2019年2月3日日曜日

望月記者を沈黙させるように と官邸が記者クラブに「申し入れ書」

 昨年末、首相官邸・報道室長名で内閣の記者クラブ加盟社に前例のない申し入れ書が届きました。
 それは「東京新聞の特定の記者」による質問内容が事実誤認であるとして、「内外の幅広い層の視聴者に誤った事実認識を拡散」させ「記者会見の意義が損なわれる」と訴えるもので、「本件申し入れは、記者の質問の権利に何らかの条件や制限を設けること等を意図していない」という言い訳で終わっているということです。
「特定の記者」が菅官房長官の天敵といわれる望月衣塑子氏であることは明らかで、文書は彼女の言動を記者クラブとして規制することを暗に要求したものでした。
 
 仮に事実誤認があったのであればそう指摘すれば済む話で、尤もらしく全加盟社に通達を出すようなことではありません。
 問題は、こうした官邸によるいわば言論弾圧の文書がなぜ公然と報道各社に送り付けられたかですが、そこには官邸と記者クラブとの悪しき馴れ合いがあるからです。現に記者会見の場で、記者クラブの他のメンバーから望月氏の指摘を支持する発言は出ずに、幹事社は彼女の発言をあからさまに妨害しようとしていると言われています。彼女の記者会見での発言は世間から強く共感されているのにどうしてなのでしょうか。
 
 記者クラブ制度は日本独自のもので、海外の報道関係者から奇異な目で見られているだけでなく、報道機関として本来あるべきでないと批判されているものです。官庁にとって日本の記者クラブ制度はこれ以上ないほど便利なものですが、報道各社には全くその自覚がないというあたりが、日本のメディアの政府からの独立度が世界で67位であるとされる所以です。
 官邸が何の躊躇もなく加盟社にそんな文書を届けるということ自体が、両者の異常な関係を示しています。
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望月衣塑子を排除しろ! 官邸が記者クラブに「申し入れ書」!
半歩前へ 2019年2月2日  
 
 首相官邸からの申し入れ書が話題になっている。昨年末、内閣記者会の加盟社に上村秀紀・総理大臣官邸報道室長の名前で届いた。
 文書は官房長官会見での特定の記者の言動をクラブとして規制しろといわんばかりの内容だった、と雑誌「選択」が報じた。
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 文書では「東京新聞の特定の記者」による質問内容が事実誤認であると指摘。
 そして会見がネット配信されているため、「正確でない質問に起因するやりとり」は「内外の幅広い層の視聴者に誤った事実認識を拡散」させ、「記者会見の意義が損なわれる」と訴える。
 仮に事実誤認なのであれば、そう回答すればいいようなものだが、この「特定の記者」が望月衣塑子氏であることは明白。要は望月氏の質問を減らせとクラブに申し入れているようなものなのだ。
 同文書は最後に、「本件申し入れは、記者の質問の権利に何らかの条件や制限を設けること等を意図していない」という言い訳で終わる。よもや、圧力に屈するメディアなどいないとは思うが…。  (以上 選択出版)
 
 
首相官邸が東京新聞・望月記者を牽制  記者クラブに異様な「申し入れ書」
選択出版 2019年2月1日
 首相官邸からの申し入れ書が話題になっている。昨年末、内閣記者会の加盟社に上村秀紀・総理大臣官邸報道室長の名前で届いた文書は、官房長官会見での特定の記者の言動をクラブとして規制しろといわんばかりの内容だった。
 文書では「東京新聞の特定の記者」による質問内容が事実誤認であると指摘。そして会見がネット配信されているため、「正確でない質問に起因するやりとり」は「内外の幅広い層の視聴者に誤った事実認識を拡散」させ、「記者会見の意義が損なわれる」と訴える。
 仮に事実誤認なのであれば、そう回答すればいいようなものだが、この「特定の記者」が望月衣塑子氏であることは明白。要は望月氏の質問を減らせとクラブに申し入れているようなものなのだ。
 同文書は最後に、「本件申し入れは、記者の質問の権利に何らかの条件や制限を設けること等を意図していない」という言い訳で終わる。よもや、圧力に屈するメディアなどいないとは思うが……。  (選択出版)

