2026年3月19日木曜日

19- 艦船のホノルムズ海峡派遣 欧州諸国 一斉拒否 戦争始めたのは米国

 しんぶん赤旗の3つの記事を紹介します。
 米国と共にイスラエルも蛮行を拡大しています。それに対してイスラエル国内の民主勢力はネタニヤフとトランプに公開書簡を送り抗議するなど反対運動を強めています。
 また英、仏、独、伊、加の5カ国は、レバノンヘの地上作戦を拡大するイスラエルに警鐘を鳴らす共同声明を発表し、抗議の姿勢を明確にしました。

 トランプがペルシャ湾産出の石油に依存する国々にホルムズ海峡への艦船派遣を求めている問題で、欧州諸国は16日、中東情勢の混乱の責任は米側にあるとして、一斉に軍事的関与をしないと表明しました。
 ドイツのメルツ首相は、「介入について共同の決定はなかった。だからドイツがどのように軍事的貢献をするかという問題は生じない」と明言し、英国のスターマー首相は「民間人保護や同盟国防衛のためには動くが、ホルムズ海峡ヘの艦船派遣は計画にない」と述べ、イタリアの夕ヤー二外相は「外交を広げる必要がある。艦船派遣はしない」と明らかにしました。またルクセンブルクのベッテル副首相は、米側に対し「派兵を求めないでほしい」「脅しには屈しない」と表明しました。

 イスラエルのユダヤ系とアラブ系の約80団体は15日、ネタニヤフ首相とトランプ米大統領に公開書簡を送り、対イラン戦争の中止と政治的解決を求めました。書簡は、「達成不可能な目標を掲げ、明確な出口戦略を欠くこの戦争は、安全、自由、平和な生活という私たちの願いに応えるものではなく、多方面で深刻な害をもたらす」と批判しています。

 イスラエル軍は15日から16日にかけ、レバノン南部でイスラム教シーア派組織ヒズボラに対する地上作戦を拡大し、攻撃を強化しました。南部の要衝キアムや首都ベイルートなど各地で空爆が激化し、被害が広がっています。レバノン当局によると、戦闘が始まった2日以降、これまでに少なくとも死者886人、負傷者2141人に増加しており、人道状況は急速に悪化しています。
 英、仏、独、伊、加の5カ国は16日、共同声明を発表し、レバノンヘの地上作戦を拡大するイスラエルに対し人道状況をさらに悪化させる」と警鐘を鳴らしました。
           ~~~~~~~~~~~~~~~~~~
艦船のホノルムズ海峡派遣 欧州諸国 一斉拒否 戦争始めたのは米
                       しんぶん赤旗 2026年3月18日
【ベルリン=吉本博美トランプ米大統領がペルシ湾産出の石油に依存する諸国にホルムズ海峡への艦船派遣を求めている問題で欧州諸国は16日、中東情勢の混乱の責任は米側にあるとして、軍事的関与をしないと一斉に表明しました。
 ドイツのメルツ首相は、ホルムズ海峡への艦船派遣を含む対イラン戦争への軍事的関与を完全に否定。「介入について共同の決定はなかった。だからドイツがどのように軍事的貢献をするかという問題は生じない。われわれはやらない」と明言しました。イランの現体制は終わらなければならないとしつつ、過去数十年の経験に基づき、「空爆で体制転換や屈服させるのは正しいやり方ではない」と述べました。
 メルツ氏は、北大西洋条約機構(NATO)は「(加盟国の)域内防衛の軍事同盟であり、介入主義的な同盟ではない」と指摘し、ホルムズ海峡への関与は不必要だとしました。
 英国のスターマー首相は「広がり続けている戦争に、英国は引き込まれはしない」と述べました。民間人保護や同盟国防衛のためには動くが、ホルムズ海峡ヘの艦船派遣は計画にないと明言。海峡正常化に向けて「実現可能な集団的な計画」が必要だとしました。
 ルクセンブルクのベッテル副首相は、米側に対し「派兵を求めないでほしい」と述べた上で、脅しには屈しないと表明。イタリアの夕ヤー二外相は「外交を広げる必要がある」と強調し、艦船派遣はしないと明らかにしました。

