米国がイスラエルと共に始めたイラン攻撃に関するしんぶん赤旗の4つの記事を紹介します。
市民団体「WE WANT OUR FUTURE」と憲法9条を壊すな!実行委員会は10日夜、国会正門前で、平和憲法を守るための緊急アクションを行いました。冷え込むなか8000人が参加しました。
衆院予算委は10日、26年度予算案に関する公聴会を開きました。中東問題を専門とする田中浩一郎・慶大教授は、米国とイスラエルによる対イラン攻撃は「国際法上の観点から違法な軍事攻撃だ」と明言しました。
28日にイラン南部ミナブの女子小学校が攻撃を受け、少なくとも児童ら175人が殺害された事件について、イランの「メフル通信」が8日公開した攻撃時の映像を専門家らが分析した結果、米軍の長距離巡航ミサイル「トマホーク」によるものと認定されました。米海軍横須賀基地を母港とする2隻を含む6隻のイージス艦が28日の攻撃以降、アラビア海に展開し、トマホークを発射していることがすでにわかっています
米国がイスラエルと共に始めたイラン攻撃を巡ってトランプの発言が迷走していて、10日目になってもトランプは「大義」をまともに説明できていません。戦争は中東各地に広がり、米軍やイスラエル軍の連日の攻撃で罪のないイラン市民が犠牲になっています。
攻撃を開始した2月28日には「4週聞かそれ以下」で終わると語っていたトランプはその直後には「4~5週間だ」と変更し、3月1~2日には「目標達成まで続く」と終了期限を区切らなくなるなど、先の見通しについては「支離滅裂」の状態です。
米政府の情報機関が2月にまとめた報告書では、米軍がイランを大規模に攻撃しても体制転換にはつながらないという見通しを示していました。トランプ政権はこうした警告を一切無視して、何の見通しも持たないまま戦争に突っ走ったことになります。
ロイター通信の世論調査では、イラン攻撃を支持する米国民はわずか29%で、64%がトランプ氏は軍事作戦の目的を明確に説明していないと回答。米国の軍事関与が長期化すると懸念する人は60%に上りました。
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反戦叫ぶ 国会前8000人 平和憲法守るための緊急アクション
しんぶん赤旗 2026年3月11日
平和憲法を守れと声をあげる人たち=10日、国会正門前
「憲法改悪反対の意思を示したい」「平和憲法を持つ国としてイラン攻撃非難を」―。市民団体「WE WANT OUR FUTURE」と憲法9条を壊すな!実行委員会は10日夜、国会正門前で、平和憲法を守るための緊急アクションを行いました。冷え込むなか8000人(主催者発表)が参加し、ドラムのリズムに合わせて「高市(早苗)首相は憲法守れ」とコール。学者、アーティストらがスピーチしました。
参加者は色や形がさまざまなペンライト、「今はまだギリ平和だから反戦を叫ぶよ」という光るボードを掲げてアピール。SNSで行動を知った若い人や初めて声を上げる人たちが集まり、国会周辺は熱気に包まれました。
9条壊すな!実行委の高田健さんは「イラン・中東、ウクライナ、ガザに思いを寄せ、高市首相が戦争に加担することのないようにさせよう」と訴えました。
X(旧ツイッター)を見て初めて参加した栃木県那須塩原市の会社員(45)は「改憲反対の意思を表明したくて来ました。憲法は戦争放棄のよりどころです。私たちの誇りとして守りたい」と話しました。
緑に光るペンライトを持って参加した埼玉県川口市の学生(23)は「米・イスラエルを擁護したり憲法9条を変えると言ったり、高市さんは暴走していると感じます。オタクのアカウントでも政治の発言が当たり前になるよう発信したい」と語りました。
日本共産党の小池晃書記局長、吉良よし子、山添拓両参院議員が参加しました。
国際法上違法なイラン攻撃 衆院予算委公聴会 公述人が主張
しんぶん赤旗 2026年3月11日
衆院予算委員会は10日、2026年度予算案に関する公聴会を開きました。中東問題を専門とする田中浩一郎慶応義塾大学大学院教授は、米国とイスラエルによる対イラン攻撃は「国際法上の観点から違法な軍事攻撃だ」と主張しました。
田中氏は、昨年6月イスラエルが単独でイランへの軍事攻撃を始めた際は、日本政府がイスラエルを厳しく非難した一方、今回の攻撃には一切批判していないとして、「この不整合は日本の信用を損なうことになる」と指摘。一方、イランによる周辺国への報復攻撃には自制を求めました。
日本共産党の塩川鉄也議員は、昨年6月と今回の攻撃に対する日本政府の対応の違いと問題点について質問。田中氏は「アメリカによる攻撃が加わっていることが、法的な評価を差し控える、非難をしないことにつながっている」と分析。「日米同盟が最重要であるという一極に集中しているがゆえに、少しでもそれを危うくする環境をつくりたくないということだろう」と指摘しました。
イラン学校爆撃 児童ら大量殺害 米トマホーク濃厚 横須賀米艦関与か
しんぶん赤旗 2026年3月11日