<税を追う> 辺野古埋め立て 軟弱地盤に杭6万本

 辺野古新基地の一部が軟弱地盤のため、防衛省が工事方法を設計変更する方針であることに関して、東京新聞が「税を追う」立場から取り上げました。
 
 埋め立て予定地に軟弱地盤(N値がゼロ)が含まれることは、防衛省が2014~16年に実施したボーリング調査で確認されましたが、防衛省はそれを公表せずに、昨年3月、市民の情報公開請求で明らかになりました。それでも政府は調査中として公式に認めないまま、昨年12月に埋め立てのための土砂投入を開始し、現在に至っているものです。
 このように都合の悪い点については秘匿・隠蔽するといういつもながらの手法を通した挙句、こんどは設計変更という手法で工事方法の根本的な変更を行おうとしていることに、沖縄県は当然強く反発しています。政府はまず説明責任を果たす必要があります。
 設計変更には県の承認が必要ですが県は変更を認めない方針です。そうであれば埋め立て工事は暗礁に乗り上げます。
 
 地盤改良の具体的な方法は、海底に大径の鋼管を打ち込み、その管のなかに砂を充填したのち鋼管を引き抜くことで「砂の杭」を無数に打ち込むものです。そうすると地中の水分が砂に吸い取られる形で地盤が固められます。
 それ自体は地盤改良としてポピュラーな方法ですが、辺野古の場合は地盤改良に必要な杭の長さが海面から70mを要し、その本数は実に6万本です。当然膨大な費用と時間が掛かります。防衛省の試算では地盤改良に500億円かかり、当初計画で5年とされた工期は13年に延びるということです。
 
 なおこれまでの実績では羽田空港の地盤改良での40mの砂杭が最大で、70mの砂杭の実績はまだないということです。これも大きな問題です。
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<税を追う> 辺野古埋め立て 軟弱地盤に杭6万本 防衛省検討
東京新聞 2019年2月2日
 沖縄県名護市辺野古(へのこ)の米軍新基地建設を巡り、防衛省沖縄防衛局が、軟弱地盤の広がる埋め立て海域に、約六万本の杭(くい)を海面から深さ七十メートルまで打って地盤を強化する工法を検討していることが分かった。当初の計画では軟弱地盤を想定しておらず、大規模な追加工事となることは必至だ。専門家は「過去に例がないほどの深さの地盤改良で難しい工事。膨大な費用と時間がかかるだろう」と指摘する。(中沢誠)
 
 軟弱地盤の存在が指摘されているのは、埋め立て海域の東側。地盤改良の工法は、防衛局の委託業者が、地盤調査の結果をもとに分析し、一月に報告書にまとめていた。
 報告書では、土砂を埋め立てる百五十三ヘクタールのうち、三分の一に当たる五十六ヘクタールが、地盤改良の必要な面積と見積もる。
 改良工事は二つの工法を採用。「ケーソン」と呼ばれる巨大なコンクリートの箱で埋め立て区域を仕切る護岸部分は、地中にパイプを打ち込み、砂などを流し込んで杭状に締め固め、地盤を強化する。埋め立て部分は、砂を流し込んだ後、パイプを引き抜き、砂を通じて地中の水分を抜いて地盤を固める。砂杭は、護岸部分で約四万本、埋め立て部分で約二万本が必要と試算。いずれも深さ七十メートルまで打ち込む。
 
