2025年7月27日日曜日

27- 「地球温暖化」の詐欺(賀茂川耕助氏)

 海外記事を紹介する「耕助のブログ」に掲題の記事が載りました。9個のグラフを含む長文の記事で、タイトルの意味するところは「地球の温暖化はCO2(二酸化炭素)の増加に起因していない」というものです。

 温暖化がCO2起因でないことの根拠となる事実は下記の通りです。
・地球上では多量のCO2が生物的および非生物的な活動および火山から排出されているが、これらのうち人間の経済活動によるものはごくわずかな割合で、温室効果ガスの全体構成をみると、水蒸気が95%、CO2が3.6%、一酸化二窒素(0.9%)、メタン(0.3%)等で、放出される3.6%のCO2のうち、人間の活動によるものは約0.9%である。
1940年から1977年までの産業の急成長期に温暖化は全く見られなかった。
1998年から2012年までの期間にCO2排出量が継続的に増加したが温暖化の急上昇が起きていない。
1000年から1350年の間の気温は現在よりもかなり高く、逆に1400年から1900年までは気温が下がり小氷河期(Little Ice Age)であった。
7万年のサンプルについて「気温とCO2のピークと谷」を詳細に分析すると、CO2濃度のピークと谷は温度よりもかなり遅れて発生している。
・約13万年前の800年間(でも)温度に対するCO2濃度の遅れが示されている。
・過去の多くの氷河期において人間の活動が全く関与していないにもかかわらず、CO2濃度が現在の水準の800%まで上昇していた。
・大気の95%がCO2である火星は平均気温がマイナス125℃と極寒。
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地球温暖化」の詐欺
                  耕助のブログNo. 2606 2025年7月27日
  The Fraud of ‘Global Warming’
    現代で最も広範に浸透している嘘の一つに対する批判 by Matthew Ehret
最近の論文「人口減少政策を打ち破る」{0}で、私は「人類から自然を守る」という運動の形で社会に浸透した悪質なイデオロギーを批判した。
そこでは、古代異教徒である大地の母ガイア教信仰の復興を支える勢力がイギリス・オランダ両王家と直接つながっていることを検証した。特にオランダのベルンハルト王子(元ナチスSS将校)とフィリップ・マウントバッテン王子に焦点を当てた。
読者からは西欧の教育、文化、宗教機関に蔓延するエコ帝国主義アジェンダの根底にあるガイア崇拝のカルト的本質についてより明確な理解を得られたと肯定的な感想をいただいたが、何か欠けていた。
この記事ではその欠落した要素を補うため、気候科学そのものの詐欺行為——統計的分析手法を用いて二酸化炭素という素晴らしい分子をジェノサイドの犯人として仕立て上げたことについて取り上げる。
二酸化炭素(CO2)の再評価と擁護を紹介した後、天文気候学に基づいた実際に地球の気候を形作っている銀河の力を中心とした真の気候科学の基本的な事実について述べる。

 開発が地球を緑化する
NASAのテラとアクア衛星に搭載されたModerate Resolution Imaging Spectroradiometer(MODIS)のデータを分析した科学者チームの発表結果は多くの人々を驚かせた。
NASAのウェブサイト{5}は2019年2月11日に発表されたこの研究結果{1}を次のように説明している:
 研究チームは2000年代初頭以来、世界の緑の葉の面積が5%増加し、これはアマゾン熱帯雨林の全面積に相当すると指摘した。その増加分の少なくとも25%は中国からもたらされた。














この研究が発表されるまで、科学者たちはこの異常な地球の緑化に人間の経済活動がどのような役割を果たしているのか確信が持てなかった。
NASAの研究は、2000年から2017年にかけてのこの劇的な緑化のペースが、主に中国とインドの貧困撲滅に向けた共同の努力によって駆動されていることを示したのだ。この努力には、再植林、砂漠緑化努力{2}、農業の革新、および一般的な産業成長政策が含まれる。
後者の政策は、アジア諸国が貧困を根絶するため、大規模なインフラ投資に資金を投入する真摯な努力を表している。これは1970年代初頭に「ポスト工業化」がもたらした消費主義の集団的狂気を引き起こす前に西側で採用されていた手法である。

 

