2012年9月20日木曜日

新潟県内に セシウム汚染シイタケが出回っていました +


 放射性セシウムを大量に含んだ干しシイタケが、新潟県内のスーパー34店舗で販売されていたことが分かりました。静岡県の食品加工業者が出荷したもので、保健所によって今年2月に流通禁止処分にしたものが、別の商品名で出回っていたということです。静岡県は「業者の『回収した』という申告を信じた」と説明していますが、困ったことです。 

 一方こちらは流通はしていないようですが、福島県沖の魚介類の一部からは相変わらず高濃度の放射性セシウムが検出されています。これもいつになれば問題が無くなるのか見当もつきません (セシウムの半減期から計算すると、放射能が10分の1に減じるまでには約100年を要します)。
29年前に英国のセラフィールド再処理工場で、高濃度汚染水をアイリッシュ海に放出するという事故がありましたが、そこではいまだに海産物を獲ることは出来ないということです。 

 以下に東京新聞の記事を紹介します。
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セシウム汚染シイタケ 調査不十分 新潟で販売
東京新聞 2012920 

 静岡県内の食品加工業者が出荷した干しシイタケから今年2月、高濃度の放射性セシウムが検出された問題があり、静岡県中部保健所の調査が不十分だったために、新潟県内の小売店で今月まで同じシイタケが流通していたことが分かった。県は「業者の回収したという申告を信じた」と説明している。 

 保健所などによると、セシウムが検出されたのは岩手県産シイタケ。今年2月、静岡県藤枝市の食品加工会社「大塚フード」が出荷し、横浜市内のスーパーで販売された袋詰めの干しシイタケから、当時の国の暫定規制値(1キログラム当たり500ベクレル)を超える2,077ベクレルの放射性セシウムが検出された。
 横浜市から連絡を受けた保健所は、大塚フードに自主回収を指示。大塚フードからは、岩手県産のシイタケが出荷されたのは二カ所だけで、回収は終えたとの申告があったという。しかし、9月16日になって、大塚フードが出荷した別の商品名の干しシイタケが、新潟県内のスーパー34店舗で販売されていたことが判明。新潟県の調べで、同1,100ベクレルの放射性セシウムが検出された。 

 保健所は、横浜市で2月に発覚した時点で伝票調査などをしたが、大塚フード側の主張をうのみにするだけで出荷先に確認することはしていなかった。
 大塚フードは「出荷先に自主回収を強く言えず、県にも正直に申告できなかった。反省している」。県衛生課食品監視班の鈴木真二班長は「結果的に流通先が抜け落ちてしまったが対応としては間違っていない」と話した。 

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アイナメから1350ベクレル 福島原発20キロの海域
東京新聞 2012919 

 東京電力は19日、福島第1原発から20キロ圏内の海域で8月20日~9月5日に採取した魚介類から、最大で1キログラム当たり1350ベクレルの放射性セシウムを検出したと発表した。国が定める一般食品の基準値は100ベクレル。
 最も高かったのは、福島県南相馬市の沖合約1キロで9月5日に採取したアイナメ。東電は8月1日に同じ場所のアイナメから過去最大の1キログラム当たり2万5800ベクレルを検出しており、調査を続けている。
 福島県によると、この海域では漁を自粛しており、流通する可能性はない。

 別の南相馬市沖のシロメバルから540ベクレル、大熊町沖のコモンカスベが390ベクレルなど、計9種類の魚が基準値を超えた。   (共同) 

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(追加)
イノシシ食肉から基準値超セシウム
東京新聞2012920 

 千葉県は19日、君津市で捕獲されたイノシシの食肉から基準値(1キログラム当たり100ベクレル)超の放射性セシウムが検出されたと発表した。県内4カ所の全加工処理施設にイノシシ肉の出荷自粛を要請した。
 三カ月ごとに行っている野生鳥獣の食肉の放射性物質検査でイノシシ六頭、シカ一頭を調べ、5日に捕獲のイノシシ一頭から210ベクレルが測定された。
 イノシシは行動範囲が広いため、君津市以外で捕獲された個体も自粛要請の対象。県内産イノシシ肉は2011年度、250頭分が流通したという。