28日の新潟日報一面トップには〝首相「防衛力を抜本強化」″の大見出しが躍っていました。情報機関の設置法に引き続いて、今度は「防衛力の抜本強化」とは 極右首相の面目躍如ですが、高市氏の岩盤支持層や防衛族議員あるいは軍需産業関係者等は別にして、大部分の県民(国民)は強い違和感を持ったのではないでしょうか。
食品をはじめとする諸物価の高騰や、ナフサ由来の医療用備品類や住宅用資材の供給途絶の惧れなどを始めとして、政府が緊急に取り組むべき課題は山ほどあるのに、軍備の抜本的強化など戦前回帰の反動政策しか高市首相の頭の中にはないのでしょうか。
生活防衛の他にも、主要道路の下に埋設されている上下水道の主管が老化していて、いつ破損し道路面が陥没するか分からない個所が無数にあると聞くので、最優先でその交換に着手すべきです。それこそが国土の強靭化です。
また最近は山火事が頻発していてそれが長引くと住宅までが大量に燃えるケースもあるようです。TVを見ているといつも消火用ヘリコプターの台数が1台かそこらで埒が明かないことが看取されるので、それらに対する抜本的な対策をこそ施すべきです。
いずれにしても大軍拡推進の指針となる安保3文書の改定などは全く不要であるし、軍事に要する費用の拡大はその分が民生を圧迫するので認められません。
しんぶん赤旗の2つの記事を紹介します(記事の要約は省略させていただきます)。
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安保3文書 有識者メンバーに「非核三原則」否定論者 メディア幹部も参加
しんぶん赤旗 2026年4月29日
政府は27日、大軍拡推進の指針となる安保3文書改定に関する有識者会議の第1回会合を開きました。重大なのは、歴代政権が「国是」としてきた非核三原則(核兵器を持たず、作らず、持ち込ませず)の見直しを提言した山崎幸二・元統合幕僚長がメンバーに含まれたことです。
高市早苗首相は2024年9月に出版した編著『国力研究』で、非核三原則は日米同盟にとって「邪魔」だとして、安保3文書からの削除を求めたものの、実現しなかった経緯を明らかにしています。今回の改定で3文書から非核三原則に関する記述を削除する狙いから、山崎氏が選任された可能性もあります。
山崎氏は昨年6月、笹川平和財団がとりまとめた提言の作成に参加しています。提言では米軍の「拡大抑止」(核の傘)を強化するために、(1)非核三原則の「持ち込ませず」を「(日本に対して核兵器を)撃ち込ませず」に変更し、米軍の核持ち込みを容認(2)日米が核兵器を共同運用する「核共有」の推進―などを提案。「核共有」は、日本国内への核兵器の常駐配備を前提にするものです。
山崎氏は27日の会合後、記者団に「拡大抑止を実効性のあるものにする必要性も検討課題の一つだ」と明言。同日開会した核不拡散条約(NPT)再検討会議に向け、被爆者らが米ニューヨークで核兵器廃絶を訴えるなか、これに逆行する「核の傘」強化を公然と求めました。
笹川平和財団の提言には、昨年10月から首相補佐官を務めている尾上定正・元空将も参加しています。尾上氏は昨年末、「日本は核保有すべきだ」と発言したとみられ、罷免を求める声が相次ぎましたが、現在も首相補佐官のままです。
読売新聞グループ本社の山口寿一社長とフジテレビの清水賢治社長というメディア幹部2氏が含まれていることも重大です。
山口氏は23年1月にも、3文書改定に向けた有識者会議に参加。軍事費の2倍化や違憲の敵基地攻撃能力保有に踏み込んだ岸田文雄首相(当時)を、「防衛力の抜本的強化という歴史的な決断をされた」と称賛しています。戦後の新聞は侵略戦争推進の過ちへの反省から出発しました。再び戦争推進の過ちを繰り返すことは許されません。
総合的な国力から安全保障を考える有識者会議 構成員 ◎=座長
秋池玲子 ボストン・コンサルティング・グループ日本共同代表
遠藤典子 早大研究院教授
