2023年12月23日土曜日

国連安保理公開会合 ガザ停戦を求める声 イスラエル入植地拡大批判も 

 国連にはガザでの大虐殺を止めさせるべき責任がありますが、米国の拒否権行使によって機能不全に陥っています。
 そんななか国運安保理は19日、ガザの状況について公開会合を開きました。
 討論ではガザでの人道的停戦を求める声に加えて、イスラエルによるヨルダン川西岸での入植地拡大を非難する声が上がりました。米英などの非人道的発言を別にすれば、安保理で十分に納得できる話し合いが出来ることが分かります。
 日本は米国の腰ぎんちゃくとしての振る舞いしかできないのであれば、他の真っ当な国に非常任理事国の地位を譲るべでしょう。
 しんぶん赤旗が伝えました。
 併せて同紙の記事「ガザ 女性ら極限状態 イスラエル軍による暴力 ~ 」を紹介します。
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国連安保理 ガザ停戦を求める声 イスラエル入地拡大批判も
                       しんぶん赤旗 2023年12月21日
【ワシントン=島田峰隆】国運安全保障理事会は19日、イスラエルが軍事侵攻を続けるパレスチナ自治区ガザの状況について公開会合を開きました。討論ではガザでの人道的停戦を求める声に加えて、イスラエルによるヨルダン川西岸での入植地拡大を非難する声が上がりました。
 同日午後にはアラブ首長国連邦(UAE)が提出したガザでの人道支援拡大を目指す決議案の採決が予定されていましたが、国連によると20日以降に延期されました。
 UAEはガザでは10に9人が1日全く何も食べない日々を過ごしている。前例のない飢餓に直面している」と指摘。「いま必要なのは人道支援アクセスだ。決議案はこの要求に応えるものだ」と賛同を求めました

 またヨルダン川西岸での入植者によるパレスチナへの暴力やイスラエル政府による東エルサレムでの入植地拡大に懸念を表明。「ガザでの戦争を入植地拡大とパレスチナ人の追放に利用する試みを非難すと述べました。
 今月の安保理議長国のエクアドル「支援物資をさらに配布するには即時の人道的停戦が不可欠だ」と強調しました。「ヨルダン川西岸で入植者による暴力が驚くほど増えている」と批判しました。
 フランスはイスラム組織ハマスによるテロを非難たうえで、イスラエルに対し「永続する停戦と国際法の順守」を求めました。ヨルダン川西岸での入植地拡大については「違法行為を断固として非難する。違法に併合した領土は決して認めない」と強調しました。
 ガボンはイスラエルに対し「最大限の抑制と国際人道法に沿った行動」を要求。敵対行為の停止が人道物資を安全に配布する前提条件になる」と述べました。


ガザ 女性ら極限状態 イスラエル軍による暴力
女性問題センター アマール・スィヤムさん
                      しんぶん赤旗 2023年12月22日
 パレスチナのガザ地区当局などによるとイスラエル軍の攻撃で20日までに2万人以上が死亡しました。そのうち女性は6200人以上、子どもは約8000人が殺されました。女性を支援するガザのNGO「女性問題センター」代表のアマール・スィヤムさん(53)は、本紙の電話取材に対し、極限状態に追い詰められる女性たちの状況を語りました。(カイロ=秋山豊)

 イスラエル軍は、ガザの女性たちから夫と子ども、親、きょうだい、そして住まいを奪っています。多くの女性が夫を亡くし、経済的自立が深刻な課題となっています。
 彼女たちはお金がなく何も買えません。イスラエル軍の攻撃でそもそもガザでは市場さえなくなりました。まともな暮らしはありません。空爆下、女性は死を待つしかない状況です。
 私は女性の権利を守る活動家として女性に対するあらゆる暴力に反対して活動を続けてきました。ガザではイスラエルによる占領と封鎖下で経済状況が悪く、人口が密集する状況が、女性に対するドメスティックバイオレンス(DV)を引き起こす問題がありました。
 しかし、いまはこの戦争下、イスラエル軍がガザの女性に振るう暴力のほかに話すことができません。女性たちは極度の恐怖にさらされています。私たちは一瞬先にはもう生きていないかもしれないのです。イスラエル軍は最大の脅威です。

大勢のなか授乳 シャワーなく皮膚病
「人間の尊厳ない」
 私も北部ガザ市の自宅を追われ、今は南部ラファにあるNGOの建物の一室で妹家族とほかの住民と避難生活を送っています。親族とは連絡が取れず安否を確認できません。
 女性は食料も水も確保できず、プライバシーがない状況で暮らしています。住民が避難する学校では一つの教室に50人、60人、なかには70人が身を寄せています
 女性は大勢がいる教室で着替え、食べ、寝ています。出産直後の女性は非常に不衛生な学校で赤ちゃんの世話をし、大勢が避難する教室で授乳しなければなりません。
 生理用ナプキンがほしいという要望を多く受けていますが、かなえられずにいます。何十日もシャワーを使えずにいます。皮膚病や婦人科の受診が必要な病気が広がっています。教室の一つをトイレに使っている学校もあります。人間の尊厳はありません

 屋外のテントに避難している女性もいます。冬になり、雨が降ると寒さで眠りにすらつけません。調理用ガスがなくまきで火をたいています。この煙が呼吸器の病気をまねいています。
 イスラエルの行いは、ジェノサイド(集団殺害)であり、民族浄化です。その戦争犯罪はあまりに大きい
 今すぐ停戦が必要です。国際社会がイスラエルとそれを支持する米国に圧力をかけ、停戦が実現しても、女性たちの困難は続きます。ガザは完全に破壊されて戻る家もありません。
 私たちは激しい攻撃のなかで、女性への心理カウンセリングもできなくなりました。無力さを覚えます。
 それでもどんなに極限の状況下でも、女性に寄り添い、暴力から守り、権利を擁護したい。状況の把握を続け、女性が何を必要としているか考え続けています。