対イラン軍事作戦として、沖縄駐留の第31米海兵遠征部隊の2千5百人(3月27日出発)を含む計5千人規模の米海兵隊員が、力-グ島などのペルシャ湾内の島への上陸を目指し中東へ向かっています。これは当初から予想されていることなので、イランから強硬な反撃を受けて急激に泥沼化する恐れがあります。
米国・イスラエルとイランの交戦が続く中、トランプは ガソリン価格高騰への対策として21日、イランが封鎖しているホルムズ海峡を「48時間以内に開放しなければ、原発を皮切りに多数の発電所を攻撃する」とSNSで警告しました。
これは海峡封鎖の解除に向けた最期通告と言えますが、イラン当局は22日、攻撃を受ければホルムズ海峡を完全に封鎖し、かつ中東にある米イスラエル関連のエネルギー施設や海水淡水化施設に報復攻撃すると言明し、イエメン沖のバベルマンデブ海峡や紅海などの不安定化も「選択肢になる」と警告しました。
トランプは23日、イランの全ての発電所とエネル千-施設に対する攻撃を5日間延期するよう国防総省に指示したと表明しました。イランの反撃が予想外に広範囲に及ぶことを勘案して一旦中止することになったものと思われます。
イランには米本土への攻撃力はないものの、イラン周りの米軍協力国への攻撃により、中東における米軍の存在感を大きく毀損させます。これは米国として避けたい筈なので イランは有効な反撃手段を持っていると言えます。
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米海兵隊の上陸作戦視野 在日米軍など増派 湾内の島占領も
新潟日報 2026年3月23日
トランプ米政権が対イラン軍事作戦を巡り海兵遠征部隊を増派している。イラン本土での本格的な地上作戦にはなお否定的とされるが、エネルギー輸送の要衝ホルムズ海峡の安全確保や原油の輸出拠点を押さえるため、ペルシャ湾の島に上陸させる可能性が浮上。ただ反撃を受ければ米兵に多くの死傷者が出るのは必至で、泥沼化の懸念も現実株を帯びる。
▽力-グ島
「われわれが望めば、いつでもあの島を破壊できる」。19日、ホワイトハウス。トランプ大統領は日米首脳会談の冒頭で、イランの主要な石油積み出し拠点カーグ島を念頭に、こう主張した。
カーグ島はイラン本土の約30キロ沖合にある小島。主要な油田とパイプラインでつながり、イランの原油輸出の約90%を担う重要拠点の一つだ。
トランプ氏は13日、米軍の攻撃で島にある軍事目標を「完全に破壊した」と宣言。石油インフラは狙わなかったとしたが、イランがホルムズ海峡で船舶の航行を妨害すれば攻撃すると警告した。
▽シナリオ
地上部隊を送り込む場合、有力な選択肢となるのが海兵隊だ。米メディアなどによると、米海軍佐世保基地(長崎県佐世保市)配備の強襲揚陸艦トリポリが中東方面に航行中で、沖縄駐留の即応部隊、第31海兵遠征部隊(31MEU)の海兵隊員を含む計5千人規模が参加。米西部カリフォルニア州から同規模の別部隊も中東へ向かっている。
反撃受け、泥沼化の恐れ
これらの戦力にはF35Bステルス戦闘機や輸送機オスプレイなどが含まれ、上陸作戦能力を持つドック型輸送揚陸艦が随行する。イランのミサイル発射拠点を空から破壊した上で、上陸部隊が主要施設を占拠するなどのシナリオが考えられる。
カーグ島へのタンカー接岸を防ぐため海上封鎖する案や、ホルムズ海峡に近いホルムズ島、ケシム島、キーシュ島を占領する案も取り沙汰される。海兵隊を大使館員の退避支援といった
別の任務に充てる可能性もあり、米政権は複数の計画を検討しているもようだ。
▽いつまで
仮に上陸作戦に踏み切り占拠が成功した場合でも課題は多い。対象の島はいずれもイラン本土から近く、ミサイルや無人機が届く距離にあり、部隊が攻撃にさらされるリスクがある。海
や空から補給する必要もあり、いつまで占領を続けるかという問題もある。