大矢光雄 東レ社長
黒江哲郎 元防衛事務次官
◎佐々江賢一郎 元駐米大使
清水賢治 フジテレビ社長
鈴木一人 東大公共政策大学院教授
橋本和仁 科学技術振興機構理事長
東野篤子 筑波大教授
細谷雄一 慶大教授
松尾 豊 東大教授
三毛兼承 三菱UFJ銀行特別顧問
森田隆之 NEC社長
山口寿一 読売新聞グループ本社社長
山崎幸二 元統合幕僚長
安保3文書有識者会議 狙うは「国家総動員」
しんぶん赤旗 2026年4月29日
安保3文書の改定を巡り、政府は27日夕、「総合的な国力から安全保障を考える有識者会議」の第1回会合を開きました。今後、月1回程度開催し、今秋に提言をまとめます。並行して、防衛省は昨年秋から開催している「防衛力変革推進本部会議」で論点整理を進め、自民・維新も6月に提言をまとめます。政府・与党あげて「戦争国家」つくりへ動きを強めています。
(竹下岳)
「3文書改定は国家の命運を左右する重要な取り組みだ」-有識者会議に出席した高市早苗首相はこう訴えました。有識者会議の「総合的な国力」は、高市首相の持論です。①外交力
②防衛力 ③経済力 ④技術力 ⑤情報力 ⑥人材力 - 現行の安保3文書(国家安全保障戦略)にも、ほぼ同様の項目が列挙されていますが、「防衛力」= 敵基地攻撃能力の保有や「統合防空ミサイル防衛」(IAMD)の導入、日米共同訓練の強化など、日米同盟・自衛隊の強化に強い焦点が当てられました。
今回の改定では、極超音速誘導弾など、射程3000キロにおよぶ国産長射程ミサイルの導入や地対艦ミサイル部隊の増強など、すでに定められた計画を着実に推進することに加え、「経済安全保障」や科学技術、アカデミア(学術界)の軍事動員、軍需産業の育成・強化、国営工廠(しょう)などによる武器増産体制の確立、インテリジェンス(情報活動)の強化など、より幅広い分野を手がける狙いがすけてみえます。現代版の「国家総動員態勢」と言えます。
加えて、ロシアのウクライナ侵略、イスラエルによるパレスチナ・ガザ地区侵攻、さらに米・イスラエルによるイラン攻撃などで、ドローン(無人機)をはじめとした無人兵器、人工知能(AI)が戦争の帰趨(きすう)を決めることが明確になりました。「新しい戦い方」に対応した、新たな軍拡が狙われています。
米は軍事費大幅増要求
最大の難関となるのが、軍事費の増額です。トランプ米政権は、今年1月に公表した「国家防衛戦略」(NDS)で、日本を含むすべての同盟国に、関連経費を含めて国内総生産(GDP)比5%の軍事費を要求。日本の軍事費は現行の安保3文書決定の2022年度には5・4兆円でしたが、25年度までに約11兆円と2倍化。これを3・5%にすると24兆円、5%にすると34兆円=国民1人あたり年間28万円という、途方もない金額になります。
亡国の大軍拡を許してはなりません。
安保3文書改定で想定される主要論点
○軍事費の増額 GDP比2% → 3.5~5%に
○敵基地攻撃能力のさらなる強化(国産長射程ミサイルの本格導入、弾薬庫整備)
○日米の司令部機能強化、共同作戦・共同訓練の拡充
○「継戦能力」の強化(ミサイル、兵器の増産など)
○ドローン、AI活用の「新しい戦い方」
○米の「核抑止」強化、非核三原則見直しの是非
○経済安全保障 → 経済の「武器」イヒ
○科学技術・アカデミアの軍事動員
○軍需産業の強化・武器輸出、共同開発の推進
○空港・港湾の軍事利用をさらに拡大
○米主導の宇宙戦争への参加
○インテリジェンス → 国民監視の強化
○原子力潜水艦導入の是非
安保3文書改定に向けた政府・与党の動き
政府有識者会議 → 今秋に提言
防衛省 → 論点整理・意見集約 ⇒ <年内に改定>
自民党・日本維新の会→6月に提言
「湯の町湯沢平和の輪」は、2004年6月10日に井上 ひさし氏、梅原 猛氏、大江 健三郎氏ら9人からの「『九条の会』アピール」を受けて組織された、新潟県南魚沼郡湯沢町版の「九条の会」です。