2026年3月26日木曜日

ザイム真理教に関する誤解/高市訪米成功報道のデタラメ(植草一秀氏)

 植草一秀氏の2つの記事を紹介します。
1番目の記事)
 財務省(ザイム真理教)の権力とは財務省の一存で予算査定を行うことで、「この予算要求は認めるが、この要求は認めない」と裁量する権限が権力の源泉で、この財務省の権力と利益の増大を追求することが財務省の目標であり行動の原理になっています。
 財務省が財政赤字の拡大を嫌うのは、財政健全化のためではなく 財務省の裁量権限が低下するからです。財務省が切り込む歳出の中心は常に社会保障支出で、それは制度によって財政支出が自動的に決定され裁量が入り込む余地がない「プログラム支出」であるからです。
 社会保障支出の受け取り手は一般国民なので、霞ヶ関官庁へのキックバックは生まれません。こうした利権を生まない財政支出を財務省は徹底的に嫌い、社会保障支出は少なければ少ないほど好都合であるとします。逆に霞ヶ関官庁と利権政治勢力へのキックバックを生む利権財政支出の拡大は大歓迎、というのが「ザイム真理教」の本質です。
2番目の記事)
 高市訪米に対する評価は著しく低いのが実態ですが、それを無理に高く評価しているのが日本のメディアで、ここでも目を覆うばかりの偏向報道が行われています。
 ホワイトハウスに到着した高市首相を大統領は握手で迎えようとしましたが、高市は愛人に抱きつくかのような振る舞いをました。政府公表の動画はこの場面削除されました
 夕食会で高市氏絶叫しなからダンスを その写真は米国公式サイトに掲載されました。
 高市氏は大統領との会談の冒頭で「世界中に平和と繁栄をもたらせるのはドナルドだけ」と持ち上げましたが、国際法、国連憲章を無視してイランへの軍事侵攻を指揮した人物をこのように褒め上げるのは正気の沙汰ではありません。
 メディアはそうした批判が出ないように御用コメンテーターを出演させ、いち早く「高市訪米大成功論評」を流して「訪米成功」というフィクションを作り上げました。
 植草氏は「高市首相がイランへの自衛隊派遣要請に即応できなかったのは、日本国憲法第9条が盾となって無法な戦争への参画を免れたもので、憲法を守ることによって日本国民は守られることが明らかにされた」と述べ、長崎への原爆で妻を喪い、自身も被爆して死の瞬間まで医師として被爆者の救済に力を尽くした永井隆博士が自分の子に未来を託した「いとし子よ」という「護憲の詩」を紹介しています。
 そして戦争をしないために必要なものは「軍事力」ではなく「外交力」だと結びます。
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ザイム真理教に関する誤解
             植草一秀の「知られざる真実」 2026年3月23日
ザイム真理教の教義を再確認したい。一般にザイム真理教の教義が「緊縮財政」と理解されているが正しくない。財務省は「緊縮財政」を基礎に据えていない
私がかつて勤務した民間シンクタンク。経営トップには大蔵省OBが在籍した。
直属の上司は大蔵省信奉者。自分の夢はいつか大蔵省審議会の委員になることだと述べていた。

実際にこの上司はのちに夢を実現する。その上司から滾々(こんこん)と説明を受けた。
当時、大蔵省は「シーリング方式」で予算編成を行っていた。「シーリング方式」とは各省の予算要求について定率での削減を設定するもの。投資的経費5%削減、経常的経費10%削減などの枠が設定された。財政赤字が拡大し、財政赤字削減が喫緊の課題だった。

大蔵省の本音は次のものだった。「二度とこの過ちを繰り返してはならない」
どういうことか。財政赤字が膨張すると「シーリング方式」のような予算編成が常態化する。
このことによって大蔵省の権力が落ちることが最大の懸案だったのだ。「シーリング方式」によって大蔵省の権力は地に堕ちた。この過ちを繰り返してはならないということだった。

「一律削減」は大蔵省の権力を削ぎ落す。大蔵省の権力とは、大蔵省の一存で予算査定を行うこと。この予算要求は認めるが、この要求は認めない。その「権限」こそが大蔵省の権力の源泉。「一律削減方式」で大蔵省が裁量を振るう余地が狭まることは大蔵省の権力の低下に他ならない。

大蔵省高官OBの経営トップが上司に強く説明した内容を聞かされた。
大蔵省=財務省は財政健全化のために財政赤字削減を目指しているのではない。
達成目標は大蔵省=財務省の権力増大である。これが基本中の基本
財務省は国家国民のために行動しない。あくまでも財務省の利益増大のために行動する。
これが霞ヶ関官庁の基本姿勢。国民はこの事実を十分に認識する必要がある。

