2023年12月18日月曜日

18- 戦争が止まればネタニヤフは刑務所行き(賀茂川耕助氏)

 耕助のブログにケビン・バレットによる掲題の記事が載りました。
 これほど世紀の大犯罪「パレスチナ人民の大虐殺」を行っているネタニヤフが戦争終結後に刑務所に入るべきであるのは誰にも異論はありません。
 そもそも彼には汚職の疑いが顕著で、それによる収監を避けるためにガザ大逆殺を行っているという説が言われていましたが、このインタビューではその件への明言はありません。
 冒頭の部分でケビンは、「大虐殺の責任はバイデン政権とネタニヤフ政権周辺の狂信的な虐殺マニアにある」と述べています。それ以外に解釈のしようがありません。
 文中に一カ所「太字強調」がありますがそれは原文に拠っています。
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戦争が止まればネタニヤフは刑務所行き 
              耕助のブログNo. 2006 2023年12月16日
The Minute the War Stops, Netanyahu Goes to Prison
        彼が止めたくないのは当然だ   by Kevin Barrett
このインタビューは先週金曜日、停戦終了直後に行われた。

Q: イスラエルによるガザ地区への戦争の継続について、ケビン・バレット氏に登場いただく。彼は『ベテランズ・トゥデイ』の編集者でモロッコのサイディヤからの参加である。バレットさん、ようこそ。なぜイスラエルによるガザへの猛攻撃が続くのか見解を聞かせてほしい。ハマス側は米国からの許可を得て、イスラエル側に責任をなすりつけている。
A:そう、もちろんその通りだ。米国が完全に青信号を出したにせよ、単に十分な赤信号を出さなかったにせよ、結局のところ責任はバイデン政権とネタニヤフ政権周辺の狂信的な虐殺マニアにある。ほんとに恥ずかしい、恐ろしい事だ。停戦期間延長の間に多くの囚人が解放され、もっと多くの囚人が解放される可能性があったにもかかわらず。全てのイスラエル人は、解放されたイスラエル人が彼らの拘留者(ハマス)と非常に良好な関係にあったことを見ている。彼らは微笑んでいた。ハイタッチをしていた。拘留者とハグしていた。だからイスラエルの刑務所でパレスチナの囚人たちが受けている扱い(拷問、組織的な性的虐待、レイプ、絶え間ない虐待など)と比較すれば、イスラエルのプロパガンダのナラティブ(⇒言説)全体が完全に崩壊していることは明らかだ。
ハマスは危険で、暴力的で、犯罪的な “ケダモノ “の集団であるというこのナラティブ、イスラエルが使ってきたこの恐ろしい大量虐殺的用語は、実際にはイスラエルのことを表していた。大量虐殺を行うイスラエル政府よりも、ハマスははるかに高潔で気高く、道徳的で倫理的な組織であることが明らかになったのだ。
だからほんとにひどい。停戦からまだ1日も経っていない初日にイスラエルはさらに100人もの市民を殺害したのだ。バイデン政権の責任は重い。彼らは米国内で政治的懲罰を受けることになるだろう。しかし、彼らが立ち上がり、ネタニヤフに大量虐殺をやめさせることができるかどうかはまだわからない。

