櫻井ジャーナルの2つの記事を紹介します。
トランプはイスラエル情報部(モサド)の説明を丸呑みしてイランを叩き潰せる好機とばかりに2月28日、イスラエルと共にイランに奇襲を掛けました。
⇒(4月11日)米国をイスラエルがイランとの戦争に巻き込んだと西側の大手メディア
しかし、イラン国内ですぐにも起きる筈だった体制転換国民運動は起きず、逆に挙国一致の対米抗戦の気運が高揚して現在に至っています。ホルムズ海峡をイランに封鎖されたまま時間が過ぎれば米国内でもガソリン価格が高騰してトランプ政権の支持率は下降するばかりです。
要するに早々に対イラン戦争を収束させる必要に駆られる一方で、対イラン攻撃で何の利益も得られなかったでは終われないので、トランプは盛んに大いに戦果が上がったと演出するしかないのですが、抗戦意欲に燃えているイラン革命防衛隊がそれを許すはずがありません。
そもそもイランは10項目の要求を取り下げていません。その要求は、ホルムズ海峡の通行をイランが管理、イランの同盟勢力に対する軍事行動の停止、西アジア地域からのアメリカ軍撤退、イランの役割を明記したホルムズ海峡における安全保障協定の策定、イランが被った損害に対する全額補償、すべての制裁および国際決議の撤廃、凍結されたイラン資産の返還、そしてこれらの条件を拘束力のある国連安全保障理事会決議として正式に承認することです。
トランプ政権がそれを呑むとは到底思えないし、逆にそれこそは「米国大勝利」の演出を根本的に否定するものです。
身から出た錆とは言えトランプは一体どうするのでしょうか。
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事実に反する発言を続けているトランプ米大統領は何を目指しているのか
櫻井ジャーナル 2026.04.19
アメリカとイスラエルが2月28日にイランを奇襲攻撃して始まった戦争は治っているように見える。停戦期間中、ホルムズ海峡は「完全に開放されるとイランのアッバス・アラグチ外相は投稿、ドナルド・トランプ米大統領はイランとの戦争がほぼ終結した、あるいは迅速な解決に近づいているとするメッセージを投稿したり発言したりしている。
ところが、停戦が発表された後、アメリカ政府はイランに関連するすべての船舶の海上封鎖を発表した。イランとの交渉が100%完了するまで、イランに関する限り、海上封鎖は引き続き有効だというのだ。
それに対し、イランはアメリカによるイラン港湾封鎖が解除されるまで、ホルムズ海峡を閉鎖しつづけ、アメリカによる封鎖が続く場合、紅海への入り口であるバブ・エル・マンデブ海峡を閉鎖する可能性を示唆した。
また、イラン議会の国家安全保障委員会で委員長を務めるイブラヒム・アジジによると、イランへ通行料を納め、軍参謀本部の許可を得た商船のみが指定された航路を通過することが認められるだけ。イラン側はトランプ大統領のメッセージを否定している。イラン側交渉団のメンバーであるマフムード・ナバビアン議員もトランプ大統領による海峡の完全開放宣言を拒否、イランのタスニム通信はアラグチ外相の投稿を非難した。
トランプ大統領はイランの濃縮ウランに関する合意は事実上成立したと主張、イランの濃縮ウランを回収し、それをアメリカへ持ち帰れるとしているが、イラン外務省のイスマイル・バガイ報道官はこの主張を否定、イランは濃縮ウランを移転しないと語った。
トランプ大統領の事実に反する発言は、株式相場や石油相場を操縦することが目的だと考える人が少なくない。実際、株式相場は急騰し、石油相場は暴落したのだが、船舶はイラン革命防衛隊(IRGC)と連携する必要があり、IRGCはイラン政府が敵対国とみなす国の船舶を阻止する権限を有しているとされている。4月17日の時点でペルシャ湾にアメリカの軍艦は見当たらない。アメリカが「完全開放」を実現したと言える状態にはなく、その原因のひとつはアメリカによる合意違反にあるとイランは主張している。
イランは一貫してホルムズ海峡の通行をイランが管理し、イランの同盟勢力に対する軍事行動の停止し、西アジア地域からアメリカ軍は撤退し、イランの役割を明記したホルムズ海峡における安全保障協定を策定し、イランが被った損害に対する全額補償をし、すべての制裁および国際決議を撤廃し、凍結されたイラン資産の返還することなどを要求、さらにこれらの条件を拘束力のある国連安全保障理事会決議として正式に承認することを求めている。
少なくとも現時点でこの要求をドナルド・トランプ政権が呑むとも思えず、イランとの間で交渉が成立するはずがない。トランプ大統領は何とかして「勝利」を演出しようとしているのか、「イランが約束を守らなかった」と主張して4月末までにイランに対する新たな攻撃を始めるだろうと推測されている。現在、多数のアメリカ軍輸送機が中東に向かっている。
イスラエルもレバノンへの侵略やイランの体制転覆を諦めていない。自力で実現できないため、アメリカ軍に実行させようとしているが、それだけでなくバブ・エル・マンデブ海峡を挟んでイエメンの対岸にあるソマリランドに部隊を派遣した。