財務省は財政赤字の拡大を嫌う。それは財政健全化のためではない。財務省の裁量権限低下を警戒するのである。
財務省が切り込む歳出の中心は常に社会保障支出。社会保障支出はプログラム支出と呼ばれる。
制度によって財政支出が自動的に決定される。裁量が入り込む余地がない。

社会保障支出の受け取り手は一般国民。一般国民が社会保障給付を受け取っても霞ヶ関官庁へのキックバックは生まれない。利権政治勢力へのキックバックも生まれない。
このような利権を生まない財政支出を財務省は徹底的に嫌う。社会保障支出は少なければ少ないほど彼らに好都合なのだ。

逆に利権財政支出の拡大は大歓迎である。利権財政支出は霞ヶ関官庁と利権政治勢力へのキックバックを生む財政支出。霞ヶ関官庁と利権政治勢力が共謀して利権財政支出の拡大を推進する。これが「ザイム真理教」の本質の一つ。
これは税制をめぐる基本路線にも当てはまる。

続きは本日のメルマガ版「植草一秀の『知られざる真実』」4373号
「日経の消費税減税阻止大運動」 でご高読下さい。
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                  (後 略)


高市訪米成功報道のデタラメ
               植草一秀の「知られざる真実」 2026年3月24日
偏向報道と世論調査数値の創作。メディアの堕落が目を覆うばかりだ。
高市訪米に対する評価は著しく低い。これを無理に高く評価する。戦前の報道そのもの。
ホワイトハウスに到着した高市首相をトランプ大統領が握手で迎えようとした。
高市首相は愛人に抱きつくかのような振る舞いを演じた。政府公表の動画にはこの場面がない。編集で削除した模様。

トランプ大統領がバイデン大統領の肖像の代わりに揶揄の意味を込めてオートペンの写真を貼り付けたのを見て大笑いした高市首相。トランプの子息をイケメンと表現。
夕食会での高市絶叫ダンス写真は米国公式サイトに掲載された。

高市首相はトランプ大統領との会談冒頭、英語で話そうとして撃沈。
極めつきはトランプ大統領との会談冒頭で「世界中に平和と繁栄をもたらせるのはドナルドだけ」と言い放ったこと。国際法、国連憲章を無視してイランへの軍事侵攻を指揮した人物にこの言葉を示すのは正気の沙汰でない。

日本の心ある識者が正当な論評を示し、メディアがそれを伝えるなら世論調査で高市訪米は徹底的に叩かれる。これを回避するためにメディアが御用コメンテーターを出演させて「高市訪米大成功論評」だけを先制して垂れ流した。
メディアの世論調査ほどいかがわしいものはないが、そのいかがわしい世論調査を活用して「高市訪米成功」というフィクションを打ち立てようとしている。

高市首相がイランへの自衛隊派遣要請に即応できなかった理由は日本国憲法第9条にある。
憲法が日本が無法な戦争に巻き込まれることを防いだ。高市首相は憲法が邪魔したと考えているだろう。日本国民は喜ぶべきだ。憲法が盾となって無法な戦争への参画を免れた

ここから得られる教訓は日本国憲法を守ることの重要性。憲法を守ることによって日本国民は守られる。高市首相が憲法の存在は邪魔だと考えるなら、なおさら憲法を壊してはならない
こうした状況に直面するにつけて思い起こされるのは永井隆博士の言葉だ。

永井博士は原爆で妻を喪い、自身も被爆して死に追い込まれた。
死の瞬間まで医師として被爆者の救済に力を尽くした。
その永井隆博士が自分の子に未来を託した。
「いとし子よ」に痛切な思いが綴られている。
「私たち日本国民は憲法において戦争をしないことに決めた。」
「これこそ、戦争の惨禍に目覚めたほんとうの日本人の声なのだよ。
しかし理屈はなんとでもつき、世論はどちらへでもなびくものである。日本をめぐる国際情勢次第では、日本人の中から憲法を改めて、戦争放棄の条項を削れ、と叫ぶ声が出ないとも限らない。
そしてその叫びがいかにも、もっともらしい理屈をつけて世論を日本再武装に引きつけるかもしれない。
もしも日本が再武装するような事態になったら、そのときこそ…誠一(まこと)よ、カヤノよ、たとい最後の二人となっても、どんな罵りや暴力を受けても、きっぱりと〝戦争絶対反対〟を叫び続け、叫び通しておくれ!
たとい卑怯者とさげすまされ、裏切り者とたたかれても〝戦争絶対反対〟の叫びを守っておくれ!」

日本が誇る最大の価値。それが日本国憲法である。憲法を壊し、戦争をする国になるべきでない。国民を守る方策は「戦争」ではない。「戦争をしないこと」が国民を守る最良の方策だ。
戦争をしないために必要なものは「軍事力」ではなく「外交力」だ。

続きは本日のメルマガ版「植草一秀の『知られざる真実』」4374号
「国民を戦争に送り込む高市首相」 でご高読下さい。
                  (後 略)