 防衛局は、軟弱地盤などを理由とした県の埋め立て承認撤回を取り消すよう、国土交通相に行政不服審査請求中。県辺野古新基地建設問題対策課によると、報告書は軟弱地盤があっても対応可能とする防衛局側の主張を裏付ける証拠として作成されたものだという。
 防衛省側は審査請求中だとして地盤改良の検討内容や地盤調査の結果を公表していない。防衛局は本紙の取材に、「地盤改良に関わる具体的な設計などの検討は、現時点で答えることは困難」と回答した。
 
 安倍晋三首相は一月三十一日の衆院代表質問で、地盤改良のため設計変更する方針を政府として初めて認めた。設計変更は県知事の承認が必要だが、県は変更を認めない構えだ。
 辺野古新基地建設について、防衛局は当初の計画で総工費を二千四百億円としていた。県は、地盤改良工事だけでさらに五百億円かかると独自に試算している。
 
◆海面下70メートル 難易度高く
 <羽田空港の拡張工事で地盤改良の検討に関わった田中洋行・北海道大学名誉教授の話> 工法自体は標準的だが、問題は深さ。同じように軟弱地盤があり、難工事だった羽田空港D滑走路建設の改良工事でも改良の深さは(海面から)四十メートル前後だった。深さ七十メートルまで杭を打つ改良工事は私は聞いたことがなく、難易度は高いと考えられる。深くなるほど工費はかかるし、工期も延びる。

03- 浜松 水道民営化を延期 市長表明

 浜松市の鈴木康友市長は1月31日、上水道事業の民営化の検討作業を当面延期すると表明しました。
 水道民営化に不安をもつ市民らは昨年6月、「浜松市の水道民営化を考える市民ネットワーク」を結成し、市役所前のスタンディング、定期的な学習会、民営化中止を求める署名運動を展開し、1万2千人分の署名を市に提出しました。
 市民ネットの池谷たか子事務局長は「断念でなかったことは大変残念。引き続き運動を強め、市民の世論で断念させていきたい」と話しています。
 
 水道事業民営化の弊害は先行の各国の例で明らかにされているのに、安倍政権がなぜ敢えて民営化に踏み切ったのか不思議な話です。そうした売国的方式の導入は市民の反対で止めさせるべきです。 
   関係記事
                                補佐官も関与?
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浜松水道民営化を延期 市長表明 市民「断念へ運動強化」
 しんぶん赤旗 2019年2月2日
 静岡県浜松市の鈴木康友市長は1月31日、上水道事業の民営化(コンセッション方式)の検討作業を当面延期すると表明しました。市民の反対の声が大きく広がっていることが背景にあります。
 
 市は当初、今年3月までに民営化の是非を判断するとしていましたが、昨年11月下旬に「市民の理解が進んでいない」として、来年度以降に判断の延期を表明していました。
 鈴木市長は同日の会見で「凍結、断念ではない。コンセッションの有効性は理解している。市民の理解が進むまで、導入を延期したい」と述べました。
 
 水道民営化に不安をもつ市民らは昨年6月、「浜松市の水道民営化を考える市民ネットワーク」を結成。「命の水を海外メジャーに売り渡すな」と市役所前のスタンディング、定期的な学習会、民営化中止を求める署名運動を展開し、1万2千人分の署名を市に提出しました。日本共産党市議団(5人)は、市民運動と連携して水道民営化を断念させる先頭に立ちました。
 市民ネットの池谷たか子事務局長は「市民の大半が反対している印象を受けている。断念でなかったことは大変残念。引き続き運動を強め、市民の世論で断念させていきたい」と話しています。

