2013年6月21日金曜日

生活保護費を2ヶ月あまりも渡さず 上司も承知

 平塚市のケースワーカーが「俺に文句があるなら保護費を止めるぞ」と受給者を脅し、実際に2ヶ月あまりも渡さなかったので、受給者は食事を殆ど取れなくなり寒中に電気も止められました。そして傷めていた脚が悪化したので救急車で病院に運ばれたところ、栄養失調で悪化したものと診断されました
 市の担当者は、その後脚を引きずりながら窓口に来た男性に対して、「仕事したくないから病院に行ったのだろう」と言い放ちました。

 まさに鬼畜のような所業ですが、すべて上司も承知の上で行われていました。この戦慄すべき冷酷さは公務員による暴虐行為には当たらないのでしょうか。
 また例外的な事例であると果たして言い切れるのでしょうか。
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「文句あれば保護費止める」 平塚 担当職員が受給者に
東京新聞 2013年6月20日
 生活保護の就労指導をめぐり、神奈川県平塚市のケースワーカーの不当な対応が明らかになった。以前から「俺に文句があるなら保護費を止めたって構わないんだぞ」と、受給者を脅していたという。行き過ぎた就労指導に、ホームレス支援団体は「人権侵害。就労指導に逆効果だ」と怒りを隠さない。(中沢誠)

 保護費を止められていた四十代男性は、平塚市内のアパートで暮らす。ホームレス生活から抜け出し、自立して働いていたが、二年前に失業。二〇一一年五月から生活保護を受給していた。
 ホームレス支援団体「神奈川全県夜回り・パトロール交流会」によると、保護費の支給が停止した昨年十月以降、男性は生活に困窮。しばらく三袋入り百五円のうどんを一日一袋で食いつないでいた。光熱費も払えず、電気も一時止められた。昨年十二月十九日夜、男性は痛めていた脚の具合が悪化し、救急車で病院に運ばれた。病院からは栄養失調の影響も指摘された。
 「仕事したくないから病院に行ったのだろう」。搬送された翌日、足を引きずって窓口を訪ねた男性に、ケースワーカーはこう言い放ったという。
 二日後、脚の状態がさらに悪くなり、再び病院へ。脚に血栓ができていることが分かり、緊急手術を受けた。男性は当初、アパートの不動産会社の従業員に「病院に行くとケースワーカーにまた嫌みを言われる」と、病院に行くのも拒んでいた。
 市生活福祉課によると、昨年四月から男性にハローワークに行くよう指導していたが、就労活動の報告書に記録がなかった。ケースワーカーは「違法なやり方と分かっていたが、就労活動に本気になってほしかった」と上司に説明している。
 川田安彦課長は「ハローワークに行った証拠を示せば支給するつもりだった。保護費を渡そうと何度も連絡を取ろうとした」と話す。しかし、支給されたのは二カ月半後。男性が救急搬送された後のことだった。
 支援団体の抗議を受け、市は「保護費を渡せなかったことで、生活維持に重大な影響を及ぼす結果を招いた」と責任を認めた。
 支援団体のメンバーの近藤昇さん(65)は「役所の都合ではなく、受給者の思いに沿った就労支援をしてほしい」と訴える。