「特定秘密保護法案」に関する自民党の作業チームが25日、有識者から意見を聞きました。
その中で日弁連の清水勉弁護士は、「特定秘密」を国会に提供するかどうかは行政機関の長が判断するとしていることについて、「議院内閣制における立法と行政の関係が逆転する内容であり、問題だ」と述べました。
自民党の作業部会は、こうした指摘も踏まえて、法案に対する党としての考え方を、近く取りまとめたいとしています。
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日弁連 特定秘密保護法案の問題指摘
NHK NEWS WEB 2013年9月25日
「特定秘密保護法案」に関する自民党の作業チームの会合で、日弁連=日本弁護士連合会は、法案の概要で、特に秘匿が必要な情報を国会に提供するかどうかは行政機関の長が判断するとしていることなどが問題点だと指摘しました。
政府は、外交・安全保障政策の司令塔となる国家安全保障会議の創設に向けて秋の臨時国会で、特に秘匿が必要な安全保障に関する情報を「特定秘密」に指定し、漏えいした公務員らに、最高で10年の懲役刑を科すなどとした「特定秘密保護法案」の成立を目指しています。
この法案に関する自民党の作業チームは25日会合を開き、有識者から意見を聞きました。
この中で、日弁連=日本弁護士連合会の清水勉弁護士は、法案の概要で、公益を理由に「特定秘密」を国会に提供するかどうかは行政機関の長が判断するとしていることについて、「議院内閣制における立法と行政の関係が逆転する内容であり、問題だ」と述べ、国権の最高機関である国会の機能が弱まるおそれがあることなどが問題点だと指摘しました。
自民党の作業部会は、こうした指摘も踏まえて、法案に対する党としての考え方を、近く取りまとめたいとしています。
特定秘密保護法案:新聞協会と日弁連が反対
毎日新聞 2013年09月25日
自民党は25日、機密を漏らした公務員らへの罰則強化を盛り込んだ特定秘密保護法案に関するプロジェクトチーム(座長・町村信孝元外相)の会合を開き、日本新聞協会と日弁連の関係者から意見聴取した。両団体とも法案に反対した。
日本新聞協会は「特定秘密の範囲があいまいで、知る権利を侵害しかねない」と批判した。報道機関による取材が処罰対象になりうるとの懸念も表明した。
日弁連は「法案は報道の自由を制限する」と指摘。特定秘密を取り扱えるかどうかの適性を評価するため、公務員らの個人情報を調べる内容が盛り込まれているとして、プライバシー保護の観点からも反対とした。(共同)