軍隊には軍事法廷と機密保護法がつきものです。自民党の改憲草案の9条改憲案には国防軍の創設以下、それらのすべてが盛り込まれています。
国防軍の創設を目指す安倍政権が、機密保護法の前段階をなす「秘密保全法」を目指さない筈はありません。
前段の・・といっても「秘密保全法」は決して緩やかなものなどではなく、政府が「公共の安全、秩序維持」のために必要と判断すれば、あらゆる事項が「秘密」に指定されて隠蔽されることになります。
たとえば「放射能情報」や「TPP」が「秘密」に指定されれば、以後はそれを報道すること、調べること、その情報を交換することがなどがすべて禁止されます。そうして国民の知る権利、表現の自由、学問研究の自由が制限され、議論自体が出来なくなることで、簡単に戦前の暗黒時代が出現することになります※。
※ 2013年6月8日「今秋にも秘密保全法の成立を目指す と」
※ 2012年11月7日「『秘密保全法』案が動き出そうとしています」
札幌弁護士会が27日、「国民の自由、日本の民主主義をつぶすのか!『秘密保全法』制定反対市民集会の記録」(PDFファイル)を公表しました。全42ページに及ぶもので簡単に読みきれる分量ではありませんが、政府が準備している、「秘密保全法」の実態がよく理解できます。
PDFファイルは末尾のURLをクリックすれば開きます。
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秘密保全法制定反対市民集会の記録を公開します。
札幌弁護士会 2013/06/27
政府は、「秘密保全法」制定の準備を進めています。
これは、行政機関に「秘密」指定の権限を与え、その「秘密」を漏らしたり、知ろうとしたりした者を罰するという法案です。
かつての国家秘密法案の再来とも言われますが、実はさらに危険性を増しています。
「秘密」に指定することができる事項は、防衛、外交、さらには「公共の安全、秩序維持」に関することも含まれているため、広範な政府情報が「秘密」として国民の目から隠されかねず、国民の知る権利や国民主権の重大な危機と言えます。また、不正の隠ぺいなど濫用のおそれも否めません。
さらに、「秘密」を扱う人とその家族、友人らの身元を徹底的に調査するということも予定されています。 札幌弁護士会では、秘密保全法の危険性を明らかにし、制定反対の機運を高めるため、2013年3月1日に市民集会を開催しました。パネリストには、高田昌幸氏(元北海道新聞道警裏金疑惑取材班デスク)、清水雅彦氏(憲法学者・日本体育大学准教授)、三木正俊氏(日弁連秘密保全法制対策本部副本部長)を招きました。
このたび、秘密保全法の危険性を多くの方に知っていただきたく、集会の模様を文書化し、公開することといたしました。秘密保全法の危険性が、話し言葉で、わかりやすく語られています。ぜひお読みになり、また、広めてください。
「国民の自由、日本の民主主義をつぶすのか!『秘密保全法』制定反対市民集会の記録」(PDFファイル)