長崎新聞 2015年6月8日
城山憲法九条の会結成10周年の集いが7日、長崎市内であり、カトリック長崎大司教区、高見三明大司教と市仏教連合会、楠達也顧問が憲法9条をテーマに対談。集団的自衛権行使を可能とする安全保障関連法案が国会で審議される中、高見大司教は「9条を国民が守り続けるために今こそ声を上げなければ」と訴えた。
楠顧問は日本国憲法について「戦争で犠牲となった方々の命の結晶としてつくられた平和憲法であり、その要が9条」とし、高見大司教も「9条の力が戦争の歯止めになってきた」と意義を強調した。
一方で、若い世代を中心に関連法案の審議について関心が広がらないことに両氏は言及。若い世代が戦争や平和について考えるきっかけとして「戦争体験や被爆について伝え続けることが大切」と継承活動の重要性を伝えた。
対談は、憲法9条の意義を考えてもらおうと企画。市民ら約120人が参加した。
憲法9条の意義について語る高見大司教(右)と楠顧問=長崎市若草町、カトリック城山教会 |