自民党が改憲草案の趣旨の徹底を図りたいとして、新たな解説資料の準備を進めているということです。
改憲草案の趣旨の徹底は当然に必要なことであり、黒を白に言いくるめる「自民党憲法改正草案Q&A」の改訂版も登場することでしょう。しかし自民党が如何に装いを凝らしたとしてもそこには自ずと限度があるし、何よりも条文が明示される以上「衣の下の鎧」は一層明らかになります。
それらを提示をしなければ進展しないし、一方提示をすれば批判に晒されるという痛し痒しのなかで、自民党も踏ん切りをつけたものと思われます。しかしこの周知徹底の過程が護憲側に不利に作用することはあり得ません。大日本帝国憲法にも匹敵する改憲案の本質は自ずと明らかにされると思われます。
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自民 憲法改正案の趣旨 国民に周知図る
NHK NEWS WEB 2013年6月17日
自民党は、去年まとめた憲法改正案の趣旨が国民に十分、理解されていないとして、国民の疑問に対応する態勢を整えたり、解説資料を新たに作成したりして、国民への周知を図りたいとしています。
今月26日に会期末を迎える今の国会では、1月の開会直後に、安倍総理大臣が憲法改正に積極的な姿勢を示したことを受けて、与野党の間で憲法論議が活発化し、衆参両院の憲法審査会で、あわせて17回にわたって実質的な議論が行われました。
これについて自民党は、「憲法論議が深まった」と評価する一方で、党が去年まとめた憲法改正案のうち、憲法9条を改正して「国防軍」を保持するとしていることや、国民の義務を新たに盛り込んでいることが批判されたことを踏まえ、改正案の趣旨が国民に十分、理解されていないという指摘が出ています。
このため、自民党は、党本部で改正案について国民の疑問や問い合わせに対応する態勢を整えたほか、改正案の内容やねらいをより分かりやすく説明した解説資料を新たに作成し、国民への周知を図りたいとしています。
自民党は、参議院選挙の党の公約にも改正案の主な内容を掲げることにしており、憲法改正への機運を高めていきたいとしています。