交戦開始から3週間を過ぎ、米イスラエルの激しい攻撃を受けながらも、国家存亡が懸かるイランの抵抗の意志は折れず、攻撃能力は残る。
4回の実戦経験を持つ米陸軍退役中佐は「イラン側は決意を固めており、戦争の拡大と長期化につながるだろう」と警告した。 (ワシントン共同)
「48時間以内に海峡解放を」米大統領発電所攻撃を警告
新潟日報 2026年3月23日
【ワシントン、イスタンブール共同】トランプ米大統領は21日、イランが事実上封鎖しているホルムズ海峡を「48時間以内に開放しなければ、多数の発電所を攻撃する」と自身の交流サイト(SNS)で警告した。投稿は日本時間22日午前8時44分。イラン国営テレビによると、イラン軍事当局は22日、攻撃を受ければ中東にある米イスラエル関連のエネルギー施設や海水淡水化施設に報復攻撃すると言明した。イラン情勢はさらに緊迫の度を増した。
イラン「エネ施設に報復」
11月に中間選挙を控えるトランプ氏は、米国民の負担感を大きく左右するガソリン価格が海峡封鎖の影響で高騰していることにいら立ちを募らせている。「さまざまな発電所を攻撃し壊滅させる。最大の発電所から始める」と強調。米メデイアは「最大の発電所は南部ブシェーール原発とみられる」と伝えた。非軍事施設への攻撃は国際法で原則禁止されている。
トランプ氏は海峡の航行の安全確保に向け北大西洋条約機構(NATO)加盟国などに艦船派遣を繰り返し求めているが、各国は応じていない。
イラン軍事筋はタスニム通信に対し、米軍がイランの石油積み出し拠点カーグ島の占領に踏み切れば、イエメン沖のバベルマンデブ海峡や紅海などの不安定化も「選択肢になる」と警告した。
イスラエルメディアによると、南部ディモナとアラドに21日、ミサイル攻撃があり計170人以上が負傷した。ディモナには原子力施設がある。22日にも中部テルアビブなどに攻撃があった。
一方、英海事当局は22日、アラブ首長国連邦(UAE)のシャルジャ沖で飛翔体が船舶の近くで爆発したと発表した。
イラン保健吉は21日、米イスラエルの攻撃による負傷者が約2万1千人になったと発表した。中東の衛星テレビ、アルジャジーラは1444人が死亡したと報じている。
ホルムズ「完全封鎖」警告 イラン、発電所攻撃表明受け
しんぶん赤旗 2026年3月24日
【カイロ=時事】イラン軍中央司令部報道官は22日、同国の発電所が攻撃を受けた場合、原油輸送の要衝ホルムズ海峡を「完全に封鎖する」と警告しました。イランのメディアが伝えました。事実上封鎖状態にある同海峡について、トランプ米大統領は21日、48時間以内に開放しなければイランの発電所を攻撃すると表明していました。
同報道官は封鎖は発電所が再建されるまで続けると強調。さらに、米イスラエルに関係するエネルギーや情報通信関連施設を攻撃するとともに、米軍が駐留する湾岸諸国の発電所も「正
当な標的となる」と述べました。
また、イランのガリバフ国会議長はX(旧ツイッター)への投稿で「軍事予算に資金を提供している」として、米国債を購入する金融機関も攻撃対象だと主張。湾岸諸国への威圧を強めています。
英海事機関UKMTOによれば、米イスラエルとイランの衝突が始まった2月28日以降、ホルムズ海峡周辺やペルシャ湾では飛翔(ひしょう)体による船舶攻撃などが20件以上発生。インド船籍の船など一部を除き、ほとんどの船舶が航行を取りやめています。
イランメディアは3月22日、国際海事機関(IMO)のイラン代表者の話として「イランの敵」に該当しない船舶であれば同国と調整した上で通航できると伝えました。
米イスラエルとイランの交戦は22日も続きました。AFP通信によると、イランのアリアバディ・エネルギー相は「テロ・サイバー攻撃により、国家にとって重要な水や電気関連のインフラが甚大な被害を受けた。水供給網の一部が破壊された」と発表しました。一方、イスラエル中心テルアビブではミサイル攻撃で1人が重傷を負いました。
米、発電所攻撃を延期 トランプ氏軌道修正
