政府は20日、放射能に汚染されているとして、長野県軽井沢町と御代田町で採れる野生のキノコの出荷停止を県に指示しました。市場には流通していないということです。
今月1日付の信濃毎日新聞によれば、8月28日に長野県北佐久郡御代田町の国有林内で採取した野生キノコの、放射性セシウム含有量の規制値オーバーが31日に分かり、同県佐久地方事務所は、早速御代田町内の登山道入り口などに、野生キノコの採取自粛を呼び掛ける看板を設置する準備を進め、また同町では町のホームページや回覧板で町民に注意を呼び掛けるなどしたということです。
このように迅速な措置が取られて流通が阻止されれば安心ですが、その一方で、昨年高濃度の放射能が検出された福島県産のコメは、20万トン以上に上ると言われていますが、現在どこにも残っていないということです。
昨日も新潟県内で放射性セシウム汚染キノコが流通していることが明らかになりましたが、一体他にはどれほどの汚染食品が、どのような形で流通しているのか、実態は不明です。
国民にこれ以上内部被曝をさせないために、国は、放射能汚染食品をもっと厳格に管理すべく対策を講じる必要があります。
以下に野生キノコ関連の記事を紹介します。
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
野生のキノコの出荷停止 長野県で初
日経新聞 2012年9月20日
政府は20日、国の基準値(1キログラム当たり100ベクレル)を超える放射性セシウムを検出したとして、長野県軽井沢町と御代田町で採れる野生のキノコの出荷停止を県に指示した。市場には流通していない。厚生省によると東京電力福島第1原発事故に伴う長野県の農林水産物の出荷停止は初めて。
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
御代田の野生キノコ、基準値超える放射性セシウム
採取や出荷、摂取の自粛要請
信濃毎日新聞2012年09月01日
長野県林務部は31日、北佐久郡御代田町の国有林内で28日に採取した野生キノコ「ショウゲンジ」から、国が定める一般食品の1キログラム当たり基準値(100ベクレル)を超える630ベクレルの放射性セシウムを検出したと発表した。県は同日、同町内ですべての種類の野生キノコを対象に、採取と出荷、摂取を自粛するよう同町などに要請した。
野生キノコについては、県の検査で昨年10月に佐久市で採取したチャナメツムタケから当時の暫定基準値500ベクレルを上回る1320ベクレルを検出している。
今回の検査は、市民が持ち込む食材を調べる佐久市の検査で、22日に持ち込まれた御代田町の野生キノコから、350ベクレルを検出したことを受けて実施した。
県環境保全研究所(長野市)で31日に調べ、ショウゲンジから放射性セシウム134を1キログラム当たり210ベクレル、同137を420ベクレル検出した。
同部は東京電力福島第1原発事故の影響とみており、「立ち入りに許可が必要な場所で周辺の野生キノコは流通していない」としている。 (後略)