2019年2月1日金曜日

「実質賃金、21年ぶりの記録的な伸びは偽り」と厚労省が認める

 2018年8月、御用マスコミは「実質賃金、21年ぶりの記録的な伸び」と一斉に報じましたが、厚労省は30日、同年の実質賃金が実際はマイナスになる可能性があることを認めました。これまで同年の実質賃金の伸び率は、公表済みの1~11月分のうちプラスは全ねん同月比で5カ月ありましたが、専門家が実態に近づけて試算したところ、プラスはわずか1カ月だけで、通年で実質賃金は前年より減っていました。
お知らせ
都合により2日は記事の更新ができませんのでご了承ください。
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【アベノミクス偽装】「実質賃金マイナス」 ついに厚労省が認めた
田中龍作ジャーナル 2019年1月30日
 これでも安倍政権はシラを切ろうというのだろうか。麻生財務大臣から事実上の指示を受けて賃上げ偽装に手を染めさせられていた厚労省が、2018年の実質賃金の伸び率はマイナスであることを、きょう30日、事実上認めた。
 総務省に続くもので、政府の事務方たちがアベノミクスの肝である賃金上昇はなかったとの認識を示したことになる。
 
 きょう午前、野党5党が国会内で開いた政府(厚労省、総務省など)からのヒアリングには、アベノミクスのウソを暴いた『アベノミクスによろしく』の著者である明石順平弁護士が招かれた。
 明石弁護士は、問題となっている2018年の「実質賃金の伸び率」を一覧表とグラフにして政府の官僚たちに示した。計算式はこうだ―
 
 「名目賃金指数」を「消費者物価指数」で割り、100を掛けると「実質賃金指数」が出る。それを前年同月と比べれば『実質賃金の伸び率』となる。2018年は6月を除くと、ほとんどの月がマイナスだ(写真=一覧表参照)。
 6月の数字は、自民党総裁選直前の8月、御用マスコミが「実質賃金、21年ぶりの記録的な伸び」と一斉に報じていたものだ。
 
  【写真説明】実質賃金の伸び率(右端の数字)を示した一覧表。ことごとく マイナス(赤字)となっている。=明石弁護士作成=
 
 山井和則議員が厚労省に「明石弁護士の試算は間違っているのか?」と質した。
 厚労省の屋敷次郎・大臣官房参事官は、モゴモゴ言いながらも最後は「ほぼ同じような数字が出ることが予想される」と答えた。「マイナス」という単語こそ使わなかったが、厚労省が「実質賃金の伸び率がマイナス」であったことを認めた瞬間だった。
 野党議員たちの間から「ウォー」と どよめき が起きた。長妻昭元厚労大臣は「これは凄い」と感嘆の声をあげた。
 
 アベノミクスの肝である賃金上昇はなかった。税金や社会保障費ばかりが高くなり、実質賃金は下がっていった。人々の生活は苦しくなっていったのである。
~終わり~
 
 
実質賃金 大幅マイナス 専門家算出 厚労省認める
東京新聞 2019年1月31日
 毎月勤労統計をめぐる問題に関連して厚生労働省は三十日、二〇一八年の実質賃金が実際はマイナスになる可能性があることを認めた。これまで同年の実質賃金の伸び率は、公表済みの一~十一月分のうちプラスは五カ月(対前年同月比)あったが、専門家が実態に近づけて試算したところ、プラスはわずか一カ月だけで、通年でも実質賃金は前年より減っている見通しだ。
 同日の野党合同ヒアリングで、統計問題に詳しい明石順平弁護士による試算を野党が提示。厚労省の屋敷次郎大臣官房参事官は「(厚労省が試算した場合も)同じような数字が出ると予想される」と認めた。
 
 この問題は厚労省が一八年に賃金が伸びやすいよう企業の入れ替えなどを行い、実際に伸び率が過大になって発覚した。
 企業を入れ替えると数値に変化が生じるため、総務省の統計委員会は一七年と一八年で入れ替えがなかった「共通の企業」など基準をそろえた「参考値」を重視すべきとしている。
 しかし、厚労省は物価の変動を考慮しない名目賃金の参考値しか公表しておらず、生活実感に近い実質賃金の参考値は公表していなかった。
 今回、明石氏や野党の試算によると、一八年一~十一月の実質賃金伸び率平均は公表値でマイナス0・05%となるが、参考値ではマイナス0・53%と大きかった。月別では、唯一のプラスだった六月も公表値の2%から参考値は0・6%へと大幅に下がり、これが最大の下げ幅だった。
 
