2013年12月14日土曜日

米無人機がイエメンで列車を爆撃、市民14人死亡 

  イエメンで結婚式の列車が米無人機により爆撃され、乗客の14人が死亡し、22人が負傷 うち9人が重体ということです。しかも標的としたアルカイダのメンバーは列車には乗っていませんでした。
 
 米国の情報部は、標的の人物が乗車しているという情報を受けて、4両を無人機のミサイルで攻撃し、2両は完全に破壊されたということです。これは他の乗客もろともにアルカイダのメンバーを爆殺するという明確な目的で行ったものであり、標的がどの車輌に乗るのか分からなかったので4両を爆撃したのでした。従って誤爆という言い方は当たりません。無人機攻撃の非道さが良く分かるニュースです。
 
 米国は無人機はピンポイントで標的を殺害するという言い方をしていますが、その実態は極めて強力なミサイル爆撃であり、つい先日も、3階建てのコンクリート製の家屋が爆撃によって一瞬にしてがれきと化し、標的の人物とは全く無関係の家族が生き埋めになった映像が流れました。
 無人機は標的とする個人ではなく、(一時的に)逗留していると報告された家屋やいま乗車していると報告された車を爆撃するのですから、このように無数の無関係な民間人が殺害されるのは当然のことです。
 そうした点から見ると、先般国連が報告した民間人の犠牲者数は、「少なくとも」という言葉が付されていたとはいえ、とても控えめな数字でした。
 
 こういう「犯罪」を平然と犯し続けているのが無人機攻撃であり、オバマ大統領をはじめとする米国関係者は、米兵が死ぬことがない良い方法であるとして、何らの良心の呵責もなしに推進しています。
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米無人機が結婚式の車列を誤爆、14人死亡 イエメン
CNNニュース  2013年12月13日 
【イエメン・サヌア (CNN)】 イエメンの国家治安当局者は12日、米軍の無人機が結婚式の車列を誤爆し、14人が死亡、22人が負傷したと語った。うち9人は重体だという。
 
当局者2人がCNNに語ったところでは、車列はアルバイダ州ラッダ近郊を走行中に攻撃された。米軍の無人機は、国際テロ組織アルカイダのメンバーが乗っているとの情報を受けてこの車列を狙ったという。しかし「犠牲者の中にはイエメン政府が手配中の容疑者はいなかった」と当局者は話している。
攻撃されたのは11台で構成される車列のうちの4台で、2台は完全に破壊された。犠牲者のうち2人は地元部族の有力指導者だったという。
米当局はこの情報についてコメントを避けた。
 
ラッダの住民はイエメン政府に対し、同地域での無人機による攻撃をやめさせるよう訴えている。
現場を目撃した男性は、「この町では罪のない民間人が50人以上も無人機に殺されてきた。犠牲者はみんな、政府のテロ対策を支持していた。だが政府が介入しなければ、部族や家族の支持は得られなくなる」と憤りをあらわにした。
無人機による攻撃は、米国とイエメンが共同展開するアルカイダ撲滅作戦の一環として行われている。