新潟日報 2026年3月24日
【ワシントン、イスタンブール共同】トランプ米大統領は23日、イランの全ての発電所とエネル千-施設に対する攻撃を5日間延期するよう国防総省に指示したと表明した。交流サイト(SNS)に投稿した。発電所攻撃を警告していたが、軌道修正した。米国がイランと過去2日間「敵意の完全な解決に向けて大変良好で生産的な対話」を行ったと主張。延期はイランとの協議が進展することを条件とした。協議は今週中続くとの見通しを示した。
「生産的対話」イラン否定
イランメディアによると、イラン外務省は23日、米国との間に「対話はない」と表明して投稿を否定した。トランプ氏は21日、封鎖状態のホルムズ海峡を「48時間以内に開放しなければ多数の発電所を攻撃する」と警告していた。
イラン外務省は「エネルギー価格を下げ軍事計画を実行するための時間稼ぎだ」と批判した。イラン高官は発電所攻撃の5日間延期は攻撃継続の意思の表れだとし「徹底抗戦する」と表明した。
中東情勢の緊張が緩和するとの見方が広がり、23日のニューヨークの原油先物相場は、指標となる米国産標準油種(WTI)5月渡しが一時、1バーレル=84ドルに急落した。
イラン軍事当局の報道官は22日、米国がイランの発電所を攻撃すれば報復として「ホルムズ海峡を完全封鎖する」と警告していた。米軍駐留基地のある中東各国の発電所も正当な標的だとした。国営テレビが伝えた。
イランには首都テヘラン近郊ダマバンドの火力発電所などの他、南部にブシェペール原発がある。非軍事施設への攻撃は原則、国際法違反となる。イランのタスニム通信は23日、アラブ首長国連邦(UAE)のバラカ原発などが報復攻撃の対象となると伝えた。イラン軍事当局報道官はビデオ声明で、自国の発電所が攻撃されれば、イスラエルの発電所や情報通信技術(ICT)関連施設を標的とすると明言。中東にある米国資本の同種企業も「完全に破壊する」と威嚇した。
交戦は23日も続いた。イラン学生通信によるとイラン保健省は22日、2月28日の交戦開始後に約210人の子どもが殺害されたと発表した。
イスラエル、橋壊し南レバノン隔離 大統領「地上侵攻準備」と非難
しんぶん赤旗 2026年3月24日
【カイロ=米沢博史】イスラエルのネタニヤフ首相とカッツ国防相は22日、イスラエル国境から北に約30キロに位置するレバノンのリタニ川に架かるすべての橋の破壊を命じました。イスラエルは、イランの支援を受けるレバノンのイスラム教シーア派組織ヒズボラヘの軍事作戦を進めています。
リタニ川はレバノン南部と首都ベイルートなどの中央部を分ける川であり、その橋は両地域を結ぶ陸上物流の生命線です。軍は命令を受け、幹線道路が通るカスミエ橋をはじめ橋を破壊しています。
レバノンのアウン大統領は声明を発表し、橋の破壊を深刻な主権侵害と非難しました。橋の破壊は人道支援を妨げるとともに、本格的な地上侵攻の前兆と指摘。イスラエルがレバノン南部を「緩衝地帯」として隔離し、占領を既成事実化するなど、領土拡張の足掛かりになると強い警戒感を示しました。
さらに、インフラや民間施設、住宅地の破壊は集団的懲罰にあたり、国際人道法に違反すると強調し、国連など国際社会に対し、イスラエルの攻撃を抑止するため直ちに行動するよう求めました。
国際人道法は、民間人や民間施設を攻撃対象とすることを禁じています。国連人権局等弁務官は、イスラエルによる1OO万人以上におよぶ避難強制、医療施設や橋などのインフラ破壊、救急隊員への攻撃を国際人道法違反と非難し、民聞人への集団懲罰にあたると警告しています。
レバノン保健省は22日、イスラエルの攻撃による2日以降の死者は少なくとも1029人、負傷者は2786人と発表しました。
「湯の町湯沢平和の輪」は、2004年6月10日に井上 ひさし氏、梅原 猛氏、大江 健三郎氏ら9人からの「『九条の会』アピール」を受けて組織された、新潟県南魚沼郡湯沢町版の「九条の会」です。