2014年11月16日日曜日

マレー機事故捜査を阻止しているのは米国+

 マレーシア旅客機がウクライナ上空で撃墜された事件で、事故直後にあれだけ犯人はロシアに違いないと騒ぎ立て、数次にわたるロシアに対する経済制裁を世界中に呼びかけて実施しているアメリカは、このところ沈黙したままです。
 事故機の残骸の調査、フライトレコーダーの解明、操縦室内の音声解読などは全て終わっている筈なのに一体どうなっているのでしょうか。
 アメリカ側に不利な結果になっているためとしか考えられません。尤もそうなることはアメリカは初めから分かっていた筈ですが・・・
 
 G20サミットの舞台裏でロシアのリャブコフ外務次官は、原因解明の作業は米国によって故意にブレーキが掛けられているとの疑いを表したということです。
 
 また15日付の櫻井ジャーナルには、「ウクライナ上空でMH17を撃墜したのは戦闘機だったことを示す衛星写真をロシアのCh 1が公表」とする記事を掲げ、「戦闘機のスホイ15かミグ29が空対空ミサイルと銃撃で撃墜させた可能性が高い」としています。 スホイ15もミグ29もロシア製の戦闘機ですが、それらを所有して当時ウクライナ上空を飛ばすことができたのは、制空権を持っていてアメリカの支配下にあったウクライナのキエフ政権に他なりません。
 
 「ロシアの声」の記事を紹介します。
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マレー機事故捜査を阻止しているのは米国
ロシアの声 2014年11月16日
インターファックス通信
ウクライナで墜落したマレー機の事件解明作業についてロシアのリャブコフ外務次官は、作業は米国によって故意にブレーキが掛けられているとの疑いを表した。
 
リャブコフ外務次官はブリスベンG20サミットの舞台裏で記者団に対し、この捜査が人為的に歯止めが掛けられている裏には米国が肩入れしていると想定できる根拠があると語っている。外務次官はロシアは調査進展のために多くを行ってきており、特に、ロシア側は手持ちの全資料を提出し、オランダ側の担当機関とは常時連絡を取り合っていることを強調した。
 
「あらゆる問題は開示されている。もしロシア側に何か隠し立てを行わねばならないことがあったならば、あらゆる事実を遅延なしにすべて露にすることにこれほど鋭い関心を払わなかったに違いない。」
 
「アメリカのいつものやり口は、なにかにつけて大声でわれわれを悪者扱いし、国際社会では大多数が米国から発せられる言葉を信じていると思い込んで、何の根拠もなしにわれわれにクレームをつけることだが、この思い込みこそ暴き、その不道徳さを見せつけていくことこそ、われわれがこの先行わねばならないことだ。」
 
リャブコフ外務次官は、状況捜査の前提的なレポートがようやく出されたのは、最初に取り決められた期限より数ヶ月も遅れていたことを指摘し、「今になって、最終レポートは来年になるという。それがどう行われるのか、事件の捜査段階の評価で何らかの誤りがおきないかどうかについて、われわれは完全な理解を持ち得ず、これが不信感を呼んでいる」と語った。
 
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ウクライナ上空でマレー機が戦闘機に撃墜の映像がロシアで公開
ロシアの声 2014年11月15日
ロシア第1テレビは、マレーシア航空17便がウクライナ上空にいた最後の数秒を捉えた外国の偵察衛星によるものと見られる映像を入手したことを明らかにした。
この映像は同テレビのサイトにも公表されている。
 
ロシア第1テレビは、ロシア技師連盟のイヴァン・アンドリエフスキー第1副会長を呼んで、この映像を公開した。アンドリエフスキー氏によれば、この映像は航空専門家歴20年のジョージ・ビルトという人物からロシア技師連盟に送られてきたもの。
 
ビルト氏は、「マレー機はこれを追跡していたジェット戦闘機によって撃墜された。
まずコックピットが砲撃され、その後空対空ミサイルで攻撃されたあと、今度は右エンジンと右翼が光波ホーミング誘導方式のミサイルで打ち落とされている」と記述している。
ビルト氏から届けられた電子メールには添付のビデオがはいっており、戦闘機の左翼下部から、コックピットを正確に狙ってミサイルが発射されるようすが克明に映し出されている。
 
アンドリエフスキー氏は、この映像の詳細分析を行った結果、これが贋作映像であることを示す証拠は見つからなかったと語っている。  タス通信
 
米国務省; ウクライナに墜落したマレー機を攻撃する戦闘機の写真についてコメントを拒否
ロシアの声 2014年11月15日
14日、米国務省のサキ報道官は「ロシアのテレビ局が示した、ウクライナの戦闘機がマレーシア航空機を撃墜したとかいう写真について、自分はそれを見た事が無いのでコメントできない」と述べた。 イタル-タス通信が、彼女の発言を引用し伝えた。
 
しかしサキ報道官は、記者団に対し、ケリー国務長官とラヴロフ外相の間でなされた電話会談に関するロシア外務省の報告についてコメントした。ラヴロフ外相は、電話会談で特に「国連安全保障理事会決議2166号とICAO(国際民間航空機関)のルールに反して、マレーシア航空機ボーイング777型機墜落事故の調査プロセスが長引いている事」に深刻な憂慮の念を表した。
サキ報道官は、これに対し「もし誰かが、調査を妨害してきたとすれば、それは事故現場への国際専門家グループの立入を許さなかった分離主義者らだ」と述べたものの、ケリー国務長官とラヴロフ外相の会談に関する詳しい報告書の提出はできなかった。