当惑した読者はこう尋ねるかもしれない:しかし産業の成長が地球の緑化と何の関係があるのか?
一つのシンプルな答えは、二酸化炭素である。

CO2:虐殺の罪を着せられた無実の被害者
私たちは子供時代、CO2は生態系の不可欠な要素であり、植物に必要だと教えられる。
長い時間をかけて、はるか昔にクロロフィル分子の出現とともに進化した光合成のプロセスは、二酸化炭素を絶えず取り込み、それを水(H2O)とともに分解して酸素を生物圏に放出する。時間の経過とともに放出された遊離酸素はゆっくりと地球のオゾン層を形成し、この「植物の廃棄物」を生命の糧として依存する、より高度な生命体の増加を促した。
今日、多量の二酸化炭素が生物的および非生物的な活動によって、動物の呼吸や腐敗する生物資源、さらには火山からも絶えず排出されている。これらの自然発生的な二酸化炭素の中で、人間の経済活動によるものは驚くほどごくわずかな割合にすぎない
温室効果ガスの全体構成をみると、水蒸気が95%を占め、二酸化炭素が3.6%、一酸化二窒素(0.9%)、メタン(0.3%)、エアロゾルが約0.07%である。

大気中に放出される3.6%の二酸化炭素のうち、0.9%が人間の活動によるものだ。
この統計を言い換えると、人間由来の二酸化炭素は、気候に影響を与える温室効果ガスの総量の3.6%のうち1%未満を占めているに過ぎない。
20世紀半ば、一部の少数派の気候科学者の間で大気中の二酸化炭素の平均濃度400ppm(parts per million)が「自然で理想的な量」であり、この数学的な平均値が乱れると生物多様性が破壊されるという主張が浮上し始めた。
これらの学者たちはまた、生物圏を「閉じたシステム」だと定義し、エントロピーの法則が自然な組織原理であると仮定した。生態系は「開かれたシステム」であり、他の星、銀河、超新星などから来る活発な宇宙放射とつながり、電磁場の入れ子構造によって仲介されているという明らかな事実を無視したのである。
映画監督のアダム・カーティスが2011年の作品『All Watched Over By Machines of Love and Grace』{3}で示したように、この考え方は間違っているにもかかわらず徐々に主流の思考へと移行していった。
この事実だけでなく、もう一つの説得力のある証拠は、温室を管理する人が一般的に購入する二酸化炭素発生器{4}である。これらの広く使用されている発生器は二酸化炭素濃度を1,500ppmまで増加させる。
二酸化炭素増加の効果は何だろうか?
植物や野菜をより健康で、より幸せで、より緑豊かにすることだ。

温度と二酸化炭素:どっちがこのダンスをリードしている?
世界が気候危機に直面しているという緊急警報に日々翻弄される中で、私たちは「二酸化炭素が気候を左右する」という主張が実際に証明されているのかを問うことを忘れがちだ。
この質問に答えるため、1751年から2015年までの地球のさまざまな地域における人間の産業活動によるCO2の増加を示すグラフから見てみよう。










19世紀半ばから1950年まで一貫した増加が見られ、その後、排出率の急激な増加が確認できる。この増加は明らかに世界人口の増加と関連する農業・工業生産の拡大と一致している。
次に、1880年から現在までの全球平均気温の変化を見てみよう。

ここではいくつかの異常が目を引く。
まず、1940年から1977年までの産業の急成長期に温暖化は全く見られなかった。実際、この期間中、多くの気候科学者は迫りくる氷河期を警告していたのだ!{5}
もう一つの異常:過去20年間、二酸化炭素排出量が継続的に増加し、温暖化傾向の急上昇が予想されるはずなのに、1998年から2012年までの期間には、この予想される相関関係が完全に欠如している。この期間、温暖化はほぼ停滞し、「1998年から2012年の全球温暖化一時停止」と呼ばれる現象が発生した{6}。これは、恐怖を煽る予測が完全に崩れ去り、この停滞が存在しないふりをすることしかできないすべてのモデル作成者にとって恥ずかしい事態となった。
再び、疑問を投げかけなければならない:二酸化炭素が気温を左右するのであれば、なぜこのような異常が現れるのか?
二酸化炭素が気温の変化を引き起こさないという確固たる証拠を掘り下げる前に、気温記録からもう1つの異常を見てみよう:中世温暖期(グラフ参照)。









マイケル・マンのような実証された詐欺師たちが、イーストアングリアのフィル・ジョーンズの協力を得て作成した有名な「ホッケースティック」モデルのようなものを用いて、この温暖期の存在を消し去ろうと試みた一方で、1000年から1350年の間の地球の平均気温は、現在私たちが経験しているものよりもはるかに高かったという動かしがたい事実がある。
グリーンランドのヴァイキングには石炭火力発電所やSUV⇒スポーツ車は存在しなかったが、それでも平均気温は現在よりもはるかに高かった。















なぜか?

