2012年9月13日木曜日

衝撃!! 福島市18歳以下の甲状腺に“しこりやのう胞あり”が44% +


11日、福島県のホームページに、「県民健康管理調査」検討委員会の第8回検討会で報告された「甲状腺調査の実施状況と検査結果」が載りました。
それによると20125月~8月の間に、福島市在住者を対象に行われた調査結果は下表のとおりで、甲状腺に異常がある人(A2とB)の割合は実に44%に達しました。

93日の記事「福島県18歳以下の36%に、甲状腺に『しこり』や「のう胞」」は、20123月までに実施した調査結果に基くもので、その時の調査対象者は、福島第1原発の近傍の避難区市町村の元住民で、福島県内に移住していた人たちでした。
その結果も、甲状腺に異常のある人が36%という衝撃的なものでしたが、今回の結果は更にそれを大幅に上回りました。極めて深刻なことです。 

福島市は、20113月中旬の福島第1原発爆発時に、放射能プルーム(気流)が伸びた先に位置していて、そのことはSPEEDYで明確に予測されていたのですが、行政側からは何も公表されませんでした。同市では、現在もかなり高濃度の放射線が各所で検出されています。
加えて、放射性ヨウ素の甲状腺への集積を抑制するために、爆発の初期において安定ヨウ素剤を服用することが有効であることの周知もなく、安定ヨウ素剤の配布体制もありませんでした。
調査結果は、そうした政府の不作為・怠慢とそれがもたらした事態の深刻さを、改めて浮き彫りにしています。 

以下に今回の調査結果(上段の表)を、前回の調査結果(下段の表)と対比して掲載します。 

(今回) 甲状腺検査結果 (20125月~8月)

判定結果

判   定   内   容

人  数

割 合
     
      A1

  しこりやのう胞がない

  23,702

  56.3%

A2

5ミリ以下のしこりや20ミリ以下の
のう胞がある

18,119

43.1%


5.1ミリ以上のしこりや20.1ミリ以上の
のう胞がある

239

0.6%


すぐに2次検査が必要

0

0.0%
              調査対象 : 福島市在住者 42,060 

(前回) 甲状腺検査結果  (   20123)

判定結果

判   定   内   容

人  数

割 合

A1

しこりやのう胞がない

24,468

64.2%

A2

5ミリ以下のしこりや20ミリ以下の
のう胞がある

13,460

35.3%


5.1ミリ以上のしこりや20.1ミリ以上の
のう胞がある

186

0.5%


すぐに2次検査が必要

0

0.0%
              調査対象 : 原発近傍の避難区域市町村元住民で福島県内移住先



      38,114


 なお、今回1名の「甲状腺がん」の発症が確認されました。
これについて福島医大は、「チェルノブイリでは45年後に発症しているから、これは被曝に起因するものではない」という趣旨の説明をしています。しかし、チェルノブイリを例に取るのであれば、甲状腺がんが爆発的に発症したのはなるほど45年を経過してからでしたが、それ以前も別にゼロではなくて、被曝の翌年から毎年発症例があったことを述べてから、見解を表明すべきです。

また、将来「甲状腺がんの致死率は低いから」という宣伝が行われること予想されますが、甲状腺を摘出された人は生涯ホルモン注射を受け続け、全身症状に悩まされながら障害者として生きて行くことになります。以前に、チェルノブイリで適齢期の患者を持ったお母さんが、「この娘は結婚できないから」と涙を流すシーンが放映されました
    決して致死率云々で論じられるような問題ではありません。 

  ホームページ URL:
http://wwwcms.pref.fukushima.jp/pcp_portal/PortalServlet?DISPLAY_ID=DIRECT&NEXT_DISPLAY_ID=U000004&CONTENTS_ID=24809 

(以下を追記 9/13 PM5

因みに深川市立病院の医学博士松崎道幸氏は、2012.519付の「意見書」(いま福島のこども達に何が起きているか 甲状腺障害・・・・をチェルノブイリ事故等の結果から考察する)の中で、要旨次のように述べています。 

①福島の調査結果における被験者の「結節」と「のう胞」の保有率は1:35なので、これを「前回調査結果(~20123月)」に用いると、福島の被験者における「のう胞」の保有率は約35%となる。
②それに対して、チェルノブイリ地域の18歳未満のこどもの甲状腺「のう胞」保有率は0.5%であった。(事故の5年後~10年後の期間、チェルノブイリのゴメリ地域とその周辺で、のべ16万人のこどもについて超音波で検査。 日本財団調査)

従って福島県のこどもの甲状腺検診の結果は、チェルノブイリと比べても極めて高率であり、このまま放置することはできない。

上記に拠れば今回の調査結果は、チェルノブイリにおける「のう胞」の保有率の、実に85倍に及ぶ高率になっていることが分かります。
恐ろしいことと言う他はありません。