2016年11月21日月曜日

21- TPPは売国の協定 それを「自由貿易」と呼んで追求する不思議

 安倍首相は19日に始まったAPEC首脳会議でも、TPP離脱を公約するトランプ氏が次期米大統領に就くことを念頭に、TPP批准を是が非でも国際世論とすべく主導しようとしているようです。
 彼の中では「自由貿易」と「TPP協定」が単純に且つ完全に等値化されていて、「TPPバスの終着駅は日本文明の墓場」(とかつて稲田氏が言明)であることは全く念頭にないようです。
 TPP協定(欧米においてはTTIP協定)が米グローバル企業などいわゆる1%の人たちに莫大な利益をもたらす一方で、99%の側の国民にはそれとは真逆のマイナス面が覆いかぶさってくるものであることは、今日世界の常識になっています。しかもTPPが日本を標的にしたものであることも当初から知られていました。
 そんな日本の首相がシャカリキになってTPPにしがみつこうとしているのは実に滑稽なことです。しかもオバマ大統領が既に国内批准をあきらめているTPPに、なぜしがみつこうとしているのか不思議の一語に尽きます。
 安倍首相を批判する二つのブログを紹介します。
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安倍氏は周回遅れの「新自由主義」に拘泥する売国政治家だ
日々雑感 2016年11月20日
<21の国・地域が参加するアジア太平洋経済協力会議(APEC)首脳会議が19日(日本時間20日未明)、ペルー・リマで開幕する。環太平洋経済連携協定(TPP)離脱を公約するトランプ氏が次期米大統領に就くことを念頭に、首脳宣言では保護主義に対抗する姿勢を打ち出す見通しだ。
 
 トランプ氏は米大統領選で、TPP離脱や北米自由貿易協定(NAFTA)の再交渉など「反自由貿易」の主張を掲げた。そうした動きを受け、APECは18日、閣僚会議を開き、「保護主義に対抗し、開かれた経済建設の意思を改めて示す。自由貿易は持続的な回復や未来の成長を促すのに不可欠」とする閣僚声明を採択した。
 閣僚声明を踏まえAPEC首脳会議でも、「自由貿易に対する懐疑的な見方と貿易の停滞に対処するため、開かれた経済を実現することの重要性を強調」する方向だ>
(以上「朝日新聞」より引用)
 
 上記の記事ではいずれのセンテンスも主語が欠落している。何となく会議に出席した全員が「保護主義の台頭に反対する」という共通認識のような雰囲気であるかのような書き方だ。しかし他のニュースを見ると、そうした発言を安倍氏が行ったということのようだ。
 つまりTPP批准を是が非でも国際世論とすべく安倍氏がAPECの場を利用して「自由貿易」を闇雲に推進しようとしている。それがどういう意味なのか、安倍氏は承知の上でAPECを利用したのだろうか。
 
 TPPは自由貿易の範疇を超えている。むしろ日本の内政干渉が主目的のようだ。そのターゲットは既に多くの人々によって指摘されている通り年金などの保険であり医療制度であり農協や郵政が抱えている金融などを世界的な投機家たちへ獲物として提供することだ。
 安倍氏の主張する「自由貿易」とは日本の富と社会制度の多くの部分を国民から奪い、世界ビジネスの場に公開することに他ならない。それは日本を米国の1%に売り渡す「売国」そのものだ
 
 自由貿易で日本の貿易を拡大することが「安全保障」といかなる関係があるというのだろうか。改めて言うまでもなく、日本のGDPは内需主導になっていて、貿易の割合は14%に過ぎない。むしろ問題なのは食糧自給率の向上を図り、食糧輸入が途絶えても日本国民が飢え死にしない食糧生産体制を作っておくことが必要だ。
 かつて日本が無謀な戦争に突き進んだ原因は「米国」を中心とする経済包囲網だ。日本は当時全量輸入品の石油や鉄鉱石などの輸入の75%を米国に頼っていた。戦前も日本は米国と友好関係にあった。
 
 しかし米国は日本が満州に南下しようとするソ連を止めるために満州に進出すると、それを日本の安全保障ではなく大陸進出への野望ととらえた。白人たちの草刈り場の中国大陸にソ連が進出するのならまだしも、黄色人種国家の日本が進出するのはケシカランとしてリットン調査団を派遣して、日本の満州進出にイチャモンを付けた。
 それが世界大戦に日本が突き進むきっかけとなった。資源輸入の75%を頼っていた米国と対立したため、日本は禁輸措置により半年も経てば世界に誇る空母機動部隊が動けなくなるのみならずゼロ戦などの戦闘機も飛ばせないことになる。日本は座して頓死するか、開戦するかの選択を迫られた。
 
 当時の世界は有色人種の地域はほとんどすべて白色人種の国々によって植民地にされていた。植民地は日本が実施していた「併合」とは全く異なる。植民地化とは現地住民の人権を奪い資源を奪い言語を奪い文化を破壊することだ。それに引き換え、併合はまさしく日本人として現地人を遇すことだ。実際に日本は半島や台湾を日本国内と同等の社会インフラや医療制度や教育制度の普及に尽力した。
 そうした日本が欧米列強にとっては植民地経営の「脅威」として映った。そして現在、日本は今も米国の占領下にある。米軍が首都制圧する陣形で展開している現状が「普通」の国だと思っている日本国民がいるとすればよほどお目出度い人だと言わざるを得ない。
 