二酸化炭素と気候の相関関係を広く見直すことで、実際に何が起こっているのかをより明確に理解できるかもしれない。
以下は、60万年のデータを分析したグラフである。
確かに、この規模では二酸化炭素(CO2)と気温には関連性がある。しかし「相関関係は因果関係を意味しない」ということであり、『統計で嘘をつく方法(How to Lie with Statistics)』の著者が有名な言葉を残しているように、「よく包装された統計は、ヒトラーの『大嘘』よりも優れている。人を誤導するからだ。しかしそれでもあなたのせいにすることはできない」。












7万年のサンプルを詳細に分析すると、温度と二酸化炭素のピークと谷を観察することでその手口が完全に暴露される。
もし後者が真の要因であるなら、現代の「グレート・リセット」提唱者が主張するように、二酸化炭素のピークと谷は温度よりも先に発生すべきだが、証拠は逆を示している
13万年前の800年間の二酸化炭素と温度の遅れを示すもう一つの例を見てみよう …









さらに過去の気候記録を遡ると、過去の多くの氷河期において人間の活動が全く関与していないにもかかわらず、二酸化炭素濃度が現在の水準の800%まで上昇していたことが明らかになっている{9}。

宇宙天気の簡単な概要
技術的には、ここで話を終わらせても正直な陪審員なら二酸化炭素が殺人罪で誤って有罪とされたと結論付けるだろう。しかし気候変動と生態系管理の真の科学の道に戻すための、もう一つの劇的な証拠を紹介したい:天文気象学(アストロクライマトロジー)だ。
地球は宇宙に存在する無数の球状の天体のひとつにすぎず、その地球が、極めて活発な太陽の周りを高速で公転し、その太陽系が銀河の周縁部にあり、さらにその銀河がより広大な銀河団の中に存在しているという事実は、多くのコンピュータ・モデリングの統計学者によってしばしば無視される。その理由は極めて単純で、線形的なコンピュータモデルのフィルターを通して宇宙を見るように条件付けられた誰もが「コントロール」に執着し、未知のものに極めて不安を感じるからだ。
天候、氷河期、火山活動に影響を与える実際の要因は極めて複雑で広大であり、ほとんどが未解明のため、コンピュータモデル作成者はそれらを存在しないものと仮定するのを好むか、または、そのような天体現象が気候変動に何らかの機能を持つと認めた場合でも、それは「無視できる」と軽視するのだ。
この怠惰と不誠実な文化にもかかわらず、問う価値がある:気候変動の証拠が、なぜ私たちの太陽系の他の多くの惑星や衛星で観察されるのか?
火星の氷冠は周期的に溶け{10}近年その速度が加速している。なぜこのような現象が起こっているのか?太陽のコロナ質量放出、太陽風、または電磁場が、太陽系内の気候変動を統一的なプロセスとして影響を与えている可能性はあるのだろうか?
大気の96.5%が二酸化炭素で構成される金星は、しばしば地球の人々が二酸化炭素をさらに排出することでどのような恐ろしいオーブンを創造するかを警告する例として挙げられる。実際、金星の平均気温は467度(872華氏度)と非常に高いが、もし二酸化炭素が本当に温暖化の原因なら、大気の95%が二酸化炭素である火星が、なぜ平均気温がマイナス125度(-195華氏度)と極寒なのだろうか?
同様に、宇宙線は気候変動にどのような役割を果たしているのだろうか?デンマークのヘインリヒ・スベンマルクとそのチームの最近の発見によると、雲の形成、気候、宇宙線流量の間に強い相関関係が時間経過とともに見つかった。地球への宇宙線流量は、地球の磁場と、太陽の振動する磁場によって仲介される継続的なプロセスであり、これが銀河系の中心を2億2500万~2億5000万年ごとに公転する太陽系全体を形作っている。
スベンマルクの発見は、2011年のドキュメンタリー映画『The Cloud Mystery』でよくまとめられている。{11}