袋小路へ入り込んだ米国は敗北を認めるしかないが、イスラエルはイラン殲滅を命令
櫻井ジャーナル 2026.04.17
2月28日にイランを奇襲攻撃したアメリカ軍とイスラエル軍は簡単に相手が屈服すると考えていたようだが、イラン軍の反撃で軍事的には劣勢だ。すでにイスラエルの主要都市は瓦礫の山が築かれ、西アジアのアメリカ軍基地も大きな損害を受け、両国の敗北は明白だが、アメリカ軍は「停戦」を利用して再攻撃の準備をしたようだ。再攻撃して勝利を宣言して撤退するつもりだと見られている。
そうした中、イランはパキスタンのイスラマバードでアメリカとイランの代表団と交渉している。イランに軍事情報を提供していると言われている中国も戦争の早期終結の望んでいると言われているが、イランは10項目の要求を取り下げていない。
その要求とは、ホルムズ海峡の通行をイランが管理、イランの同盟勢力に対する軍事行動の停止、西アジア地域からのアメリカ軍撤退、イランの役割を明記したホルムズ海峡における安全保障協定の策定、イランが被った損害に対する全額補償、すべての制裁および国際決議の撤廃、凍結されたイラン資産の返還、そしてこれらの条件を拘束力のある国連安全保障理事会決議として正式に承認すること。少なくとも現時点でこの要求をドナルド・トランプ政権が呑むとも思えない。何とかして「勝利」を演出しようとするだろう。
現在、イランに負けているアメリカやイスラエルだが、「停戦」を実現して戦力を回復、再びイランを攻撃しようと目論んでいるはずだ。ベンヤミン・ネタニヤフ首相も言っていることからもわかるように、彼らの最終目標はイランをガザやリビアと同様、「石器時代」にし、西アジア全域を「イスラエル」にすることだろう。
すでにイランはホルムズ海峡を通過する船舶を制限、敵国と見なされた国のタンカーは通れなくなっている。そこでアメリカはイランの友好国の船舶も通さないと宣言した。それなりの影響はあるだろうが、アメリカの空母や駆逐艦が海峡に近づくことはできない。さらにイエメンのアンサール・アッラー(フーシ派)はアデン湾から紅海へ入るために通過しなければならないバブ・エル・マンデブ海峡の通過を規制する動きを見せている。
ホルムズ封鎖の影響を最も大きく受けるのは日本を含む東アジア諸国だが、ヨーロッパ諸国がトランプ政権の海峡封鎖を批判している。東アジアの経済が麻痺すれば製品が生産されず、世界の経済が麻痺する。アメリカにはエネルギー資源があるというものの、エネルギー相場は上昇し、アメリカ国内の経済も麻痺させる。
バラク・オバマ政権がキエフでクーデターを成功させた後、ジョー・バイデン政権は誕生直後からロシアに対する軍事的な挑発を開始、2022年になると反クーデター派が支配するドンバスに対する砲撃を激化させた。ロシアがウクライナに対するミサイル攻撃を始めたのはその直後のことだ。
オバマ政権がウクライナ支配を目論んだのは、ロシアとヨーロッパの結びつきを強めていた天然ガスの流れを止めることにあった。ロシア産天然ガスをバルト海経由でドイツへ運ぶ「ノードストリーム(NS1)」と「ノードストリーム2(NS2)」が2022年9月に爆破される。西側ではウクライナが行ったと宣伝されているが、能力的に見ても状況を見てもアメリカやイギリスが中心になって実行された可能性が高い。
アメリカやイギリスの強大な私的権力はヨーロッパ諸国がロシア産の安価な天然ガスを入手できないようにしたのだが、ヨーロッパ諸国は唯々諾々として従った。今回、日本がアメリカの命令におとなしく従っているのと同じだ。
イランはミサイルなどの兵器を地下に隠しているだけでなく、生産工場も地下に建設、長期戦に備えているが、簡単に勝てると考えていたアメリカやイスラエルはミサイルやドローンが枯渇し、レーダーは破壊されて防空システムは機能しなくなっている。レバノンからイスラエルを攻撃しているヒズボラのミサイルも防げていないようだ。戦争が長引けば長引くほどアメリカやイスラエルは苦しくなる。
アメリカ政府は4月5日、同国空軍に所属するF-15E戦闘機のパイロットと兵器担当士官を救出する作戦を成功させたと発表したが、それにしては投入された航空機が多すぎる。数十人の特殊部隊員を乗せたC-130輸送機がイスファハン近くに着陸した数分後に2機目のC-130輸送機が接近してきたが、それをイラン軍が攻撃、積まれていた特殊車両や数機のMH-6ヘリコプターも破壊された。さらにブラックホーク・ヘリコプター2機も到着したが、これも格好の攻撃目標になり、A-10攻撃機も破壊された。その現場が核施設に近いイスファハンだったことから、アメリカの特殊部隊は核物質を盗み出そうとしていて失敗したと見られている。
「湯の町湯沢平和の輪」は、2004年6月10日に井上 ひさし氏、梅原 猛氏、大江 健三郎氏ら9人からの「『九条の会』アピール」を受けて組織された、新潟県南魚沼郡湯沢町版の「九条の会」です。