滑な交通を確保するために設ける「外周規制線」だ。
 河野太郎外相は「内周規制線内への立ち入りが迅速かつ早期に行われることが明確になった」と胸を張るが、あくまでも、日米両国の責任を有する職員の相互の同意が前提になる。実際にはケースバイケースの運用になる可能性が大きく、実効性は不透明だ。
 米国の財産である機体の押収を米側が認めるはずもなく、日本側が捜査を尽くせない状況が大きく改善されるとは思えない。
 事故で有害物質が流出したときの日本側への情報提供が明記されたのは評価できるが、これとて、国民の安全を確保する上で当然の措置だ。この間、手付かずだったのは政府の怠慢にほかならない。
 根本にあるのは不平等な日米地位協定の存在である。政府は、弥縫(びほう)策でお茶を濁すのではなく、米国に対し抜本的な改定を迫るべきだ。
 
 
社説[米軍機事故新指針]実効性に欠ける内容だ
沖縄タイムス 2019年7月27日
 改定とはいうものの、実効性が担保される形にはなっていない。
 日米両政府は、民間地域での米軍機墜落など基地外で起きた事故への対応を定めるガイドライン(指針)の改定で合意した。
 指針は2004年の沖縄国際大へのヘリ墜落事故で、日本側が現場周辺に立ち入りできなかった問題を機に策定された。しかし17年に東村高江で米軍ヘリが不時着炎上した事故でも、県警の捜査権が著しく制限されるなど状況は変わっていない。
 
 批判の高まりを受け、改定された指針のポイントは三つ。
 (1)現場に近い内周規制線への迅速かつ早期の立ち入り (2)土地への影響が重大な場合、防衛局が土地所有者と調整 (3)事故によって流出する有害物質の情報を速やかに日本側に提供。
 政府は「意義」を強調するが、内周規制線への立ち入りに関する「相互の同意に基づき」との文言は残ったままだ。米側の同意を必要とする点は変わっておらず、米軍は引き続き「NO」と言える権限を持つことになった。
 さらに見過ごしにできないのは、民間地であっても米側が日本の「事前の承認なくして」立ち入りを許されるとの内容が追加されたことである。
 沖国大ヘリ墜落事故では、米軍が一方的に規制線を張って現場を封鎖した。県警の現場検証や消防の火災原因調査を拒んだのである。
 立ち入りが現状より後退する不安が拭えない。
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 米軍が日本側の立ち入りを拒否する盾としているのは、地位協定に基づく「日米合意議事録」だ。
 地位協定17条10項(b)は、施設外において米側は日本当局の取り決めに従うと明記する。だが合意議事録は日本当局は米軍の財産を捜索したり、差し押さえたり、検証する権利を「行使しない」とうたう。
 つまり地位協定に書き込まれた権利を、国会も通さずに事務方が内々に決めた合意議事録で「放棄」しているのだ。
 
 捜査権は国の主権にかかわる重要な問題だ。日本の主権が制限されることの不利益を集中的に被っているのが沖縄である。
 主権国家として、民間地での事件・事故の捜査権を強く主張すべきだ。
 合意議事録に反するのであれば、議事録そのものを改めるべきである。
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 今回の件に限らず、改善したという体裁を取りながら、米側の同意が必要なため前に進まない話が多すぎる。
 基地周辺の河川から人体への影響が指摘される有機フッ素化合物のPFOS(ピーホス)が高濃度で検出された問題も、基地内への立ち入りがいまだに認められていない。
 調査の円滑化を柱としたはずの日米環境補足協定が、米側の幅広い裁量を認めているからだ。
 県民の健康と安全に関わる重大な問題である。日本側が調査できない現状はあまりに理不尽だ。