気候の真の科学への回帰
再び強調すべき点は、天候は何億年にもわたって地球上に奇跡的な生命システムを駆動してきた銀河の力によって形作られてきた複雑なプロセスであるということだ。
この期間、銀河の中心を約2周する間に、生物は比較的単調な(高エントロピー)単細胞生物から、複雑さと自己制御能力(低エントロピー)が継続的に増加するプロセスを経て進化してきた。現在まで、この過程が閉じたシステムであるという証拠はなく、したがって変化のない状態や熱死が行動を制御しているという主張は成立しない。
この主張を否定する人もおり、銀河の赤方偏移を証拠に宇宙が実際は死に絶えている(または逆に、136億年前「時間」の始まりに何も存在しなかった)と主張するが、ハルトン・アープの著作{12}を参照してほしい。
このプロセスは非生物のみが存在していた場所に生物の非線形な不連続性が現れ、その後、非意識的生命のみが存在していた場所に意識的生命が現れ、最も最近では創造的な理性を備えた自己意識的生命が現れるという特徴を有している。このプロセスは、時折激しい大量絶滅のサイクルによって中断されてきたが、生命の全体的な方向性は、ランダム性、偶然、または混沌によって形作られてきたのではなく、改善、完全性、調和によって形作られてきた。












人類が舞台に登場した際、新たな現象が表現され始め、この現象を、偉大なロシアの学者ウラジーミル・ベルナツキー(1863~1945)は「ノオスフィア」(リソスフィアとバイオスフィアに対比される)と名付けた。ベルナツキーは、この新たな地質学的力を人間の創造的理性によって駆動されるものとし、人類の法則は自然の法則と調和しなければならないと世界へ教えることに生涯を捧げた。彼は次のように述べた:

ノオスフィアは私たちの惑星における新たな地質学的現象だ。その中で、人類は初めて大規模な地質学的力となる。彼は、仕事と思考によって、自身の生活の領域を再構築し、過去と比べて根本的に再構築することができるし、そうしなければならない。より広範な創造的可能性が彼の前で開かれる。私たちの孫の世代が、その花開く時期に近づくかもしれない。{13}
ベルナツキーの考えでは、ノオスフィア(精神圏)もバイオスフィア(生物圏)も、数学的な平衡や静止の法則に従うのではなく、不均衡な調和と、低次から高次の組織状態への進展によって支配されていると考えた。人類は自然の法則を理解することによって初めて、道徳的かつ知的に自然を改良する資格を得たのであり、それによって砂漠を緑地に変え、原子の力を利用し、科学の進歩を健康や農業に応用することが可能になったのだ。
彼の最も重要な洞察の一部は、『科学的思考としての惑星現象』(1938年)、『種の進化と生物物質』(1928年)、『ノオスフィアについての一言』(1943年)、『生物圏からノオスフィアへの移行』(1938年)で発表されている。{14}
ベルナツキーが人類の知識に多大な貢献をしたにもかかわらず、第二次世界大戦が終わってから 76 年が経過した今、私たちは、無数の世代にわたって文明を根本から破壊するおそれのある非科学的な大規模な脱炭素化政策を容認している。

この変化は人類に強制されているのか?
過去のファシズムや帝国主義の勢力と違い、今日の文明の恐るべき自己崩壊は、「単に人間であること」という罪に対する集団的罪悪感を介して、グレート・リセットの下で滅ぼされる運命にある者たちの同意によって起こっている。今日の子供たちの大多数が自分たちを創造主の姿に似せて作られた美しい種族であるとは考えず、むしろ自然に背く罪を犯したことに対する罪悪感を持つ寄生的な種族であると考えるのが常識となってしまった。
では、この機会に気候科学に真実を再導入し、グレート・リセットを夢見る社会工学者たちが、国々が閉じた系の衰退と熱死の世界ではなく、開かれた系の生命と反エントロピーの新たなパラダイムを選択するのを見て、叫びわめかせておこう。

協力、科学技術の進歩、文化的な楽観主義というこの前向きな新しいパラダイムは、ロシア、中国、そして国際的な新シルクロードに参加する他の国々によって日々強まっている。
最も重要なことは、CO2をその非難された罪から解放し、この素晴らしい小さな分子を私たちの友であり味方として称えようではないか。
     (出典リスト1~19は紙面節約のため割愛します)
原文
https://matthewehret.substack.com/p/the-fraud-of-global-warming