 屋敷参事官は、野党から厚労省として実質賃金伸び率の参考値を公表するか問われ、「まだ検討が必要」と明確な答えを示さなかった。安倍晋三首相も同日の国会で同じ問題への答弁を求められたが、「担当省庁で検討を行っている」と述べるにとどめた。

ゴーン元会長、独占インタビュー

 日本の検察に卑劣さは「人質司法」だけではありません。
 検察は最初の段階で膨大な資料を証拠として押収しますが、そのうちから被疑者に不利なものを選んで証拠に申請する一方で、被告に有利な証拠類はすべて秘匿して日の目を見せません。
 秘匿した証拠類のリストが示されるのは、事件から数十年が経って、極めてまれに再審請求が認められたケースに限るといわれています。
 検察は、裁判に先立って、世間に対し被疑者への悪質な印象捜査が好き勝手にできるということです。
 
 多くの制約のなかで、辛うじて「獄中」の被疑者のインタビューが行われたのは、そうした害悪をいくらかでも薄めるという意味で貴重です。
 インタビューの中でゴーン氏は「なぜ勾留が続いているのか理解できない。私は逃げもせずにしっかりと自分を弁護する。また証拠は日産がすべて持っており、社員との接触も日産が禁じている状態で、どうやって証拠を隠滅できるのか」と述べ、国外逃亡をせず、そもそも証拠隠滅は「できない状況にある」としています。
 裁判所は逃亡の惧れと証拠隠滅の惧れを(長期)勾留の理由に挙げていますが、この反論に答えられるのでしょうか。
 日本の裁判所が判決を含めて、多くの面で検察の言いなりであるのも大変に問題です。
 ゴーン氏のインタビューを紹介します。
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「これは策略、反逆だ」 ゴーン元会長会見全文
ゴーン元会長、独占インタビュー
日経新聞 2019/1/30 
――日産自動車によるゴーン被告の不正調査と、仏ルノーとの経営統合に反対していた一部関係者が関連していたと思いますか。
「疑いようがない。(不正調査は)これは策略であり、反逆だ」
 
――「独裁者」であり「会社を私物化していた」との批判にどう反論しますか。
「私は日産を再生させた。日産を愛しているし、すばらしいことをしてきた。(私がやってきたことは)独裁ではなく、強いリーダーシップだ。一部の関係者が現実をゆがめるために、強いリーダーシップを独裁だと説明している。その目的は私を排除するためだ」
 
――2018年春に日産とルノーの資本関係見直しを表明していた。この計画はどこまで進んでいましたか。
「経営統合のプランはあった。18年9月に(日産の)西川(広人社長兼最高経営責任者=CEO)に話をした。(三菱自動車の)益子(修CEO)さんにも会話に加わってほしかったが、西川が一対一での会話を求めてきた」
「(統合構想は)1つの持ち株会社の傘下で(ルノー、日産、三菱自の)それぞれの自主性を確保する計画だった。私が過去17年間取り組んできた方針に沿った内容だ。あくまでも各社の自主性を尊重する内容だった」
 
――日産とルノーの経営から退くことになった。日仏連合の将来をどう見ていますか。
「アライアンス(企業連合)の将来については推測できない」
 
――日産の海外子会社を通じて不動産を不正に購入したとの疑惑があります。
「私には安全に仕事をして(業務上)人々を招待する場所がブラジルにもレバノンにも必要だった。一連の手続きは(CEOオフィスの)ハリ・ナダ(専務執行役員)がすべて担当した。私は弁護士ではなく、すべての関係者が把握していた。(問題があるのなら)なぜ私に言ってくれなかったのか分からない」
 