Q:この戦争自体も考慮されている。ベンヤミン・ネタニヤフ首相に対するイスラエル国内での反発や余波についていえば、この戦争自体が彼にとっては大きな失敗だったとみなされている。その点についても詳しく説明してほしい
A:そう、政治的に、バイデン政権とネタニヤフ、そしてイスラエルは負けた。
政治的にバイデン政権とネタニヤフ一味は少し違った問題に直面している。バイデンの場合、ネタニヤフが辞任して刑務所に収監され、過激派のいないまったく新しいイスラエル政権が成立した方が、実際には良い結果をもたらすだろう。そしてそれが起こり得るのは、ネタニヤフとイスラエルが負けた、あるいは大きな目標を達成できなかったことが明白な状況で戦争が停止した場合だ。彼らの目標を達成する方法がない以上、間違いなくこうなるだろう。彼らが言うように、ハマスを排除することはできない。イスラエルが成功しているのは民間人の虐殺だけだ。だからこの戦争が止まればすぐに、イスラエル国内では失敗とみなされるだろう。そしてその時点で、ネタニヤフ首相はすべての責任を取ることになる。そして、10月7日のイスラエルの大失敗とパレスチナの勝利に至った原因について、どのような調査が行われるかは誰にもわからない。ネタニヤフ首相は戦争が終わり次第、首相官邸から刑務所の独房に直行する可能性が高い。だから彼にはこの戦争を可能な限り長く続けるだけの理由がある
一方、バイデン政権は政治的問題に直面している。なぜなら民主党の最も活発な支持層はガザで行われているシオニストによる大量虐殺の規模を少なからず認識しており、それに恐怖を感じているからだ。そして多くの米国人は、これを理由に選挙でバイデンに投票しないだろう。特にアメリカのアラブとムスリムのコミュニティ、さらには党内のバーニー・サンダース派の多くがそうだ。したがってバイデンにとっては、実際には戦争を終結させ、ネタニヤフを収監し、少し現実的なイスラエル政府に代わる方が良いだろう。
しかし問題は、アメリカではシオニストが大きな力を持っているため、イスラエルに歯向かうようなことをすれば政治的に弱体化する可能性がある。そして共和党はアメリカ国民をイスラエル支持に洗脳して利益を得ている。したがってバイデンは、現実を認識している自党内の人々を安心させようとする一方で、大量虐殺を支持するように完全に洗脳されている共和党陣営からの挑戦をかわさなければならないという複雑な状況なのだが、これまでのところバイデン政権には、この戦争を終わらせるために立ち上がる勇気も、ましてや道徳や倫理観もない。そして私は、彼らがこの戦争を終わらせるとも思っていない。しかし、いずれわかることだ。

Q:バレットさん、新しい反応がある。イランの外務大臣はアメリカとイスラエルはガザに対する戦争の継続がもたらす深刻な影響に気づいていないようだと言っている。では、この戦争がまた長期間続いたとすれば、イスラエル軍によってさらに多くの女性や子どもたちが虐殺される。どのような影響があるとあなたは予想しているのか
A:まあ、バイデン政権全体が政治的な影響を受けていることに気づいていないかというと、そうとは言い切れないだろう。手遅れになるまでその全容に気づかないかもしれないが、バイデンはすでに、「我々はイスラエル人のために多くの水をかぶってきた」という言葉を引用している。そしてもちろん、それはアメリカを沈みゆく船に例えているということだ。沈みゆく船、タイタニック号は、ガザでの大量虐殺に対する馬鹿げた、そして広く嫌われている支援のために多くの水をかぶっている。だからもちろん、ある時点でアメリカの政権や永続的な国家安全保障コミュニティ、あるいはディープ・ステート⇒陰の政府は目を覚まし、大量虐殺への支援によってアメリカの評判が完全に失墜し、わずかに残っているソフトパワーのかけらを失うことに気づくかもしれない。そしてナラティブが変わりつつある。10月7日の真実、パレスチナのレジスタンスが自制と思いやりと道徳と倫理をもって戦い、軍事目標とパレスチナ人捕虜と交換するための人質を狙い、そしてそれらの人質をとても大切に扱ったという事実、これらすべてが今、明らかになりつつある。そして世界中がこの事実を知るにつれ、占領下のパレスチナにおける米国とシオニストの狂犬たちに対するイメージは日に日に悪化している。いずれアメリカの政権は、ネタニヤフ首相の大量虐殺を止めざるを得なくなり、ネタニヤフ首相は刑務所に入ることになるだろう。

しかしネタニヤフは生き残りの達人だ。彼は2001年の9.11の作戦への参加を含め、過去にあらゆるクレイジーなことをやってきた。彼が権力を維持し、刑務所に入らないようにするために何をやるか、私たちは過小評価すべきではない

https://www.unz.com/kbarrett/the-minute-the-war-stops-netanyahu-goes-to-prison/