 同日にはブリュッセルで欧州連合(EU)外相会議が開かれ、現在EUが紅海で実施している海軍の海賊対策「アスピデス(盾)」作戦をホルムズ海峡に拡大することに否定的な意見が相次ぎました。EUのカラス外交安全保障上級代表が記者会見で明らかにしました。
 カラス氏は「誰もこの戦争に積極的に関与したいと思っていない」「この戦争を始めたのはわれわれではない」と強調し、トランプ氏が求める欧州諸国の艦船派遣は不適切だとの見解を示しました。アスピデス作戦についても、「現時点で任務の権限を変更しようという動きはない」と述べました。


イスラエル80団体 戦争中止求め書簡
                       しんぶん赤旗 2026年3月18日
【カイロ=米沢博史】イスラエルのユダヤ系とアラブ系の約80団体は15日、ネタニヤフ首相とトランプ米大統領に公開書簡を送り、対イラン戦争の中止と政治的解決を求めました。イスラエルとパレスチナの平和共存を求める市民団体連絡会「イッツ・タイム連合」が発表しました。
 書簡は、「達成不可能な目標を掲げ、明確な出口戦略を欠くこの戦争は、安全、自由、平和な生活という私たちの願いに応えるものではなく、多方面で深刻な害をもたらす」と批判しています。
 また、この戦争の陰で、パレスチナのガザ地区では停戦が崩壊の危機にあり、多くの検問所が閉鎖されたままで人道支援物資の流入が妨げられていると指摘しました。ヨルダン川西岸では入植者による暴力が激化しており、イスラエル・パレスチナ紛争の政治的解決がなければ地域の安定は実現できないと訴えました。
 そのうえで、「戦争が繰り返されるたびに地域の安全と安定の展望が遠のくばかりだ」と警告。対イラン戦争の即時中止、ガザ停戦の継続と人道回廊の確保、イスラエルによるヨルダン川西岸の併合中止と入植者暴力や住民追放の停止、イスラエル・パレスチナ紛争の解決に向けた政治プロセスの開始などを求めました。
 書簡は最後に、数週間後にテルアビブで数千人規模の「市民平和サミット」を開催し、停戦と政治的解決を求める声を上げると予告しています。


「ガザと同じことする」 レバノン南部で地上作戦拡大 イスラエル軍
                       しんぶん赤旗 2026年3月18日
【カイロ=米沢博史】イスラエル軍は15日から16日にかけ、レバノン南部でイスラム教シーア派組織ヒズボラに対する地上作戦を拡大し、攻撃を強化しました。南部の要衝キアムや首都ベイルートなど各地で空爆が激化し、被害が広がっています。レバノン当局によると、戦闘が始まった2日以降、これまでに少なくとも死者886人、負傷者2141人に増加しており、人道状況は急速に悪化しています。
 イスラエル軍はヒズボラの拠点の破壊や戦闘員の排除を掲げ、前方防衛の強化を進めていると説明しています。米ニュースサイト「アクシオス」は、イスラエルがレバノン南部全域の占領とヒズボラの軍事インフラ解体を計画しており、イスラエル高官がパレスチナ・ガザ地区での地上侵攻と「同じことをする」と語ったと報じています。
 レバノン当局によると、イスラエルによる強制避難命令を受け、女性や子どもを含む104万9328人が避難登録しましたが、避難所に滞在しているのは13万2742人です。本紙の取材に対し、現地の避難民から、空爆激化と急な避難命令、通行障害などで「行く当てがない」との証言が複数寄せられています。

英仏独伊加5力国 イスラエルを批判
 英国、フランス、ドイツ、イタリア、カナダの5カ国16日、共同声明を発表し、レバノンヘの地上作戦を拡大するイスラエルに対し人道状況をさらに悪化させる」と警鐘を鳴らしました。
 声明は、レバノンでの暴力の激化に「深刻な懸念」を表明。民間人や民間施設、病院やレバノンに駐留する国連軍にまで攻撃が行われていることは「受け入れられない」と述べ、すべての関係者に「国際人遵法に基づく行動を」と訴えました