――中東の知人への巨額送金で罪に問われている。なぜ資金源に「CEO予備費(リザーブ)」を使ったのですか。
「(送金は)すべて各国の責任者である幹部がサインしている。他の地域でも同じように予備費からインセンティブが支払われているのに問題視されていない。『CEOリザーブ』はブラックボックスではなく、必要な幹部がサインをしている」
 
――日本の刑事司法についてどう思いますか。
「なぜ勾留が続いているのか理解できない。私は逃げもしないし、しっかりと自分を弁護する。証拠は日産がすべて持っており、社員との接触も日産が禁じている状態で、どうやって証拠を隠滅できるのか」
 
――今の状況は。
「人生山あり谷ありだ」
 
――健康状態はどうですか。
「大丈夫だ」

9条俳句不掲載を謝罪 さいたま市教育長、作者に

 さいたま市の女性が憲法9条を詠んだ俳句が公民館だよりへの掲載を拒否された問題で、細田真由美教育長は31日、同市の公民館で、女性に「心よりおわびする」と謝罪しました。
 
 ことの起こりは、公民館で活動している俳句のサークルが「秀句」として選んだ句、「梅雨空に9条守れの女性デモ」を、市側が従来からの慣習に反して、「世論を二分されているテーマが詠まれている」などとして「公民館だより」への掲載を拒否したことでした。
 これは、市民が憲法を守るという国民の義務に沿おうとしているものを、市が「あたかも不穏なことであるかのごとく見做す」ということに他ならず、恐ろしい偏見です。市にそうした自覚がないのであれば一層深刻です。
 果たして女性が不当性を訴えたのに対して、さいたま地裁は女性の主張を認める判決を出しました。しかし市はそれに服そうとせず、最高裁まで争って敗北しました。何とも理解しがたい態度です。
 
 最高裁の判決が12月に出され、市が女性に謝罪したことをもって、この件は終了となりますが、市は、いたずらに時の政権の意向に迎合しようとしたことの誤りを、しっかり認識して欲しいものです。
     関係記事
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9条俳句不掲載を謝罪 さいたま市教育長、作者に
東京新聞 2019年1月31日
 さいたま市の女性(78)が憲法九条を詠んだ俳句の公民館だよりへの掲載を拒否された問題で、細田真由美教育長は三十一日、同市の公民館で、女性に「心よりおわびする」と謝罪した。二月一日発行のたよりに掲載する。
 女性は「安心した。四年半にわたり、このことを思い煩わない日はなかった」と話した。女性が市に句の掲載と損害賠償を求めた訴訟は、賠償を命じた判決が昨年十二月に確定した。
 
 判決によると女性は二〇一四年六月、市内の公民館で活動する句会で「梅雨空に『九条守れ』の女性デモ」と詠んだ。秀句に選ばれたが、公民館は「公平性、中立性を害する」として、たよりへの掲載を拒否した。
 二審東京高裁は昨年五月、一審さいたま地裁に続き賠償を命令。最高裁が同十二月、女性と市双方の上告を退けた。
 
  【写真説明】俳句の掲載を拒否された女性(手前)に謝罪するさいたま市の細田真由美教育長=31日午後、さいたま市で

01- 施政方針演説に打倒ロシアの歌を引用した安倍首相の愚

 安倍首相が施政方針演説で得意げに引用した短歌
「しきしまの 大和心のをゝしさは ことある時ぞ あらはれにける」
は、当時進行中の日露戦争に向けて、明治天皇が国民を鼓舞激励した歌でした。
 共産党の志位委員長は即日そのことを指摘していますが、安倍首相は多分「単に国民が心を一つにすることの偉大さを謳ったもの」とでも逃げるつもりだったのでしょう。
 しかし古来、詩歌の解釈がそんな浅薄なもので良しとされた例はありません。本当にそう弁解する積りだったのであれば、無知無学を天下に晒すことになります。
 