先月28日にイラン南部ミナブの女子小学校が攻撃を受け、少なくとも児童ら175人が殺害された事件を巡り、イランの準国営メディア「メフル通信」が8日公開した攻撃時の映像を専門家らが分析した結果、攻撃が米軍の長距離巡航ミサイル「トマホーク」によるものだった可能性が濃厚となっています。
爆発物処理技術者で元米陸軍兵のトレバー・ボール氏は8日、所属する調査報道機関「ベリングキャット」のホームページで、小学校が空爆されている映像に映るミサイルと実際のトマホークの映像を比較した結果、大きな主翼を持つなどの特徴からトマホークだと認定。イランもイスラエルもトマホークを所有していないことから、同攻撃は「イラン側が行ったもの」とのトランプ米大統領の主張は矛盾するものだと否定しています。
さらに、英BBC放送は10日、米空軍に所属していたアナリストなど3人の専門家らが映像にあるミサイルはトマホークだと結論づけたと報道。その中で、トマホークは原子力潜水艦上などから発射し、標的に正確に命中することが可能なことから、米軍が何十年にわたり展開してきた長射程ミサイルで、米軍トップのケイン統合参謀本部議長も2日、米海軍による〝(イラン)南部一帯攻撃″として最初に空爆を行ったのはアラビア海に展開中のトマホークだと明らかにしていると伝えました。また、同小学校がイスラム革命防衛隊の海軍基地に隣接していることから、米軍が意図的に小学校を狙ったのではなく、誤射した可能性があるとも指摘しています。
米・イスラエルによるイランへの先制攻撃には米海軍横須賀基地(神奈川県横須賀市)を母港とする2隻を含む6隻のイージス艦が2月28日の攻撃以降、アラビア海に展開し、トマホークを発射していることがすでにわかっています。同基地所属の2隻が何らかの形で小学校攻撃に関与した可能性も排除されません。日本を拠点に子どもの大量殺戮(さつりく)という国際人道法違反の行為が行われたとすれば、許されるものではありません。
イラン攻撃 トランプ氏迷走 示せぬ大義 広がる犠牲 米国民 支持3割 長期化懸念6割
しんぶん赤旗 2026年3月11日
米国がイスラエルと共に始めたイラン攻撃を巡ってトランプ米大統領の発言が迷走しています。攻撃開始から10日目となる9日になってもトランプ氏は「大義」をまともに説明できていません。その一方で戦争は中東各地に広がり、米軍やイスラエル軍の連日の攻撃で罪のないイラン市民が犠牲に なっています。 (島田峰隆)
トランプ氏は9日、米CBSテレビで「戦争はほぼ終わったと思う。予定よりもかなり早い」と語りました。米国民の間で戦争が長期化するのではと懸念が広がっていることを受けた発言とみられます。
ところがトランプ氏は、その後にフロリダ州で開かれた会合では、一転して戦争継続を宣言。「多くの点で勝利したが、十分ではない。最終的な勝利を達成する決意をかつてなく固めて前進する」と述べました。自身のSNSでは「もしイランがホルムズ海峡で石油の流通を妨げる行為に出たら、これまでの20倍の力で報復する」と威嚇しました。
「勝利」とは
攻撃を開始した2月28日には「4週聞かそれ以下」で終わると語っていたトランプ氏。その直後には「4~5週間だ」と変更し、3月1~2日には「目標達成まで続く」と終了期限を区切らなくなりました。ここにきて「勝利を達成するまで」と言い始めましたが、何がどうなれば「勝利」なのかは詳述していません。
トランプ氏は攻撃開始直後、目的について、イランの核開発計画の阻止、ミサイル能力の破壊、体制転換などを挙げ、イラン国民に蜂起を促しました。しかし2日には「体制転換」に触れませんでした。それどころか6日になると米CNNテレビで「(イランの統治者が)宗教指
導者でも構わない」と発言するなど支離滅裂です。
米メディアによると、イラン攻撃については、米軍制服組トップのケイン統合参謀本部議長や国防総省幹部らが2月下旬までに慎重な姿勢を示していました。軍需物資が不足し、同盟国の支援が期待できないことから、「米兵に重大な危険を及ぼす」と警告したといいます。
またニューヨーク・タイムズ紙によると、米政府の情報機関が2月にまとめた報告書で、たとえ米軍がイランを大規模に攻撃しても体制転換にはつながらないという見通しを示していました。トランプ政権はこうした警告を一切無視して、何の見通しも持たないまま戦争に突っ走ったことになります。
米国とイスラエルの攻撃でイランでは9日までに1300人以上が死亡しました。170人以上の子どもが亡くなった同国南部の学校に対するミサイル攻撃は、米軍によるものだった可能性が濃厚になっています。
公約と逆行
米国側ではこれまでに米兵7人が死亡。米民間団体によると、国内のガソリン価格は攻撃開始直後と比べて約17%上昇し、今後は原油や輸入肥料の高騰で食料品価格も上がる見込みです。「物価高を終わらせる」とするトランプ氏の公約と逆行する事態です。
ロイター通信が10日に伝えた世論調査では、イラン攻撃を支持する米国民はわずか29%です。64%がトランプ氏は軍事作戦の目的を明確に説明していないと回答。米国の軍事関与が長期化すると懸念する人は60%に上りました。