 日本が主権を失っている証拠が「日本の植民地支配の時代」などと日本の「併合」を故意に歪曲して報道するアナウンサーがいることだ。それこそ史実と異なる自虐史観をGHQが日本国民に刷り込み普及した時代の残滓だ。そうした史観に日本国民がとどまっている限り、日本の独立はあり得ない。
 安倍氏は日本の独立よりも、日本国内の社会制度を米国並みにし、貧富の格差も米国並みにし、医療保険の後進性も米国並みにすることが「批准する基礎条件」とするTPPに加入することだと主張している彼こそが売国奴そのものではないだろうか。
 
 自由貿易にも節度が必要だ。相手国の文化や社会制度や歴史や自然条件などを考慮しつつ、相手国の「独立国家」として尊重しつつ協議すべきだ。TPPの使徒となって郵政を解体し農協を解体し、医療保険制度を改変することが自由貿易ではない
 安倍氏は周回遅れのグローバル化の陰謀に従っている忠犬ポチだ。断じて日本国の首相ではない。日本国の首相なら「国民の生活が第一」の政治を推進すべきだ。自衛隊を南スーダンへ派遣することと、日本国民の幸福といかなる係わりがあるというのだろうか。
 
 米国の1%のポチの安倍氏と自公政権にはこの国の政治の表舞台から退いていただくしかない。日本国民にとって必要なのは「国民の生活が第一」の政治を実現することだ。
 
 
こんな日本嫌いを、なぜ日本国民は総理にしたのか、
とトランプは呆れただろう      https://twitter.com/hyodo_masatoshi
兵頭正俊氏「晴耕雨読」より転載
小泉進次郎が、TPPで「日本は約束を果たした。アメリカがどうなるか分からないが、日本はやるべきことをやる」と。
国を売った後に、このような強気の言葉が出てくるというのは、バカでなければよほど後ろめたかったのであろう。
日本を植民地として最終的に完成する。
奴隷国家日本で極楽の生活を描いていたジャパンハンドラーが、トランプ勝利にあわてている。
トランプの翻意を、安倍晋三を通じてやらせるということだから、小泉進次郎あたりにも檄が飛んでいるのだろう。
 
自公の政治家も、TPPが売国だとわからぬほどバカではあるまい。
あの稲田朋美でさえ昔はTPPの交渉入りについて「日本はつぶれる」「農業だけの問題じゃない。日本の文明、国柄の問題」「TPPは日本をアメリカの価値観で染めるということ」「TPPバスの終着駅は日本文明の墓場」と考えていた。
野田佳彦は財務省勝栄二郎のポチになり、安倍晋三は、今井尚哉のポチになる。
対米隷属を戦略にする官僚が、国のトップを操る時代を、わたしたちは生きているのである。
 
安倍晋三は、トランプの「君子豹変」に期待している。
安倍における「君子豹変」とは何か。それは自分の保身のために国民に対して嘘をつくことである。
それが国や国民のためにならないことがわかっていてもメンツを捨てて判断する。
それが売国奴に求められる姿勢ということだ。
 
安倍晋三は、トランプとの会談で、自由貿易の大切さについて自分の考えを述べる、という。
最近の状況を見ていると、安倍晋三は完全にグローバル大企業のしもべになっている
グローバリズムについての問題意識は皆無のようだ。
 
選挙中に会ってまでヒラリーを支援していた安倍晋三が、手のひら返しでトランプに会う。それも就任前に。
トップとしての誇りも外交のセオリーもない。
この非常識な会談に、オバマ側から、小規模で、短時間で、絵もとらせるな、の申し入れ。当然だ。
トランプは、一番軽くて何でも聞く男に会うのである。
日本の御用メディアが、早速、ヨイショ報道。トランプは安倍だけに会うと。
「日本スゲー系」が起動している。
安倍の非常識な申し入れに、オバマが激怒。米国にふたりの大統領はいないと。
 
安倍は、TPPで再交渉に応じ、さらなる売国の約束をしたのだろう。政治家に大切な国民を守る気がないのである。
外務省に情報がなく、総理に見識がない。だから右往左往が続く。
昨日はヒラリー。今日はトランプ。トランプのご機嫌取りに、得意の売国。
おそらくTPPで、さらなる売国の約束をして、TPP離脱撤回を頼んだのである。
こんな日本嫌いを、なぜ日本国民は総理にしたのか、とトランプは呆れただろう。
 
安倍晋三とメディアの手のひら返しが続く。ついこの前までのヒラリーヨイショが嘘のようだ。
トランプは、世界の指導者のなかで、もっとも軽い、何でもいうことを聞く男と会っただけ。相手にはしていない。安倍は、早速、機嫌取りに様々な売国を繰り返した筈だ。
新たなヘル日本が始まる。
 
麻生太郎が、安倍晋三とトランプは「波長合う」と。
この種の意見をバカテレビがしきりに流している。
相手の個性が強くなるほど、安倍が青菜に塩になる関係を物語っている。
特に相手が米国大統領になると、売国の貢ぎ物を繰り返してご機嫌取りに徹する。
今がそうだ。これを「相性が合う」というか。