 日露戦争は日本にとっては輝かしい勝利の歴史ですが、ロシアにとっては屈辱の歴史に他なりません。
 何よりも北方領土問題が二国間のテーマになり、ぎくしゃくした関係に陥っているこの時期に、国会演説のなかでそんな歌を披露したのであれば、プーチン大統領がロシアへの当てつけであると受け取るであろうことは火を見るよりも明らかです。一体どう弁解する積りなのでしょうか。もしも上記のような逃げ口上を使おうとすれば、それこそプーチン氏を心底激怒させることになるでしょう。
 
 さすがに安倍首相にはプーチン氏を激怒させる積りはなかったのでしょうが、結果的にこんな事態となったのは、偏に安倍首相の浅はかさによるものです。
 つくづく彼に外交をさせるのは無理なことだということを分からせる話です。
 
 日刊ゲンダイの記事を紹介します。
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プーチン激怒 安倍演説「打倒ロシア」号令短歌を引用の愚
日刊ゲンダイ 2019年1月31日
 どうして、このタイミングで、この短歌なのか。安倍首相が施政方針演説で引用した短歌が、問題になり始めている。短歌は日露戦争中、明治天皇が国民に勇気ある戦いを呼びかけたものだ。しかし、日露戦争は日本にとっては栄光の歴史でも、ロシアにとっては屈辱的な敗戦の歴史である。よりによって、今月22日、安倍首相はプーチン大統領と会談したばかり。ロシア国民が触れられたくない歴史に触れたことで、プーチン大統領を刺激したのは間違いない。
◇  ◇  ◇
 安倍首相の“間抜けな引用”は、今回が初めてじゃない。昨年9月の総裁選の時も、「薩摩と長州で力を合わせ、新たな時代を切り開いていきたい」と、鹿児島県をヨイショし、わざわざ桜島をバックに出馬を表明しながら、「我が胸の燃ゆる思ひにくらぶれば煙はうすし桜島山」と、幕末の志士が薩摩への失望を詠んだ歌を引用している。どうやら、歌の意味を知らずに「桜島」という単語で選んだらしく、無教養ぶりを露呈した。
 
 今回は無教養で済まない。
 「しきしまの 大和心のをゝしさは ことある時ぞ あらはれにける」――。安倍首相が引用したのは明治天皇が詠んだ歌。「日本人の大和魂の勇ましさは、(平時では現れなくても)何か起こった時こそ現れるものだ」という意味で、日露戦争真っただ中の1904年に詠まれた。進行中の日露戦争に向けて、国民を鼓舞激励する天皇の「打倒ロシア」の号令なのだ。
 
 日本は大国ロシアを破り、ロシアから南樺太(サハリン島南部)などを奪っている。安倍首相は、日露戦争が大好きらしく、2015年の「戦後70年談話」でも、「日露戦争は、植民地支配のもとにあった、多くのアジアやアフリカの人々を勇気づけました」と語っている。しかし、ロシアにとっては目を背けたい黒星だ。
 
 筑波大の中村逸郎教授(ロシア政治)が言う。
「どうして、北方領土問題が難航するこのタイミングで、“対露戦争”に号令をかける意味の短歌を引用したのか理解に苦しみます。ロシアに押されっぱなしの安倍首相は、国内向けのアピールを込めたのかもしれませんが、ロシアは戦争を仕掛けられたと受け止めるはずです。怒ったプーチン大統領は6月の大阪G20をボイコットするかもしれません。ロシアにとって日露戦争は、アジアの後進国に負けて、サハリンという領土まで奪われた屈辱の戦いですからね。第2次大戦後、ロシアが北方領土を占領し、その後も引き渡しに応じないのは、日露戦争の仕返しとの意味もあるのです」
 
 年頭会見でも、安倍首相は北方領土で暮らす住民の「帰属問題」を持ち出しロシア国民を怒らせた。外交のイロハが分かっていない。